3-心の真実
城を崩し、三つ首で雄叫びを上げるケルベロス。
そんな魔神に闘志を燃やすのはケンと、女王。
>「城ヨリャ、同族倒さレた方を怒ってヤレっテ。」
城を破壊された怒りで戦おうとする女王。
リリはそんな女王に口を挟む。
「城は妾たち人形族の権威の象徴。
城より大事なのは妾くらいじゃ。
それに......それに......。
何か他にもあった気がするが忘れてしもうたわ」
仲間である人形族よりも権威の象徴である城のために怒る。
これもまた、歪みの象徴なのかもしれない。
* * *
「サポートは頼んだぞ!」
機先を制したケンはケルベロスの元へ勇み、飛んでいく。
アリサの魔法と賦術による手厚いサポート。
それと力が制限されながらも女王が放つ魔法。
そして運命をねじ曲げるようなケンの剣によって、まずは魔犬の首の一つが落ちる。
反撃として、ケルベロスが吐き出す瘴気の息にケンは足を鈍らされながらも。
己の技術と敏捷性を存分に活かして牙の追撃を躱す。
ケンと女王が二つ目の首を狙う最中のこと。
アリサは魔法陣に魔破の術を唱える。
その効力は魔法陣のマナの力を超え。
城の上空に留まっていた邪悪な魔法陣の輝きは宙に霧散する。
そこからはケンが炎や氷の息をその身に受けつつも。
女王との種族を越えたコンビネーションで二つ目の首を落とし。
「これで、終わりだ!」
最後に残った首もアリサによって冷気を帯びた剣の一撃で、落ちる。
残された胴体はもはや、ただの置き物だ。
* * *
「サポート助かった。
流石に楽な相手じゃなかったからな」
ケルベロスを倒し終えてケンはリリの元へ戻ってくる。
流石に三種の息をその身に受けて、彼もそれなりに消耗しているようだ。
「魔法陣が消えて、魔神はもう増えなくはなったか。
あとは既に出てきている奴らを何とかするだけか。
――そうは言っても数が多すぎるな」
ケルベロス程の実力を持つ魔神こそはいないが。
幾度も繰り返された召喚によって地上には魔神があふれている。
アリサとケンたちであれば、一つ一つは問題なく対処できるかもしれないが。
流石に数が多すぎて、そして人形の街とは言えそれなりの広さがある。
時間をかければかけていくほど、被害が増えることだろう。
「おい、この城の牢屋に俺たちの仲間が捕まっているはずだろ。
そいつらを出してやってくれ。
今の状況を打破するには何よりも数が必要だ」
この状況においてケンが要求したのはケンの仲間。
つまり人間たちの解放だ。
人間たちを解放することで魔神に対処できる数を増やすのが目的だろう。
「そのようなこと、認められるわけがない。
奴らは妾たちに反抗した犯罪人じゃ。
それに地上のマナが減退している今、奴らに暴れられては妾たちで止められぬではないか!」
それでも女王はケンの要求を拒む。
捕らえられている人間たちは元々人形族に反逆を企てた者たちである。
人形族の力が弱まっている今、その者たちを解放するのは恐ろしいというのが本音なのだろう。
「あんたは何を言っているんだ。
俺たちがこれを機に暴れまわるとでも思ってるのか?
そもそも今危険な状態なのは俺たちじゃなくてあんたたちだろう。
何が一番大事なのか考えたらどうだ?
