もちろん受けよう
>「わたしですか?
アイリ・ネイヴァーといいます。
はじめまして、ティキさん」
名を問うた私に対して、アイリは随分しっかりとした態度で返答をした。育ちがいいのか大人びているのかー
>「探し物は、ほんのちょっとだけしていました。
でも、もういいんです。
なくしちゃったものにばっか構ってても時間の無駄だもの」
いや、どちらかというとませている子らしい。
何というのか、大人らしい言動を意識しているというか......本当なら、もう少しはわがまま言ってふてくされているような年に見えるけれど。
アイリはその後もしっかりとした態度で頼み事をしてきた。しかし、その頼み事というのが......
>「もしよければ、わたしとデートしてくれませんか?
一人だとなんだかムカムカするし......かといって今は家に帰りたくないんです。
ティキさんが観光をするのならそれにお付き合いしますし。
その......どうですか?」
「はあっ!?」
デートと言う単語があんまり突飛だったもので、思わず声をあげてしまったが。要は、気晴らしに付き合ってほしいというのだ。
くっくっと笑いが出てくる。
かわいいものだね、何だか。それを何とか抑えながら、その頼みごとを了承した。なにもお礼できないといったって、別に何かとるつもりもない。
「こんな可愛い子とデートできるんだから、私もお洒落しなくちゃね。ちょっとここで待っててもらえる?戻って着替えて、お財布も取ってくるから」
ベンチから立ち上がって、アイリの頭をぽんぽんと撫でた。
* * *
広場へ戻ってくると、ヴェンさんとアポロの二人は少し移動してベンチにいた。私はそこへ駆けて行って、アイリが何と言っていたかを伝えた。
「―それでアイリからデートに誘われてしまいましたよ、気分転換がしたいみたいです。本当はまだ、シュガーのことは諦めきれていないと思うんだけれど......」
「アポロ、アイリは君に怒りすぎたかもしれないと言っていたよ。本気で気持ちを示せば、きっと許してくれるさ」
それを伝えてからは預けていた荷物を受け取って、最寄りの宿に荷物を預けてくることと、観光に並行してこちらでも鳥を探す旨を伝え、その場を立ち去った。
***
「アイリ、お待たせ。どう?」
アイリの元には、持ち物は背負い袋一つという身軽な恰好で戻った。宿には槍や盾や鎧を預け、所持金は全部持ち歩くことにした。他にはお菓子や、一応スカウトツールにナイフ、救命草など。
今着ているのは持って来ていた着替え。華美なものではないが、それなりにしっかりとしたいい生地のものだ。というか華美な宝石飾りに大きな石のイヤリングもしているのだからこれで十分だろう。
とりあえず私は、行ってみたい場所を挙げてみることにした。そして、いなくなった鳥についても触れてみる。
「こう見えて、私は指物作りなんかやるんだよ。だから木工細工や彫刻なんかがたくさんあるところとか、あと絵画なんかも見られるところに案内して欲しいな」
「それとシュガーについてだけど、一応特徴なんかも私に教えておいて。もしかしたら、偶然目に入ることもあるかもしれないよ」
そう言って、私は宝石飾りを手に取った。探し物なら、幸運を借りておくといいだろう。
「それに、私には心強い味方がいるからね。―見てて」
宝石飾りの翡翠に指をあて、合言葉を唱える。「門」が開かれ、ふわりとした優しい風とともに妖精が姿を現した。「久しぶり」と声をかけると、小さな声で「ひさしぶり」と返してくれた。
「これ、エコー。ちょっと引っ込み思案だけど、私たちの言葉でも話しかければちゃんと応えてくれるよ。......さあ、行こうか」
PL
デートだ!
ヴェンたちにアイリの様子を伝え、荷物整理して再びアイリの元へ。
まずは彫刻や絵などが多いところに移動して調べてみます。
また、フェアリーウイッシュでエコー呼びます。アイリの反応が楽しみ。怖がるようなら引っ込んでてもらいます。
00:54:07 キャスパー@ティキ フェアリーウィッシュ行使 2d+7 Dice:2D6[2,3]+7=12