【B-1-4】鍛冶場の黒き影

 GM(あんみつ) [2016/06/20 20:39:37] 
 

>「スミスさん、水を売ってもらえないかな?10ガメルしかないけど、これで買えるだけ
>あと、この辺りにすごい魔剣があるとか聞いたことない?ちっちゃなことでいいから、それっぽい噂
があれば知りたいな」

身軽な衣装に着替えたあと。
タタラはスミスに問いかける。
まずは水を貰えないかどうか、そして魔剣についての噂を。

「なんだ、お前さん水を分けて欲しいのか?
 そりゃこんな熱気の中じゃ当然だな。
 手の空いてるもんに頼んで、持ってきてもらえ。
 勿論同族からは金を取ったりはしねえさ。
 ここにいるお前さんはもう俺の家族みたいなもんだからな」

水については自由に持って行って構わないという。
これがナイトメア同士の繋がりという奴だろうか。

「魔剣については、噂も聞いたことねえな。
 俺たちが作ってるのもそんな大それたものじゃないしな」

魔剣については噂一つ伝わっていないようだ。
この世界には魔剣はないのかもしれない。

>「お礼に、何か困ってることを手伝わせて!
>怪我とか病気を治せるし、戦闘経験があるから魔物退治もできるよ。鍛治の知識も多少はあるから、
剣を研ぐぐらいはできると思う」

逆にタタラの方から何か出来ることはないか。
スミスにそう尋ねてみると、彼は難しい顔をしてからすぐに......。
感情を殺した顔で言った。

「だったら妖精たちを倒してきてくれねえか?
 お前さんも見ただろう。
 山の中腹に炎が上がっているあの場所を。
 あそこに炎に妖精たちが住んでいるんだが、とにかく邪魔なのさ」

スミスが手伝って欲しいこと。
それは山の中腹にいる妖精たちの退治だった。

「妖精どもの集落がある周辺ではいい金属が取れるんだ。
 だが、あいつらは俺たちをそこへと近づけようとしねえ。
 俺らは穢れてるから近づかれると気分が悪いそうだ......胸糞悪い話だろ。
 だから、戦える力があるって言うなら......奴らを根絶やしにしてくれ」

タタラは目を見れば理解できるだろう。
スミスは冗談で言っているのではない。
彼は本気だ......本気で妖精たちを憎んでいる。
それはおそらく妖精たちも同様なのだろう。

穢れと言う障害が、二つの種を対立させている。
醜く、悲しいくらいに。

「ハハ、こいつはとんだお笑い種だぜ。
 心があるから憎しみ合い、お前たちは一つになんてなることはできない」

ふと後ろから笑い声が聞こえた。
見ればタタラが入ってきた工房の入口付近に。
漆黒の影が浮かんでいる。
それは少年のような形をしていた。
まるで闇の中で見た光とは真逆のような。

「でも、安心しな。
 オレがお前の心を壊してやる。
 まずはそうだな......まずはお前の不相応な希望から壊してやるよ!
 見てな、荒々しいショータイムの始まりだぜ!」

黒い影はニヤリと笑ってから後ろ側......つまり壁の方へと下がっていく。
彼は壁をすり抜けて、工房の中から姿を消した。

周囲の様子を伺うとスミスをはじめとして、誰も驚いたような様子がない。
彼らには今の黒い影が見えていないのだ。


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あんみつ@GMより

タタラルート進行です。

水に関してはタタラがお好きなタイミングで貰っていって構いません。

タタラは次の行動を選択してください。

具体的なものは以下の2つです。

・黒い少年の影を追いかける
・黒い少年の影を追いかけない(スミスたちに話しかける)

他にも何かあればご自由に行動ください(*´∀`*)