二度目の邂逅。
>「私、ファッティ様......救う、必ず。
> だから、行く。
> ――共に」
イスラさんは立ち上がりました。
私は彼女の事をよく知りません。
ですが、その瞳に宿った強い光は信用できる。そう思いました。
>「おっし、じゃあ話は決まりだな。
> 城まで通じる隠し通路はこっちだ!
> 急いでついてこいよ!」
「分かりました」
待っていたとばかりに走り出すアラジンさん。
私はリルドラケンとしては体力に劣りますが、
足の速さには自信があります。
彼に追い付くのは難しい事ではありません。
――――――――――――――――
大通りを抜けて、バザーと裏通りの間へ。
残念ながら、ハフィーズさんにお会いすることは出来ませんでした。
まだ裏通りで剣戟を繰り広げているのでしょうか。
ごめんなさい、ハフィーズさん。約束を果たした時、必ず助けに行きます。
仄かな明かりのある通路を抜けた先、
そこにある石扉を押すと、煌びやかな装飾のある場所へ出ました。
ですが、初めて見る異国の城の風情に感動している暇なんてありません。
>「あ、あいつは......!」>「あれが、ファッティ様?」
「そうです、あれが、ファッティさんです」
ファッティさんは廊下の先、庭園の様な場所にいました。
アティファさんと、知らない男性と女性が黒い球の中に囚われています。
男性の方と女性の方は恐らく、アティファさんのご両親―この国の王様と女王様でしょうか。
その周囲には兵士達が、倒れています。
ピクリとも動きません。
ああ、なんてこと。
それだけは何としても避けたかったのに。
物は代わりが効きますが、人の命だけはそうはいきません。
奪った者も、奪われた者も、その傷はいつまでも残り続けます。
「あの時、私がもっと上手くやれていれば...」
そう呟かずには、いられませんでした。
>「王と女王。
> 二人を消せば、この国の全ての宝もアティファ王女も俺のものだ!
> 消えるがいい!」
また、信じられないことが起こりました。
ファッティさんの胸が発光して、王様と女王様が吸い込まれて行ったのです。
アラジンさんとナーゼルさんが仰るには、あの指輪の中に閉じ込められてしまったとのことでした。
不気味なまでに人気のなかった大通り―まさか。
>「やった、やったぞ......!
> これで邪魔者は全ていなくなった。
> これで......俺は全てをを手に入れることができる。
> 俺の願いが叶ったのだ!」
しかし、そこでファッティさんは頭を抱えて苦しみ始めました。
まるで何かを拒むような苦しみ方でした。
>「マズい、マズいよ。
> あのままじゃ魔神に完全に同化しちゃう!」>「だいぶ近づいてきたから、マスターが願えば僕が魔神に抵抗できるかもしれない。
> そうすれば魔神の力を弱めながら、魔神化を少しでも抑えられる。
> マスター、願うなら早く願って!」
「アラジンさん、ランプを使ってください!」
選択の余地はありません。
後は私達が何とかします。
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○PL
ランプを使ってもらいましょう。
※追記
ダイスは6でした。
ニカ 2d6
Dice:2D6[4,2]=6