E1_奇跡の予言者
どれだけの時間空を飛んでいただろうか。
タタラも無事空中で合流し、風によってその体は流されていく。
詳しいことはわからない。
いつの間にか冒険者たちの目下にあるのは森ではなく円形の街が。
「あれは......コンチェルティア?」
眼下を眺めつつオレットが呟いた。
どうやら風に乗せられて気がつけば南下していたらしい。
その事実をぼんやりと認識できたのも一瞬のこと。
すっと体が落ちていく感覚がした。
いや、感覚ではない――実際に落ちている。
ある一点に向かって吸い込まれるように。
強烈な重力を感じながら下へと下へと引き寄せられていく。
ニコデムスに乗れば空を飛ぶことができるかもしれないが――体が上手く動かない。
街はいつの間にか眼前に幅広く広がり。
目前に迫ってくるのは豪奢な屋敷。
このままでは地面に墜落する。
――そう感じたその瞬間。
再度ふわりと体に風がまとわりつく感触。
気がつけば自らの足で何の衝撃もなく降り立っていた。
「ここは......。
どうしてここに?」
見渡せば広い庭と大きな屋敷。
一人のタビットが庭の向こうで何らかの作業をしている。
突然ドアが開く音。
屋敷から何人かの人が飛び出してきた。
* * *
「どうかされましたか?
......あれ?
あの人たちはいったい......いや、まさかあれは......?」
フィンがアポロを引き連れて庭へ出てくるとミハイルがこちらに駆け寄ってくる。
しかしその意識は一瞬でフィンたちから突如現れた来訪者の方へと向けられていた。
中でも赤い帽子を被った金色の髪の詩人らしき青年にその視線は注力されていた。
フィンも振り向けば、ヴェンデルベルトやティキなど知己の者がいることに気づくだろう。
「――ミハイル」
逆もまた然りである――銀髪の少年と手を繋いで現れたフィンたちの存在を認識する。
井戸に水を汲みに来たプリアーシェとエミール。
ポチの運んできた手紙を見て降りてきた二ェストルもまた謎の来訪者の存在を知るだろう。
たとえ面識がなくとも彼らが漂わせる雰囲気、そしてフィンたちの様子から。
少なくともアポロの命を狙ってきた敵ではなさそうだと感じられる。
カイルは先ほどの部屋の窓から様子を伺っているようだ。
オレットに対して一瞬だけ強い睨みを入れてからは静かに眺めているようだ。
「――風が吹いてる」
フィンの右側でアポロは言う。
その瞳の色は炎のようにより赤々として。
一度大きく眼を見開いた。
* * *
「白花祭りの刻。
青き乙女は最大の夢を見る。
役目を果たした巫女は魂を祭壇に捧げられるだろう。
然れど太陽と月がそれを阻む。
太陽は青き空に浮かぶ金色の輪。
月は銀色の光を映す白い弓。
花々と竜たちの力を受けて。
太陽の昇る頃、青き乙女に奇跡が起きるだろう。
――かつて月神に捧げられた古き地下神殿にて」
アポロはまるで長きを生きた老人――いや神に等しきもののような語り口調で言葉を発する。
最後の一言を言い終えたあと。
アポロの体は力が抜けたように庭に崩れていく。
フィンの左手に重みがかかる。
アポロの様子を伺えば......問題はない。
――ただ眠っているだけだ。
寝息の音がちゃんと聞こえる。
「今のは......まさか予言?
