【C-2-1】狂った水の少女
>「――ありがとうございます。このお礼は、必ず」
カイルたちが同行を承諾したことにルートは頭を下げて一礼。
そんなルートにカイルは後ろ髪を触りながら言う。
「一時の礼の言葉なんて必要ない。
所詮口でなら、どうとでも言えるからな。
どうしても示したいなら、形で示せ。
あんたは冒険者だ、後は言わなくてもわかるだろ?」
カイルはそのままポンとルートの肩を叩いた。
* * *
上流を目指すか、下流を目指すか。
ミハイルたちの上流を調査したいという考えに。
>「いえ、全く同意です。下流で何かやっていたとするならもう少し目立つはず。
> 良からぬ事を企むならばできるだけ露見しないように行動するのが常かと」
どうやらルートも同意したようだ。
となれば、答えは一つだ。
「だったら、目指すは川の上流だ。
さっさと行くぞ」
カイルの言葉に、ミハイルとエミールは頷く。
それにルートも続けば、上流への調査が始まる。
* * *
川の上流に向かっても、濁っているのは相変わらずだった。
ここら辺の水も穢れているのだろう。
「あそこに、何かいるね」
エミールが何かに気がついたらしい。
ルートももしかすれば気がついただろうか。
川の水の中に倒れ込むかのような姿。
それは一目見れば人間かのよう。
だがあれはどこか違う。
「古代種妖精ウィリですね。
こんなところで目撃されることなどないはずですけど。
――異変と関係があるのでしょうか」
ミハイルがその正体を語る頃。
ウィリはすっくと立ち上がり。
ルートを誘うかのように舞を踊る。
彼女の踊りに惑わされなければ。
ルートは気がついたかもしれない。
ウィリは正気を失っている、狂ってしまっている。
もしかしたら穢れに満ちた水の影響であろうか。
放っておくとこの場所で通りすがる者を誘い続けるだろう。
彼女を解放する方法は二つ。
彼女の精神を正常に戻してやるか。
それとも彼女を打ち倒し、マナへと還してやるかどちらかだ。
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あんみつ@GMより
ルート進行です。
上流を調査する際、ウィリと遭遇します。
危険感知判定で10以上を出せば、事前に彼女の存在を察知します。
【ウィリ】については魔物知識判定をどうぞ。目標は13/16です。
ウィリはルートに誘いの舞を使用します。
精神抵抗14以上に失敗すると、ルートは踊り出してしまいます。
成功した場合ウィリに対してアクションを起こせます。
起こせるアクションは大きく分けて以下の3つです。
・ウィリを正気に戻す
・ウィリを倒す
・ウィリを無視する
ウィリを正気に戻す手段はいくつかあります。
【サニティ】の場合は目標値は10になります。
ウィリを倒す選択をする場合、3D6の水属性魔法ダメージを受けます。
受けたダメージについては、カイルたちを含めて分配可能です。
他にも何かございましたらどうぞ。
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