【C-2-1】真面目な兵長
>「ふふ、気を付けます。アティファさん。
> 私もかつては人に仕える身だったので、つい体が勝手に反応してしまうのです。
> そうそう。私の事はセス、で大丈夫ですよ」
セスシナングが護衛を引き受ける反応を返すと。
彼女の整った顔がまた一つ輝き出す。
「ありがとう――セス。
じゃあ、行きましょう?
ちゃんと守ってちょうだいね」
少しいたずらっぽく笑った後、アティファはセスシナングを連れて歩き出していく
* * *
「ここが、アラジンの家よ」
アティファが止まったのは例に漏れず見窄らしい家の前。
だが、家があるというだけでも多少はマシなのかもしれない。
「ねえ、アラジン?
中にいるかしら?」
アティファは家の外から声をかける。
それでも返事が返ってくる気配はない。
もしかして留守なのだろうか。
「残念......留守なのかもしれないわね。
今日出かけてるなんて聞いてなかったのに」
残念そうなポーズをしたアティファはゆっくりとこっちに振り返り。
「......あ」
少し気まずそうな顔をこちらに向ける。
セスシナングも振り返ってみれば。
いかにも真面目そうで頑健な印象の男性がこちらに向かって歩いてきていた。
「探しましたよ、アティファ様」
「私は探してなんて頼んでいないわよ、ハフィーズ」
アティファがハフィーズと名を読んだ男。
彼こそが先ほど話題に出ていた近衛兵長なのではないだろうか。
「私の役目はご存知の通り、アティファ様をお守りすること。
姿が見当たらなければ、例え砂漠の向こうまでも探すのは当然のことです。
――さあ、アティファ様。
宮殿の方まで戻りましょう」
ハフィーズはどうやらアティファを城に連れて帰るのが目的なようだ。
勿論、これもまた彼の仕事なのであろうが。
「嫌よ、戻らないわ。
あそこにいたって退屈なだけだもの」
これもまた予想できたことであるが。
アティファは、はいといって従うつもりなど毛頭ないようだ。
「お気持ちはわかります。
ですが、大通りを歩くのならまだしも。
このような......」
「それ以上言うと怒るわよ、ハフィーズ」
アティファはハフィーズの言葉を途中で遮る。
彼が何を言おうとしていたのか気がついたのだろう。
「――失礼致しました。
ですがやはり、私にはアティファ様を城に連れ戻す義務があります。
どうか、私と共にお戻りください」
このままでは会話は平行線だ。
アティファか、もしくはハフィーズか。
どちらかを説得してみるのもいいかもしれない。
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あんみつ@GMより
セスシナングのカテゴリを移動させました。
しばらくはこちらのカテゴリにご投稿ください。
前回首飾りを返した時にRPを忘れてたので、今回1点差し上げます。
セスシナングたちは今アラジンの家の前までたどり着きました。
【NPC:男性】に【ハフィーズ】を登録しておきます。
セスシナングは次の行動を選択してください。
具体的なものは以下の2つです。
・アティファを説得してみる
・ハフィーズを説得してみる
他にも何かございましたらお好きにどうぞ!
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