ぼ、僕カイルさんに伝えてきます!」
わたわたと慌ただしくミハイルは邸内へと駆け出していく。
庭の様子を見ていたカイルも異変にどうやら気づいたらしい。
「予言......これがテンペストが僕たちに聞かせたかったものなのかな?」
オレットは街の北側の方に顔を向ける。
そこに広がっているはずの森の中。
緑の空間にいるはずの妖精に思いを馳せて。
「――でも、どういう意味なんだろう?」
* * *
――しばらくして。
ミハイルが再びタビットにしては速いスピードで戻ってくる。
「カイルさんが皆さんにお話があるそうです。
プリアーシェさんはそのクーガさんも連れてきて欲しいと。
あと......その......えっと」
うまく言葉を続けられないミハイル。
見ていてあまり落ち着かないようだ。
「君にも来て欲しいって――オレット」
一瞬。
ほんの一瞬の沈黙。
「――わかったよ......ミハイル。
でもこの人たちも連れて行ってもいいかな。
いきなりここに飛ばされてきちゃったから」
オレットは共に森から飛ばされてきた冒険者たちも連れて行きたいようだ。
もっともニコデムスなどは流石に連れて行けないだろうが。
貴族の庭園らしく季節の花によって飾られたこの庭はニコデムスにとって居心地がいいかもしれない。
「フィンさんたちとお知り合いなんですよね。
ルキスラからいらした冒険者の皆さん。
――それなら構いません。
是非いらっしゃってください」
ミハイルは四人の冒険者にも声をかけた。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
エンディングシーンその1です。
全てのPCはこのカテゴリに投稿してください。
森ルートの4名と1匹はヴォルディーク邸の庭に着陸します。
うまい具合に成功しているはずですが、場合によっては多少変な遠方しても問題ないです(・∋・)
森ルートと街ルートのそれぞれの冒険者たちが顔見知りかどうかは完全にお任せします。
少なくともミハイルとオレット。
そしてフィンとヴェンデルベルト及びティキは知り合いということですかね(・∋・)
アポロは予言後眠ってしまいます。
一応病気知識やその他もろもろ試してみた場合、単純に疲れて眠っているだけだとわかりますね。
最後の場面ですが、できるだけカイルの誘いに乗ってあげてくれると助かります。
クーガはエミールよりプリアーシェに呼ばれた方が喜びそうなので、プリアーシェに頼みます。
一部詳細については次回の記事で。
広い応接間の一室で彼は待ち構えていた。
青髪のまだ若い彼こそがカイル・ヴォルディークその人だ。
「ミハイルからさっきの予言については聞いている。
――それにしてもあんたたちはどこから来たんだ?
まあ......どうでもいいことだが」
訝しげな眼でカイルはオレットらを見やる。
いきなりどこかから現れたのだから当然のことかもしれないが。
「僕たちは北方の森に妖精の力を借りに行ったのですが。
その際、ここに飛ばされまして」
オレットは素直に語る。
素直すぎて若干表現が飛躍している点もあるが。
「妖精の力を借りに?
――姉さんのため、か。
あんたには関係のないことだろう」
オレットに対するカイルの言葉は冷たい。
彼の中に何らかの蟠りがあるのだろう。
「関係なくなんてありません!
......僕は、もう関わってしまったのですから」
カイルの言葉に珍しくオレットは声を荒げる。
それは彼の助けたいという意志の顕れか。
「もうそれ以上はいい。
――今回はあんたの力を借りる必要があるかもしれないしな」
とって付けられたようなカイルの言葉を受けて。
オレットは少し緊張と驚愕で身を固くする。
「それは......」
* * *
「予言についてだが......あんたたちはどう読み解いたんだ?」
そんなオレットの姿を無視しながら、カイルは部屋中に集まった者たちに問う。
「予言の始まりは乙女が予知夢を見るとある。
おそらく姉さんのことで間違いない。
そして夢を見終えた姉さんは奴らによって魂を捧げられると。
――そんなこと決してさせるわけには行かない。
セシリア姉さんは必ず俺が助け出す」
オレットと共にここに飛ばされてきた冒険者たちはひとつの事実を察するだろう。
目の前にいるのはオレットの探しているセシリアの弟であり。
そして先ほどの予言は彼女の運命を告げたものであったのだと。
察しのよいものであれば、その前から気がついていたかもしれないが。
「その後も予言は続いていました。
前半部と比べると言葉が抽象的でわかりにくいところもありますが」
ミハイルがカイルの言葉に補足として添える。
目的をセシリアの救出とするのであれば、焦点が当てられるべきなのは予言の後半部である。
「姉さんに起こるという奇跡。
それが確実にどのようなものであるかはわかっていない。
ただ俺は信じている。
――これは姉さんを救えるという予言なんだと。
そこで俺は早速動き出すことにした」
カイルが予言から考え出したこととは。
「まず大事なことは......。
白花祭りまで時間の猶予がそれほどあるわけではないということだ。
まあ全くないというわけでもないが」
白花祭りとはコンチェルティアで行われる四花祭りの一つである。
それぞれ季節毎に開催されその時の最も優れた作品とその作り手を選出するものだ。
ちなみに白花祭りは冬に行われ、演劇作品がその対象とされている。
「そして予言の最後。
奇跡が起きると言われた場所についてだが。
