相乗効果的な

 シィノヴィア(紫乃) [2016/06/17 21:11:20] 
 

これまた、豪華な。
貴人の用心棒をしたとき、1度だけこのような宿に泊まったことがある。
寝具が柔らかすぎて落ちつかず、けっきょく部屋の隅でシーツにくるまって寝た。

>「待ってたぜ、シィノヴィア!」

さっそく。

>「もういつ会えるかここでずっと待ってたんだ。
> うるさい奴しかいねーしさ。
> こんなとこ面白くもなんともないから......二人でショッピングでもどうだ?」

きちんとここへ来ていたことには感心するが、打ち合わせはこれからだろうに。
だが、シィノが物を言う間はなかった。

>「うるさい奴って誰のことかな?
> あたし言ったよね、シィノに迷惑かけたらぶん殴るって。
> ......マジで行くよ?」

リズム嬢もスラップ殿もにぎやかな人だが、そろうとさらに増す。
楽しそうだ。

彼らの掛け合いを眺めていると、耳が見えた。

「お待たせしました、ネージャ嬢」

>「シィノヴィアさん。
> 無事全員見つけてきていただき、ありがとうございました。
> 向こう側に私たちが借りている部屋があります。
> そちらまでご案内させていただきますね」

ふむ。
宿の入り口にこれだけいれば邪魔にもなる。
それに、仕事の話ならば落ち着いて話せるところがいい。

楽団のメンバーの後ろについて、シィノも部屋へ向かった。