再開への望み
そしてまず起こしたのはスキュラの方だ。
バークさんがポーションを投げて目を覚ませる。
ヴァーミリオンさんがいろいろ喋っているが、よく分からないので、
話している二人から少し離れ、仮面を斜め上にずらす。
背負い袋からサンドイッチをとりだしてサンドイッチタイム。
こんなこともあろうかと袋に入れていたから濡れてなかった。
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サンドイッチを食べ終えた頃。
水柱からファウントさんが姿を現す。
『ラーナから聞いたよ。
敵を排除してくれたんだってね。
彼らについてはボクは基本的に関与しない。
キミたちの好きにすればいいよ』『キミたちのおかげで、この世界の運命は大きく変わったよ。
もうこれ以上水が穢されることはない。
そう遠くないうちに浄化されて......ボクの結界の力も戻るだろう。
――本当にありがとう』
ファウントさんが一礼するので、私も軽く一礼した。
『約束のお礼をしないといけないね。
これを、受け取って欲しい』
ファウントさんが渡してくれたのは青く透き通る玉のような石の入った青い二枚貝だった。
『ボクからのお礼さ。
その中の宝石には水の力が僅かにこもっているんだ。
耳に近づければ、水の流れる音がして......ボクは、好きだ』
耳に貝を近付けると、確かに水の流れる音がした。
『まだ少しだけなら余っているから。
欲しいならあげるよ。
キミたちは世界の恩人だもの』
途中でひとりはぐれたことを思い出す。
「すみません、途中ではぐれた仲間がいるので、もうひとついただけますか?」
貝をもらっておくと再会できる、そんな気がする。
『よし、それじゃあキミたちをもとの場所に返してあげないとね。
ありがとう、本当にキミたちのおかげだよ。
また今度......綺麗になった川を訪ねてくれると嬉しいな』
ファウントさんが指を一回転させると、足元に水が溜まっていく。
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PL なまさんです
スキュラが喋っているのは魔法文明語でいいんですよね。
魔法文明語は喋れないのでサンドイッチむしゃむしゃ。
マナー悪いとか言われてもやめませんのん。