俺は知らなかったのだが......これに該当するかもしれないものが一つあるそうだ」
カイルの言葉に間髪開けずに。
『――カマル地下聖殿』
オレットとミハイルの言葉がユニゾンする。
「でも、あれは伝承にしか残ってなくて。
まだちゃんと見つかっていないのでは......」
伝承や文献に対して造詣の深い者であれば知っていただろうか。
カマル地下聖殿とは......魔法文明時代に入って少しした頃に。
とあるナイトメアが迫害から地下に逃亡した後にその手で作り上げたとされる神殿のことだ。
本来月神シーンを祀るものであったとされるが、幾時代を経て現在はその記録が途絶えている。
「確かに今は明確にどこにあるかはわからない。
だが、俺はなんとしても白花祭りまでに必ず見つけてみせる――絶対に」
その覚悟は絶対的なものであった。
カイルの眼差しが、声が、立ち振る舞いが告げている。
「そして最も意味がわかりにくく――重要なのは真ん中の部分だ。
太陽や月などはその意味がなかなかはっきりとはわかっていないが。
その次の部分に着目するように......ミハイルが言った」
カイルがミハイルの名前を呼ぶと、彼は軽く頷いて。
「金色の輪って――オレットのことなんじゃないかって思ったんです。
なんとなくですけど」
オレットは予想だにしていなかった方角から名前が出されて驚いた様子で。
「つまり、それってどういうこと......ミハイル?」
ミハイルにその意味を問いかける。
「簡単に言うと。
姉さんを助けるのにあんたの力が必要かもしれないということだ。
――不本意なことだがな。
だが、あんたは手を貸してくれるんだろう?」
カイルの言葉はオレットが心から望んでいた言葉に違いない。
その瞳はほんの少し潤んでいる。
「――はい、勿論です」
* * *
「それともう一つ、まだ触れていない場所がある」
オレットへの協力要請を終えたカイルの目の先に立つのは冒険者たちだ。
「――花々と竜たちの力を受けて。
竜はまだしも、花から力を受けることができるとはあまり思えない。
だとすれば――ここも何らかの喩えである可能性がある。
問題は何を喩えて言ったのかということだが」
人が力を借りようと考えたとき。
その脳裏に浮かぶのは様々なものがあるだろう。
だがこの世界に生きる限り、おそらく共通して一度は浮かぶはずの存在が一つある。
「冒険者――のことだと俺は思っている。
この街は花開く街と呼ばれている。
つまり、花々とはこの街の冒険者のことではないか、と。
じゃあ竜とは何か。
――どういう因果かは知らないが俺には一つだけ竜の心当たりがある」
――竜とはいったい何だろうか。
言わなくてもわかるだろうか。
「まああんたたちならきっとわかっているんだろう。
俺は必ず俺の役目を果たす。
絶対に聖殿を見つけて――この手で姉さんを助け出す」
「だからその時に手が空いているようなら。
――俺たちに力を貸して欲しい」
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
エンディングシーンその2です。
【白花祭り】について見識判定が可能です。
目標値は13。成功すれば『出立の曲目』に記されたことがわかります。
【カマル地下聖殿】について見識判定が可能です。
目標値は15。成功すれば『出立の曲目』に記されたことがわかります。
後で各PCの個別部分やその他諸々を投稿いたします。
少々お待ちください。
一通りの話を終えた後、ヴォルディーク邸のとある一室にオレットと冒険者たちはいた。
「しばらくこのお屋敷に滞在させてもらうことになったんだ。
今回は僕の依頼を受けてくれて本当にありがとう」
オレットは爽やかな笑顔で感謝の辞を述べる。
「さっきカイルさんに力を貸して欲しいと言われて――本当に嬉しかった。
僕の頑張りは無駄じゃなかったんだって知ることができたから」
オレットの望みとはセシリアの救出であった。
テンペストのところに行きたいと思い立ったのもそれが理由だ。
それを弟であるカイルから認められたのだから、喜ぶのも無理はないだろう。
「――これは僕からの気持ち。
本当にありがとう」
オレットから手渡されたのは報酬相当の宝石だ。
ガメルをそのまま持ち歩くのはザルツを行き来する詩人にはかさばるのだろう。
「カイルさんも言っていたけど。
――僕は予言通りにセシリアさんを助けに行くよ。
だからもしその時よければ力を貸してくれたら嬉しいな――無理は言わないけどね」
オレットから受け取れた報酬はコンチェルティアですぐに換金できるだろう。
それを使ってコンチェルティアで好きなお土産を買っていけるはずだ。
民芸品や衣料品、装飾品などは色々な種類が用意されている。
――望みのものはきっと見つかるだろう。
* * *
街が落ち着いた頃二人の男女がヴォルディーク邸を訪れてくる。
一人はフィンとクーガが出会ったユピテル。
おそらくもうひとりはその妻であろう。
「アポロを迎えに来ました。
――その様子だと無事みたいですね。
本当に......本当にありがとうございました」
父の後ろで母は涙を流している。
安堵と喜びから来る綺麗な涙だ。
それはアポロへの愛情の大きさを表しているだろう。
――アポロはというと来客用の部屋のベッドですやすやと眠っている。
優しく起こして、両親が迎えに来たことを告げれば。
きっとこう言うだろう。
「今日はいろいろあったけど楽しかったぜ!