――俺はアリサとリリのお陰で少し見えてきた気がする」
ケンはそう言ってその場を離れようとする。
向かうは先ほど牢があるとあたりをつけた場所だ。
「ど、どこに行くのじゃ!」
女王が止めようとするのを無視して。
ケンは足を一歩、二歩と進める。
「あんたのせいで人形族が打撃を受けるなら――それは仕方ない。
だが、俺にも守りたい大事なものがある。
魔神たちに地下へと降りてこられると困るんだ。
だからそれを食い止めるために、仲間の力を借りる。
あんたが望まなくても、今の力で俺を止められやしないだろう?」
ケンは守りたいもの。
バーバラを始めとした地下に生きる人たちのために勝手に牢を開けるつもりらしい。
「そうだ、アリサ。
あんたも一緒に来て欲しい。
魔法の力があれば鍵を開けられる」
そこで気がついたように、ケンはアリサに声をかけた。
―――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
アリサとリリのルート進行となります。
シーンの進行でカテゴリを進めました。
ここからはこちらのカテゴリにご投稿ください。
戦闘後の状態は以下になります。
アリサ 【HP】55/55【MP】64/93+2 緑A*3消費
ケン 【HP】65/82 【MP】18/18 魔晶石3点*12 赤A*1 赤S*1消費
女王 【HP】39/39【MP】13/37
戦闘後、ケンは牢にいる仲間を助けたいようです。
アリサとリリは次の行動を選択してください。
具体的なものは以下の3つです。
・女王を説得する
・女王を無視してケンと牢にいる人間を解放する
・牢の人間を解放しない
他にも何かあればご自由に行動ください。
このカテゴリに記事を投稿する際は、
カテゴリ『3-心の真実』にチェックを入れて投稿してください。
=============================
ケル[頭A 頭B 頭C 胴] 10m ケン 3m アリサ・ストロー・女王
先制判定が18だったため、PC側の先攻。
○1R先攻
アリサは制限移動で3m前進。
ケル[頭A 頭B 頭C 胴] 10m ケン・アリサ 3m ストロー・女王
アリサは《ダブルキャスト》を宣言。
アリサは補助動作でAランクの【パラライズミスト】を頭部Aに使用。短縮抵抗。
アリサは【フィールド・プロテクション】を行使。
行使判定:(8)+8-10=6で成功。範囲内のキャラクター被ダメージ-1。
アリサ 【HP】55/55【MP】77/93+2 緑A*1消費
アリサはケンに【バイタリティ】を行使。
行使判定:(5)+12-10=7で成功。ケンの生命抵抗力判定+2。
アリサ 【HP】55/55【MP】75/93+2 緑A*1消費
ストローバードはアリサの命令でケルベロスの頭部Aに【雷撃】を使用。目標値20。
判定:(7)+4=11で失敗。ギルドレックへのダメージは半減。
ダメージ:(7)+3=10/2=5。5点雷属性魔法ダメージ。
頭部A 【HP】39/45【MP】35/35
ケンは10m前進。
ケル[頭A 頭B 頭C 胴]・ケン 10m アリサ 3m ストロー・女王
ケンは補助動作で【堅陣の構え】を使用。
ケンは補助動作で【ガゼルフット】【キャッツアイ】【ビートルスキン】
【マッスルベアー】【ジャイアントアーム】【デーモンフィンガー】を全て魔晶石から使用します。
ケンは補助動作でSランクの【ヴォーパルウェポン】を自分に使用します。
ケンは頭部Aに魔法のスラッシャーで攻撃。命中目標値22。
命中判定:00:41:53 あんみつ@GM ケン命中判定 2d6+14+1+1+2 Dice:2D6[1,3]+14+1+1+2=22で成功
。
ダメージ:00:43:41 あんみつ@GM ケンダメージ r31@10+14+1+2+1+2+2+4+1 Dice:R31@10
[1,1:*]+14+1+2+1+2+2+4+1=0
運命変転使用。
ダメージ:00:44:57 あんみつ@GM ケンダメージ(変転分追加) r31@10+14+1+2+1+2+2+4+1+11
Dice:R31@10[1,4:5]+14+1+2+1+2+2+4+1+11=43。
43点物理ダメージ。
頭部Aは防護点10なので33点のダメージ。
ケン 【HP】82/82 【MP】18/18 魔晶石3点*8 赤A*1 赤S*1消費
頭部A 【HP】6/45【MP】35/35
女王は3m前進。
ケル[頭A 頭B 頭C 胴]・ケン 10m アリサ・女王 3m ストロー
