刮目
ヴァーミリオン(めぐり) [2016/08/07 18:31:02]
「ありがとうヴァーミリオン。
そこまで言ってくれて...でも」
私の心を彼の言葉が貫く。
何時からだろうか自身の穢れを意識しなくなったのは。
「でも、ごめん」
「オレは知りたいんだ。
ファウントの考えも、この世界とあの世界の関わりも、他のことも、なんでも」
その痛々しい姿が必死の姿から目を反らせない。
何時からだろうか過去にばかり目を向け今を見なくなったのは。
「気になったら聞かずにはいられないし、そうでなきゃ生きてる意味だってないとオレは思ってる。
知りたいことは何でも知ろうとするのが自分の役割だって...でなきゃ、
なんでナイトメアのオレが生まれてきたのかも、わからなくなっちまう」
彼の思いに頭がぼやけ、思考が鈍る。
何時からだろうか種族の違いをそして種族への尊重を失ったのは。
「まぁ、死ぬときゃ一人で死ぬようにするよ。
変なこと考えてるのはオレ一人だから、センセイ達のことは...ってさ」
彼の紡いだ音が耳に着いて離れない。
何時からだろうか命を投げ出している様で保険をかける様になったのは。
「あなたの言葉に応える機会を与えてほしい。
盟約を守るために力を尽くさせてくれ」
彼のそして精霊の会話が私の目を覚まさせる。
あぁそうだ何時からか若さを私は無くしていた。
自身が何故歴史を追うのかを忘れていたのだ。
「目を背け何も見なかったのは私の方か。
すまない、私は君の思いも精霊の意思も疑っていた。
これではいけないなぁ、情けない」
私は誓いを立てた。
必ずや、この若き英俊と精霊たちに報いねばならないと。
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PLめぐり
雰囲気が割とガチ目のヴァーミリオン
此処からが学者の本気だ!