......今度はうちに来いよな!
秘密基地も案内してやるから......絶対だぞ!」
* * *
――あれからさほど時は経たぬ頃。
ついに赤髪の男の精神は限界に達した。
もともと男を狙わず弱い者ばかり殺していた男だ。
その精神が崩れるのはあっという間のことだったであろう。
赤髪の男から追加で聞き出せたのは以下のことであった。
男に直接命令をしたのはコンダクターの一人。
"コンサートマスター"の名を持つ黒髪の女――ヴィオーラ・ストラディバリ。
信仰者と演奏者らのトップに立ち教主の名の下彼らに使命を授けるのだという。
またこの男が教団に入った理由はとある犯罪行為を犯していたところを彼女に見つかり。
いつの間にか勧誘されていたとのことであるため、構成員を増やす役目もあるのだろう。
そもそも探求者と関連が深いとされる夢幻楽団は彼女の影響力下にあったとの説もある。
またコンチェルティアやルキスラの一部に教団の下っ端共が屯する場所があることも知れた。
それぞれの街の衛兵に告げれば、彼らが起こす小さくも厄介の事件の芽を潰せるかもしれない。
それ以上のことは男は決して答えないだろう。
いや答えられないのだ。
彼は間違いなく――単なる"捨て駒"に過ぎなかったのだから。
* * *
今日もモーリスは書物の中で生きている。
パイプを咥えながら、彼はまた新たな謎を追いかけているのだろうか。
「――おや、君か?
例の事件は解決したようだね。
その行動力――さすがは冒険者と言ったところか」
プリアーシェが訪れた時には既に彼は事態の収束を知っていたようだ。
盗賊ギルドの構成員ではないため情報を入手したというわけではないのだろう。
おそらく一度起きた町の混乱やその他諸々から推理した結果であろうか。
そんな彼にとっておきの情報を教えれば。
彼は知識欲が掻き立てられ、感謝の言葉を送るであろう。
――そしてそれは赤の他人ではなく。
多少相互を知る関係へと距離が近づいた証となるはずだ。
* * *
他の神殿は1番外に集っている中で。
唯一5番街の中にひっそりと佇んでいるのがシーンの神殿である。
それはこの神殿に孤児院が併設されているのに由来している。
クーガが訪れた頃。
子供たちの笑い声。
そしてそんな子らに時に優しく、時に厳しく接する神官たちの声が聞こえてくるだろう。
――まだ誰もクーガには決して気がついていない。
* * *
ルキスラの郊外。
そこに騎手たちが利用するライダーギルドはあった。
「よう、お疲れさん。
今回の依頼は上々だったかい?」
来訪者を快く迎えてくれるのはケイトである。
彼女はきっと冒険の話を気持ちよく聞いてくれるだろう。
ケイトとはそういう女である。
「またしばらく俺がこいつの面倒を見ることになるんだな。
まあ安心しときな。
今よりもっと元気にしといてやるからさ。
次はもっとでっかい冒険に出ても問題ないように、な」
ケイトはそう言いながらニコデムスの体を撫でる。
ティキにとっては少しの別れであるが――どうということはない。
彼はしっかりこの場所で生き続けているはずだから。
またすぐに......その背に乗って冒険に出る日が来るだろう。
* * *
それから幾つか時が過ぎた頃。
カイルの許に一通の書簡が届く。
「地下神殿らしき存在の場所がわかった」
――白花祭りを目前にしたある日の出来事である。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
エンディングシーンその3です。
こちらは各PCに個別の部分です。
何か忘れてるとかあればお教えください_(:3 」∠)_
内容についてはPCが好きな行動を取れるよう極めて簡潔に書いております。
皆さんからこのカテゴリに記事の投稿を確認できた後、それぞれ解放処理が行われます。
もし投稿が全くなかった場合でも一週間後に強制的に解放処理を行います。
ちなみに投稿する記事についてはエンディング全てに返答したり長い文章を書いたりなどする必要はございません。
森ルートのPCは剣のかけら9個分の名誉点をお振りください。
ダイスの振り分けはお好きにどうぞ。
またアンデッドたちの剥ぎ取りを忘れていたので行うのでしたら一緒にどうぞ。
街ルートのPCは剣のかけらはありませんが今回の活躍で剣のかけら10個分の名誉点を得たとします。
こちらもダイスはお好きにお振りください。
その他細かな報酬処理につきましてはまた改めて記事を投稿いたします。
このカテゴリに記事を投稿する際は、
カテゴリ『E1_奇跡の予言者』にチェックを入れて投稿してください。
>「どうかされましたか?
