4-花の街でぇと
――デートして欲しい。
真摯なアイリの願いを受けて。
>「こんな可愛い子とデートできるんだから、私もお洒落しなくちゃね。ちょっとここで待っててもらえる?戻って着替えて、お財布も取ってくるから」
ティキは一度身支度を整えてくることにしたようだ。
勿論、アイリとのデートを楽しむためである。
「わかりました。
このベンチでお待ちしてますね」
アイリは行儀良く座り直した。
ティキはそんな彼女の頭を軽くなでてから。
一度アポロとヴェンデルベルトの待つ場所に戻ることとした。
* * *
>「アポロ、アイリは君に怒りすぎたかもしれないと言っていたよ。本気で気持ちを示せば、きっと許してくれるさ」
公園に戻ったティキは身支度ついでにアポロに語りかける。
短い言葉であったが、アポロの気持ちをさらに高めるには十分だった。
驚きとそれに続く笑顔が彼の顔に満ちていく。
「よかった、アイリおれのこと本当にだいっきらいになったわけじゃないんだ。
おれ、がんばってあいつの小鳥を見つけるよ!」
アポロは元気にティキを見送ってくれたことであろう。
* * *
>「アイリ、お待たせ。どう?」
いらないものは宿に預け。
ティキは必要なものだけを持ち歩いている。
その姿は冒険者というよりは小洒落た観光客というところか。
「とっても素敵だと思います。
ティキさん、すごく似合っていますよ」
立ち上がった彼女はティキに向けて手を差し出した。
繋ぐことを要求しているのだろう。
>「こう見えて、私は指物作りなんかやるんだよ。だから木工細工や彫刻なんかがたくさんあるところとか、あと絵画なんかも見られるところに案内して欲しいな」
>「それとシュガーについてだけど、一応特徴なんかも私に教えておいて。もしかしたら、偶然目に入ることもあるかもしれないよ」
まず最初の目的地として、ティキは美術品が見れるところを求めた。
それについてはアイリもこの街の住人として詳しいようで。
「個人やグループでやっているものを除けば、この街には美術館が三つあります。
まずはここ、4番街にある美術館。
なんていうか一般的な美術館な感じです。
もう一つは1番街にある美術館。
こっちはどっちかっていうと美術館っていうより博物館って言ったほうが正しいかしら。
最後は6番街にある美術館です。
これは他の物と違って、定期的に6番街で暮らしている人たちの作品が飾られます。
なんていうか、前衛的って感じですね。
ティキさんにオススメするなら4番街の美術館ですかね、近いですし」
この街には美術館に分類されうる建物は三つあるそうだ。
その中でも4番街のものには一般的な絵画や彫刻が並べられているのでおすすめなようだ。
「あと、シュガーについてですか?
まあ無駄だとは思いますけど、一応教えておきますね。
シュガーは白い色をした鳥です。
嘴も白いですが、先の方がちょっとだけ赤かったはずです。
なんか変わった種類だったとは思いますけど、あんまり覚えてなくて」
また、シュガーについてはどうやら白い小鳥であるようだ。
――そして。
>「これ、エコー。ちょっと引っ込み思案だけど、私たちの言葉でも話しかければちゃんと応えてくれるよ。......さあ、行こうか」
ティキが呼び出した妖精については。
「もしかして、妖精さんですか?
わたし、初めて見ました。
ティキさんって妖精と仲がいいんですね、羨ましいな」
比較的好意的に受け止めてはいたようだ。
ただ一方では。
「でも、急に襲い掛かったりはしませんよね?
おとなしくて可愛らしいとは思うんですけど」
子供心としてはちょっとだけ不安もあるようだ。
* * *
とりあえず4番街を歩きましょう。
アイリの提案もあり美術館を目指してティキたちを歩き出すことにした。
劇場やホールの姿が幾つかあり。
他の建物では劇団が稽古しているようだ。
男性も女性もともに華やかな者ばかりであり。
観光客たちはそんな者たちに見とれているようだ。
さらに人波を超えて進んでいけば......。
道端で踊りと音楽のセッションを行っているのが見えた。
コンチェルティアではさほど珍しくもない光景である。
踊っているのはどうやらエルフの男性らしく。
そのすらりとした体と肌の白さが実に艷やかである。
笛や太鼓のリズムに合わせて彼の体が揺れる。
彼は踊りながら、ふとこちらの方へ手を伸ばす。
まるでその動きは誘っているかのようだ。
「ティキさん、ダンスのお誘いを受けてるみたいですよ。
今のティキさん綺麗ですからね、仕方ないです」
アイリは下からティキの顔を見上げながら言った。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
こちらティキの新しいカテゴリです。
これからはこちらに投稿をどうぞ。
とりあえずアイリは4番街の美術館に連れて行くつもりなようです。
もし他の美術館の方に行きたいなら向かい先を変えてくれることでしょう。
また、その道中ティキはダンスに誘われています。
誘いに乗るならば2D6をどうぞ。
ダイスの出目によって以下のような結果となります。
1ゾロ:ド下手
3~5:下手
6~8:普通
9~11:なかなかいい感じ
6ゾロ:神業
ほかの部分についてはお好きにどうぞ。
このカテゴリに記事を投稿する際は、
カテゴリ『4-花の街でぇと』にチェックを入れて投稿してください。
私の私服は、アイリに好評のようだった。お礼を言ってから説明を聞き、お勧めだという4番街の美術館を目指すことにした。
そして妖精についてはー
>「もしかして、妖精さんですか?