女王は頭部Aに【リープ・スラッシュ】を行使。目標値20。
行使判定:00:51:14 あんみつ@GM 女王行使判定 2d6+6 Dice:2D6[5,4]+6=15で失敗。効果半減。
ダメージ:00:51:24 あんみつ@GM 女王ダメージ r20+6 Dice:R20[3,6:7]+6=13。
半減で7点の斬撃属性魔法ダメージ。
女王 【HP】39/39【MP】30/37
頭部A 【HP】-1/45【MP】35/35
頭部Aは倒れる。
ケル[頭B 頭C 胴]・ケン 10m アリサ・女王 3m ストロー
○1R後攻
頭部Bは【ビートルスキン】を使用。MP消費3。
頭部Bはケンに【瘴気の息】を使用。目標値16。
生命抵抗:00:56:15 あんみつ@GM ケン生命抵抗力判定 2d6+13+2 Dice:2D6[1,6]+13+2=22で成功。
効果半減で7点の毒属性魔法攻撃。
英雄のマントで2点軽減しケンに5点のダメージ。
頭部B 【HP】45/45【MP】32/35
ケン 【HP】77/82 【MP】18/18 魔晶石3点*8 赤A*1 赤S*1消費
頭部Cは【ビートルスキン】【マッスルベアー】を使用。MP消費6。
頭部Cは牙でケンを攻撃。目標値20。
回避判定:00:56:54 あんみつ@GM ケン回避判定 2d6+14+1 Dice:2D6[5,4]+14+1-3=21で成功。効果
消滅。
頭部C 【HP】45/45【MP】29/35
○2R先攻
アリサは補助動作でAランクの【パラライズミスト】を頭部Aに使用。短縮抵抗。
アリサは魔法陣に【ディスペル・マジック】を行使。目標値15。
行使判定:(10)+13=23で成功。魔法陣消滅。
アリサ 【HP】55/55【MP】72/93+2 緑A*2消費
ケンは補助動作で【強靭なる丈陣Ⅱ:強身】を使用。
ケンは頭部Bに魔法のスラッシャーで攻撃。命中目標値22。
命中判定:10:40:46 あんみつ@GM ケン命中判定 2d6+14+1+1+2 Dice:2D6[5,1]+14+1+1+2=24で成功
。
ダメージ:10:40:56 あんみつ@GM ケンダメージ r31@10+14+1+2+1+2+2+4+1 Dice:R31@10
[2,1:2]+14+1+2+1+2+2+4+1=29。
29点物理ダメージ。
頭部Bは防護点12なので17点のダメージ。
頭部B 【HP】28/45【MP】32/35
女王は頭部Bに【エネルギー・ボルト】を行使。目標値20。
行使判定:10:44:49 あんみつ@GM 女王行使判定 2d6+6 Dice:2D6[3,2]+6=11で失敗。効果半減。
ダメージ:10:45:02 あんみつ@GM 女王ダメージ r10+6 Dice:R10[1,3:1]+6=7。
半減で4点の純エネルギー属性魔法ダメージ。
女王 【HP】39/39【MP】25/37
頭部B 【HP】24/45【MP】32/35
○2R後攻
頭部Bはケンに【火炎の息】を使用。目標値18。
生命抵抗:10:47:46 あんみつ@GM ケン生命抵抗力判定 2d6+13+2 Dice:2D6[2,3]+13+2=20で成功。
効果半減で10点の炎属性魔法攻撃。
FPと英雄のマントで3点軽減しケンに7点のダメージ。
ケン 【HP】70/82 【MP】18/18 魔晶石3点*8 赤A*1 赤S*1消費
頭部Cはケンに【吹雪の息】を使用。目標値17。
生命抵抗:10:47:46 あんみつ@GM ケン生命抵抗力判定 2d6+13+2 Dice:2D6[2,3]+13+2=20で成功。
効果半減で8点の水・氷属性魔法攻撃。
FPと英雄のマントで3点軽減しケンに5点のダメージ。
ケン 【HP】65/82 【MP】18/18 魔晶石3点*8 赤A*1 赤S*1消費
○3R先攻
ケンは補助動作で【鉄壁の防陣Ⅲ:甲盾】を使用。
ケンは補助動作で【ジャイアントアーム】【デーモンフィンガー】を全て魔晶石から使用します。
ケンは頭部Bに魔法のスラッシャーで攻撃。命中目標値22。
命中判定:10:56:37 あんみつ@GM ケン命中判定 2d6+14+1+1+2 Dice:2D6[3,3]+14+1+1+2=24で成功
。
ダメージ:10:56:45 あんみつ@GM ケンダメージ r31@10+14+1+2+1+2+2+4+1 Dice:R31@10
[4,5:9]+14+1+2+1+2+2+4+1=36。
36点物理ダメージ。
頭部Bは防護点12なので24点のダメージ。
