二度目の邂逅。

 セスシナング(ニカ) [2016/09/02 23:35:25] 
 

>「私、ファッティ様......救う、必ず。
> だから、行く。
> ――共に」

 
イスラさんは立ち上がりました。
私は彼女の事をよく知りません。
ですが、その瞳に宿った強い光は信用できる。そう思いました。


>「おっし、じゃあ話は決まりだな。
> 城まで通じる隠し通路はこっちだ!
> 急いでついてこいよ!」

 
「分かりました」

 
待っていたとばかりに走り出すアラジンさん。
私はリルドラケンとしては体力に劣りますが、
足の速さには自信があります。
彼に追い付くのは難しい事ではありません。

 
――――――――――――――――

 

大通りを抜けて、バザーと裏通りの間へ。
残念ながら、ハフィーズさんにお会いすることは出来ませんでした。
まだ裏通りで剣戟を繰り広げているのでしょうか。
ごめんなさい、ハフィーズさん。約束を果たした時、必ず助けに行きます。

 
仄かな明かりのある通路を抜けた先、
そこにある石扉を押すと、煌びやかな装飾のある場所へ出ました。
ですが、初めて見る異国の城の風情に感動している暇なんてありません。

 


>「あ、あいつは......!」

>「あれが、ファッティ様?」

 
「そうです、あれが、ファッティさんです」

 
ファッティさんは廊下の先、庭園の様な場所にいました。
アティファさんと、知らない男性と女性が黒い球の中に囚われています。
男性の方と女性の方は恐らく、アティファさんのご両親―この国の王様と女王様でしょうか。

 
その周囲には兵士達が、倒れています。
ピクリとも動きません。

ああ、なんてこと。
それだけは何としても避けたかったのに。
物は代わりが効きますが、人の命だけはそうはいきません。
奪った者も、奪われた者も、その傷はいつまでも残り続けます。

 
「あの時、私がもっと上手くやれていれば...」

 
そう呟かずには、いられませんでした。


>「王と女王。
> 二人を消せば、この国の全ての宝もアティファ王女も俺のものだ!
> 消えるがいい!」


また、信じられないことが起こりました。
ファッティさんの胸が発光して、王様と女王様が吸い込まれて行ったのです。
アラジンさんとナーゼルさんが仰るには、あの指輪の中に閉じ込められてしまったとのことでした。

不気味なまでに人気のなかった大通り―まさか。


>「やった、やったぞ......!
> これで邪魔者は全ていなくなった。
> これで......俺は全てをを手に入れることができる。
> 俺の願いが叶ったのだ!」


しかし、そこでファッティさんは頭を抱えて苦しみ始めました。
まるで何かを拒むような苦しみ方でした。


>「マズい、マズいよ。
> あのままじゃ魔神に完全に同化しちゃう!」

>「だいぶ近づいてきたから、マスターが願えば僕が魔神に抵抗できるかもしれない。
> そうすれば魔神の力を弱めながら、魔神化を少しでも抑えられる。
> マスター、願うなら早く願って!」


「アラジンさん、ランプを使ってください!」

 
選択の余地はありません。
後は私達が何とかします。

 
―――――――――――――
○PL
ランプを使ってもらいましょう。

※追記

ダイスは6でした。

ニカ 2d6 Dice:2D6[4,2]=6