【E-3-1】守護精と
ティキはどことなく決意をした顔でホールを後にする。
両方の手でアイリとアポロと手を繋ぎながら。
左右を見ると二人とも少し眠そうだ。
アイリはティキと一緒に街を見て回っていたし。
アポロはシュガーを見つけるためにきっと走っていたのだろう。
>「私、明日の朝には発つよ。帽子は大事にしてね、私もそうする」
ティキがアイリにそう声をかけると。
彼女はあくびをしそうになったのを隠すように。
「は、はい......わかりました。
また遊びに来てくださいね!」
そう言って帽子を撫でた。
ティキが渡した飴は二人とも拒まずにもらい、舐めて帰ったことだろう。
* * *
二人と別れた後、ティキは1番街を目指し歩いていた。
目的はアステリア神殿にいる彼女に会うために。
夜の神殿はいい具合に暗くなっており。
華やかな調度が神秘的に見えた。
「あら、あなたは......」
神殿の奥にいたのはダフネである。
彼女はティキが来たことに気づくとそのまま栄光の間へと誘う。
* * *
――栄光の間。
きらびやかなその部屋も夜にあっては、静かで落ち着いていた雰囲気に見えた。
ただ一人黄金に輝く彼女を除いて。
「早速来てくれたのね。
どうだったかしら?
......貴女の顔を見ればなんとなくわかる気もするけど」
元の羽根を生やした姿で彼女は佇む。
どうやらグローリアはティキがここまで来た理由がわかっているらしい。
彼女が蛮族共を見極めて結果を告げに来たのだということを。
「教えて。
貴女の思ったまま全てを。
私はこの地を守る者として......全ての事実を受け止めるわ」
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
エンディング用にカテゴリを移動させました。
まずはティキ編のエンディング前半部分です。
このカテゴリに記事を投稿する際は、
カテゴリ『3-それぞれの探索』にチェックを入れて投稿してください。