帰りたい......
しばらく前からそうしているように、新しい住処を探してたときのこと。
「妖精郷?」
昔は冒険者だったっていうじいさんが地図をくれた。
まあ、妖精郷については半信半疑というか、4分の3疑くらいだったけど。
地図によると周りはいい感じの森みたいだし、行くだけ行ってみるかって。
ふらっと出向いたのが運の尽き。
―*―*―*―
「どうするよ、おい......」
あー、やっぱり最後に寄った村で引き返しときゃよかった。
途中で金欠になって、宝石を売るために泣く泣く妖精との契約を切った。
おかげで今そばにいるのは、水の妖精と風の妖精が1体ずつ。
ま、魔物が出てきでもしたら、どうしろっつーんだよ......。
もう食料もほとんどねーし。
「くそっ、ぜってーお宝持って帰ってやる」
そう意気込んで開けたドアの向こう。
「これが魔方陣だな。えーっと、たしか合言葉が......」
それを口にした瞬間。
「うげ、気持ちわる......」
くらっときて、思わず目をつむった。
―*―*―*―
えー......どこだよ、ここ。
「おやや? もしかして、お客さんかな?」
「びゃっ!?」
び、びっくりした――わけじゃねーけど!
いつの間にか、後ろになんかいた。
猫が立ってる。しゃべってる。
おまえは何者だとか、後ろから話しかけるなとか、
いろいろ言ってやりたいことはあるんだが、どうにも言葉が出ない。
あー、水飲みたい。
「これは、ボクからのプレゼントさ。
ほらほら、遠慮せずにかけてみて!」
思わず受け取ったけど、眼鏡か?
裏表ひっくり返して、変なものじゃないか確かめる。
それから、かけてみた。
なんてことはない。ただの眼鏡......というか、度、入ってんのか?
鼻に乗っかってるところがむずむずして気持ちわりぃから、はずしてポケットにつっこんだ。
グラタンって名前のそいつは妖精らしい。
オレの連れてる妖精たちも大丈夫って言ってるし、とりあえずついて行ってみるか。
―*―*―*―
宿の見た目は、まあまあってところだな。
せっかくかわいい建物なんだから、もっと庭を広げて花を植えたり――
あっ、いや、別にそういうのがオレの好みってわけじゃなくて、
客観的に観察した上での......センスだ。そう、センス。
「ちょっと待ってて。お茶を淹れてくるから」
「あ、おい」
ちょっと待てはオレのセリフだ。
他に人がいるとか、聞いてねーぞ!
なんか石みたいなやつだし!
うおおお、入りたくねーぞ......
――――PL――――
改めまして、よろしくお願いいたします!
まあ、私がやるならヤサグレよりヘタレですよね。
さっそく食堂の入り口でまごまごしてます。
こいつ面倒くさい(確信)
21:12:28 紫乃@リオ ≫ 導入 1d6 <Dice:1D6[1]=1>
18:36:21 紫乃@リオ ≫ まもち 2d6 <Dice:2D6[2,1]=3>