この両手で破壊する!
あのパン焼きもどきアンデッドは他の二匹よりは少しばかり手強く、浅くはない怪我を負わされたが、ベーグルの支援のおかげで危なげ無く片付いた。
>「怪我してるなら治すから言ってくれよ」
「...悪い、頼むわ」
喰らったのはたった一発だったが、ポーションによる回復一回では治しきれなかった。これから先に更に手強い敵が出てくると、一層慎重にならざるを得ない。
>「にしても、こいつはどういう原理なんだろうな。
なんか変な球みたいなのもあるし」
「知るかよ。考えたくもねぇ」
ここに来る前は、どんな風に作っているのかとワクワクしていたが、そんな期待は一瞬で吹き飛んでしまった。パン作りというものを冒涜している『これ』に対して、俺の奥からフツフツと熱いものが沸き上がって来る。動かなくなったアンデッドの傍らに落ちていた紙に、御丁寧に共通語で説明らしきものが書いている。
>「無限の...窯は...大なエネ.........を必.........る。
...の一つは生命......ルギーであ...。
例......自然そ.........の......」
「くそったれが...!!」
まあ、そんな気はしていた。
植物も動物も何も無い砂漠でどうやってパンを作り出していたのか。
それは夢だからと片付けてしまえばそれまでだが、そういうわけじゃなかった。
順番が逆だったんだ。
『こいつ』がパンを作っていたから、植物も動物も何も無くなってやがったんだ!
ふざけやがって!
「おいベーグル、どけ」
ベーグルを押し退け、窯に向かう。
「後でとびきり美味いパン食わせてやるからよ」
右肩をグルリと回す。
「邪魔すんなよ」
左肩をグルリと回す。
「邪魔したら殺す...!」
両拳を撃ち合わせ、気合いを入れる。
俺の奥から沸き上がってくるものを、もう押さえようとも思わない。
『これ』は、あってはならない物だ。
たとえ、この世界に住む奴らが必要としてようと、(元)パン職人の端くれである俺が存在を許さねぇ!
「オラァアアアアア!!!!」
原型も残さないつもりで、両の拳を力の限り叩き込んだ。
―――――――――PL
見識判定は当然失敗!
でも関係無く
『窯を破壊する』一択で!
グラップラーは鎧が薄いから、一回喰らっただけでヤバいですな...
ベーグルの回復お願いします。
18:55:18 ヨ太郎@デニッシュ 魔法の装置見識判定 2d Dice:2D6[4,4]=8