ケン 【HP】65/82 【MP】18/18 魔晶石3点*10 赤A*1 赤S*1消費
頭部B 【HP】0/45【MP】32/35
頭部Bは倒れる。
ケル[頭C 胴]・ケン 10m アリサ・女王 3m ストロー
アリサはケンに【プロテクションⅡ】を行使。
行使判定:(9)+16=19で成功。
アリサ 【HP】55/55【MP】69/93+2 緑A*2消費
女王は頭部Cに【エネルギー・ボルト】を行使。目標値20。
行使判定:11:03:24 あんみつ@GM 女王行使判定 2d6+6 Dice:2D6[3,1]+6=10で失敗。効果半減。
ダメージ:11:03:36 あんみつ@GM 女王ダメージ r10+6 Dice:R10[2,4:3]+6=9。
半減で5点の純エネルギー属性魔法ダメージ。
女王 【HP】39/39【MP】20/37
頭部C 【HP】40/45【MP】29/35
○3R後攻
頭部Cは牙でケンを攻撃。目標値20。
回避判定:11:06:10 あんみつ@GM ケン回避判定 2d6+14+1-3 Dice:2D6[6,6]+14+1-3=24で自動成功
。効果消滅。
○4R先攻
アリサは補助動作でAランクの【パラライズミスト】を頭部Cに使用。短縮抵抗。
アリサはケンに【アイシクル・ウェポン】を行使。
行使判定:(7)+16=23で成功。氷属性攻撃。ダメージ+3。
アリサ 【HP】55/55【MP】64/93+2 緑A*3消費
ケンは頭部Cに魔法のスラッシャーで攻撃。命中目標値22。
命中判定:11:11:53 あんみつ@GM ケン命中判定 2d6+14+1+1+2 Dice:2D6[5,3]+14+1+1+2=26で成功
。
ダメージ:11:12:03 あんみつ@GM ケンダメージ r31@10+14+1+2+1+2+2+4+1+3 Dice:R31@10
[5,6:10][5,2:7]+14+1+2+1+2+2+4+1+3=47。
47点物理ダメージ。
頭部Cは防護点12なので35点のダメージ。
頭部C 【HP】5/45【MP】29/35
女王は頭部Cに【リープ・スラッシュ】を行使。目標値20。
行使判定:11:15:52 あんみつ@GM 女王行使判定 2d6+6 Dice:2D6[5,2]+6=13で失敗。効果半減。
ダメージ:11:16:09 あんみつ@GM 女王ダメージ r20+6 Dice:R20[1,1:*]+6=0。自動失敗。効果消滅
。
女王 【HP】39/39【MP】13/37
○4R後攻
頭部Cは【ビートルスキン】を使用。MP消費3。
頭部Cはケンに【瘴気の息】を使用。目標値16。
生命抵抗:11:20:14 あんみつ@GM ケン生命抵抗力判定 2d6+13+2 Dice:2D6[2,5]+13+2=22で成功。
効果半減で7点の毒属性魔法攻撃。
英雄のマントで2点軽減しケンに5点のダメージ。
ケン 【HP】60/82 【MP】18/18 魔晶石3点*10 赤A*1 赤S*1消費
○5R先攻
ケンは補助動作で【鉄壁の防陣Ⅳ:無敵】を使用。
ケンは補助動作で【ジャイアントアーム】【デーモンフィンガー】を全て魔晶石から使用します。
ケンは頭部Cに魔法のスラッシャーで攻撃。命中目標値22。
命中判定:11:24:11 あんみつ@GM ケン命中判定 2d6+14+1+1+2 Dice:2D6[4,4]+14+1+1+2=26で成功
。
ダメージ:11:24:23 あんみつ@GM ケンダメージ r31@10+14+1+2+1+2+2+4+1+3 Dice:R31@10
[1,5:6]+14+1+2+1+2+2+4+1+3=36。
36点物理ダメージ。
頭部Cは防護点12なので24点のダメージ。
ケン 【HP】65/82 【MP】18/18 魔晶石3点*12 赤A*1 赤S*1消費
頭部C 【HP】-19/45【MP】26/35
頭部Cは倒れる。コア部位が倒れたので戦闘終了。
「城は妾たち人形族の権威の象徴。
城より大事なのは妾くらいじゃ。
それに......それに......。
何か他にもあった気がするが忘れてしもうたわ」
「ソコ、忘れル事にもっト疑問持てヨナー。」
まー、歪みってのはそーゆーもんかもしんねーけど。
※※※※※
「お疲レー。」
『ザス・ゼガ・ロ・オン。グラド・イーア ― アルスメディカ』
「ニャー。」
『我の応援の賜であるなっ!』
三つ首犬は割りとあっさり倒れちまった。
やっぱケン強ぇーわ。
例の魔法陣も破壊は出来たけど。
「魔法陣が消えて、魔神はもう増えなくはなったか。
