1-黒鉄の火山
タタラは漆黒の中にいた。
夜の闇というよりは何もない無の色だ。
無いといえば今タタラの足元にも何もない。
落ちているのだ。
何もない場所へ落下速度はゆっくりと。
「......える......かい?」
声が聞こえた。
それは耳からではなく心に響く声。
言語という概念には囚われないが、意味を知ることのできるもの。
「......聞こえるかい?
ボクは白の心。
心と心を繋ぐ魔剣の半身さ」
声がはっきりすると同時に無の中に光が生まれる。
白く発光するそれは、ぼんやりと人の姿をとっていた。
形状的には人間の少年のものであろうか。
「ボクの役目は心を作ること。
そんなボクはふとあることに気がついたんだ。
簡潔に言うと、キミの心は狙われている。
ボクと同じ魔剣の半身である黒の心によって」
白の心が話している間もタタラは下へ下へと落ちていく。
緩やかに、でも確実に。
「だから、ボクはキミをキミの心へと誘うことにした。
ボクは信じて見守ることしかできない。
黒の心の脅威に打ち勝つことができるのは、強き心の持ち主だけさ。
ボクはキミたちがそうであると信じている」
どこまでも落下していたはずのタタラであったが。
ある段階で足が何かに触れ、止まるのを感じる。
「キミが触れたのはキミの心の世界の一つ。
キミの力だったり想いだったりの一片が形となった世界。
その世界こそが黒の心、穢れや神の摂理から外れた者たちの標的さ。
だけど諦めないで、怯えないで。
信じていれば......心と心はきっと触れ合うから」
白の心が最後の言葉を紡げば。
タタラを包む無の黒に閉ざされた世界は光によって包まれていき。
――その姿をタタラの目に映す。
* * *
タタラがまず最初に感じたのは熱気だ。
周囲を見渡せばごつごつとした山地になっているらしく。
遥か山頂からは噴煙が上がっている。
これは火山なのだろうか。
よくよく見れば山頂への道のりに激しく燃え上がっている場所がある。
ドワーフ由来のナイトメアであるタタラにとっては近づきたくない場所だろうか。
一方山を少し下ったところには。
なかなかの大きさの建物が見える。
誰か住んでいるのであろうか。
いつまでもここにとどまっていても無駄に熱で体力を奪われるだけだ。
ひとまず場所を移すべきかもしれない。
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あんみつ@GMより
それではセッションを開始させていただきます(*´∀`*)
こちらタタラのカテゴリです。
玉鋼さんはこちらのカテゴリにご投稿ください。
本文前半部は心の世界まで至るシーン。
【NPC:男性】に【白の心】を登録しておきます。
心を繋ぐ魔剣について見識判定が可能です。
目標値は秘密です。試してみたいならダイスをお振りください。
本文後半部は心の世界に至った後のシーンです。
【分類:地名】に【ブラックスミス・ヴォルケーノ】を登録しておきます。
タタラは次の行動を選択してください。
具体的なものは以下の2つです。
・山を少し登り炎のある場所を目指す
・山を少し下り建物のある場所を目指す
他にも何かあればご自由に行動ください(*´∀`*)
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カテゴリ『1-黒鉄の火山』にチェックを入れて投稿してください。
「あっつううーいッ!!......?」
あの山、燃えてるの?
ちょうど、大きな焚き火を作ったみたいに、モクモク煙が昇っている。その道も、挑戦者へ立ち塞がろうと炎を吹き上げている!
「ほぉぉーーお!?こんなとこがあったんだ
特訓にぴったりじゃん。この奥で剣を振ったら、絶対強くなれるよッ!」
水袋を取り出して、ウキウキしながら前に歩き出す。熱気がピリピリ肌を刺して、そこから汗がにじみ出る
小さい頃から、暑いのは苦手だ。十五年も鍛冶屋の炉の隣で育ってきたけど、結局最後まであの熱には慣れなかった
だけど嫌いじゃない。全く心地良いわけじゃないけど、むしろそれが好きだ
鋼の鍛錬と同じで熱くて痛い経験を乗り越えれば、その後も挫けない頑強な人間になれると思う。グレンダール様もそう言ってる
だからあえて、火の中でトレーニングするんだ!依頼で過酷な場所を訪れるときに備えて、簡単には折れない心を手に入れよう
「......ちょっと待って、今日のお祈りしたっけ」
順番に記憶をたどる。やっぱり、まだ神殿前に行ってないんじゃない?
