いまこの瞬間の最大風速
> 「いええええええええええい!」
> 「飲むぞー!
> 食うぞー!
> 飲むぞー!」
「いえー!」
木の杯をたからかにかかげ、お酒がこぼれるぐらい盛大にぶつける。
ぐいぐいといっぱい目をひといきに飲みほすと、椅子のうえに飛びのってさけぶ。
「もういっちょいってみよう!
楽器を持ってたらかきならそう! 歌詞がわからなくてもてきとうに歌うんだ!
今日をダメにして明日もついでにダメにしちゃうぐらいさわぐのだ!」
火酒とよばれるじゅりゅう酒をショットであおり、のどを焼くかんかくにぐっと目をつぶる。
飛び石のように椅子から椅子へと飛びうつりながら、ヴィバーチェをかってきままに歌わせる。
アレグロコンモート、コンブリオ、カデンツァ。カプリッチオーソ、カンタービレ。
「わおう」
ちょっと雑にあつかいすぎたかぶつんと弦が切れてはじけ、バランスをくずす。
くるりと身体をまわして床にちゃくちして、先にダウンしたヴィバーチェを見やった。
「ありゃあ。あとでなおしてあげないとね」
今日はおやすみとそっと荷にもどし、じぶんんはふたたび宴会の輪にもどる。
ときには人の楽器をうばってならしたりしながら、たださわぐ。
> 「よう、カプリ。
> 久しぶりじゃねえか、またこの街に来てたんだな」
> 「あれから、強くなったか?
> 俺もそこそこまた名を上げてきたぜ......冒険者としてな!」
「やほー、グラさん。
また会えてうれしいよ。まあ飲みねえ!」
卓からてきとうに杯をひとつ取り、グラさんのそれにかるくぶつけてまたあおる。
かじつ酒がさわやかなふうみを残していのふにおちる。
「あまいー。ベリーはほっとするね」
> 「え、ちょ......実は俺こう見えて酒だけはあかんねん。
> だからな、放してくれへんか。
> ほら、ほら、な......カプリちゃん、後生やから助けてちょ......」
グラディウスに連れていかれるグレイを見ながら、いえーと杯をかかげて見おくった。
飲む飲んで飲み飲まれ、そしてつぎの日はそんな記憶をさかなにわらってであいさつをする。
どこまで走れるかじゃなくて、いまこの瞬間の最大風速をおもいきり顔にかんじ、さからうように大声でさけび、その先へ、先へ。
それがわたしの生き様だ。
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PL@一葉より:
※お酒が苦手な人に無理にお酒を飲ませるのはやめましょう!
そういえば5月に終わったGMボーナスでカプリさん名誉点500越えたんですよね。
こうした阿呆行動によって都市を越えて名前が広まっていくのでしょう。
1ゾロ発生につきヴィバーチェさん戦線離脱。
ぐ、ぐわー。わたしのバード技能がー! まあいいや。人のを借りよう。
■ダイス
17:08:00 一葉@カプリ 売ったり売らなかったり 2d6 Dice:2D6[3,6]=9
お、越えた(''*