【A-3-2】魔神討伐戦線
>「マダだゼ。コノ世界を歪めテ、魔法陣を生み出シタ黒いノが残っテル。」
「なんだ、そいつは。
俺はそんなもの見た覚えはないが」
リリが見た魔法陣を展開した黒き存在。
どうやらケンたちの目には映ってはいなかったようだ。
気づかなかったのか、もしくは見えすらしなかったのか。
* * *
地上の街を救うべく仲間たちの解放を意見したケンだが。
彼の希望は女王の言葉によって阻まれる。
同意を得られなかったケンは無理やりでも解放しようとするが。
リリはというと、少し違った。
>「ヘイ、クイーン。オメー、権威が大事だッテ言ったけドヨー。
> 権威はオメーの一番ニャなり得ネーゼ。
> ソレは手段でしかネーからナー。」
「どういうことだい?」
リリは女王を説得しようとしたのだ。
ケンはアリサと女王の様子を眺めている。
正直期待はしていないようにも見えたが。
>「権威ガ大事ならヨー。ソノ目的ガあるハズだゼー。
> 何の為ノ権威ダ? ソレがテメーの一番だローヨ。
> 忘レタで済ますモンじゃネー。」>「ソノ一番の為にドーすんノガ一番イーのカってコッタ。
> ツイデにユート、権威は一人ジャ意味ネーかんナ。」
「一人では意味がない......。
そうかい、そういうことかい」
リリの言葉を聞いて何か思い出したようだ。
「妾は思い出したぞ。
妾は人形族の皆々を守るべく、代表として女王であるのだ。
だから妾は守らねばならぬ、考えねばならぬ。
今何をすべきであるのかを。
それに、それだけではない......あの城は妾と......妾と?」
自分にしか向けられないよう歪められた狭窄な視野を。
人形族の同族へと向けることができたようだ。
だが、まだ何か引っかかりが残っているようではある。
「......不思議じゃ、実に不思議じゃ。
お前の言葉を聞いていると、何かが呼び起こされそうな気持ちになる。
お前とあれば、妾はこのもどかしい感情から抜け出せるかもしれぬ」
女王はリリによく似た色合いの容姿でアリサとリリをまじまじと見つめる。
確かにリリの言葉はケンにも、女王にも強く届いているような気がする。
それは、ここはアリサとリリの心だから。
アリサとリリこそが歪みのない世界の真実だから、なのだろうか。
「そこの人間の兵士よ。
妾が捕らえた者共の開放を許そうではないか。
だが......もし裏切ろうとするならただでは済まさんぞ。
それだけは肝に銘じておくがいい」
「しないさ、少なくとも今じゃない」
リリの説得が功をなしたからか。
それともリリに何かを期待するからか。
女王はケンに解放の許可を出した。
ケンは意外にも驚かなかった。
むしろどこか納得しているようにすら見えた。
* * *
女王の許可もあり、リリとケンは捕らえられた仲間たちの救出に成功した。
最低限必要な装備も身につけている。
「状況を簡単に説明すると、今は地上に魔神共があふれている。
お前たちに期待することは一つだ。
とりあえず全部倒せ、地下の街には絶対入らせるな!
......だが無理はするなよ、危なくなったら退け。
お前たちも俺の守るべき対象なんだからな」
ケンの支持を受け、囚われていた革命派の面々は街中に散る。
「妾たちも負けてはおれぬ。
マナが弱まっていようとも、妾たちにもできることはある。
妾たちの街は、妾たちの手で守るのじゃ!」
女王が命令すれば、まだ戦える人形族たちがそれに続く。
「アリサ、俺たちは君の力も必要としている。
力を貸してくれないか?」
「働きによっては、褒章を授けても構わぬぞ」
そんなケンと女王はアリサの魔法の力も当てにしているようだ。
これだけの人数で挑めばきっと、魔神たちも打ち倒せるだろう。
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あんみつ@GMより
アリサとリリルート進行です。
リリの説得はしっかりと効果を表しました。
女王の許しがあり、解放の許可がおります。
開放したあとは革命派と人形族の共同戦線がはじまります。
アリサとリリは次の行動を選択してください。
具体的なものは以下の2つです。
・共に魔神と戦う
・サボる
魔神と戦う場合はどんな魔法や演出、描写をしても構いません。
演出なんでMPやアイテムは減少しないとします。
他にも何かあればご自由に行動ください。