【B-2-1】蛮族は爆発と共に
>「ぇ.........」
妖精を根絶やしにして欲しい。
冗談ではないスミスの言葉に対し、タタラは言葉を失った。
――彼女は語る。
妖精と暮らしていたナイトメアについて。
そして続ける。
諦めなければ、仲良くなることができると。
だが、スミスは瞳に怒りを宿らせたまま、心を動じさせない。
「お前さんは自分の体の意味を忘れたのか?
俺たちのこれは呪いの証だ。
呪われている俺たちと呪いを忌み嫌う奴ら。
俺たちが分かり合えるわけがないんだよ。
......あるとしたら、そいつはお前さんの幻想さ」
スミスの態度は恐ろしいくらいに頑なであった。
* * *
スミスとタタラが会話を交わす間、突如現れたのは黒い影。
彼は笑いながら過激な台詞だけ言い残して。
壁の向こう側へと消えていった。
>「...ぁれ見た?なんか、、まずいよッ!」
「何言ってんだ、お前さん。
ここにまずいものなんてありゃしねえよ。
あるとしたら山の上に妖精たちくらいだな」
タタラが今見た事実を伝えようとしても彼らには伝わらない。
妖精への憎しみを再確認するだけだ。
ひとまず最低限の荷物だけを抱えて。
タタラは工房の外へ出る。
* * *
外へ出たタタラが目にしたものは宙を滑る少年の影だった。
「ちゃんと追ってきたな。
ここからだと見やすいだろう。
あの集落が暴力によってなぎ倒されるところがさ」
少年がパチンと音を鳴らせば、炎の更に丈夫で爆発が起こる。
そこから何かが姿を現し、集落に向けて雪崩込んでいく。
遠目ではよくわからないが......あれは人ではなさそうだ。
蛮族の気配である。
「知ってるか、本来人の心には穢れがねえんだ。
お前みたいな呪われた存在なら多少例外があるが......所詮多少だ。
それ以上の穢れはな、オレが持ち込むんだ。
世界の心を歪めて、その歪みから穢れをばら撒くのさ」
そう言うと彼はさらに上空までその体を昇らせていく。
「穢れをばら撒いたら、あとは心の世界が壊れるのを眺めるだけ。
オレはまさに高みの見物ってやつさ。
最初の標的は妖精たちだ。
ちょうどいいだろう、お前ら呪われた人種じゃわかりあえないんだからな。
逆に清々するってもんだろうぜ......ハハハ!
んじゃあ、オレは外から見させてもらおうかな、心が壊れる瞬間の絶望を」
少年の周囲を色濃い影が覆い。
その姿は完全に消え去った。
「何事だ......!」
流石の爆音にはスミスたちも気がついたらしい。
工房からは数人のナイトメアが姿を見せた。
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あんみつ@GMより
タタラルート進行です。
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【NPC:男性】に【黒の心】を登録しておきます。
次の行動についてはお好きにどうぞ。
上に上がっても誰かに話しかけて鎧を着ても構いません。
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