【B-3-3】鍛冶師と誰かを繋ぐ世界
タタラを見て駆けつけたというナイトメアの鍛冶師たち。
本来穢れを嫌う妖精たちもそれ以上の穢れたる蛮族を討つべく彼らと共闘する。
そんな中でタタラは剣を振るい、蛮族たちに傷を付け、切り払っていったことだろう。
――そうして最後の蛮族が討ち取られる。
妖精とナイトメアとタタラの勝利である。
「助かった。
君たちがいなければ危なかった。
心から、感謝する......」
傷ついた妖精たちを癒しながらガーネットはタタラとスミスたちに感謝する。
「勘違いするんじゃない。
守りたかったのはお前たちじゃなくて、山の方だ」
スミスは頑固そうな顔を横に向けて答えた。
ガーネットはそんなスミスのことを面白く感じたのか笑みを浮かべながら。
「それなら、それでいい」
言葉を一つ宙に浮かせた。
* * *
戦闘が落ち着いた後、タタラはガーネットに集落へ呼ばれる。
「さっきは追い出すような真似をして申し訳なかった。
君はこうして私たちのために戦ってくれたというのに。
これはこの山で採れるマナの塊だ。
私たちからの感謝の証として、貰って欲しい」
ガーネットが合図を送るとエインセルはタタラに石を三つ手渡す。
どうやら魔晶石のようである。
「しかし先程の戦いで思い出した。
確かに我々は君たちの穢れを忌み嫌う。
ただ穢れとは所詮尺度の一つに過ぎない。
それだけで君たちを悪と断じるのは過ちだった。
君たちは私たちの恩人なのだから」
ガーネットの横でペリも頷いている。
先程までの炎のような姿で氷のように冷たい態度とは大きく異なる。
「だったら、俺たちが石や鉄を採りに来てもいいか?」
スミスが彼らの望みである石の採掘の許可を求めると。
「構わない。
ただ山の自然が損なわれない程度で頼む。
私も君たちも......同じ山の住人なのだから」
ガーネットは快く許可してくれる。
彼らの蟠りはこれでほとんどなくなったと言えるだろう。
* * *
そんな会話の傍ら。
ふとタタラが蛮族の現れた方向に目を遣ると。
そこには闇に包まれた漆黒の扉があった。
後ろから声が聞こえてくる。
「キミがこの世界を守り、歪みを正したから。
黒の心はキミの世界にはいられなくて逃げ出したのさ。
あそこに見える扉を通っていってね」
振り返ればそこには真っ白な光に包まれた少年の姿が。
どうやら他の人の目には映っていないらしい。
「あの向こうはキミの心の外。
心と心を繋げるボクとカレの世界。
この世界の住人は向こう側に行くことはできない。
だけど諦めないで、怯えないで。
信じていれば......心と心はきっと触れ合うから」
黒の闇の扉はぼんやりと見ていると少しずつその姿を消していく。
まるで世界から逃げ去ろうとするかのように。
あまりぼやぼやしていれば、扉を開けることはできなくなるだろう。
それでも準備をする時間が全くないわけではなさそうだ。
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あんみつ@GMより
タタラルート進行です。
MPは消費される場合は消費しても構いません。
ガーネットと妖精たちからのお礼として5点魔晶石3つを受け取れます。
心の世界を守り抜き、歪みを正したことで黒の扉が現れました。
黒の扉は2時間ほどまでなら世界に存在し続けます。
その間であれば、事前準備を行うことも可能です。
ただすぐ戦闘があるかもわからないので、
あまり効果時間の少ない準備はおすすめしません。
他にも何かございましたら、ご自由にどうぞ!