日常へ
光の中から僕らはルキスラに戻ってきた。
エリックさんが出迎えてくれる。
物語の出来栄えとしては上々だったようだった。
エリックさんはハッピーエンドを好むと知っていたから
その期待には応えられたと思う。
>「誰だって、願うのは簡単なんだよね。
>難しいのは願い続けること。
>願いなんてそうそう叶うもんじゃないもんね。
>まあ、美味しいものが食べたいとか小さな願いなら別だけど、大きな願いになるとさ」
エリックさんは感想を述べてくれた。
願い続けることが大事だということを。
「そうですね、僕も仕事で材料を調達して装飾品を作りたいという願いが
ようやく一年越しで叶いましたから。」
僕はそういって、曲がった銀のスプーンを見せた。
もちろんこれは後にピアスに化ける予定だ。
小さな願いだったのだが、予想以上に入手は難しく、
ずいぶんかかった気がする。
僕らはそれぞれ報酬を受け取る。
もしかしたら、エリックさんは次に冒険者を雇って綴ってくれる物語を
もう決めているのかもしれない。
何となく、そんな気がした。
また機会があったら参加してみたいと思う。
一通り話が終わり、僕はみんなに挨拶する。
「お三方ともお疲れさまでした。
ご一緒できて良かったです。
また、機会がありましたら宜しくお願いしますね。」
挨拶をして出ようかと思って席を立ったが、
あることを思い出した。
僕は背負い袋から紙を綴じたものをルークさんに差し出す。
「先ほど見た感じで、料理をされているみたいでしたから。
よろしかったらどうぞ。
異国の料理のレシピが載っているんです。」
道場開設の際、道場主から貰ったレシピ本だ。
この道場主は、健康にも気を遣っていて、
ワショクと呼ばれるヘルシーな料理は彼が紹介してくれたのだ。
何となく使い込んだ感はあると思う。
今は主な料理は見なくても作れるようになった。
僕らはこうして日常に帰る。
非日常的な冒険者の仕事はこうして終わりを告げたのだった。
ちなみに後になって僕は黄色い栞を見つけた。
恐らく...何かの手違いだと思う。
僕は笑いの物語を演出した記憶はないのだから。
ちょっと疑問に思うがとりあえず頂いておこう。
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翌日。
僕はシェアハウスに併設された工房で早速作業に取り掛かった。
銀のスプーンを火床で熱し、溶解させる。
それを一旦板状にする。4センチ角が2枚もあれば十分だ。
これを切り出して形を作ることでメインの部分は完成する。
どうしても作りたかった羽の形をモチーフにする。
細かい所は彫金で削ることにしよう。
だいたい形はできた。
研磨して金具を取り付けるのはとりあえず明日でいいか。
出来上がりが楽しみだ。
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GM様セッションお疲れさまでした。
メモリーアイテムは予定通りピアスに化けましたが、
シルバーアクセサリー制作サイトで見た限り、
銀のスプーンの質量だと
もっと作れる感じですね。
20:23:37 コルチョネーラ@グレース ≫ ピアス製作(ジュエラー5) 2d6+7 <Dice:2D6[3,1]+7=11>
今後身に着けるものなので変転使います。(一応翌日なので使えるはず)
何か作って欲しいリクエストがある方は
グレースのセリフの後にでも「私も作って」などの
アナウンスお願いします。
日常にでもお渡ししますので。(銀製の装飾品の内容をご教示ください。)
皆さんお疲れさまでした。
またどこかでお会いした際はよろしくお願いしますね。
・遭遇魔物
魔法生物...ストーンサーバント(グレースのみ)
魔神...ダスキーグレイス、アルギガス
魔神(オリジナル)...指輪の魔神
・ひとり辺り報酬ガメル
1000G
・名誉点
○基本名誉点(全員)
剣のかけら10個分:30点分
○SQ達成報酬
《コメディ・オーサー(グレース)》
特殊称号:"コメディ・オーサー":10点(使用済み)
メモリーアイテム:黄色の栞
○特殊
特殊称号"魔法のランプの登場人物":10点(使用済み)
・メモリーアイテム
・曲がった銀のスプーン→砂漠の国のピアス(自作)
銀のスプーンから作った羽をモチーフにしたピアス(一対)
金具はフック状でキャッチは無し。
冒険者の仕事で調達した素材で作った作品第一号。
スプーン20グラムのうち、8グラム消費。残りは銀片で12グラム所持
・1ゾロ回数:1回
○ 譲渡したもの
・普通サイズの青いバンダナ...イスラさんに。
・大判(スゴイの文字がある、ハリス道場のバンダナ)...ナーゼルさんに。
・ワショクのレシピ本(コピー)→ルークさんへ
異国の料理の作り方が書かれたレシピ本のコピーです。
和食のメジャーな品が載っているとしますが、どんなものが載っているかの最終的な判断は各PLが行って下さい。
勿論、和食を知れる、料理の作り方を知れる以上の効果はありません。