あとは既に出てきている奴らを何とかするだけか。
――そうは言っても数が多すぎるな」
「マダだゼ。コノ世界を歪めテ、魔法陣を生み出シタ黒いノが残っテル。」
根本を断たんと終わらねー。
その為にも戦力がもっとありゃいーのは確かだーな。
「ヘイ、クイーン。オメー、権威が大事だッテ言ったけドヨー。
権威はオメーの一番ニャなり得ネーゼ。
ソレは手段でしかネーからナー。」
目的の為の手段だ。
「権威ガ大事ならヨー。ソノ目的ガあるハズだゼー。
何の為ノ権威ダ? ソレがテメーの一番だローヨ。
忘レタで済ますモンじゃネー。」
ケンと同じなら、こいつも一番は変わってねーはずだ。
「ソノ一番の為にドーすんノガ一番イーのカってコッタ。
ツイデにユート、権威は一人ジャ意味ネーかんナ。」
裸の権威者ってなー。
無人島の大金持ちと大差ねー。
PLより----------------------------------------------
選択は「・女王を説得する」です。
その上でケンの仲間解放を納得させたいところ。
ケンのHPは要回復まで減らなかったかー。
アースヒールしておきます。
23:38:54 悪根@アリサ/リリ ≫ アースヒール→ケン 2d6+16 <Dice:2D6[1,5]+16=22>
23:39:11 悪根@アリサ/リリ ≫ 回復量 r0+16 <Dice:R0[4,6:3]+16=19>
アリサ【HP】55/55【MP】61/93+2
ロッテ【MP】 7/ 7
5点魔晶石×5
緑A×8
>「マダだゼ。コノ世界を歪めテ、魔法陣を生み出シタ黒いノが残っテル。」
「なんだ、そいつは。
俺はそんなもの見た覚えはないが」
リリが見た魔法陣を展開した黒き存在。
どうやらケンたちの目には映ってはいなかったようだ。
気づかなかったのか、もしくは見えすらしなかったのか。
* * *
地上の街を救うべく仲間たちの解放を意見したケンだが。
彼の希望は女王の言葉によって阻まれる。
同意を得られなかったケンは無理やりでも解放しようとするが。
リリはというと、少し違った。
>「ヘイ、クイーン。オメー、権威が大事だッテ言ったけドヨー。
> 権威はオメーの一番ニャなり得ネーゼ。
> ソレは手段でしかネーからナー。」
「どういうことだい?」
リリは女王を説得しようとしたのだ。
ケンはアリサと女王の様子を眺めている。
正直期待はしていないようにも見えたが。
>「権威ガ大事ならヨー。ソノ目的ガあるハズだゼー。
> 何の為ノ権威ダ? ソレがテメーの一番だローヨ。
> 忘レタで済ますモンじゃネー。」>「ソノ一番の為にドーすんノガ一番イーのカってコッタ。
> ツイデにユート、権威は一人ジャ意味ネーかんナ。」
「一人では意味がない......。
そうかい、そういうことかい」
リリの言葉を聞いて何か思い出したようだ。
「妾は思い出したぞ。
妾は人形族の皆々を守るべく、代表として女王であるのだ。
だから妾は守らねばならぬ、考えねばならぬ。
今何をすべきであるのかを。
それに、それだけではない......あの城は妾と......妾と?」
自分にしか向けられないよう歪められた狭窄な視野を。
人形族の同族へと向けることができたようだ。
だが、まだ何か引っかかりが残っているようではある。
「......不思議じゃ、実に不思議じゃ。
お前の言葉を聞いていると、何かが呼び起こされそうな気持ちになる。
お前とあれば、妾はこのもどかしい感情から抜け出せるかもしれぬ」
女王はリリによく似た色合いの容姿でアリサとリリをまじまじと見つめる。
確かにリリの言葉はケンにも、女王にも強く届いているような気がする。
それは、ここはアリサとリリの心だから。
アリサとリリこそが歪みのない世界の真実だから、なのだろうか。
「そこの人間の兵士よ。
妾が捕らえた者共の開放を許そうではないか。
だが......もし裏切ろうとするならただでは済まさんぞ。
それだけは肝に銘じておくがいい」
「しないさ、少なくとも今じゃない」
リリの説得が功をなしたからか。
それともリリに何かを期待するからか。
女王はケンに解放の許可を出した。
ケンは意外にも驚かなかった。
むしろどこか納得しているようにすら見えた。
* * *
女王の許可もあり、リリとケンは捕らえられた仲間たちの救出に成功した。
最低限必要な装備も身につけている。
「状況を簡単に説明すると、今は地上に魔神共があふれている。
お前たちに期待することは一つだ。
とりあえず全部倒せ、地下の街には絶対入らせるな!
