まずは足元から

 ヴェンデルベルト(柑橘) [2016/05/17 00:00:58] 
 

私の言葉に、彼はしっかりと応えてくれた。
小さいながらもちゃんと男だということのようで、大変に結構である。

身体は白く、目は黒く、そして嘴の先がほんの少しだけ赤い鳥。
観賞用になるほどの大きさで、賢く、人に懐くもの。

「とすると、スノウホワイトかもしれませんねぇ」

頭の中の本をめくると、フィンディル地方の森に生息している鳥がそのような特徴であったことが『書いて』あった。
懐きやすいが臆病な性格だと言うから、突然の出来事に驚いて窓から飛び出してしまったのかもしれない。

「とりあえずおれにできることがあるならやる。
 やるったら、やるぞ!」

「ええ、その意気ですよ。では手始めにアイリさんのお家を訪ねてみましょうか。
 餌の時間を覚えているなら、いつも食べている餌を少し頂いておきたいですし」

アポロ君がちゃんと小鳥を探している、と言う事がアイリ嬢の家人に知れれば、味方してくれる事もあるかもしれない。
責められる可能性もあるが、それは負うべきものであろう。
それに、籠の鳥であったなら、そんなに遠くへは行かないと思うのだ。彼(もしくは彼女)にとって、外の世界は知らないことばかりで恐ろしいものであるだろうから。

逆に言えば小鳥が遠くに行ってしまったならそれ相応の出来事があったと言う事になる。
テンペストに話すネタにするならばその方が良いかもしれないが、この小さな紳士の為に穏やかに済むことを願った。


まずはアイリさん家で餌をゲットしましょう!そして近くを探してみます!

23:50:50 柑橘@ヴェンデルベルト 小鳥見識判定 2d+5+5 Dice:2D6[3,4]+5+5=17