というよりも、ここがどこなのか、どうやってここまで来たのかすら思い出せない。
フワフワした奇妙な記憶だけが目覚めてくる。ほんの少し前に、真っ暗な場所で白い人が語りかけてた
魔剣がどうのとか、狙われてるなんて言ってた気がする。それから穢れとか、神から外れた者とか
「...............」
その明らかに悪そうなのは、わたしのことだったりするのかな?
今の不思議な状況は、変な魔法かけられたせいだったり。いや、珍しくボケただけかも
水を飲ながら冷静に考えてみる
辺りを見渡すと、後ろに大きな建物が見えた。誰か住んでるかもしれない
どちらにしても現在地を知って、何時でも街に帰れるようにした方がいいな。蛮族と鉢合わせして消耗するかもしれないから、休憩できそうな場所も確認しておきたい
それから、途中で干からびないようにエール、できれば水をお金が許す限り売ってもらおう。修行をするならその後だな
岩だらけの斜面を歩いて下る。近くにグレンダール神殿があったら、教えてくれるかもしれない
もしもあそこにいる人が、急に出てきたゴブリンに悩まされていたり、鉱石の採集に骨を折っているなら、登山ついでにお手伝いするのも悪くないな。ともかく、まずは情報を集めよう
静かな空間がちょっぴり寂しくて、鼻唄で紛らわす
「ン~~タ、ン~~タ、ンーンーンン~~♪♪」
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PL玉鋼より
というわけで、「山を少し下り建物のある場所を目指」します!
到着して外見を確認したら、入り口らしいところでノックするか呼び掛けるかするでしょう。反応がなければ、窓らしい穴から中の様子を確認、窓や問題がなさそうなら直接入るでしょう
それから、イメージ共有のための質問を3点させてください
・火山の煙は、空を覆って暗くなるほど激しいものでしょうか?それとも空がある程度見えますか?
・太陽の位置現在のおおよその時間はわかりますか?朝、昼、夕、夜のいずれかがわかると、背景がイメージしやすいです
・この山肌は、植物が一切ない不毛な土地でしょうか?環境に適応した、地位類や背の低い草などが点在して見えますか?
今のところ、グレードは5を希望します。アリサがグレード7以上、デニッシュがグレード6以上を希望する場合に限って、こちらのグレードを6に変更しようと考えています。
>「ン~~タ、ン~~タ、ンーンーンン~~♪♪」
タタラは鼻歌を歌いながら、火山を降りていく。
吹き上がる黒い煙は空全体を覆っていて、世界は暗い。
最低限の明るさは吹き上がる焔によって補われているようだ。
だから今が朝か昼か夜かもわからない。
煙で太陽も月も星も何もかもが見えないのだ。
ただ不思議と山肌には植物らしき姿もある。
逞しい植物であれば、生き残ることができるのだろうか。
山の斜面を下った先にあったのは煉瓦の壁と瓦葺の屋根の大きな建物。
屋根の正面部分には鉄製の大きなプレートがかかっている。
そこには交易共通語で――ヴォルケーノ工房と書かれていた。
ちょうどタタラが下り終えた頃。
正面入口の扉が開く。
出てきたのは、男性のようだ。
タタラは決して見逃さなかっただろう。
彼の頭から生えている角を。
彼もまたナイトメアであるのだ。
「ん、お前さん......どっから来たんだ?」
ナイトメアの男もタタラに気がついたらしく。
タタラの方にずかずかと近寄ってくる。
「俺はスミス、この工房の長さ。
お前さん、もしかして俺と同類じゃねえか?」
男はスミスと名乗った。
どうやら工房長であるらしい。
そして彼が言う同類とは......タタラがナイトメアでないかということだ。
「もしそうなら、ちょっと寄ってかないか。
ここには俺やお前さんの仲間しかいない。
安心していいぞ」
今タタラの目の前にあるヴォルケーノ工房。
ここにはナイトメアしかいないという。
この火山はタタラの心の世界の一片。
常識ではありえない事もまた有りうるのだ。