わたし、初めて見ました。
ティキさんって妖精と仲がいいんですね、羨ましいな」>「でも、急に襲い掛かったりはしませんよね?
おとなしくて可愛らしいとは思うんですけど」
おおむね好意的。が、やはり不安もあるようだった。
「妖精はね、基本的に自分から人を襲ったりしないよ。......いたずらはするけど。それにこのエコーは、とても恥ずかしがりで大人しいから大丈夫」
「だいじょうぶー」
「だって。ね?」
「ねー」
と言ってみたたし、言っているが、安心してくれるだろうか。
***
通りを歩いていると、エルフと思しき男性が踊りながらこちらへ手を差し出してきた。
>「ティキさん、ダンスのお誘いを受けてるみたいですよ。
今のティキさん綺麗ですからね、仕方ないです」
「私?......仕方ないな。エコー、ちょっと出ていて」
ルキスラだったら絶対に断っているだろうが、ここはコンチェルティア。観光中ということもあって、まあ受けてもいいかという気になっていた。
ダンスは......昔母さんに、戯れに教わったっけ。あまりまじめにやった記憶は無いけど。
私の髪にもぐっていたエコーはすっと出てきて、代わりにアイリの顔の横へ移動した。やはり落ち着かないようで、ちらちらとアイリの髪を見ている。
「あなたのかみは茶色なのね」
と、自分の意思とは全く関係ないことを恥ずかし気につぶやいていた。
私のほうは差し出された手を取った。なまっ白くて細い手だ。
「む......」
音楽と男に合わせて、前後左右に足を出す。見てから何とか合わせているのでずれきってはいない、かろうじて形になっているくらいだろう。
足元から視線を離せないせいで、相手の顔もろくに見れない。......手汗とか滲んでないかな。大丈夫か。
元から自信があったわけではないがやらなきゃ良かった。
見ないでアイリ。助けて姉さん。
PL
4番街の美術館を目指すことにして、ダンスのお誘いは受けます。
ダンスはかろうじて普通にみてもらえる程度のものでした。
00:07:42 キャスパー@ティキ ダンス 2d Dice:2D6[4,2]=6
>「妖精はね、基本的に自分から人を襲ったりしないよ。......いたずらはするけど。それにこのエコーは、とても恥ずかしがりで大人しいから大丈夫」
>「だいじょうぶー」
>「だって。ね?」
>「ねー」
ティキとエコーが妖精の安全性を語ると、アイリはくすっと微笑んだ。
「じゃあわたし、ティキさんとエコーちゃんを信じますね。
ただ......街の東側に行く時はなるべく外に出すのは控えたほうがいいと思います。
4番街や6番街は変わった格好をしてる人ばかりですし。
5番街はわたしみたいに普通の人が住んでるのでごまかせるかと思いますけど。
向こう側はそうもいかないですし......何より余計なトラブルはいらないですよね?」
アイリは二人の言葉を信じてくれたようだが。
街の人すべてがそうだとも限らないのが現実だ。
特に重要な施設が存在する1番街や貴族たちの暮らす2番街は尚更だ。
冒険者たちが集う3番街でも気に留められるかもしれない。
* * *
ひとまず4番街にあるという美術館を目指して歩いていたティキとアイリだったが。
道中、ティキはエルフの男性に声をかけられる。
一緒に踊りたいと誘っているようだ。
>「私?......仕方ないな。エコー、ちょっと出ていて」
ティキは一旦エコーを放して、彼の誘いに乗ることにしたようだ。
>「あなたのかみは茶色なのね」
一人放されて所在無さげにしていたエコーはぼそりつぶやいた。
耳のそばでつぶやかれたアイリが聞き逃すはずもなく。
「うん、お母さんと同じ色なんです」
自慢げに自分の髪をなでていた。
――さて踊りに付き合ってみたティキはというと。
>「む......」
なんとか相手の踊りや音楽のテンポに合わせることができているという感じだ。
少なくとも見れないというほどではない。
むしろスタイルのいい二人の組み合わせであるから、見た目は華やかだ。
しばらくして音楽が成り止むと。
見ていた観客たちから拍手が沸く。
エルフの男性はティキの手を取って、丁寧にお辞儀をしてからそっと手を離す。
「素敵でしたよ、ティキさん。
冒険者なので踊りは本業じゃないとは思いますが。
つい見とれちゃいました、ティキさん綺麗ですからね」
アイリはティキのもとに駆け寄ってから感想を漏らした。
その瞳はとてもキラキラとしている。
「ああ、本当に良かった。
