【C-3-2】相手の不在

 GM(あんみつ) [2016/06/16 23:00:49] 
 

どうやって謝るべきかどうか尋ねるアポロ。

>「まず、ごめんなさいと謝りましょう。大切な小鳥を逃がしてしまったのですから。
> 謝らないでいる方が格好悪いですよ。きちんと自分がしたことを認められるのが、大人への第一歩ですからね。
> 恥を恥だと思わないことの方が恥ずかしいのだと覚えてください」

まず彼にヴェンデルベルトが伝えたのは、謝ることが大事だということだ。
ついでに素直に謝るのは恥ずかしいという彼には。
ちゃんと謝れない方が恥ずかしいのだと諭した。

「謝った方が大人なのか......。
 ん、んー、そうだなあ。
 ――わかった、ヴェンがそう言うならおれ、ちゃんと謝るよ」

アポロは素直にヴェンデルベルトの言うことを聞いて。
アイリに対してちゃんと謝ることにしたようだ。

>「それから、これからも仲良くしたいことを伝えてみては如何でしょう?」

ヴェンデルベルトはもう一つアポロにアドバイス。
アイリが優しいからといって甘んじたりせず。
自分の方からも折れることが大事なのだ。

「まあ、おれもアイリが嫌いなわけじゃないし。
 ちゃんとそう言ったなら言うことにするよ。
 これからも遊ぼ、って」

アイリのことは――嫌いじゃない。
アポロの口からはそんな言葉が出てきたのだが。
ヴェンデルベルトの認識は少し違ったようだ。

>「あとは、アポロ君がアイリ嬢を好きだと言う事も、ね?」

「......へ?」

ヴェンデルベルトの言葉にアポロは目をまん丸くする。
そしてすぐにその顔が赤くなり。
ちょっと汗もかいているようだ。

「す、好きってそんなわけないじゃん?
 おれとアイリはさ、ただの友達だって。
 好きとかそんなの全然ないぞ!
 ないんだからな!」

手をばたつかせながらアポロは徹底的に否定する。
それをどう捉えるかはヴェンデルベルト次第だ。

   *   *   *

アポロが再びベルを鳴らせば。
イリアがまたまた迎えてくれる。

「あら、アポロ。
 その籠にいるの......もしかしなくてもシュガーじゃない?
 よく見つけたわねえ、アイリもきっと喜ぶわ」

イリアはアポロを見て、すぐに鳥籠の中のシュガーに気がつく。
アポロは彼女に対してVサインをしてみせた。

「おれさ、アイリに謝りたいんだ。
 アイリもう帰ってる?」

ヴェンデルベルトに言われた通り、アイリに謝ろうとするアポロ。
だが......。

「ごめんね、まだアイリ帰ってきてないのよ。
 あの子ったらどこをふらついているのかしら。
 せっかくシュガーを見つけてくれたのに、まったくダメな子ね」

今、アイリは外出してしまっているようだ。
彼女が不在な限りアポロが謝ることも不可能だろう。

「そっか、アイリ帰ってきてないのか。
 ヴェンどうしよう。
 探しに行ったほうがいいかな?
 それとも、待ってれば帰ってくるかな」

アイリだっていつまでもうろついているわけにはいかないだろう。
待っている方が会えるかもしれない。
探しに行った方がすぐに会えるかもしれないが。


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あんみつ@GMより

ヴェンデルベルトルート進行です。

アポロはアイリに謝る気になりましたが。
どうやら当のアイリは外出中のようです。

待ってもいいですし、探しに行っても構いません。
お好きにどうぞ。