......だが無理はするなよ、危なくなったら退け。
お前たちも俺の守るべき対象なんだからな」
ケンの支持を受け、囚われていた革命派の面々は街中に散る。
「妾たちも負けてはおれぬ。
マナが弱まっていようとも、妾たちにもできることはある。
妾たちの街は、妾たちの手で守るのじゃ!」
女王が命令すれば、まだ戦える人形族たちがそれに続く。
「アリサ、俺たちは君の力も必要としている。
力を貸してくれないか?」
「働きによっては、褒章を授けても構わぬぞ」
そんなケンと女王はアリサの魔法の力も当てにしているようだ。
これだけの人数で挑めばきっと、魔神たちも打ち倒せるだろう。
―――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
アリサとリリルート進行です。
リリの説得はしっかりと効果を表しました。
女王の許しがあり、解放の許可がおります。
開放したあとは革命派と人形族の共同戦線がはじまります。
アリサとリリは次の行動を選択してください。
具体的なものは以下の2つです。
・共に魔神と戦う
・サボる
魔神と戦う場合はどんな魔法や演出、描写をしても構いません。
演出なんでMPやアイテムは減少しないとします。
他にも何かあればご自由に行動ください。
「ンジャー、黒幕の黒いノについテ説明スッカー。」
取り敢えず、ケンとその仲間に女王。
この面子には一旦、言っとこう。
「ユーなラ、アノ魔法陣作った奴ナ。
ソシて、コッソリと皆の心を偽った奴ダ。
モー、ケンとクイーンは自覚あんダロ?
自分が何カに惑わされテル感覚。」
きっと一度綻びが出れば、後は速ぇーだろー。
「テメーらを惑わシ、争わセテ。ソノ隙に全部壊ス。
ソレが奴の目的ダ。コノ国全員の心を弄レル事かラ強敵なノハわかルナ?
マー、デモ心配し過ぎルこッチャネー。
モー、オメーらは目覚め始めテル。
結局ココを一番震わセルのハ、自分以外にネーんダ。ダロ?」
胸の中央をポスポス叩く。
「方法はシンプルだゼ。全くもっテ、シンプル。」
お題目は3つ。
「諦めズ、怯えズ、信じル。全員がソーあれバ楽勝ダーナ。」
そーだろ、白いの。
PLより----------------------------------------------
「・共に魔神と戦う」を選択します。
その前に、黒の心についてケンズとクイーンには
本文の通り説明しておきまーす。
>「ンジャー、黒幕の黒いノについテ説明スッカー。」
そう言ってリリは黒い影の少年について語る。
奴こそが魔法陣を作り出し。
そして何よりこの世界を歪めた張本人であるのだと。
「歪み......バーバラが言っていた感覚のことだな。
正直俺も悟り始めている。
何かを奪われてぽっかり空いたような感覚。
――そしてそれが少しずつ埋まりだしている感覚を」
ケンは頷き。
胸の中央に手を当てる。
>「諦めズ、怯えズ、信じル。全員がソーあれバ楽勝ダーナ。」
リリは白の心から受け取った言葉を彼らに送る。
「そうだな、信じるか。
今なら――信じれそうな気がする」
「奇遇じゃな......妾もじゃ。
まあいつまでもこうして立ち話をしているわけには行くまい。
妾たちも行くとするかの?」
ケンと女王は深く頷き。
戦場となった玩具の街へ足を踏み出す。
* * *
人間と人形たちが協力し合って戦ったため。
魔神との戦いは然程の時間や苦労もなく終了した。
そうは言っても城をはじめとして地上は大きな被害を被り。