オレも一目で君に夢中になってしまうくらいにね」
けれど、ティキに声をかけたのはアイリだけではなかった。
先ほど一緒に踊ったエルフではない。
彼は違う音楽に合わせて次の踊りに入っている。
振り向けば......そこにいたのは長い銀髪をした人物。
細い体付きをしていることもあり一瞬女性かとも思えるが。
先ほどの声や話し方を聞く限り、男性であろう。
ちょっと不健康そうな青白い肌をしているようだ。
「あのさ、ちょっとオレと遊ばない?
天国......見せてあげるからさ」
そう言ってティキに向けて手を差し伸べようとする彼であったが。
「あ、え、そ、その......ティキさんはわたしとデート中なんです......!」
二人の真ん中にアイリが入ってくる。
ひょこっと現れた彼女にちょっと驚いた様子を見せた彼だったが。
すぐにアイリと視線が並ぶくらいまでしゃがんで、その頭を撫でる。
「ひゅう、君もなかなか可愛いじゃん。
あと五年後に期待しちゃうぜ。
そうしたらまたオレと会って遊ぼうか。
――勿論大人の遊び方でな?」
優しく撫でられてそんな言葉をかけられたアイリは真っ赤になっている。
照れてもいるし、嬉しくもあるようだ。
「じゃあ、デートついでに時間があったら来てくれないか。
オレたちのかっこいいところ見せてやるからさ。
――きっと君はオレのこと忘れられなくなるぜ」
アイリの頭から手を離した彼は代わりに二枚の紙を差し出した。
「これは......?
トゥルー・ソウルズ?」
どうやらそれは公演のチケットであるらしい。
演者はトゥルー・ソウルズと言われる集団のようだ。
「――真の魂たち。
穢れだとか敵対なんて関係ない。
ただ音楽を奏でたい奴らの集まりさ」
アイリの言葉に応えた彼の表情と言葉は、この時だけ畏まって見えた。
「まあ、そんなつまんねえことはどうでもいいさ。
とにかく君たちにオレのかっこいいところを見て欲しいだけ。
――じゃあ、他の子が呼んでるから......またな?」
そう言って別れの投げキッスをした後。
手を振りながら彼は向こう側へと去っていく。
アイリはぼんやりとその後ろ姿を見つめていた。
「かっこいい......」
ぼそっとつぶやいた言葉はティキの耳にも届いたはずだ。
どうやらおませな彼女は悪い大人に憧れるお年頃らしい。
「な、なんでもないです!
美術館はもうすぐですよ。
さ、さあいきましょう!」
恥ずかしい気持ちを隠しきれずに、アイリはティキを急かした。
少し歩いていけば、美術館が見えてくることだろう。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
ティキルート進行です。
一番最初のアイリからの言葉は割と本物です。
あまり街中で魔法の行使をすることは推奨されませんしね。
ただ4番街や6番街あたりなら紛れるのは難しくないです。
アイリとティキの2枚分のチケットを受け取れます。
【分類:組織】に【トゥルー・ソウルズ】を登録しておきます。
見識判定が可能です。目標値は17と高めですが。
また、男性に対して真偽判定を行うことも可能です。目標値は14。
成功すれば、彼が本当は人族ではなく蛮族であることを察します。
あとはお好きにどうぞ。
何事もなければ美術館へ移動します。
「わかった、美術館に入るころには帰ってもらおう。エコーに街を見せてもやりたかったんだけど、仕方ないね......ありがとう、アイリ」
アイリのアドバイスを受けて、妖精は後で引っ込めておくことにした。
***
私もできる限り丁寧にお辞儀をして、それから観客に向き直ってもう一礼した。うまくリードしてもらって、結構あの人に助けてもらった感がある。
ふううううと深いため息が出た。
>「素敵でしたよ、ティキさん。
冒険者なので踊りは本業じゃないとは思いますが。
つい見とれちゃいました、ティキさん綺麗ですからね」
「......ありがとう、そうまっすぐ褒めてもらえるとちょっと照れるね。アイリも誰かと踊ってみればよかったのに」
心の中でみっともない姿を晒していたいたのを感づかれなくて本当に良かった。アイリのほうに戻ると、すぐさまエコーが髪に飛び込んできた。どうしたのか聞く前に、さっきのダンス相手とは違う男の声が聞こえてきた。
>「ああ、本当に良かった。
オレも一目で君に夢中になってしまうくらいにね」
そちらを見ると、細く青白い青年がいた。
>「あのさ、ちょっとオレと遊ばない?
