【B-1-5】湧き上がる魚の波
>「ああ。
> そっちも楽勝って感じだね」>「ええ、終わりました」
「まあ、この程度の蛮族に負けているようだと......。
奴らとまた相見えた際に太刀打ちできないからな」
バークの言葉通りカイルたちは然程体力も気力も消耗してないようだ。
* * *
五人の冒険者たちはまだ息のあるギルマンの指導者から情報を得ようとする。
そうして聞くことのできたことは以下のようなことだ。
――もともとギルマンたちはこの水を避けていた。
どうやら川を流れ水の成分に穢れを拒むものがあったらしい。
だがある日を境に川の水が濁り、気にせず近づけるようになった。
それ以来は河口から上り、暴れまわっているらしい。
残念なことに、川の水が変質した理由はわからないらしい。
というか気にしていなかったようだ。
ギルマンたちにとっては理由など関係なく都合が良ければどうでもよいのだ。
これについては......。
いくら拷問で痛めつけようとも。
いくら魅了して口を動かさせても。
他について語ることはない。
知らないことはどうあがいても知らないのだ。
聞き終えたあとは煮るなり焼くなり好きにするといい。
* * *
「何か聞けたか?
......その顔を見る限りだと成果は芳しくなさそうだが」
ギルマンの指導者についての処置を終えたあと。
少し離れたところで他の二人と話し合っていたカイルがこちらへ向かってくる。
「まあ、こいつらはある意味おびき寄せられただけだろう。
俺の予感が正しければ、裏にいるのは蛮族でなく......」
カイルがそう言いかけたところで。
「カイルさん、ちょっとこっちに来てください!
ここにこんなものが......!」
タビットのミハイルが彼の名を呼ぶ。
どうやら何かを見つけたらしい。
「わかった、今向かう......!」
冒険者たちの方へ向かってきたカイルは。
ミハイルに呼ばれ、二人のいる場所へと戻っていく。
彼が向かう最中のこと。
ナディンとバークの耳にどこかから声が聞こえる。
それは......川の中からだった。
『穢れで......よく見えないや。
でも、蛮族たちを倒してくれたのはキミたちなんだよね?
ボクからキミたちにお願いがあるんだ。
この川を......ボクたちを助けて......!』
澄んだ水のような声は懇願する。
その懇願は形となり、川の水は一点に凝縮する。
そうして生まれるのは大きな波だ。
まるで巨大な口を開けた魚の顔のように。
「なんだ、これは......!」
「水でできた......魚?」
「そこから、水の妖精の力を感じます!」
少し離れたところでカイルたちは驚きの声を上げる。
ミハイル曰く、水の妖精の力を感じるという波は。
そのまま大口を開けて冒険者たちを飲み込もうとする。
それは横にも縦にも大きすぎて、避けることすら難しい。
......水魚の大口に捕らわれたら、そのままごくりと川の中だ。
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あんみつ@GMより
進行ですー!
バークとナマとナディンについて今回までの行動分でちょっと修正です。
バークについてはうっかりしてて申し訳ございませんでした!
ナディン 【HP】36/36 【MP】9/12 ※キュア・ウーンズ込み
ナマ 【HP】30/30 【MP】32/44 ※キュア・ウーンズ込み
バーク 【HP】37/37 【MP】28/36 魔晶石3点*1消費
とりあえずギルマンプロフェットから聞けるのは上記の通りです。
あとは煮るなり焼くなりお好きにどうぞです。
ついでに戦利品もやりたいならやっていただいて構いません。
前回のダイスは聞き耳判定に使用しました。目標値は14。
ナディンとバークが成功していますね。
ちなみに言語は妖精語です。
妖精語が聞こえたあとでっかい魚みたいな波があがります。
回避判定で20を出せれば避けれます。
避けれなかった場合はザッブーンと呑まれることでしょう。
別に回避判定は放棄しても構いませぬ。
ほかについてはご自由にどうぞ。