少なくない人形族たちがコアを破壊された。
だが――この戦いはただ失い続けるものではなかった。
その証がこうして共に勝利を祝い合っている人間たちと人形族たちの姿だ。
「俺は、完全に思い出した。
人形族たちと戦っている間に思い出が戻ってきた。
俺は人間たちだけじゃない、かつては人形族たちも守っていたんだ。
......そうだろ、バーバラ?」
「ええ、そうね。
私はただ厚遇を受けたくて、手に職をつけたわけじゃない。
友達の人形族たちに喜んで欲しくて、腕を磨いたのよ」
ケンもバーバラも歪められる前の本質についてどうやら思い出したようだ。
それは他の人間たちもどうやら同様らしい。
「妾が城を壊されて憤った理由。
それは決して権威の象徴であるからではなかったのじゃな。
あの城は妾たちのために人間たちが作ってくれた友好の形。
あれにはこの世界の全ての者たちの想いが詰まっておったのだ」
歪みが正されたのは人形族たちも同様である。
女王も城への想いをどうやら取り戻したらしい。
あの城は人間と人形たちの友好の証であったから、無意識に憤ったのだ。
「もしそうだとしても、作り直せばいいだけだ」
「ええ、そうね。
皆で元通りに、いいえ、それ以上の姿にしましょう!」
ケンとバーバラが女王に語りかける一方。
アリサの後ろに突如気配が現れる。
それは白い光を纏った少年の姿であった。
「この世界は歪められていたんだ。
そしてその歪みに乗じて、黒の心は世界を壊そうとした。
でも、キミは世界を守って、更に歪みまで元に戻した。
だからほら、今のキミにははっきりと見えるよね?
世界を歪めた影が現れた場所が」
少年が指で示した方向にはどんよりと黒い闇色の扉があった。
リリの目にははっきりと見えているものの。
ケンもバーバラも女王も他の住人も。
決して気がついたような素振りを見せない。
彼らには見えていないのだろうか。
「あの向こうはキミの心の外。
心と心を繋げるボクとカレの世界。
この世界の住人は向こう側に行くことはできない。
だけど諦めないで、怯えないで。
信じていれば......心と心はきっと触れ合うから」
黒の闇の扉はぼんやりと見ていると少しずつその姿を消していく。
まるで世界から逃げ去ろうとするかのように。
あまりぼやぼやしていれば、扉を開けることはできなくなるだろう。
それでも準備をする時間が全くないわけではなさそうだ。
―――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
アリサとリリルート進行です。
心の世界を守り抜き、歪みを正したことで黒の扉が現れました。
黒の扉は2時間ほどまでなら世界に存在し続けます。
その間であれば、事前準備を行うことも可能です。
ただすぐ戦闘があるかもわからないので、
あまり効果時間の少ない準備はおすすめしません。
他にも何かございましたら、ご自由にどうぞ!
「モー、大丈夫みテーだナー。」
歪みって奴はちゃんと治ったらしー。
「デ。俺達、コノ後は黒いノをブッ飛ばすつもりナンだけド。
一応、オメーの半身ナンだよナ? 平気カー?」
現れた白いのにそこだけ確認しておく。
心を繋ぐ魔剣。これだけ聞くと前に会った神器カリステジアに似た感じだーな。
一対の片方が欠けても、こいつはちゃんと存在出来るんだろーか。
「ソモソモ、オメーらってドーして作っテ壊しテなんヨ?」
製作者の意図がよくわかんねーや。
※※※※※
「バーバラー、自由の輝石はマダあんダヨナー?