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あんみつ@GMより
タタラルート進行です。
【NPC:男性】に【スミス】を登録しておきます。
【分類:地名】に【ヴォルケーノ工房】を登録しておきます。
タタラは次の行動を選択してください。
具体的なものは以下の2つです。
・ヴォルケーノ工房に入る
・ヴォルケーノ工房に入らない
他にも何かあればご自由に行動ください(*´∀`*)
建物がよく見える距離まできた。けっこう重くて丈夫そうな壁だ
水袋に栓をして、これからドアを叩こうと考えたときに、ちょうど中から人が出てきた。足を止めて注意を向ける
角がある。目を引くほど大きいわけでも、わたしの夜目が効くわけでもないのに、それだけははっきりと理解できた
「ん、お前さん......どっから来たんだ?」
「え、っと、、、ルキスラから来た......と思う」
少し悩んだけど、とっさに答えた。いつもみたいにフラフラ歩き回ってたら、ここにたどり着いたんじゃないかな
だけど、近くにこんな山はなかった気がするなあ。もしかしたら、ロシレッタから船に乗って、海を渡ってきたのかもしれない
「俺はスミス、この工房の長さ。」
「ああ、わたしはタタラ・スマイサー。冒険者だよ」
あれこれ考えているうちに、向こうの方から近づいてくれた。わたしも挨拶を返しながら、2進む
「お前さん、もしかして俺と同類じゃねえか?」
「あれっ?」
頭の上を触って帽子を確かめる。...落ちてないから、顔色がよくなかったのか
「これじゃ、簡単にわかっちゃうのかな。でも、仮面を着けるのは怪しいし...」
「もしそうなら、ちょっと寄ってかないか。
ここには俺やお前さんの仲間しかいない。
安心していいぞ」
「ぇ、......本当に?ナイトメアしかいないの?」
だからスミスさんは帽子をかぶってないのか。共感してくれる人しかいないから、厚くてきゅうくつな服や帽子で姿を隠さなくても、お互いに嫌な思いをすることはないんだ
「それって......オア、...てっ、天国?」
お父さんとお母さんを連れてこれたら、少しはノビノビした生活がでるかもしれない。わたしには暑いところだけど、剣の加護がある二人なら、きっと快適に過ごせるはず!
あぃゃ、、ぃゃぃゃぃゃ!そうじゃない
裏を返せば、こういう場所に集まって生活しないと、安心できないってことだよ
スミスさんだって悪いことをしてなさそうなのに、先入観を持った人がこの場所を知ったらひどい勘違いするかもしれない
それはやっぱり悲しいことだし、できるだけ早く変えてしまいたい
それでも興味が惹かれることは間違いないから、ここのことはよく知っておきたいな。聞きたいことは山ほどあるけど、質問はその後にしよう
「...うん、そうだね。中を見てみたい!
工房ってなにを作ってるんだろ?」
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PL玉鋼より
ヴォルケーノ工房に入ります!
デニッシュとは対称的かもしれない
>「え、っと、、、ルキスラから来た......と思う」
どこから来たのかというスミスの問いに。
タタラは偽りなく素直に答えた。
「ルキスラだあ?
聞いたことねえな、まあ俺も山の外についてはよく知らんが」
どうやらスミスはルキスラについて聞いたことがないらしい。
ルキスラの名が知られていないとは、ザルツから離れ辺鄙なところにでもいるのだろうか。
もしくは世界自体の次元の軸がずれているのか。
>「これじゃ、簡単にわかっちゃうのかな。でも、仮面を着けるのは怪しいし...」
ただそんなスミスはタタラがナイトメアであることを言い当てた。
意外と洞察力は高いのだろうか。
「いや、正直なところ当てずっぽうで言っただけだ。
この辺はナイトメアしか見ねえからな。
お前さんもそうじゃないかと思ったってこった」
スミスはナイトメアしかこの辺では見ないのだという。
であれば、工房にナイトメアしかいないのもおかしくはないか。
>「...うん、そうだね。中を見てみたい!
