オレそいつ苦手かも

 ウィステァリオ(紫乃2) [2016/12/23 20:47:47] 
 

「貴方たちは、妖精郷に迷い込んだ冒険者の方ですか?
 実は我々も昔はそうだったのです」

「今はグラタンんとこの宿で世話になっとるで。
 ここにくる人、それなりにおるん?」

入ってきたやつの話は聞くが、出ていったやつのことはさっぱりだな。
やっぱりグラタンの言うとおり、湖に沈んでるやつを使えるようにするしかねぇのか。

「この村は昔妖精郷に迷い込んで困っていた人たちを集めて、
 ドリアさんというケットシーが作らせたんですよ。
 高飛車な言動の方ですが、実は心優しいところもあるんです」

「お。オレたちはそのドリアに会いに来たんだ」

何だ話が速い......なんてうまくはいかなかった。
ちっくしょう、どいつもこいつもフラフラしやがって!
闇の樹なんて名前からして、あんまり、ぜんぜん、素敵な場所には思えねぇぞ?

「あんたたち、グラタンっていうケットシーを知ってるだろう?
 よかったらグラタンに食材を届けて、代金を受け取って欲しいんだよ」

「もちろん、日持ちがする物だよな?」

おもてなし亭に戻るのは、ドリア探してからになるだろうし。
荷物を預かるのは、別にいい。
グラタンへの食材ってことは、つまりオレたちの口に入る物だからな。

「で、どないしよか。そのビッツはんとこ寄ってみる?」

「そうだな」

ドリアがそのうち戻って来るかもしれねぇし。


――――PL――――
悪根さんのご提案に賛成です。

地名にビビってるリオくん。