【B-2-4】調べ亭で大騒ぎ
>「かんがえてないよー?」
あっけらかんと笑ってみせるカプリの言葉を聞いて。
「か、考えてないんかい!」
グレイは大げさによろめいてみせた。
>「かんこうしゃさんの目をひくなら、それがいいかなって思うけど。
> ぼうけんしゃはねー。蛮族って、どうしても気になるだろうし」
だが続くカプリの言葉を聞いたら、元に戻ってうんうんと頷く。
「せやな、俺でも蛮族って聞いたら少しくらい固まってまうわ。
常に戦ってる冒険者の人らにとっちゃ尚更やろうな。
別に相手に敵意がなくても、や」
グレイもグレイなりに蛮族にはぎょっとするらしい。
物怖じしないようなタイプにも見えるが、意外と違うのだろうか。
冒険者の人たちをどうやったら巻き込めるか。
グレイは一人悩んでいた。
>「でもせっかくだからね、遊んじゃおうかなって思ってるの!」
「遊ぶやて?
遊ぶっていったい何すんねん?」
だから、カプリの話に変な声を上げてしまったのも当然だろうか。
* * *
まずカプリが始めたのは軍資金を集めることであった。
持っていた要らないものを売り払い......彼女が向かったのは大きな冒険者の店。
この街で大きな冒険者の店といえばそこは......。
――七色の調べ亭である。
>「たのもーう!」
入口のドアを開けて、元気にご挨拶。
「あら、いらっしゃい。
......ふふ、元気がいいわね?」
カプリに声をかけたのはカウンターにいるエルフの女性。
アンネ・セプティア――この店の女主人である。
>「ごしゅじん! ここにきゅうひゃくガメルあるの。
> まずごひゃくガメルでおみせの中で演奏をさせてほしいの。
> それから残りで、みんなのお酒代を、ぜーんぶカプリがはらうの!」
そのアンネの方に向かい、カプリはずかずかと歩いて行ったあと。
先ほど手に入れた軍資金をカウンターの上に出して見せた。
「あらら、これはまた景気のいい話ね。
何かいいことでもあったの?
まあ、いいわ......ちゃんとお金をいただいているし豪勢に行かせてもらうわね」
ガメルを受け取ったアンネは店のスペースを貸すことに承諾した。
――そうなれば、ここからはカプリがホストだ。
>「さあ、今日はカプリのおごりなのだ!
> みんなでいっぱいやろうぜー!」
「いええええええええええい!」
「飲むぞー!
食うぞー!
飲むぞー!」
調べ亭の冒険者を中心に多くの者たちが集まってくる。
そんなパーティ会場をカプリが音楽をかき鳴らし、盛り上げる。
......酒と勢いのせいか多少お粗末に思えなくもないが。
「よう、カプリ。
久しぶりじゃねえか、またこの街に来てたんだな」
そんなカプリの傍にやってきたのはグラディウスだ。
カプリとはちょっとだけ旅を共にした仲である。
「あれから、強くなったか?
俺もそこそこまた名を上げてきたぜ......冒険者としてな!」
ははは、と大きな声で笑いながら彼はカプリに絡んでくる。
グラディウスもそれなりにお酒を飲んでいるのだろう。
「楽しそうやな、カプリちゃん。
まあここまで頑張ってチケット売っとったもんなあ。
じゃあ、最後の一仕事は俺がやったるから任しとき。
残りも売りまくって、ヴィクトリアちゃんを喜ばせたるで」
またふらりとカプリの方にやってきたのはグレイであった。
彼はカプリなしでもチケットを売っていくつもりだった。
意気込んで再び仕事をはじめようとするグレイを......。
「おい、どうした、そこのお前。
せっかくの飲んで食ってのパーティーだぜ。
お前も盛り上がっていこうぜ、な?」
グラディウスの手ががっしりと掴んだ。
寄っているにもかかわらず、いや酔っているからこそか。
彼の手はグレイをしっかりと掴んで離さない。
「え、ちょ......実は俺こう見えて酒だけはあかんねん。
だからな、放してくれへんか。
ほら、ほら、な......カプリちゃん、後生やから助けてちょ......」
――ただ、グレイ一人でどれだけやれるかは甚だ不安である。
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あんみつ@GMより
カプリルート進行です。
【NPC:女性】に【アンネ・セプティア】を登録しておきます。
3番街での売れ行きに以下の3点のボーナスが加算されます。
・マッチ度ボーナス:場所にマッチした売り方(+3点)
売れ行きは通常であれば2D6の達成値に7点を加算し10点となります。
ただ、そもそもカプリがチケットを売ることに成功するためには、
2D6で8以上の出目を出す必要があります。
出目が7以下である場合は、3点のボーナスの代わりに5点のペナルティが加わります。
カプリがチケットを意識的に売る場合はそれをRP等で宣言することにより、
チケット売りを成功させるためのダイスに2点のボーナスを加えることができます。
他の部分につきましては、お好きにどうぞ!