天国......見せてあげるからさ」
「おことわ......」
>「あ、え、そ、その......ティキさんはわたしとデート中なんです......!」
りします、という前にアイリが割り込んできた。かわいい。
>「ひゅう、君もなかなか可愛いじゃん。
あと五年後に期待しちゃうぜ。
そうしたらまたオレと会って遊ぼうか。
――勿論大人の遊び方でな?」
「やめろ」
少し語気を強くする。アイリの手を少し引いて、その横に立った。こういう男は嫌いだし教育に良くない。
だがそれとは別に、何か別の......嫌な感じがある。
男は私に髪を二枚渡した。見るに、"トゥルー・ソウルズ"なる演者による公演のチケットらしい。
>「――真の魂たち。
穢れだとか敵対なんて関係ない。
ただ音楽を奏でたい奴らの集まりさ」
その言葉で、ぴくりと体が反応した。その勘と、髪の中で怯えるエコーが教えてくれた。こいつ、穢れを持っている―どころか、人族ではない。
その後男が去っていくのを見送って初めて私は警戒を解く。
「どうしたものかな......」
>「かっこいい......」
「ええ......アイリはあんなのがいいの?私は正直一番嫌いなタイプの男なんだけど」
私は苦笑して、チケットを袋にしまった。ませてるなあ、ほんとに。
>「な、なんでもないです!
美術館はもうすぐですよ。
さ、さあいきましょう!」
「うん、行こう」
アイリの手を握って、再び美術館へ歩き出す。
男のあの顔―音楽について語った時のあの表情からは少なくとも邪な心は感じられなかったが、それ以外の言動。
それからこの公演に行くという事は、最低でも人に化けられるような蛮族か、何らかのウイークリング種が集団で居るところに行くという事。街のものに受け入れられているならいいが、アイリはそれを知らなかった。私一人ならいいが、もし危険があった場合にアイリを連れて逃げられるか......
まあ......後で考えてみようか。
今は美術館だ。トゥルー・ソウルズについても、美術館にいる人を何人か捕まえて尋ねてみよう。判断するのはそれからでも遅くない。
「......美術館へ行った後は、一緒にお昼をとろうか。ね、アイリ」
PL
でしたね、思えば町中で魔法はあんま良くないものですね。美術館に入る前には魔法は解除します。
とりあえず男が蛮族であることは見抜きました。なのでティキの不信感は大きなものです。チケットには日時なんかも書いてあるのでしょうか
美術館で情報集めをします。もちろん美術品の鑑賞も。
00:07:02 キャスパー@ティキ 真偽判定 2d+7 Dice:2D6[5,3]+7=15
00:06:33 キャスパー@ティキ 見識判定 2d Dice:2D6[5,1]=6
ティキたちに二枚のチケットを渡していった銀髪の軽い調子の男。
ティキは彼が人に紛れている蛮族であることを察した。
何かを企んでいるのか。
それともただ人と同じように暮らしたいのかはわからない。
それでもさっきのあの男の魂が穢れているのは事実だ。
時間を見れば、彼らのステージは日が沈む頃から始まるものであるようだ。
男の去っていく後ろ姿をちょっとうっとり見つめているアイリ。
>「ええ......アイリはあんなのがいいの?私は正直一番嫌いなタイプの男なんだけど」
そんな様子に苦笑いしながら、ティキはチケットを袋にしまい込んだ。
「だってアポロなんかバカみたいに子供ですからね。
やっぱりわたしはもっと危ない感じの大人の人が好きです。
......あ、そもそもアポロなんて関係ないですからね!
