【C-4-4】人型になりて

 GM(あんみつ) [2016/06/09 21:48:43] 
 

>「私はティキ・ラウリ、冒険者をやっているよ。―いい街だね、ここは」

グローリアからの挨拶に応え、ティキも自己紹介を返す。

「そう、ティキって言うのね。 
 テンペストだけじゃなく......私ともよろしくお願いね?
 私も華やかなこの街のことは好きよ」

お茶目な表情を作って笑う。
それでもテンペストの笑い方とは結構違うようだ。

>「テンペストとは、少し前に知り合ったんだ。依頼人の頼みを聞いてもらうのに骨を
折ったっけ......私がこの街に来たのは、彼女があんまり暇してるっていうらしいん
でお土産持って会いに来たから」

>「......そういえば、姉妹と言ってもやはり違うね。テンペストはもっとこう......
自分の欲を第一に行動してるようだったけど」

そんな違いが気になったのか。
ティキは疑問を言葉に出して言ってみる。

「まあ、それぞれの役割が違ううえに......司る力も違うものね。
 でもテンペストはああ見えて、この地を守ってはいるのよ。
 街の北部で蛮族の出現があまり見られないのは......。
 テンペストの力が及んでいるからだもの」

グローリアが語るには、由来が同じでも役割や司る属性が違うから当然らしい。
だが、事実としてテンペストのおかげで街の北側は蛮族の被害が少ないようだ。

――とりあえず、グローリアと軽く話し終えたところで。

>「あなたに会えたのは、幸運だったな。テンペストに会った時に、土産話にするよ......さて、そろそろ戻らなきゃ。あの子を待たせてるんだ、甘いものを奢る約束をしているんだよ」

ティキはアイリの待つ場所へ向かおうとする。

>「あ。あなたも来る?」

だがそこで一つ思いついたことがあったようで、彼女は口に出してみた。
それはグローリアを食べ歩きに誘うというもの。
この地の守護精であるという彼女に対しては結構な物言いな気もしなくもないが。

「あら、私甘いものには目がないのよ。
 誘ってくれるなら是非ついていくわ。
 今更嘘でした、なんて言わないわよね?」

そしてティキに誘われたグローリアはというと。
どうやらその誘いに乗り気なようだ。
むしろ一度話してしまったら意地でも来るつもりらしい。

「でも、甘いものを食べに行くにはどんな格好がいいかしら。
 こんな格好?」

誘いに乗った彼女がまず気にしたのは自分の姿だ。
流石に妖精の羽根を生やしたままでは歩き回れない。

そこで彼女は自らの姿を光で包み、その中で見た目を変える。
現れたのは概ねディテールは変わらず、人間の姿になったグローリアだ。

「それともこんな格好がいいかしら?」

次に光の中から姿を現したのは、だいたいアイリと同年代の少女の姿。
白い肌と金色の髪は変わらないが。

「あえてこんな格好も面白いかもしれない」

また次に変わった姿は肌の色や髪色、全体の雰囲気は残しているが。
その容姿は確実に男性のものだ。
すらりとした体型の高身長で、なかなかの美形だ。

「どんな格好がいいと思う?」

再度元の姿に戻ったグローリアはティキに問いかけた。
彼女の気に入った格好にするつもりらしい。

   *   *   *

人の姿になったグローリアを連れてティキはアステリア神殿の外に出る。

建物の傍にはアイリの姿があった。
ティキたちより少し先に出ていたらしい。

「もう、遅いですよ?
 まあ、甘いもので許してあげますけど」

アイリの口調は怒っているというよりかは冗談めいたものだった。
現に口元がほんのり笑っている。

「あれ、後ろにいるのはどなたですか?」

アイリは少ししてティキの後ろにいる人影に気づいたようだ。

今グローリアが見せている姿によって。
彼女の反応もある程度変わることだろう。


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あんみつ@GMより

ティキルート進行です。

グローリアはティキたちの食べ歩きについていきます。
その際の格好についてはお好きなものでどうぞ。
本文に出ていない姿にも変身できます。
一応肌色と髪色も変えられるは変えられます。

入口ではアイリが待っていました。
次は甘いものでも食べに行きましょうか。