始まりは興味本位
最近、朝の支度にちょっとしたことが加わった。
ベッドサイドテーブルに置いてあるカード。ミスティックカードと呼ばれるそれを1枚めくる、そういう動作だ。
ちょっとした縁があって身に付けたそれは、今日のラッキーカラーを占う、という単純かつ曖昧なもの。
知識の信徒たる私には似つかわしくないような、けれど何かがしっくりくるような。
知らないことを知る、という点では、どちらも同じか、と思っているそれに従って、私は今日付けるスカーフ留めを決めたのだった。
◇ ◇ ◇
「テンペストが暇。はぁ、そうですか」
ティキから聞かされたのは、以前あったことのある風の大妖精の話だった。
面白い土産話を、と言われても得には思いつかず、ティキととりあえず、とばかりにコンテェルティアに向かうことになった。
「一度街へ行きましょうか。急ぎでもないことですし」
何せ、話す話のタネがない。それに前回この街をちゃんと観光もしていない。正式な依頼ではないのだから、これくらいの寄り道は許されるだろう。
泊まるところを探して、5番街と書かれた通りを進み、小さな公園に着いた時だった。
「お、おい......!
待てってば、なあ......アイリ!」
子供特有の高い声にそちらを向けば、どこかで見たような少年が走っていた。どうやらその前を走る少女を追いかけているところのようだ。
子供の喧嘩だろうか?何となしに見守っていると、少女は何かを探しており、そのことで少年に憤っているようだった。
アポロ、と呼ばれた少年と、アイリ、と呼ばれた少女。
はてさて。これはもしや何かしらの話のタネになるのではないだろうか。
物語はこうして、一見何のことは無い日常の風景から始まったりするのかもしれない。
私は一度ティキを見上げ。
「アポロ君、ですよね。こんにちは。
お元気そうで何より、と言いたい所ですが何かお困りのようですね?探し物ですか?
良かったら、話してみませんか」
そう、話しかけてみたのだった。
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PL柑橘
行動選択は
・アポロに話しかける
で!
あと本日のラッキーカラーに従ってスカーフ止めの色を決めます!洒落者お爺ちゃん!(U`・ω・´)シャキーン
00:42:04 ヴェンデルベルト@かんきつ 本日の占い 2d+5+2
Dice:2D6[5,1]+5+2=13
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