あんなのただの手のかかる弟ですよ」
まあ彼女の気持ちがどうであれ。
一番身近な異性とつい比べてしまうのは仕方ないことであろうか。
ただやっぱりアポロに対して親しみを感じているのは事実だろう。
>「うん、行こう」
ティキはアイリの手をとって、再び美術館を目指すこととした。
勿論アイリは大人しく繋がれてくれる。
「はい、行きましょう。
あ、そこの角を左です」
アイリの道案内を受けながら少しずつ美術館へ向かっていく。
>「......美術館へ行った後は、一緒にお昼をとろうか。ね、アイリ」
ティキは美術館に行った後のことについて、アイリに尋ねてみる。
例のトゥルー・ソウルズについては一旦考えるのは後回しにしたようだ。
「お昼ですか、いいですね!
あ、でもお母さんにもなんにも言ってないや。
......まあ、たまには少しくらい悪い子になってもいいですよね?」
ちょっと悪戯な表情でアイリが笑う。
近頃のコンチェルティアは極めて平穏である。
先ほどのアポロの件もあるだろうし、親は仕方ないと思うだろうか。
ちなみにアイリのおすすめは3番街か大通りらしい。
どちらも観光客向けの店が並ぶところだ。
大通りはどっちかというと食べ歩きに近くなるだろうか。
一応2番街や4番街などにもあるはあるが値段が高めらしい。
5番街には老舗だったり、住民の憩いの場のような飯屋や酒場があるそうだ。
* * *
「つきましたよ、ティキさん。
ここが4番街の美術館です」
アイリがそう言って立ち止まったのは一つの建物前である。
そこそこ大きめの敷地があり、庭には彫刻の類が飾られている。
庭の奥に立っているのはシンプルな構造の建物である。
見たところ三階建てになっているようだ。
「入口はあちらですよ。
大人の方は入館料が必要になります。
ふふ、わたしはティキさんと一緒ならタダなんです」
敷地へと至る入口のところに簡易なゲートが有り。
受付らしき人の姿も見える。
成人の入館料は40ガメルほどらしい。
子供は保護者付きであれば、無料で入館できるとのことだ。
――受付を済ませてティキとアイリは中に入る。
幾つか著名な作品も展示されてはいるが、ティキはどれだけ知っていただろうか。
もし製作者や作品の情報がわからずとも、見て感じられる素晴らしさは味わえるはずだ。
「一階は彫刻が中心で、二階は絵画が中心なんです。
三階は少し趣向が違っていて、楽器であったり舞台衣装や物語の原本なんかが飾られています」
アイリが建物の内部の説明をしてくれる。
そして、美術館の様相はほぼアイリの説明の通りだ。
だからもしトゥルー・ソウルズの情報を求めるならば楽器等の展示もある三階がいいかもしれない。
「ティキさんは彫刻がお好きなんですよね?
それなら一階を中心に回っていきましょうか」
一回に飾られているのは木像や石像、銅像とその種類は様々だ。
モデルも老若男女揃っているのは勿論のこと動物や、妖精などをモチーフにしたものもある。
神様の像だけは飾られていないようだが、竜をモチーフにしたものを見つけることはできた。
アイリに聞けばそういう像は1番街で収蔵されているとのことらしい。
「そういえば、コンチェルティアでは年に四回テーマを決めてその年の最優秀作品を競うお祭りがあるんです。
夏の時期に開かれる青花祭りでは、絵画や彫刻の作品が取り上げられるんですよ。
わたしも一回ちゃんと見に行ったことがあるんですけど、いろんなものがあって楽しかったですよ。
よかったらそのときもいらしてみたらどうですか?
――その時は、わたしもまた一緒にお付き合いさせてもらいます......えへ」
そんな話もしながら美術館での時間は過ぎていく。
もうそろそろお昼の時間になるだろうか。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
ティキルート進行です。
【分類:地名】に【コンチェルティア美術館】を登録しておきます。
入館する際は40ガメルほど支払っておいてください。
中に入ったらお好きなように動いていただいて構いません。
尋ねたいことがあれば客でも係員でも構わないのでお好きにどうぞ。
また【分類:その他】に【青花祭り】を登録しておきます。
次に食事をしに移動する場所を【分類:コンチェルティア】からご選択下さい。
一応1番街と6番街はおすすめしませんが、他ならばどこでもどうぞ。
>「お昼ですか、いいですね!