> ......あれ?
> あの人たちはいったい......いや、まさかあれは......?」
>「――ミハイル」
階段を降りきった所で見えたのは開け放たれた窓と、聞き憶えのない複数の声。
会話から察するに、唐突な来訪者は敵ではないようだけれど...。
>「――風が吹いてる」
一度大きく眼を見開き、アポロが小さく口火を切る。
>「白花祭りの刻。
> 青き乙女は最大の夢を見る。
> 役目を果たした巫女は魂を祭壇に捧げられるだろう。
> 然れど太陽と月がそれを阻む。
> 太陽は青き空に浮かぶ金色の輪。
> 月は銀色の光を映す白い弓。
> 花々と竜たちの力を受けて。
> 太陽の昇る頃、青き乙女に奇跡が起きるだろう。
> ――かつて月神に捧げられた古き地下神殿にて」
彼の姿形からみれば、異質な語り口調で言葉を紡ぎ終えると
フィンと手を繋いだまま、体は力が抜けたように庭に崩れていく。
「...おっと、あぶない」
完全に地へ落ちきる前に体を支え、呼吸があることを確認する。
慌ただしく邸内へと駆けて戻ったミハイルは
>「カイルさんが皆さんにお話があるそうです。
> プリアーシェさんはそのクーガさんも連れてきて欲しいと。
来客用の部屋へアポロを寝かせたあと、カイルが待つであろう
応接へ向かう。
庭に現れた青年は顔見知りの様で、彼が拘泥する
姉君とも関わりが深いようだった。
それから暫く残された『予言』について釈義がはじまりおそらく
教団が夢見の済んだ巫女を始末し、彼らの本懐を遂げる時期について
言及したものではないか、という。
>「姉さんに起こるという奇跡。
> それが確実にどのようなものであるかはわかっていない。
ただ 儀式が行われそうな場所や、竜たちについて心当たりがあるらしく、
必ず見つけ出す、覚悟とともに。
>「だからその時に手が空いているようなら。
> ――俺たちに力を貸して欲しい」
「...そうだねぇ
君が もう少し周りを見られるようになったら参陣しようか」
君の考えが『姉だけ』が大事、ではなくなり、その家名と地位に
付随する『守るべきものの中で大事』になったのなら。
「あぁそうだ これは私の所より君に持っていてもらう方がよさそうだ」
今回の襲撃 その黒幕の声が残るピアス。
「使い道がなさそうなら、そのまま処分してもらって構わないよ」
―――――――――――――――――――――――――――――――
PLより
■見識判定
飛龍頭@ネス 2d6+5 見識:白花祭り Dice:2D6[4,6]+5=15
飛龍頭@ネス 2d6+5+1 見識:カマル地下聖殿(占い効果込) Dice:2D6[3,3]+5+1=12
まずは、
あんみつGM、雪虫さん、Lainさん、ワイドスノーさん
二ヶ月間ありがとうございましたー!!
なんとなく、アポロのご両親のシーンに一緒に居た方が自然な
気もしますが、フィンのEDだからね!
ネスは終始ふらふらしていただけな感じなので、
剣のかけらはお三方で振ってくださいませー。
風に乗ってふわふわしてると、同じ様な人影が見えてきた
オレットさんたちだ。手を振って呼び掛ける
「おかえりー!」
合流できたところで確認する
「あのさ、これってもしかしなくても、テンペストさんが運んでくれてるのかな?」
少なくとも、あの時は感じた向かい風とは違う。運んでる、って言葉がぴったりだと思う
鼓動が加速する
「それってつまりさ、話を聞いてくれたってことだよね?目的は達成できたんだよね...」
今になってリナリアさんが呟いたことを思い出した
「や、やった
やったぞ!やったー!!」
大きくバンザイした。喜びが、後から後から湧き出して、はじけた!
「ぅぅーははははへははははははーーァ!!」
「すごい!空飛んでるよ!
魔法みたい 魔法なのか
あ、みて!木があんなに小さいよ
真上から見るのははじめてだよ!
雲、ないかな?一度さわってみたかったんだよね
どんな味がするのかな...やっぱり甘いのかな
そうだ、鳥!その辺に鳥は飛んでないかな
いっしょに飛んでみたいな。いつもこんな景色をみてるのかな?―」
* * *
>「あれは......コンチェルティア?」
「おおー!」
いろんな人が動いている。なんだか面白い
あれ、ひょっとして落ちてる?
