【C-1-3】貝殻の城の主
バークたちに気づいたウンディーネはこちらに少し近づこうとするが。
>「そうなんじゃないかな。
> 名前までは分からないけど、誰かに呼ばれたのは確かだよ。
> ...おっと、こっちに近付かないで。
> オレは穢れを持ってる」
バークがそれを制した。
自らが穢れを持っていることを気にしたのだ。
『そうね、そう言われればそんな気もするわ。
でも、あいつに比べたらだいぶマシみたい。
それに......そこら中穢れすぎてて、正直よくわからないのよ』
彼女はバークの穢れについて気にしないらしい。
というよりかは辺りが穢れ過ぎていて判断がつかないようだ。
>「それで、ウンディーネさん」
>「ファウントってのは誰だい?
> オレたちを呼んだのがその人なら会いに行きたいんだけど...」
そんな彼女にバークは問う。
ウンディーネが語るファウントという存在について。
『ファウント......それはこの世界を維持している妖精の主よ。
水底にある貝殻の城に暮らしているの。
いつも眠っているんだけどね。
会いに行きたいなら会わせてあげる。
あなたたちに魔法をかけてあげるから』
ファウントとはこの水の世界。
つまり妖精の結界を維持する存在だという。
そして、水底に存在する貝殻の城が住まいだそうだ。
城へはウンディーネが連れて行ってくれるという。
>「僕もファンウントさんという方については存じませんが、僕達が水の巨大魚に飲み込まれたのは確かです。
> ......それで、そのファウントさんは一体どのような要件があるのでしょうか?
> この川の穢れに関すること......だとは思いますが」
妖精を見ることができないルーンフォークであるナディンは。
バークの介助を受けつつ、状況を把握し、ウンディーネに問う。
『穢れをもたらす者を排除して欲しいのよ。
ある日、外から雪崩込んだ穢れで結界が弱まって。
その弱まった部分をついてあいつらはやって来たわ。
ファウントは強大な妖精だけど、この世界を穢れから耐えさせるのに精一杯。
だから、あなたたちのような救いが必要なの』
ファウント、そしてここに暮らすものたちの願い。
それは穢れを齎した者たちを追い出して。
元の穢れなき世界へ戻すこと。
そのためにバークやナディンは呼ばれたのだ。
>「キミとそのお馬さんの名前も、教えてくれたら嬉しいな」
ついでにバークは彼女の名を尋ねる。
『名前?
ラーナよ、この子はピッチ』
ラーナはピッチをふわりと撫でる。
ピッチは嬉しそうに嘶いた。
『それで、水底の貝殻の城まで行ってみるかしら?』
是と言えば、彼女は水中で呼吸できる魔法をかけてくれるだろう。
* * *
貝殻の城を包む水のバリア。
ヴァーミリオンはその力について把握することだろう。
これは外敵から身を守るために張られており。
穢れによってその強度を上げるようだ。
またナマが辺りを調べてみると。
魚が泡のバリアを何の障害もなくすり抜けていくのが見えただろう。
脅威のない者はこの泡の向こう側へすり抜けられるのかもしれない。
必要なことは脅威でないことを示す術だろうか。
ただ......もしナマが魔法の一撃を与えれば。
その泡の弾力がより強固なものになったことを感じるだろう。
もし万が一水上に上がるのに必要な時間を考えると。
正直なところ、不用意に時間を使う猶予はない。
泡の向こうへ行くのに必要なことをするか。
もしくは一旦立て直すかどちらをすべきだろう。
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あんみつ@GMより
四人のルート進行です。
【NPC:女性】に【ラーナ】を登録しておきます。
ナディンとバークはラーナに魔法をかけてもらうことが可能です。
その場合、水底の城まで迎えます。
ヴァーミリオンとナマはそれぞれ分かることがあります。
それを踏まえて次の行動をお決めください。
その他何かございましたらどうぞ。