【D-2-4】弟の言葉
ルートはディマイズに幾つか質問をする。
「答える義理はない......けど......。
はぁ......もうどうせ、終わりだ......。
僕が答えられることは答えるから。
――メディク兄さんを......許してあげて......」
そう言ってからディマイズは口を開く。
「兄さんと一緒に蛮族が向かっていったよ。
いけ好かない奴だったけど。
――他は......知らない」
蛮族についてはこうだった。
「不死者の集団を......揃えてコンチェルティアを攻めるつもりだったんだ。
それに成功すれば、とっておきの薬をくれるって言われたから」
準備についてはこのような回答だった。
もし、これ以上遅く到達していた場合。
もっと多くの不死者が待ち構えていたのだろうか。
「偉い人から、薬を......貰ったんだ。
それを使っただけ。
止める方法は......教えてもらっていない」
最後に浄化する方法について尋ねたが。
ディマイズは知らない、むしろ聞かされていないらしい。
ただ水を穢してしまうことだけが目的だったんだろう。
* * *
「そろそろ、帰るとするか。
エミール、こいつを逃さないように連れていってくれ」
一通りの質問を終えたあと。
カイルはエミールに命じる。
エミールはもちろんカイルの言うことを聞くであろうが。
ルートがそれを手伝っても構わない。
「あんたの仲間も......無事だといいんだがな」
カイルは小さく祈りのポーズをとる。
共にここを目指してきた他の四人の冒険者の面々。
彼らは皆、無事なのだろうか。
――川に戻ればわかるかもしれない。
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あんみつ@GMより
ルートのルート進行になります。
とりあえず質問について回答したり諸々。
次回からエンディんに向けていこうかと思います。