あ、でもお母さんにもなんにも言ってないや。
......まあ、たまには少しくらい悪い子になってもいいですよね?」
「かまうもんか。支払いは任せて、私お金持ちなんだよ?小さいけど家だって持ってるし。ふふ」
ま、最後はちゃんと親元に送り届けるつもりでいるし、私が居れば何とでも説明できるだろう。
「昼は三番街のお店に行こうか。せっかくだからこっちの名物も食べてみたいし......あ、コーヒー出してくれるところがいいな」
***
>「つきましたよ、ティキさん。
ここが4番街の美術館です」
「へえ、広いんだね。昼までにぜんぶ見て回れるかな」
入館料は40ガメル。......結構いい値段するね。アイリは私と一緒なら無料らしい。
中へ入ると、そこはもう芸術の世界。胸の高鳴りを抑えつつ、アイリの言うように彫像から主に見ていく。
「これは......すごいね。ふふ、凄い」
石像、銅像もいいが、やはり一番は木像だ。この磨かれた木の質感、温かみは他にない。木目のひとつひとつ、位置も厚みも作品の一部として見ていて飽きないものだ。
私が主に作るのは指物、日用品だが、その時々の気分により加えて彫刻、細工もやる。だからこういったものの難しさ、楽しさはよくわかるのだ。
「見てよアイリ、この竜なんかとても力強いし鱗の厚みの表現もすごい、尾の線もしなやかで......私もこれくらいの腕でニコを彫れたらな」
アイリの話では、神像の類などは1番街にあるらしい。ここまで来たら行ってみたい気もするが、さすがに時間が足りないし、勿体ないかな。
>「そういえば、コンチェルティアでは年に四回テーマを決めてその年の最優秀作品を競うお祭りがあるんです。
夏の時期に開かれる青花祭りでは、絵画や彫刻の作品が取り上げられるんですよ。
わたしも一回ちゃんと見に行ったことがあるんですけど、いろんなものがあって楽しかったですよ。
よかったらそのときもいらしてみたらどうですか?
――その時は、わたしもまた一緒にお付き合いさせてもらいます......えへ」
「いいね、ぜひまた来たい。もちろんアイリについててもらうよ。―そうだ、アイリこそ今私の住んでるルキスラに一度はおいで。竜に乗せてあげるから」
***
「......はぁ、堪能したなあ!」
美術館の外で、ぐうっと背伸びをした。こっそり調査もしてたけど......まあ、聞くだけのことは聞いた。
「案内ありがとうね。さあ、ご飯食べに行こうか」
PL
中の客はあれなので、入り口にいる人や係員に質問しておきます。あと3回の楽器・資料もチェック。
質問内容
・トゥルー・ソウルズを知っているか?
(知っている人に)
・知名度は?
・行ったことはあるか?
・不穏な噂はあるか?
↓に関しては直接聞かず、「こういう風体の人にチケット貰ったけど、色んな人種が来るのかな?」とか反応を見ながら探ってみます。
・観客は演者が穢れを持つ者と知っているのか?
食事は3番街で名物をたくさん食べます。たくさん。
残金 985G
23:12:28 キャスパー@ティキ 予備ダイス 2d Dice:2D6[3,5]=8
23:12:31 キャスパー@ティキ 2d Dice:2D6[4,6]=10
23:12:32 キャスパー@ティキ 2d Dice:2D6[5,1]=6
>「昼は三番街のお店に行こうか。せっかくだからこっちの名物も食べてみたいし......あ、コーヒー出してくれるところがいいな」
「3番街のお店ですね。
うーん、どんなところがいいかしら?」
アイリはあちらがいいかしら、そちらがいいかしら、と悩みだす。
知っている中でなるべくいい店を選ぶつもりなようだ。
* * *
ティキは木像を中心に、一階の展示を見て回る。
竜の像をティキが見つけた時には......。
>「見てよアイリ、この竜なんかとても力強いし鱗の厚みの表現もすごい、尾の線もしなやかで......私もこれくらいの腕でニコを彫れたらな」
アイリにその像の感想を漏らしてみせる。
「あら、ティキさんは竜がお好きなんですね?
