【C-2-4】死から創られる
>「この奥にもっといそうだな...」
デニッシュは地下へ続く階段へ向かいながら呟く。
「マジで?
だったら超ヤバイじゃん。
パンを食えなくなったら冗談抜きで終わっちゃうからな」
デニッシュの言葉にベーグルは焦りを増した。
アンデッドの出現についての疑問より。
今現時点で襲撃を受けているという事実に気が向いているようだ。
>「引き返してもいいんだぜ?」
後ろを振り向かずデニッシュが口にした最後の警告については。
「行っただろ、この場所に何かあったらオレたちみんなサヨナラだって。
デニッシュ一人だけしか行かせないせいで失敗したら、無意味だろ。
だからオレも当然ついて行くぜ」
やっぱりベーグルは付いてくる気なようだ。
* * *
階段を降りればまた一つ扉がある。
厳重に施錠されていたようだが。
内側から強力な力によって破壊されてしまったようだ。
その破壊された扉をくぐり抜けた場所。
動力室と本来呼ばれていたその部屋は極めて異様なものだった。
両壁に沿うかのように幾つかの箱が並べられ。
それぞれの箱から伸びる管のようなものが向こう側の部屋へと続いている。
よく見れば管の中を光る物質が移動しているようだ。
そして並べられた箱というものはまるで棺桶のような形をしていて。
中には老若男女問わず死体のようなものが入っている。
ものによっては、干からびてミイラのようになっているものもある。
「な、なんだこれ......気味悪い。
ていうか意味分かんねえ」
ベーグルは周囲を眺めていたが。
自分が何を見ているのか理解できていないらしい。
ついでに言えば、彼の顔色はよくない。
「いやさ、この灰色の世界でパンを作るなんて普通のやり方じゃねえと思ってたけど。
死体を動力の一つにしてたってことなのか?
うぇっ、気持ち悪くなってきたぜ」
気持ち悪そうなベーグルを尻目にデニッシュが部屋の様子を伺えば。
四個ほどの棺桶が開いており、中には何もいなくなっている。
先程倒してきた二体がそうだとしたら、あと残り二体はいったいどこに。
考えられるとすれば部屋の向こう側だろうか。
本来置かれていただろう立ち入り禁止の立て看板は無残に折られている。
部屋の向こう側にある扉はこちらと同様破壊された跡がある。
うまく体を潜らせていけるだろうか。
ちなみに今死体が入っている箱には動く気配がない。
先ほどの影の効果が運良く働かなかったのか。
それとも死者となって歩けるほどの力すら残っていたのかはわからないが。
彼女は、このまま街の上を目指すことだろう。
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あんみつ@GMより
デニッシュルート進行となります。
予備ダイスを反映させた結果このようになっていました。
お好きな行動をどうぞ。
更に進む場合は2D6の予備ダイスを二つほど振っておいてください。