>工房ってなにを作ってるんだろ?」
そのナイトメアしかいないというヴォルケーノ工房についてタタラは興味を持ったらしい。
だから、彼女は中を見てみたいと告げた。
「そうかそうか。
お前さんなら大歓迎だ、さあ入りな」
にかっとスミスが笑ってから。
彼は鉄製の扉を開ける。
その向こう側に広がっていたのは......。
* * *
それなりに大きな工房である。
どこかから熱気を感じる。
あの燃え盛る炉の中の炎だろうか。
それに聞こえてくるのは鉄を打つ音。
あれは剣だろうか......。
「ここは鍛冶工房なんだ。
誰かのために鉄を打っているわけじゃない。
自分のため、ただ打ちたいから打ち続ける野郎たちの集う場さ」
スミスは腕を組みながら語る。
室内には作業をする数人の姿がある。
女性の姿がないわけではないが、多くは男性だ。
そして皆、穢れの証たる角を持っている。
「お前さん、鉄を打つのは好きかい?
だったらやってみるといい」
タタラがやりたいことのほとんどはここでできるだろう。
道具もある材料もある。
鍛冶場で好きな作業に取り組むことができるはずだ。
勿論誰かと話したり、他のことをやっても構わないが。
自分たち、革命を起こそうとしている勢力に引き込みたいようだ。
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あんみつ@GMより
タタラルート進行です。
ヴォルケーノ工房の中はこんな感じです。
タタラは次の行動を選択してください。
鍛冶場で鉄を打ったり、他にも色々出来るでしょう。
勿論誰かと話したり、作業以外のこともできます。
他にも何かあればお好きにどうぞ。
ルキスラを知らないなんて意外だった。農村に住む人でも、名前ぐらいは聞いたことがありそうなのに
いくら出かけることが少ないとはいっても、そんなことあるかなあ。もしかしたら、想像以上に遠くへ来てるのかもしれない
* * *
扉をくぐると、温度がさらに上がった。炉と赤くなった鉄から湧き出ているんだ
「ああ...、この音、におい、熱気!なつかしいな」
実家の仕事場を思い出して、ちょっぴりこいしくなる。
「ここは鍛冶工房なんだ。 誰かのために鉄を打っているわけじゃない。 自分のため、ただ打ちたいから打ち続ける野郎たちの集う場さ」
「...売り物とかじゃなくて?
使うために作るんじゃなくて、作るために作るのか。ずいぶん変わってるなあ
まぁ、鍛治は楽しいからね。気持ちはわかるよ」
「お前さん、鉄を打つのは好きかい?
だったらやってみるといい」
「いいの!?やったッ!!
どうしよっかな。記念に小さい包丁でも作ろうか
......けど、頑張っても完成まで丸二日かかりそう。それはなんか悪い気がするから、見学だけさせてもらうよ」
歩きながら、作業の様子をぐるっと見て回る。本当にナイトメアしかいない
みんなの表情も、真剣そのものだった
「んん~~~。相槌の息がぴったりだね!
団結力を感じるよ」
作業工程は、お父さんと微妙に違ったりするのかな?材料になる鉱石が、どんな物なのかも気になる
それにしても暑いなあ。毎年夏は苦しいけど、今はその3段階ぐらい上だ
逃げ場を失った熱が鎧のなかで反響して、頭がどうにかなりそう。ここなら安全そうだし、武装は解いてもいいんじゃないかな
いいや、折れるのは心が弱い証拠だ。あともう少しだけ我慢できるようになろうよ
......半袖でも十分暑くて特訓になりそうだし、ゾンビみたいな肌を不快に思う人はここにいない。こんなに着る必要は全然ないよね
「あ"っ"づぃ"ぃ"ぃ"ぃ"~~~」
ぐああああああ限界だッ!無理しても続かないから、少しずつペースをあげてこう
工房の隅まで走って、帽子とマフラーを取った。わたし自身びっくりするような早さで、鎧とカバンを外す
それから薄目のコート、綿を編み込んだチョッキ、長袖の服とズボン、靴下まで脱いだ。残っているのはTシャツと半ズボン、胸の前に下がった聖印だけだ
「はぁーーぁ...」
壁を背に座ってから、指を組んで大きく伸びをする。大きな声を出したいところだけど、邪魔になりそうだからやめておこう
パタパタ扇いで涼んだら、カバンからタオルを取り出して汗を拭く
まだ暑いげど、ずっとましになった。苦しかった後の、この開放感が心地いい
宿屋の寝室以外で、こんな格好になったのは何年ぶりだろう?水袋を拾い上げていっきに飲み干した
上着とマフラーは当分使いそうにないから、たたんでカバンに入れた。帽子からはリナリアさんの花飾りを抜き取って、左胸の上、シャツの襟に留めた
それにしても、よくこんなに着たまま来れたよなあ。自分で言うのもあれだけど、感心するよ
.........うーん。やっぱり、歩いて来たなんて変だよなあ
せめて、寝ながら馬車に乗ってきたとか.........そうか!瞬間移動だッ!
