はなひらくまちで
楽譜をながめたかぎり、曲調はちからづよいものだった。
コンパッショーネ、アジタート。アドリビトゥム。カンタービレ。
想いをおおきな音で、感性にしたがってかぎりなく自由に。
> 「......まあ、ええで。
> カプリちゃんがそれでええっちゅうならこのままでおるわ。
> 俺みたいな猫がチケット売るのも変な話やけど。
> それがまた味が出てええ感じやってことやろ、やったるで」
「はじめはね。場所をかえるときは、ねこじゃないほうがいいかも。
ねこがねこなのはね、いみがちゃんとあるんだよ」
人はじぶんたちの群れをつくる。そしてふくすうの群れに同時にしょぞくする。
その群れを球にたとえるなら、むすうの球がかなったりまじったりして、無限にひとしいつらなりが、みわたすこともできないほどに広がっている。
じぶんのぞくしていない球にたいして、人は警戒をいだく。自己ぼうえいのためのほんのうだ。
だから、球と球を近づけるのは、とてもむずかしい。
そういうときは、どうすればいいか。
じつは簡単なんだ。
ふたつの球のあいだに、もうひとつ球を持ってきて、つながりを作ってしまえばいい。
一歩ふみだしてつながってしまえば、その球はもう"わたし"のいちぶ。
わたしたち旅芸人は、そうやって見しらぬ人たちの球にじぶんたちをつないできた。
演奏で、歌で、おさけで、ものがたりで。
「わかってもらうには、つながらなくちゃ。
それはあたまをさげてお願いするんじゃなくて、ならんで肩をくむっていうこと。
さ、やってみよう! まずは足をふみださなくちゃ!」
* * * * *
> 「流石は大通り、仰山人がおるな。
> 確かここは観光客もよく通るんやろ?
> 上手くいけばそこそこ売れるかもしれへんな」
「そうだね。まずは"くちとみみ"なの。
どんなにすぐれた芸術でも、知らなければさわれることはできないからね」
球をつなぐほうほうのひとつ。
まずはできるだけたくさんの人に知ってもらうのがスタートライン。
もし本当にいいものなら、そうやって球がつながった人がまたほかの人がぞくする球とじぶんからつながりを作ってくれる。
ひとりでは砂のろうかくでも、ひゃくにんなら石づくりの城がたつ。
「さあ、グレイ、準備はいい?」
にっと笑って、それからヴィバーチェを歌わせる。
まずはマーチの入りのように、リズムをきざむように、すこしずつ。
グラーベ。クレッシェンド。
客寄せようにおなかから、元気に声をだす。
「道往く皆さま。ようこそ、コンチェルティアへ!
ここは"花開く街"。数多の花が咲き誇り、また花開く時を心待ちにする庭園。
皆さまはもう、夢が形になったような花には出会えましたか?
それとも、これから出会いに行く所でしょうか?
どうか、皆さまの夢が、とびきり綺麗な色で彩られますよう。
そして――もしよろしければ、新しい明日が今日以上に彩り豊かになるように、
希望の旋律を、コンチェルティアの想い出にされては、いかがでしょう!」
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PL@一葉より:
昨晩は落ちてしまいました。申し訳なく。
本分とダイス結果を投下ー。
あ、追加でグレイは人用の服も揃えさせて下さい。
そっちはどうしようかなー。グレイの見た目にもよるんだけど。
きれいめカジュアルで、ちょいパンクなシルバーを少し混ぜてオサレ目に。
カプリ用は......お嬢ちゃんよう子供服でいいかってか他に着れそうな服ないかも。
さて、次は5番街かなー。
ロックは一般人から浸透する音楽だぜ(・∋・)
■ダイス
15:53:13 一葉@カプリ うれゆき 2d6 Dice:2D6[5,5]=10
15:53:22 一葉@カプリ えんそう(バードせいしん) 2d6+6 Dice:2D6[3,4]+6=13
15:53:26 一葉@カプリ うた(シンガーせいしん) 2d6+7 Dice:2D6[1,5]+7=13
15:53:31 一葉@カプリ すてっぷ(ダンサーびんしょう) 2d6+7 Dice:2D6[3,3]+7=13