変貌者の狙いとは

 グレース(コルチョネーラ) [2016/08/27 16:49:56] 
 


>「イスラ、無表情よりも笑ったほうがいいぜ、断然そっちのほうがいい」
ルークさんは素直の言葉を口にする。

>「笑う、いい?――わからない」

イスラさんの答えはこうだった。


「言われてみれば、笑う理由は色々ですし。
 一般的には、面白いと感じることで笑うのもありますし、
 嬉しいと感じて笑みがこぼれることもありますし。
 人づき合いを円滑にするために微笑む場合もありますから、
 説明するとなると結構難しいですね。」


僕は人を笑わすのは得意ではない。
こんな時に素敵なギャグの一つでも言えるセンスは持ち合わせていない。
間違ってもコメディアンには向いていないと思う。
正直、黄色い栞に課せられたお題?についてはフル無視状態だ。
期待に応えて素敵なアイテムでも入手できるようであれば
彼女にプレゼントしたかったが、今回はぶっちゃけ諦めている。


 

ナーゼルさんは、僕の問いに答えた。

>「ブラックホール......?
>それはよくわからないけど。
>僕は昔あれと同じ力を見たきがするんだ。
>砂漠の摂理から外れた外法の力。
>欲望を喰らう指輪に宿る魔神の力だと思う」


「遺跡にあったあの指輪でしょうか?
 魔神の像の側に指輪があったようです。
 イスラさんは見覚えがあると言ってましたけど...
 確か、願い事を聞いてくれる代わりに心は指輪と魔神に囚われると...」

 実はもっと重要な情報をナーゼルさんはさらりと言っている。

「もしかして、囚われた心は魔神が...その...食べちゃうと...?」


 ある意味やっていることは食虫植物と変わらない。
 エサでおびき寄せて最終的にはエサにしてしまう。


「強欲な所だけピンポイントに食べられて、寧ろ真人間になったとか、
 そんな都合のいい話ではないんですよね?
 人は誰しも多かれ少なかれ欲望はあります。
 それが食われてしまうってことは...生きていられるのでしょうか?」


 台座には本当に肝心なことは書かれていなかったのだ。
 囚われた心なら解放される可能性があるが、食われた場合は無理だろう。
 それを知らずに願いを乞う人間が、どれだけ心を食われてしまったのだろうか。


* * * * * *


アメリアさん。ルークさんも僕と同じく街に向かうことを望んだ。
アメリアさんの見解は実に冷静だった。
ルークさんは恐らくファッティさんが大いに絡んでると推察しているのだろう。
僕もそう思う。彼が指輪を持っていて、使ったのだろうと。
だとすると、彼の心は最終的に食われてしまう運命だ。


今の僕は白兵戦はできない。
蹴りや拳、そういう力を、シーン様にお預けしてしまっている。
その代りに癒しの力を得ている。

僕だけがそういう事情を抱えている理由として考えられるのが、
「物理的な敵ではなく、心の敵を倒しなさい」
というシーン様からのメッセージなのだというのが僕の結論だ。
武力で倒せない心の中の敵に、普通ならば拳も蹴りも通じないからだ。


人の心を食う存在。
僕が絶対に倒さなきゃいけない相手なんだと思う。
囚われた人ではなく、コアの魔神だけは殲滅すべきだと思う。
もちろん僕一人ではなく、みんなの力が必要になるだろう。

僕にしては珍しく闘志が湧いている。


「おや...?」

街の中でも魔神と戦う白い竜人、セスさんだ。
しかも戦っているのは、僕が夢の闘技場で対峙した灰色の魔神。
さすがに今回は悪趣味な祭事用ハンマーは持っていないようだが。


>「あら、皆さん。お久しぶりです。お元気でしたか?」

それなりに戦っていたはずなのに、普通に挨拶をするセスさん。
敵は大したことがなかったかのように。


 「ええまあ。詳しい話は後にします。」


ゆっくり会話できる状況ではなく、
アラジンさんは、走りだそうとしている。

>「みんな、どこ行っちゃったんだよ!
>アティファ......宮殿にいるのか?
>オレも、オレも行かねえと......!」


>「待ってください、アラジンさん。
  宮殿にいるのはアティファさんだけではありません」

セスさんはまず情報を集めてから行きたいようだ。

僕は背負い袋から大判のバンダナを取り出して、アラジンさんに手渡した。

大判で使い勝手が良いバンダナだが少々センスが悪い。
「スゴイ」とデカデカと書かれたハリス道場の販促グッズ(試作品)だ。
もちろん色々あって採用されなかったものではあるが。

「ランプがむき出しになっていると、ファッティさんが警戒してしまうでしょう。
これで包んで持っていたほうがいいです。
それと、アラジンさん。 今の王様とお妃様が生前退位をされた場合、
次に王位に着くのはどなたになりますか?」


アティファ王女に兄か姉がいるのといないのとでは継承権が変わってくる。
妹なら変わらないだろう。


>「皆さん、ファッティさんという方をご存知でしょうか?
>彼が黒い指輪を使った途端、彼はおぞましい魔神へと姿を変え、
>アティファさんを攫って行きました。ファッティさんは今、あの宮殿にいます。
>アティファさんだけでなくこの国そのものを手に入れるつもりです」


僕は知っている、と頷いた上で話をする。

  「ファッティさんは魔法のランプを欲しがっていましたが、
  使用資格に満たなかったのです。
  それで魔神の指輪に手を出したのでしょう。
  あの指輪は、願い事を聞く代わりに、
  指輪の魔神が使用者の心を捉えて、食べてしまうとも聞いています。」

僕はそれからファッティさんの狙いについても予想を立てた。


  「ファッティさんの狙いは恐らく王位です。
  だから人質を取り、王様を脅しに行ったのでしょう。
  彼も商人ですから、口約束じゃなく契約書を交わす可能性があります。
  署名まで取られたら面倒なことになります。」


具体的な内容までは口には出さない。
つまり、王位継承権を得るために王女と婚姻関係を結び
王様と妃様には生前退位をしてもらうという腹積もりなのだと思う。
この国を手に入れる、つまり最高権力を手に入れるということだろう。


 セスさんはその後、ナーゼルさんに色々と質問をする。

さて、それはそうと、王宮にアポなしで普通に入れるものだろうか?
ファッティさんとの第一印象は最悪に近いし、王宮に知り合いはいない。
アラジンさんは王女に自分の存在を伝えれば入れる気がするが...


* * * * * * *


コルチョネーラです。

・自分はコメディに向かない(自虐ボケ)
・ピンポイントに心を食べて寧ろ真人間に~(喩えジョーク)
・生前退位(タイムリーネタ)

・センスの悪い販促用バンダナ

CP打ち止めならアナウンスお願いします。


心を食べるって情報は寧ろTPになりそうですね。

色々ありましたが、アラジンさんを止めるセスさんと合わせることにす。

王様が脅しに折れて王女との結婚を許可する前に
到着しないとまずいかなーと思いましたので。
イスラさんについての説明は他の方が説明してくれると期待してます。


ダスキーグレイスは過去に遭遇していましたが、
その時はまもち失敗していました。

16:42:57 コルチョネーラ@グレース ≫ まもち 2d6+10+1 <Dice:2D6[1,5]+10+1=17>