コイツら治すから譲ってくんネー?」
魔神との戦いでコアをやられた人形族。
黒いのに受けた被害はなるべく元通りにしていきてーしなー。
※※※※※
「オ? コレ、岩人の材料ダナ。」
治した人形の細部を繕ってる時、荷物にそれを見つけた。
「普段は持チ歩いてネーんだけどヨナー。マダ作れた事ネーシ。」
でも、この世界ならひょっとするな。
「後でヤッテ見ろヨ、アリサ。」
※※※※※
『ザス・ザルド・リ・クス。メド・モメント ― サイア』
「・・・マー、ソー上手くは行かネーナ。」
夢の中でだって思い通りになるかっつーとそーでもねーもんなー。
「ショーがネー。他の準備シヨーゼ。」
ダメージをぬいぐるみに肩代わりさせる形代魔法。
照明魔法も使っとくか。
黒いのって言うくれーだし、そーゆー攻撃があるかもしんねー。
「ンジャー、ケン、クイーン、バーバラと皆。俺達は行くゼ。
モー、オメーらの心は諦めネーシ、怯えネーシ、信じるコトも忘れちゃイネー。
コレなら黒いノにモ楽勝ダ。勝って来るゼー。」
お仕置きの時間だー。
PLより----------------------------------------------
白の心には、黒を倒したらそっちは無事なのかを確認しておきます。
ここで倒す事が魔剣を壊すまでのダメージになるかはわかりませんが。
それと、魔剣の存在意義と言うか意図も。
二時間の使い方は以下の通り。
自由の輝石をあるだけ使って人形族を治す(一時間弱)
※MPが必要な場合は使います
ロックゴーレムを強化アイテム込みで作成(一時間)
スケープ・ドールを使用(10秒)
※依代はぬいぐるみ(Sサイズ)
ライトを使用(10秒)
※付与対象は鞘があるスパイラルロッドに
消費したMPは可能ならスティール・マインドで吸わせて頂きます(数分)
以下、判定のダイス。
21:15:51 悪根@アリサ/リリ ≫ クリエイト・ゴーレム(ロックゴーレム) 2d6+16 <Dice:2D6[1,1]+16=18>
21:16:00 悪根@アリサ/リリ ≫ スケープ・ドール 2d6+16 <Dice:2D6[4,1]+16=21>
21:16:05 悪根@アリサ/リリ ≫ ライト 2d6+13 <Dice:2D6[6,6]+13=25>
はい。一ゾロでロックゴーレム失敗。無念。
>「デ。俺達、コノ後は黒いノをブッ飛ばすつもりナンだけド。
> 一応、オメーの半身ナンだよナ? 平気カー?」
「キミたちがボクやカレを消すことはできるかもしれない。
でも、キミたちでは剣を折ることまではできない。
剣がある限りボクとカレは何度でも生まれ。
何度でもそれぞれ心と心を繋げようとするのさ」
リリの質問についての回答はこうだ。
白の心と黒の心。
二人の少年についてはアリサたちでも消せるかもしれない。
だが、彼らを生み出す魔剣本体についてはアリサたちではまだ干渉できないようだ。
干渉できるとすれば、神の領域に至ったものだけなのだろうか。
>「ソモソモ、オメーらってドーして作っテ壊しテなんヨ?」
「そうだね、詳しい話は別の時に話すとして。
簡単に説明すると、こういうことになる。
ボクはキミたちを信じているけど。
――カレはキミたちを信じていないのさ」
もう一つに対しては曖昧な返事をもらえたことだろう。
* * *
白の少年と言葉を交わした後のことだ。
黒色の扉を目指す前に、リリはバーバラを探した。
その目的はというと。
>「バーバラー、自由の輝石はマダあんダヨナー?
> コイツら治すから譲ってくんネー?」
どうやら魔神にやられた人形族たちを元に戻してやりたいらしい。
「ええ、まだあるわよ。
人形族のみんなを直してあげるのね。
わかった......わたしたちも手伝うわ!」
バーバラたちの協力もあり、壊れた人形族たちを直すことができた。
そんな彼らからお礼として望めば、来る戦いのため精神力を提供してもらえるだろう。
>「ンジャー、ケン、クイーン、バーバラと皆。俺達は行くゼ。
> モー、オメーらの心は諦めネーシ、怯えネーシ、信じるコトも忘れちゃイネー。
> コレなら黒いノにモ楽勝ダ。勝って来るゼー。」
最後にリリはここで出会った人々に激励を贈ってから、扉を開く。
もうアリサが迷わなければ、この世界はきっと大丈夫だ。
―――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
アリサとリリルートサブ進行です。
とりあえずちょろっと返信を。
メイン進行は後で行います。
MPに関しては吸えない理由が特にないので、吸えて構いません。