でもそう言われるとなかなかお似合いな気もします」
アイリはティキが竜に跨っているところを想像したのだろうか。
>「いいね、ぜひまた来たい。もちろんアイリについててもらうよ。―そうだ、アイリこそ今私の住んでるルキスラに一度はおいで。竜に乗せてあげるから」
また、ティキがルキスラに来ることを誘えば。
「機会があるなら、是非とも行きたいと思います。
きっとこの街よりもずっともっと大きな街なんでしょうね。
竜に乗るのも気持ちよさそう......でもこういうのはアポロの方が好きそう」
是非とも行きたいと口にしてくれるだろう。
そしてなんだかんだアポロのことにも気が回るのだ。
* * *
アイリと美術館で作品を見ながら、ティキは情報を集めることを忘れなかった。
その対象となったのは、先ほどチケットを受け取ったトゥルー・ソウルズについてだ。
どちらかというと年配の従業員は知らないようだったが。
比較的若い女性の従業員に聞けば少しだけその情報を得ることができた。
「はい、知っていますよ。
以前私も見に行ったことがあります。
あれは......フェイダン地方にいた頃ですかね。
あまりこちらの地方ではまだ知られていないかと思います」
どうやら見に行ったことがあるらしい。
一応、他の地方の話ではあるが。
「不穏な噂なんて、よく聞きますよ。
だって蛮族だけで構成されていますからね。
パフォーマンスもどちらかというと激しいですし。
ただ、目立った問題を実際に起こしたという話は聞きませんね」
そして、彼女は彼らが蛮族であることも知っているとのことだ。
「しばらくこの街を中心にザルツ地方に滞在するそうですね。
一応彼らの身分については、キャピレット家の方が保証しているとか。
どうやら話をつけたのもそこのお嬢様みたいですね」
一応彼らが滞在する間の責任はキャピレット家という一族が負うらしい。
基本的には演劇界のパトロンを務めていると言われる彼女たちであるが。
ちょっとした趣向の変化だろうか。
ちなみに楽器自体については伝統的なものが多かった。
他にも著名な楽団が使用したものが寄贈されているようだ。
* * *
>「......はぁ、堪能したなあ!」
美術館を出た後、ティキは大きく背伸びをする。
その後ろ姿は実に満足そうなものであった。
「そうですね、わたしも少し......絵が描きたくなりました!」
アイリの目もまた同じくらいキラキラとしている。
>「案内ありがとうね。さあ、ご飯食べに行こうか」
ティキがそうやって声をかけると。
あいりはどこか恥ずかしそうに嬉しそうに笑う。
「よかったです。
......実はわたし結構お腹がすいてまして」
手を差し出せば、またきっと繋いでくれる。
そうすれば二人仲良く3番街へたどり着けるだろう。
* * *
コンチェルティアの料理はどちらかというとフェンディルの味付けに近い。
ただ多少甘みが強めなこと。
そして少し盛り付けや色合いが華やかなことが特徴だろうか。
「ここ、結構いつもは並ばないといけなくて大変なんですよ。
今日はついてますね。
ふふ、ティキさんと一緒だからですかね?」
木の感じがどことなく暖かい店内。
窓から街並みの様子が伺えるテーブルに二人は座っていた。
アイリが頼んだのはサンドイッチだ。
パンの部分にはちょっとだけ焦げ目のデザインが入っている。
挟まれているのはチーズとハムと葉野菜のようだ。
アイリが小さな口で噛めばシャキっと音がする。
付いてきたスープは香草の薫りがいい感じだ。
一応代金は後でお父さんに払ってもらうとはアイリの弁であるが。
そこら辺はティキのさじ加減であろうか。
そういえば窓の向こうが少し騒がしいように見えたのは気のせいだろうか。
何らかの催しでも行われていたのかもしれない。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
ティキルート進行です。
美術館ではそこそこ情報を聞くことができますね。
どう思うかはおまかせです。
3番街のお店でご飯を食べることができます。
8ガメル以上支払うことで適当に料理を食べることができます。
アイリの分は後で親からティキに返すつもりのようですが、
一旦8ガメル追加で払っておいてください。
ほかの描写はお好きな感じで(*´∀`*)
「うーん、美味しい。私の故郷でも結構甘めに作ったりするんだよ。南の方で寒いからね」
といっても、こんなに色鮮やかではなかったが。
お昼、私はアイリと同じサンドイッチにサラダ、それにソースに絡めたパスタと甘いものを頼み、それと一緒にコーヒーも注文した。
どれもみんないう事無しの味で、普段行列ができる店だというのにも納得だった。その運の良さも考えると、余計に美味しく感じられる。
「確かに、私は運がいい方かも。お蔭でいい観光になってるし」
会計になって、私は当然アイリの分も払った。アイリはあとで返すつもりらしいが、私は別に構わないんだけれどな。
でも多分この子は、きっちりしておかないと気が済まないんだろう。もし美術館がアイリの分も有料なら、彼女はどうしていただろうか。
店を出る辺りで、横の窓の外が何だか騒がしく思えた。ただし、喧嘩や事件のような騒ぎでは無さそうだ。
「お祭り......かな?行ってみようか」
PL
聞き込みの結果、前科無し、身分証明付きなら、まあ危険はないだろう。アイリが行きたいというのであれば、連れて行ってもいいか。
とティキは思っています。やったね。
食事には25+8G出しておきます。
サンドイッチ8G、パスタ9G、デザート5G、コーヒー3Gくらいかなと。
残金 952G
>「お祭り......かな?行ってみようか」
店の外から聞こえる賑やかな音。
ティキはそれについてお祭りではないか、と判断したらしい。
「なんでしょうか?