テンペストさんが降ろしてくれてるだけだよね。このまま潰されるなんて理不尽なことはないよね
こわい。いや、怖くない
やっぱりこわい。怖くないこわくないこあ―
走馬灯がちらついたところで、またあの感じが戻ってきた。思った通り、無事に着地させてくれたんだ
変な汗が吹き出す
* * *
あるタビットの隣で、髪の白い男の子が不思議なことを言った。テンペストさんが、オレットさんの願いとして、知らせたようだった
もう一人の、屋敷へ入ったタビットが、忙しそうに戻ってきた。オレットさんと話をしたい人がいるそうだ
ここの人たちは、オレットさんと知り合いみたいだ
>「フィンさんたちとお知り合いなんですよね。
ルキスラからいらした冒険者の皆さん。
――それなら構いません。
是非いらっしゃってください」
帽子のことを思い出して確認する。飛ばされてなくてよかった
なんとか立ち上がって、深くかぶりなおしながらお願いしてみる
「あー、えっと
わたしはその人たちの顔もわからないんだけど、ついていっていいのかな?」
―――――――――――――――――――――――――――――――
PL玉鋼より
水を得た魚。空を飛んでいる間はずっとこんな調子です
分割投稿しても良いとのことなので、2回ほどに分けたいと思います
最後に質問になってすいません。タタラは気にして確認をとろうとするはずです
時間と意欲のある方が、...
よくよく考えたら、断られることはないと思うので、そのまま書いても問題ありませんでした
>「どうかされましたか?
......あれ?
あの人たちはいったい......いや、まさかあれは......?」
ふわふわと歩くアポロの手をしっかりにぎって、僕はお屋敷から庭へとふみだした。僕たちの姿を見たミハイルさんが駆けよってくる。
だけど、途中でびっくりしたみたいに立ちどまって、僕たちのうしろを見たまま立ちつくした。
僕もつられてふり向いてみる。
「え、ヴェンさん?ティキさん」
......と、冒険者風のひとたち。金色の髪に赤い帽子をかぶった男のひとがミハイルさんを呼んだ。
>「――ミハイル」
え、どういう...こと?ヴェンさんたちは、いったいどこからどうやって......。
僕はとまどう。
そこに、ネスさんたちもやってきた。
と、アポロが
>「――風が吹いてる」
静かにつぶやいた。
「えっ?」
顔をのぞきこむと、赤く燃える瞳がいっしゅん、大きく見開かれた。
>「白花祭りの刻。
青き乙女は最大の夢を見る。
役目を果たした巫女は魂を祭壇に捧げられるだろう。然れど太陽と月がそれを阻む。
太陽は青き空に浮かぶ金色の輪。
月は銀色の光を映す白い弓。
花々と竜たちの力を受けて。
太陽の昇る頃、青き乙女に奇跡が起きるだろう。
――かつて月神に捧げられた古き地下神殿にて」
まるでふるい詩を詠む詩人のように、アポロは最後の一節まで朗々とうたいあげてから、がくっとその場にくずれおちた。
「アポロ!?」
僕はあわててその体をささえて、脈をとる。......とくん、とくん、しっかりとした、規則的な振動が指先につたわる。おだやかな寝息もきこえる。
......寝てるだけだ......。
>「今のは......まさか予言?
ぼ、僕カイルさんに伝えてきます!」
アポロが無事らしいことにほんとうにほっとしていて、その可能性がどこか頭からぬけ落ちてた。
ミハイルさんの言葉にはっとする。
そうか、今のが、アポロの「予言」......。
だとすると。
ええと。どういう、意味なんだろう。
ミハイルさんはすぐにもどってきて、カイルさんが僕たちを呼んでいることを伝えた。
>「君にも来て欲しいって――オレット」
>「――わかったよ......ミハイル。
でもこの人たちも連れて行ってもいいかな。
いきなりここに飛ばされてきちゃったから」
このふたりは知り合いか......。僕はなんとなくだけど、ミハイルさんと、オレットさんと呼ばれた詩人さんのあいだに流れるなんだか微妙な雰囲気をかんじとった。
「はい。タビットのヴェンさんとドラゴンライダーのティキさんとは、仕事仲間です。このおふたりといっしょなら、みなさん身元はたしかです」
ミハイルさんの問いかけにそう答えた。
※ ※ ※
>「ミハイルからさっきの予言については聞いている。
――それにしてもあんたたちはどこから来たんだ?
