【C-1-6】天貫く水の柱
>「私も協力します。」
まずナマはヴァーミリオンに続き、ファウントの願いを受け入れる。
そんなナマの言葉に彼女はゆっくりと頷いた。
>「泉の御方、あなたはオレたちのどこを信じるんだい?
> 穢れ齎す者との対峙に、あなたはなにを懸けるんだ?」
だが、バークは少し違った。
彼はファウントに対して、自分たちの何を信じ、彼女は何を懸けるのか、問う。
「キミたちの、何を信じるか、か。
そうだね、キミたちは外の蛮族共を倒してくれただろう?
それが、最初だ。
ボクはこの世界を壊そうとする蛮族共に相対する者を求めていた。
――キミたちのような、ね」
ファウントがバークたちを呼び込んだ切っ掛けは。
彼らが外の蛮族たちを打ち倒したから。
「でも、キミたちを信じると決めたのはその後だ。
ボクは水を通して世界を見れる。
今は穢れのせいでだいぶ視野は狭まったけれど。
それでも......キミたちの心を今見てる。
キミたちなら力を貸してくれる、そう思ったからキミたちに話をした。
もしそうじゃなければボクは水の壁を開かなかったし、
ラーナがここまで案内することもなかったはずだ」
だが、彼女が信じると決めた理由は心を見たからだという。
水という存在を媒介にして。
「キミたちが何もしなければどうなるか?
その時はボクが手を下すだけさ。
――でもそれは本当は古の盟約に反している。
ボクらはあくまでも人を穢れし者たちから守るためにここにいる。
人同士の争いに手は出してはいけないんだ。
だって、キミたちは内側の問題を解決できないほど卑小な存在ではないよね?
この現象を引き起こしたのはおそらく人だ。
蛮族共は機に乗じてきただけ......これ以上言う必要はあるかい?」
今回の原因はどうやら人の手によるものらしい。
だから、ファウントが手を下すとすればそれは最後の手段だという。
それにどう返すもバークの自由だ。
>「うーん......。まあ、僕はファウントさんが信じるというのならありがたく信じられたいと思います。つまり、依頼を受けるということですが。
> 信じられてもそうでなくても、僕にとってはあまり変わりません。
> 危険な蛮族がいるというのなら調べて、場合によっては打ち倒すのみです」
ちなみにナディンは受けるみたいだ。
蛮族とは敵であるのだろう。
* * *
「とりあえず、総意として受けてくれるということでいいのかな?
ありがとう......恩に着るよ。
じゃあ、ボクは標を作ろう。
キミたちは上を目指して泳げばいい。
標はきっとすぐにわかるはずだ」
彼女が胸の前で手を組むと少し水の流れが変わったような気がする。
だが、異変はさほどここからではわからない。
ファウントの話した通り、水面まで泳いだところでわかるのだろう。
* * *
貝殻の城を抜け。
冒険者たちは上を目指して泳げる。
ファウントのおまじないを受け、どんなに重い荷物を背負っていようと。
冒険者たちは自由に、自在に泳ぎ回ることができる。
そして水面から顔を上げれば――それはあった。
水中から中に向かって吹き出し、伸びていく巨大な水柱。
その中央に剣のようなシルエットがあるような気がした。
水中を囲むように円形の青い宝石でできた建物がある。
ふと目をやれば、その建物の中で何かが動いたような気がした。
「あれは、蒼の神殿。
その中央にそびえ立つのは水剣の柱。
あの中にこの世界の軸となる剣があるのよ」
冒険者たちに話しかけたのはウンディーネのラーナであった。
勿論、ナディンには見えない。
「あそこでさっき動いている人がいるのを見つけたわ。
穢れた分際でこの世界の聖地に勝手に立ち入るなんて、ホントに腹が立つ。
この手で懲らしめてやりたいくらいだわ」
どうやらラーナは犯人たちに相当怒っているようだ。
無理もない、今回の大きな異変を引き起こした奴らなのだから。
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あんみつ@GMより
四人ルート進行しました。
お答えしつつ、シーンを進めました。
水の上では新しい場所が出来ています。
皆さんは次の行動を選択してください。
具体的なものは以下の2つです。
・現れた神殿を目指す
・やっぱりやめる
水泳判定は必要ありません。
ちなみにラーナを連れて行くことも可能です。
神殿を目指す場合は予備ダイスを2つ振っておいてください。
他にも何かあればご自由に行動ください!