過小の器
アリサさんが奇妙な呪文を唱えると、レブナントの動きが止まった!
そのまま、デニッシュさんにくっつく影みたいに、もう一人のわたしへ攻撃を変える
「うわッ!」
割れるような音がして、遠くから雷が突き抜けて行った。それにあわせて、デニッシュさんへフランベルジュが振られる
「"我が友に再生の火!"」
...あたらなくてよかった。お願いだからそれ以上は、その剣を人に向けないで...
デニッシュさんの拳で、もう一人のわたしは崩れて消えた。もちろんホッとしたけど、ほんのちょっぴりだけ切なくて、悲しい気もした
あとはリリさんとアリサさんに似た魔物だけだ。一気に攻めて、かたをつける
「...ウゥラァァアアアアアッ!」
* * *
「くそ......認めるか、認めてたまるか。
心なんて脆いものがある限り、俺は役目を果たせない。
壊すんだ、全部壊さなきゃならねえ......。
それが......俺の存在する意味だ......」
.........あれ?
意外すぎる反応で、剣を握る手が緩む
もっと残忍で、血も涙もないようなヤツだと思っていたのに...悔しくて泣いてるみたいだ
それも、'負けたくない'とか'こいつを殺してやりたい'とか、そんな単純な話じゃなくて、
人間じゃないと感じられないような、繊細で重要な悩みだ
「心がネーなラ、認めル認めネーの話にモならネーシ。
存在する意味ヲ求めタリもシネー。
オメーだって心デ動いてんジャネーカ。」
リリさんも、同じことを思ったみたい。やっぱりカレは、存在する意味を探している
生きてる意味がわからないってのは、とても恐ろしいことなのを知ってる。
水の底へ沈んで行ってるのに、上に向かってもがく気力も、泡になって消える勇気もなくて、ただ、息ができなくて苦しいまま錆びていく...
生き地獄だ
だけど"グレンダール様"は、全ての中にある炎を教えてくれた。工夫と努力を続ければ、なんだってできる
どんな場所にも行けるから、歩くことに意味がある。いつか目的地に着けるって思うから、わたしは進める
それに気づけないで悩んでいる人がいるなら、伝えてあげたい
「あのっ、さ...... あわててゼロにしなくてもいいんじゃないかな
色んな困難を乗り越えた心だからこそ、次の危険が降ってきても壊れない、強いつながりができると思う
少なくとも、あなたの行動がきっかけになって、火山のナイトメアと妖精が仲良くなれた。
もう、ちょっとしたすれ違いで争うことはなくなる、どころか、協力して山を守れるはず
何も無いさら地よりも、そっちのほうがいいでしょ?時間は十分だから、プラス100を目指そうっ!
試練をつくるその力も、役にたつから、
だから、まずは、無にするしかないって先入観を、、他の方法を探さないで諦めるあなたの心を、壊してみるのはどうかな?」
「それまではわたしのところにいれば、...その......
とめッ、ト.........」
言えない
また同じことを繰り返したとしても、わたしが止めてあげるって、胸を張って言うことができない
思い出すほど、カレは強くて、わたし一人じゃかなわない。運よくみんながいてくれたからこうして倒せたけど、なんの犠牲もなしにまた倒すのは難しそう...
力がだめなら工夫するんだ。もう他の人を、傷つけることはないって安心方法、考えろ......
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PL玉鋼より
(とどめをさして)いいんじゃないかな?
00:37:50 玉鋼@タタラ 剣の欠片 2d6 Dice:2D6[2,3]=5
低い!申し訳ありません