魔法で飛ばされてきたと考えれば、今までの違和感が全部説明できる。そんな魔法があるのかはわからないけど、あのとき言われた《魔剣》ならできるかもしれない
工房の中をもう一度よく見渡して、子供の姿を探す。...子供じゃないのかもしれないけど、あの声は若くて知的なイメージがあった
ここに来る直前、わたしはたぶんその人に合った。ロシレッタとここを行き来する方法、狙われてるとか不穏な言葉の意味も、詳しく知ってるはずだ
見つけて話を聞きたいけど、手がかりが少なすぎる。見守ることしかできないとか言ってたから、教えてくらるとも限らない
色々考えながら水袋を口に運ぶ。そういえば空っぽだった...水も貰わないと
スミスさんに聞いてみようか。...うーん、あまり知らなさそうだし、説明もけっこう難しい
質問を変えてみようか
新しい靴下を履いて、スミスさんのところへ戻った
「スミスさん、水を売ってもらえないかな?10ガメルしかないけど、これで買えるだけ
あと、この辺りにすごい魔剣があるとか聞いたことない?ちっちゃなことでいいから、それっぽい噂があれば知りたいな」
「お礼に、何か困ってることを手伝わせて!
怪我とか病気を治せるし、戦闘経験があるから魔物退治もできるよ。鍛治の知識も多少はあるから、剣を研ぐぐらいはできると思う」
―――――――――――――――――――――――――――――――
PL玉鋼より
真夏日に長袖を着て過ごすだけでも苦痛なのに、上着と鎧と炉の熱気と弱点が加わったら、どうなってしまうのだろう......
本文は長くなりましたが、タタラの行動をまとめると以下のようになります
・水を売って貰えないか尋ねる
・魔剣について知っているか尋ねる
・手伝えることがないか尋ねる
>「スミスさん、水を売ってもらえないかな?10ガメルしかないけど、これで買えるだけ
>あと、この辺りにすごい魔剣があるとか聞いたことない?ちっちゃなことでいいから、それっぽい噂
があれば知りたいな」
身軽な衣装に着替えたあと。
タタラはスミスに問いかける。
まずは水を貰えないかどうか、そして魔剣についての噂を。
「なんだ、お前さん水を分けて欲しいのか?
そりゃこんな熱気の中じゃ当然だな。
手の空いてるもんに頼んで、持ってきてもらえ。
勿論同族からは金を取ったりはしねえさ。
ここにいるお前さんはもう俺の家族みたいなもんだからな」
水については自由に持って行って構わないという。
これがナイトメア同士の繋がりという奴だろうか。
「魔剣については、噂も聞いたことねえな。
俺たちが作ってるのもそんな大それたものじゃないしな」
魔剣については噂一つ伝わっていないようだ。
この世界には魔剣はないのかもしれない。
>「お礼に、何か困ってることを手伝わせて!
>怪我とか病気を治せるし、戦闘経験があるから魔物退治もできるよ。鍛治の知識も多少はあるから、
剣を研ぐぐらいはできると思う」
逆にタタラの方から何か出来ることはないか。
スミスにそう尋ねてみると、彼は難しい顔をしてからすぐに......。
感情を殺した顔で言った。
「だったら妖精たちを倒してきてくれねえか?
