次は依頼で
散策中。
ナマのお金が足りないトラブルもあったが、
「お金のことは帝都に帰ってから精算するとして、
今日はみんなで回ろうよ。
せっかくのコンチェルティアなんだしさ」
「...それもそうか。僕も(保険分は残して)食事にでもしよう」
金をぱーっと使うのは苦手だが、こういうときくらいはね。
「......ええ、そうですね。
それでは不肖この僕ナディンが、我が里に伝わる伝統的コーディネート殺法を......あ、要りませんか、そうですか」
...ちょっと気になる。
しかし何故コーディネートで殺そうとするのか。
執事は殺法を修めるのが基本なのか?
「公園でパンやサンドイッチを食べながらゆっくりするのはどうだい?」
「パンをください。甘いやつがあればそれを」
ナマのように菓子でもいいが腹を膨らませるのも大事。
それに加えて甘いならば文句なしだ。
適当にもぐもぐしつつ皆と帽子を見たり冷やかしたり。
わりかし楽しい時間だった。
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散策終了。
ヴォルディーク邸にて。
「正直なところ、聞けたことは多くはなかったが。
どうやらあの薬はあの時逃げた奴らの一人から受け取ったものらしい。
そいつは弟の方の薬まで作っていたようだな」
「この先に何かがあるかもしれない。
それは勿論この街かもしれないし、あんたたちの街かもしれない。
もし何かがあった時、俺はあんたたちを頼ることもあるだろう。
俺は、俺たちは、あんたたち冒険者という奴らに何度も助けられてきたからな」
『浜の真砂は尽きるとも世に邪悪の種は尽きまじ』。
シャロクですらがそう認めている。
この世から邪悪をなくすなど、ライフォス神でも難しいだろう。
とはいえ。
「その時は、依頼としてだしてくださいな。
冒険者は依頼と報酬さえあれば、どんな危難にも立ち向かいます」
『世に悪あらば抗う者あり、世に闇あらば照らす者あり』
そうも彼は残している。
ならば僕が抗わぬ道理もない。
...でもできればあまり危険じゃないといいな。
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PL
だいたい5G出費。
これでエンディング。
皆様お疲れ様でした!