郷に入っては

 ティキ(キャスパー) [2016/05/18 15:32:29] 
 

私の私服は、アイリに好評のようだった。お礼を言ってから説明を聞き、お勧めだという4番街の美術館を目指すことにした。

そして妖精についてはー

>「もしかして、妖精さんですか?
 わたし、初めて見ました。
 ティキさんって妖精と仲がいいんですね、羨ましいな」

>「でも、急に襲い掛かったりはしませんよね?
 おとなしくて可愛らしいとは思うんですけど」

おおむね好意的。が、やはり不安もあるようだった。

「妖精はね、基本的に自分から人を襲ったりしないよ。......いたずらはするけど。それにこのエコーは、とても恥ずかしがりで大人しいから大丈夫」

「だいじょうぶー」

「だって。ね?」

「ねー」

と言ってみたたし、言っているが、安心してくれるだろうか。

***

通りを歩いていると、エルフと思しき男性が踊りながらこちらへ手を差し出してきた。

>「ティキさん、ダンスのお誘いを受けてるみたいですよ。
 今のティキさん綺麗ですからね、仕方ないです」

「私?......仕方ないな。エコー、ちょっと出ていて」

ルキスラだったら絶対に断っているだろうが、ここはコンチェルティア。観光中ということもあって、まあ受けてもいいかという気になっていた。

ダンスは......昔母さんに、戯れに教わったっけ。あまりまじめにやった記憶は無いけど。

私の髪にもぐっていたエコーはすっと出てきて、代わりにアイリの顔の横へ移動した。やはり落ち着かないようで、ちらちらとアイリの髪を見ている。

「あなたのかみは茶色なのね」

と、自分の意思とは全く関係ないことを恥ずかし気につぶやいていた。

私のほうは差し出された手を取った。なまっ白くて細い手だ。

「む......」

音楽と男に合わせて、前後左右に足を出す。見てから何とか合わせているのでずれきってはいない、かろうじて形になっているくらいだろう。

足元から視線を離せないせいで、相手の顔もろくに見れない。......手汗とか滲んでないかな。大丈夫か。

元から自信があったわけではないがやらなきゃ良かった。

見ないでアイリ。助けて姉さん。


PL

4番街の美術館を目指すことにして、ダンスのお誘いは受けます。

ダンスはかろうじて普通にみてもらえる程度のものでした。

00:07:42 キャスパー@ティキ ダンス 2d Dice:2D6[4,2]=6