まあ......どうでもいいことだが」
アポロをちゃんとしたベッドで寝かせるために、お屋敷のひとが連れていってくれた。僕もついていきたいけれど、カイルさんの話を聞かなくちゃならない気がしてその場にのこる。
つづくやりとりで、オレットさんもまたカイルさんのお姉さんを助けようとしていることを知った。
>「予言についてだが......あんたたちはどう読み解いたんだ?」
>「予言の始まりは乙女が予知夢を見るとある。
おそらく姉さんのことで間違いない。
そして夢を見終えた姉さんは奴らによって魂を捧げられると。
――そんなこと決してさせるわけには行かない。
セシリア姉さんは必ず俺が助け出す」
そうか、玄関の肖像画のモデルはカイルさんと...お姉さん。セシリアさんなんだ。
>「まず大事なことは......。
白花祭りまで時間の猶予がそれほどあるわけではないということだ。
まあ全くないというわけでもないが」
白花祭りは冬のお祭りだから、いますぐ、じゃないけど、たしかに時間はそれほどない。
>「そして予言の最後。
奇跡が起きると言われた場所についてだが。
俺は知らなかったのだが......これに該当するかもしれないものが一つあるそうだ」>『――カマル地下聖殿』
魔法文明時代につくられたという、月神シーンの神殿の伝承は、僕も知っていた。けれど、それが実在するなんて。
>「確かに今は明確にどこにあるかはわからない。
だが、俺はなんとしても白花祭りまでに必ず見つけてみせる――絶対に」
カイルさんたちはつぎつぎに予言の内容を読み解いていく。
>「金色の輪って――オレットのことなんじゃないかって思ったんです。
なんとなくですけど」
僕はよくわからないなりに、ぼんやりと目の前のひとたちの関係性をつかみはじめていた。
だったら......。
「金色の輪に対となってうたわれている月、『白い弓』...って、そしたら、ミハイルさんのことかもしれませんね。すみません、僕もなんとなくなんですけど」
僕はミハイルさんの真っ白な毛並みを見ながら、そうつぶやいた。
※ ※ ※
>「――花々と竜たちの力を受けて。
竜はまだしも、花から力を受けることができるとはあまり思えない。
だとすれば――ここも何らかの喩えである可能性がある。
問題は何を喩えて言ったのかということだが」
カイルさんは「花々」が冒険者のことを指すのではないかと言った。
【花開く街、コンチェルティア】か......。
だとすると、「竜たち」ってだれのことだろう。カイルさんには心当たりがあるみたいだった。
貴族?神殿?それとも、コンチェルティアに集まる芸術家たち?
僕には、よくわからない。ただ、カイルさんの次の言葉に僕はふかくうなずいた。
>「だからその時に手が空いているようなら。
――俺たちに力を貸して欲しい」
「はい。そのときまで、どうかお気をつけて」
※ ※ ※
僕は、来客用の寝室ですやすや眠るアポロの顔をぼんやりながめていた。
と、お客さんが来たようだ、と呼ばれて出ていってみる。
>「アポロを迎えに来ました。
――その様子だと無事みたいですね。
本当に......本当にありがとうございました」
すっかり武装をといたアポロのお父さんと......うしろで涙をながしているのは、お母さんだ......。
「......。はい。アポロは、無事です。元気で、いまは、ベッドで寝ていまっ......」
目と鼻のあいだがあつくなって、僕は言葉につまる。でも話さなきゃ。ちゃんと、言わなきゃ。
「お父さん、あのっ...。たいへんだったのに、ぼくたちをしんじてくだって、ありがどございまじた」
ぐすっ、とすすりあげてどうにかそれだけ言う。ぽろ、とあたたかいものが目からこぼれた。ごしごしと目もとをこすって、ふぅ、と息をはきだした。
「アポロは、偉大な予言をしました。ひとりの女のひとの命を救えるかもしれない予言です。その言葉を成就させようとして、いろいろなひとがすでに、動きだしています」
それからにっこりと笑う。
「でも、アポロはアポロなんですよね。まだちいさくて、なまいきでかわいい男の子です。うちの弟たちに、そっくりなんですよ」
アポロがこれからどんな運命をたどるのか、「予言者」という宿命とどう向き合うのか、それはまだわからない。けど、すくなくともこの子はひとりじゃない。
いつかはだれもが大人にならなくちゃならないのなら、ゆっくり大人になればいいんだ。お父さんとお母さんといっしょに、この街で。
「あの、起こして連れてきますね」
僕はもういちど目をこすってから、寝室へむかった。
「......おきて、アポロ。お父さんとお母さんが、迎えにきたよ」
ぱち、と目をあけたアポロの瞳は、いつもどおりのすきとおった茶色だった。
むくりと体をおこした彼に言う。
「アポロ、ありがとう。僕、いろいろ助けてもらっちゃった。またいつか、アポロといっしょに冒険したいって思うよ」
そしたらアポロは、にかっと笑った。
>「今日はいろいろあったけど楽しかったぜ!
