走り出せ。

 ヴェンデルベルト(柑橘) [2016/06/06 22:34:25] 
 

「あぁ、そうだ」

服屋の看板が見えて、私は思いついたことがあった。
白いローブの人について行ったなら、私達も小鳥を捕まえるなら白い服を着ていた方が良いかもしれない。

「ちょっとお待ちくださいね」

アポロ君に一声かけて、私はその服屋に向かった。
おあつらえ向きにそこにはお手頃価格の服が売っていた。

店員に声をかけて、私が着れそうなものと、アポロ君、少年用の白いフード付きローブを買う。
手がかりが少ない以上、思いついたことは何でもやってみるべきだろう。

「はい、アポロ君。私達も白い恰好をしてみましょうね」

アポロ君の所へ戻り、白いローブを渡して。さて、小鳥探索再開と行こうか。


◇ ◇ ◇


「うーん、いないなあ」

楽器を持っているという位だから弾き語りでもしているのかと思ったが、そんな人物は見かけない。

「もう5番街にはいないのかなあ。
 ――ヴェンは見っけた?」

「いいえ、アポロ君の言う通り、どうやらこの辺りにはもういないようですねぇ」

小鳥をくっつけたまま歩き続けているのだろうか。童話にそんな話があった気がする。

「うーん、思ったより動くの速いのかな。
 おれたちも走ってこうぜ!」

「そうですね、それもいいかもしれない。けれど、その前にちょっとだけ方向を定めましょうか」

闇雲に走り回るのは子供の特権で、それはそれで楽しそうなのだが。

「すみません、この辺りで白いローブを着て弦楽器のケースのようなものを持った人を見ませんでしたか?」

折角人がいたのだから、話を聞いてみることにしよう。
走るだけなら、いつでもできるのだから。


・ヴォイスの行き先を訪ねてからその方向へ向かう

を選択します!そして走る!!
22:34:01 柑橘@ヴェン 指定ダイス 2d Dice:2D6[6,5]=11