今日はイベントがあるなんて話は聞いていませんでしたが」
どうやらアイリもそういう催しがあることは知らなかったようだ。
もしかしたら突発的に始まったものなのかもしれない。
「せっかくですし、行ってみましょうか?」
アイリはちょっとだけ何をやっているのか気になるらしく。
ひとまず二人は声のする方へ向かうことにした。
* * *
どうやら音の中心は七色の調べ亭であったらしいが。
ティキとアイリがきた頃には残念ながら、お開きになっているところだった。
「あーん......ちょっとだけ、残念です」
アイリも少しだけがっかりしているようだ。
一応どんなイベントがあったのか聞いてみれば......。
旅の音楽家の女性が何人かの冒険者と力比べをしていたとのことらしい。
「女の人なのに力比べって変わってますね。
ティキさんみたいに冒険者の人だったら少し分かるんですけど。
音楽家さんだって言ってましたよね」
アイリはその人物をちょっと変わった人だと感じたらしい。
ティキはどうだろうか。
――突然、アイリと話していたティキの視界の隅で何かが動いた。
それは鳥の形をしているような気がした。
鳥の形といっても、アイリが探しているような白い鳥ではない。
むしろ色すらない透明の鳥状の何かである。
3番街に立ち並ぶ店の少し上を飛んでいくそれからは。
どことなく光の妖精に近い雰囲気を感じられた。
透明なその姿自体も光の妖精の力の応用のような。
鳥はそのままゆっくりとカーブしながら2番街の方に飛んでいく。
「ティキさん、どうかしましたか?」
アイリは気づかなかった、もしくは見えていなかったようだ。
不思議そうな顔でティキを見上げていた。
「もしかして、お疲れですか?
向こうに空いているベンチがあるし、少し座って休憩しますか?」
アイリは少し心配そうだ。
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あんみつ@GMより
ティキのルート進行です。
今回はあっさり短め。
イベント自体はすでに終わっていたようでしたが。
ティキは街の上空を飛んでいる透明な鳥のような姿を見つけます。
ティキは次の行動を選択してください。
具体的なものは以下の2つです。
・透明な鳥を追いかける
・透明な鳥を追いかけない
追いかける場合は2D6のダイスをひとつ振っておいてください。
他にも何かございましたらお好きにどうぞ。
>「女の人なのに力比べって変わってますね。
ティキさんみたいに冒険者の人だったら少し分かるんですけど。
音楽家さんだって言ってましたよね」
「わからないよ?楽器にだってでっかいのもあるし、演奏には体力がいるだろうし。......まあ、でも確かに力比べは変かも」
その時、視界の端に何かが映った。目をこらすと、白い......いや、透明な?鳥のような形をしたものが二番街の方へ飛んでいくのが見えた。
ほんの一瞬シュガーかとも思ったが、やはり違う。それに、あれはスプライトやウィスプ、フィルギャに似たようなものを感じる。
アイリは気づいていないようだ。
この後は服でも買いに行こうかと思っていたが......何となく、追った方がいい気がする。
>「もしかして、お疲れですか?
向こうに空いているベンチがあるし、少し座って休憩しますか?」
「いや、大丈夫。ちょっとごめんね」
鳥のようなものは遠ざかっていく。ここに置いて行っても私に土地勘は無いから再合流しにくいし、平和な街とはいえアイリを一人にできない。
説明している時間もないし、仕方ない。
言い終えると同時に、アイリの体を抱きあげて肩に担ぐ。お腹を圧迫しないように腰を形に乗せ、足が浮かないように手で押さえる。
「少しの間喋るな、舌をかむよ」
鳥のようなものが飛んでいく二番街へ、可能な限りの速度で走り出す。見失わないようにその位置を確認しながら、人と人の間を縫うように後を追った。
PL
鳥っぽいのを追います。アイリを米俵の様に抱えつつ。
最近投稿がぎりぎりになってしまってすみません。
21:40:00 キャスパー@ティキ 2d Dice:2D6[1,4]=5
残金 952G