質問連打
ワインの目覚ましは踊っているウィリに当てることは叶わなかった。
しかし
「俺にできるならやってやろう。
......俺としても異変で狂った妖精を治せるなら治してやりたいからな」
カイルの神聖魔法の助力もあり、正気に戻すことに成功した。
よかった。無道な犠牲などなくて。
胸をなでおろす。
一度失敗があったが治ったのだし気にするようなことでもない。
・
・
・
「あれ、わたし......何してるの?」
「きみたちは、だれ?
ここは......ファウント様の場所じゃない。
えっと、ここは......外の川?」
「――あ、思い出した!
お願い......わたしたちを助けて!
水がおかしくなったと思ったら、怪しい人が蛮族と一緒に入ってきたの!」
「しかも、その人は言っていたわ。
外で弟も上手いことやってくれるだろうって」
目を覚ましたウィリだが何やら助けを求めているようだ。
話している内容にも興味があるし、聞きたいこともある。
ひとつずつ訊ねていこう。
フードをかぶりなおし気合いを入れる。
「妖精さん。助けがほしいのは分かりました。
可能な範囲で手伝うので、まずは色々質問をさせてほしい」
念の為ワインを1本渡しつつ、
・ファウント様とは誰か?
・水がおかしくなったとはどのように?またいつから?
・水がおかしくなった原因・地点に心当たりはあるか?
・怪しい人はどこに入ってきた?またその服装や人相など
・怪しい人の規模
・先程おかしくなっていたが大丈夫か?治療・予防方法があれば
・水で出来た大きな魚を知っているか?仲間が飲み込まれたのだ
量が多いので多少時間をかけて訊ねる。
質問攻めになってしまったが、ここでの情報収集が命運を分けないとも限らない。
不審者の規模によっては調査だけして撤退も視野にいれなければ。
――――――――
PL
聞けるだけ聞くスタイル。
ワイン1本消費。