期待の ω
「ありがとな、ヴェン!
アイリの鳥見つけられたのはヴェンがいたおかげだぜ!」
「いえいえ、アポロ君が最後まで諦めなかったおかげですよ。よく出来ました」
ぶんぶんと手を振るのに控えめに振り返しながら、アイリ嬢に許しを得られると良いと願う。
こればかりは私が協力のしようがないところだ。
女性は小さくとも女性であるのだろうから、寛大な心で対応して貰いたいものだった。
◇ ◇ ◇
公演があると言う4番街までくると、大小の劇場やホールがあり、楽器の音色がそこかしこから聞こえて来た。
ここから皆羽ばたくのだろう。その最初の飛翔を見られるかも知れないのは大変に喜ばしいことではないだろうか。
そして、それを祝う為に相応しいものを探して、私は少し彷徨う事になった。
「そうですね、劇場用に届けてもらうことは出来ますか?
では花かごを1つと、それから贈答用に花束を1つ。こちらは持っていきますので。
白い花を中心に、蕾大目で。えぇ贈るのは男性なので、そのようにお願いします」
途中で花屋に寄り、花を購入。花かごはトゥルー・ソウルズ全体へ。公演開催のお祝いに。
白いものはヴォイスと呼ばれたあの彼に。よくよく考えてみれば、まともなお礼をしていなかった。
直接手渡せれば良いが、さて、今回の公演ではどうなっているのだろうか。
会場に行けば係員がいるであろうから、そちらに尋ねてみようか。
◇ ◇ ◇
もしかしたら貰えるかもしれないとサイン用の色紙も買い、やって来たのは劇場前。
当日券は一度売り切れてしまったらしいが、キャンセル待ちで入れることになった。
蛮族5人組の、けれど魂を込めた演奏。まったく長生きをすると面白いものに出会えるものだと、私はくふりと頬を膨らませるのだった。
色紙を買いまして(5枚30G)!劇場に花かごを贈って貰い(送料込み100G)!タビットが持てる大きさの白い花束(50G) を持ってチケット(いくらだろ?)を買います!
選択は勿論
・トゥルー・ソウルズの公演に行く
です!