お前さんも見ただろう。
山の中腹に炎が上がっているあの場所を。
あそこに炎に妖精たちが住んでいるんだが、とにかく邪魔なのさ」
スミスが手伝って欲しいこと。
それは山の中腹にいる妖精たちの退治だった。
「妖精どもの集落がある周辺ではいい金属が取れるんだ。
だが、あいつらは俺たちをそこへと近づけようとしねえ。
俺らは穢れてるから近づかれると気分が悪いそうだ......胸糞悪い話だろ。
だから、戦える力があるって言うなら......奴らを根絶やしにしてくれ」
タタラは目を見れば理解できるだろう。
スミスは冗談で言っているのではない。
彼は本気だ......本気で妖精たちを憎んでいる。
それはおそらく妖精たちも同様なのだろう。
穢れと言う障害が、二つの種を対立させている。
醜く、悲しいくらいに。
「ハハ、こいつはとんだお笑い種だぜ。
心があるから憎しみ合い、お前たちは一つになんてなることはできない」
ふと後ろから笑い声が聞こえた。
見ればタタラが入ってきた工房の入口付近に。
漆黒の影が浮かんでいる。
それは少年のような形をしていた。
まるで闇の中で見た光とは真逆のような。
「でも、安心しな。
オレがお前の心を壊してやる。
まずはそうだな......まずはお前の不相応な希望から壊してやるよ!
見てな、荒々しいショータイムの始まりだぜ!」
黒い影はニヤリと笑ってから後ろ側......つまり壁の方へと下がっていく。
彼は壁をすり抜けて、工房の中から姿を消した。
周囲の様子を伺うとスミスをはじめとして、誰も驚いたような様子がない。
彼らには今の黒い影が見えていないのだ。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
タタラルート進行です。
水に関してはタタラがお好きなタイミングで貰っていって構いません。
タタラは次の行動を選択してください。
具体的なものは以下の2つです。
・黒い少年の影を追いかける
・黒い少年の影を追いかけない(スミスたちに話しかける)
他にも何かあればご自由に行動ください(*´∀`*)
「ぇ.........」
妖精どもの集落がある周辺ではいい金属が取れるんだ。
だが、あいつらは俺たちをそこへと近づけようとしねえ。
俺らは穢れてるから近づかれると気分が悪いそうだ......胸糞悪い話だろ。
だから、戦える力があるって言うなら......奴らを根絶やしにしてくれ
背中に氷を押し付けられる。予想のずっと下を突き抜けて、.........怖くなった
.....................
「............ぁの、ね、わたしは.........冒険の途中で、ナイトメアに会ったことがあるんだ
ここの火山と同じくらい、不思議な、木の中の森で。何百年も妖精たちとくらしてた
、うそじゃないよッ!この花飾りだって、その人に貰ったんだから...」
左胸元に留めてある、リナリアさんの綺麗なアクセサリーを指でつまむ
「そんなことしなくたって、鉱石ぐらいならわけてくれると思うよ...
わたしたちには時間があるんだからさ、あきらめなければ.........わたしにくれたその優しさがあればきっと、、価値観を作り変えて、なかよくできるはずだから...
一緒に、考え直そう?」
テンペストさんのことを思い出す。オレットさんに力を貸して、教団と戦ったときに守ってくれた
わたしを見た瞬間に殺そうとかはしなかったし、妖精は普通、悪くない存在のはずだ
「ハハ、こいつはとんだお笑い種だぜ。
心があるから憎しみ合い、お前たちは一つになんてなることはできない」
「うわっえ!?」
あれは、間違いない。たった今確信が持てた!
わたしは、ここに来る前に同じような人に会った。しかも、人間の形をしてるけど、人間じゃないッ!
「でも、安心しな。
オレがお前の心を壊してやる。
まずはそうだな......まずはお前の不相応な希望から壊してやるよ!
見てな、荒々しいショータイムの始まりだぜ!」
だけど、この影には初めて会った。言葉や雰囲気に、あのときの温かさが全く感じられない
たとえ元々同じものからできていたとしても、中身は別人に違いない!
直後、わたしには見えないトンネルを通るように、滑らかな動きで壁に吸い込まれていく
「ぉあ、ちょっと、まってッ!」
振り返ってみると、工房のみんなはお構いなしに鉄を打ってた。スミスさんも気にしてない...というより、気付かなかったみたいだ
「...ぁれ見た?なんか、、まずいよッ!」
大急ぎで、隅にある荷物の山へ走る。鎧を着てる時間は...ないッ!
とにかくカバンと、剣、盾だけ抱えて外に飛び出る。向かう方向だけでも見逃さないでおきたい
嫌な予感がする
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PL玉鋼より
ここで、妖精だとお!?しかもこれは、戦闘フラグなのか事件フラグなのか...
予想外だ......タタラの運命や如何に
選択は《黒い少年の影を追いかける》です