【C-2-3】魔神への願い
ファッティとアティファ、そしてハフィーズの間で不穏な空気が流れる中。
セスシナングはパックの力を借りつつ。
>「自己紹介が遅れてしまいました。
> 初めまして、私妖精使いのセスシナングと申します。
> そして―」
自らの名を名乗る。
「なんだ、お前は?
ただの白い壁かと思っていたんだが。
邪魔しないでくれんか?」
セスシナングの言葉はぞんざいな扱いを受けてしまう。
どうやら彼は歯牙にはかけていなかったようだ。
そんなセスシナングが......。
>「そうですね。
> 『姫様を狙う不埒な方がいる』と向こうの宮殿まで伝えられる位、ですね」
風の妖精の力で宮殿まで届けられる。
そんな風に脅迫のようなことを言って見せるならば。
「宮殿に......?
伝えられるものなら伝えてみるがいいさ。
いずれ、あの宮殿まで俺のものになる」
男は下品な、しかし不敵な笑みを浮かべて。
指輪を触ってみる。
黒い宝石が歪に煌めく。
「貴方の身分もあることですから......言葉だけなら目を瞑ろうかとも考えましたが。
残念ながら、どうやら本気のようですね。
――ならば覚悟するがいい、殿下に刃向かう逆賊よ!」
それまでは話のみで対応していたハフィーズであったが。
ついに彼は刃を抜く。
「確かにハフィーズ殿......貴方はお強い。
だが、所詮それは人のレベルで考えた話。
私には人の域を超えた力がある」
そう言ってファッティは指輪の嵌めた手を天に掲げる。
「魔神の指輪のことを聞いたことはありますか?」
にやりと笑うファッティに対し。
ハフィーズは表情を固くする。
「まさか、それが伝承の指輪だとでも?」
ハフィーズの反応から察するに。
どうやらこの世界にはそういった指輪の伝承が存在するらしい。
「その通りですよ。
そして私はこの指輪に願いましょう。
あまりスマートな願いではないのですが、強力な願いを......」
ファッティは手に嵌めた指輪を擦り。
その指輪は昏き輝きを放つ。
「魔神の指輪よ!
我に貴様の持つ願いを叶える魔神の力を与えよ!」
ファッティが願いを高らかに述べれば。
日が照っていたはずの空が一瞬で曇りだし。
辺りから影が闇が彼目掛けて集まっていく。
「セスシナング殿......といいましたか」
刃を向こうに向けながら。
ハフィーズは横目でセスシナングに語る。
「先程はああも言いましたが。
このような状況であればあれこれ考えている暇はないでしょう。
どうか、アティファ様を連れてお逃げください。
さあ、早く......!」
「ハフィーズ、あなた......何を?」
ハフィーズは頼んだ。
セスシナングにアティファを連れてこの場から離れるように、と。
だが、果たしてその場合ここに留まった彼はどうなるのだろうか。
セスシナングには取りうる手段が幾つかある。
どれを選択するか、全て彼女次第だ。
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あんみつ@GMより
こちらセスシナングのルート進行です。
ファッティが魔神の指輪の力を使いました。
【分類:道具】に【魔神の指輪】を登録しておきます。
セスシナングは次の行動を選択してください。
具体的なものは以下の4つです。
・アティファと共に逃げる
・アティファだけ逃がす
・3人で逃げようとする
・自分だけ逃げる
他にも何かございましたらお好きにどうぞ!