しゃべるねこのひと
> 「いやあ、ただの可愛い子かと思っとったけだ。
> 嬢ちゃん、結構鋭いんやなあ」
「おぉぉ、しゃべった......!」
はなしかけておいてなんだけど、じっさいにへんじされると、思ったよりびっくりした。
ちょっと迷ってから、もっていた果実をじぶんの口にほうりこんで、またたずねる。
「こんにちは、カプリです。ねこのおなまえは?」
> 「俺はグレイっちゅうねん......よろしゅう頼むわ。
> んで、俺はミアキスって種族でな。
> 今みたいに猫の形になれんねん。
> こうして猫の格好しとんのは別にやましい考えがあってとかじゃないで。
> 単純に過ごしやすいだけや。
> どこでも寝れるし、今回みたいに餌くれたりする人もおるしな」
「ねこは人なの? ふむぅ、これはてつがくだ。
でー、ねこはなにをしてるの? 猫ごっこ?」
> 「ただまあ昨日はどうにもめぐり合わせが悪くてな。
> ほんまにお腹空かせてここの庭に倒れとったんや。
> そこをこの家の嬢ちゃんが拾い上げて餌食わせてくれたっちゅうわけやな。
> 冗談抜きで命の恩人やで、可愛いしな」
> 「そこでや、嬢ちゃんはおそらく冒険者なんやろ?
> 嬢ちゃんを立派な大人の冒険者と見込んで話があんねん。
> 俺をやな......確かヴィクトリアいうたか。
> この家の嬢ちゃんに取り次いで欲しいねん。
> 恥ずかしながら、俺はあの嬢ちゃんにほんまにホの字でな。
> ただなぁ、いきなり話しだしたらビビられてまうかもしれんやろ?
> そうなったら俺はもう生きてられへん。
> だから冒険者の嬢ちゃんに頼みたいんや。
> 助けてくれたお返しがしたいねん......あかんやろか?」
「えっとねぇ」
ちょっと考えて、それから両手でばつをつくった。
「ダメー」
さいごの果実をひょいと口にほうると、立ちあがってひざを軽くはらう。
「だってねこ、えっちいでしょ。
ダメだよ。女の子にそういうことするのは、わるいことなんだよ」
腰に手をあてて、むーんと胸をはった。
ヴィクトリアさんはわたしが守るのだ。
* * * * *
> 「お待たせいたしましたわ。
> とりあえずこれで十分でしょうか?」
「よーし、じゃあ、おえかきで勝負ね!」
もくたんと紙を受けとると、わたしはねこのスケッチをはじめた。
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PL@一葉より:
ここでまさかの拒否(デデーン
あとかたくなに「ねこ」と呼んでいくスタイル。
王道的には断らなくてもいいんですけど、
・カイルいるし
・行動が紳士じゃないし
という理由で上手くいかなそうなので、むしろダメー! という方向に持っていってみる。
反応を見てみます。どうなるのだろうか(・∋・)
■ダイス
00:11:22 一葉@カプリ おえかき 2d6 Dice:2D6[2,3]=5
普通にあんまり上手くなーいw