【Day02-夕方A】帰れない詩人
冒険者たちは東を目指すことにしたようだ。
その道中、少しずつ太陽が傾いていく。
もうそろそろ夕方になりそうだ。
道に迷うことなく東へ向かって冒険者たちが歩いていると。
どこかから綺麗な歌声が聞こえてくる。
歌声に誘われるように進んでみれば、草はらの上に腰掛けながら。
亜麻色の髪と灰色の瞳をした一人の詩人が竪琴を奏でながら歌っているのが見える。
その周囲にいる蟻のような妖精たちはムリアンの群れだ。
冒険者たちが近づくと、彼はこちらに気がついたらしく。
「やあ、初めまして。
もしかして君たちはここの外から来たんじゃないかい?
なんとなくわかるんだ、ボクもそうだったから。
――ボクはマルキ、ラクシアを旅する吟遊詩人......でした」
青年はマルキと名を明かす。
歌が止まってもムリアンたちはマルキのそばから離れない。
きっと彼と妖精たちの仲は良好なのだろう。
「ボクはもともとある村の生まれで。
その村っていうのは......」
マルキが話す彼の故郷の話について。
スロープはどことなく聞き覚えがあった。
それはスロープが妖精郷に訪れる前に過ごしていた街からそう遠くない場所にある村だった。
「見た感じボクとは違って、君たちはあまりこの妖精郷にはまだ慣れてないみたいだね。
ボクはもうたぶん、この妖精郷に慣れすぎちゃっていると思うんだ。
だから......ボクは妖精郷から抜け出すことができません。
故郷にも帰ることはできないし......ロッテにだって二度と逢えない。
――ああ、ロッテはボクの婚約者、だったんだ」
冒険者たちとは異なり、マルキは非常に長い間妖精郷にいるようだ。
だから、彼という存在はこの妖精郷と強く同化している。
マルキは同化が強すぎて、ラクシアに戻ることができないのだ。
それは故郷に帰ることや大切な人に会えないことを意味している。
「もし君たちが妖精郷から抜け出すことができたら......ひとつお願いがあるんだ。
このペンダントを渡して、ロッテに......ボクは死んだと伝えて欲しいんだ。
彼女には、向こうで幸せになって欲しいからさ」
マルキは冒険者たちにペンダントを渡す。
そして、ラクシアにいるロッテへの伝言を引き受けて欲しいと語る。
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あんみつ@GMより
進行です。
tbは2日目の夕方になります。
ダイスの結果移動には成功しましたが、ランダムイベントが発生しました。
発生したのは【③妖精郷の詩人】です。
皆さんはマルキという詩人と出会います。
また【ムリアンの群れ】について魔物知識判定が可能です。目標値は8/14。
ウィステァリオは自動成功です。
マルキはもともとラクシアの出身で、ある村にロッテという婚約者がいると語ります。
マルキとロッテの村には妖精郷を脱出した際に向かうことができます。
皆さんは次の行動を選択してください。
具体的なものは以下の2つです。
・ペンダントを受け取る
・ペンダントを受け取らない
ペンダントを受け取る場合は誰かが持っていてください。
また今回の代表者はミルマです。
ミルマは2D6の予備ダイスを5個どうぞ。
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14:25:23 あんみつ@GM 代表者ダイス 1d3 Dice:1D3[1]=1