......今度はうちに来いよな!
秘密基地も案内してやるから......絶対だぞ!」
「うん。また、会いにくるよ。手紙も書くよ。約束だよ」
僕はアポロの手をぎゅっとにぎり、みじかい指で指きりをした。
「あ、えっと、クーガさんがやってたええと、とび蹴り。あれ、まねしてお友達やお父さんにやっちゃだめだからね?クーガさんだってきっと体をきたえて、格闘を学んで、それでできるようになったんだから」
まねしてお友達にけがさせちゃいけません。それだけは言っておかなきゃ。
そしてそれを言ってしまうと、ほんとに言うことがなくなっちゃった。
僕は無言でアポロの手をひっぱって立たせると、いちどぎゅっと抱きしめた。どうか、運命がこの子を押しつぶすことのありませんように。それから、ほそい背中をおして歩きだした。
あたたかい「日常」へ。家族のもとへ、アポロを返して、僕もルキスラに帰る。
あんまりお金はないけど、母さんと姉さんにブローチくらいは買って帰ろうかなぁ。キャンディだけだと妹がすねるかなぁ。
思わず僕も家族のことを考えて、ふふ、と笑みをこぼした。
窓の外では、コンチェルティアの華やかな音楽のしらべや劇場の出し物を告げる呼びこみの声が街にもどりつつあった。
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PL(雪虫)より
あんみつGM、どうもありがとうございました!ほんとうに楽しかったです!
アポロと離れたくないよう(涙)。
飛龍頭さん、Lainさん、ワイドスノーさん、どうもありがとうございました!
ちゃんとした感想は後日投下させていただく予定です。
飛龍頭さんのPL欄確認しました。では、剣のかけらはあとのお2人と相談してから振りたいと思います。
【判定結果】
22:13:25 雪虫@フィン ≫ 見識判定 白花祭り 2d6+8 <Dice:2D6[4,3]+8=15>
22:14:02 雪虫@フィン ≫ 見識判定 カマル地下聖殿 2d6+8 <Dice:2D6[3,5]+8=16>
プリアーシェさんにもらった占瞳の効果を足し忘れています。それぞれ達成値に+1となります。すみません。
22:42:45 雪虫@フィン 剣のかけら 3つ 3d6
Dice:3D6[6,2,5]=13 剣のかけらは12/2ダイチャ2で振りました。
あの白髪の子が言っていたのは、予言なんだとか。そして、オレットさんが目指していた、助けたい人のヒントらしい
その予言から、オレットさんの協力が必用なんじゃないかと推論していた。嬉しそうだった
花と竜、と聞いたときは、真っ先にリナリアさんとニコデムスさんが思い浮かんだけど、違うみたい。この町の比喩だって言ってた
それで、冒険者にも依頼をするとのことだ。そのときわたしは、力になれるかな?
* * *
>「さっきカイルさんに力を貸して欲しいと言われて――本当に嬉しかった。
僕の頑張りは無駄じゃなかったんだって知ることができたから」
その顔は、とても輝いていた。希望に燃えてるみたいだ
>「――これは僕からの気持ち。
本当にありがとう」
オレットさんがくれたのは、キレイな宝石だった。詳しくないけど、売ればそれなりの価値があるんだろうな
いいや、売らなくても、わたしには十分価値があるものだ
「...わたしが、お礼をしたいぐらいなんだけどね
報酬までもらっちゃって......へへ。うれしいなあ」
透き通ったこれを、眺めながら言った。こうする度に、今日のことを思い出すんだろう
神秘的な森に、素敵な歌、空の散歩。まだくっきり頭のなかに残ってる
この世界には、そんなこともあるんだよって話をしたら、とじ込もった誰かに、夢をわけてあげられそうだ
勝手に自分と重ねていた人が、目標に近づけたのを見た。わたしも同じ様に、一歩進めた実感がある
こんな体験ができたのは、みんながわたしを連れていってくれたからだ
「ありがとう」
宝石を、羊皮紙に包んで大切にしまった
>「カイルさんも言っていたけど。
――僕は予言通りにセシリアさんを助けに行くよ。
だからもしその時よければ力を貸してくれたら嬉しいな――無理は言わないけどね」
「うん! わたしも協力させてよ
そのとき役に立てれるように、頑張って鍛えておくからね!」
夢が叶うそのときを、見届けたい
時間もあんまりないみたいだから、できる限りのことを最大限しておきたい。後悔しないように
「ねぇ、ヴェンデルベルトさん、カマル地下聖殿について知ってるかな?」
別れる前に、訪ねてみる。ものしりなヴェンデルベルトさんなら、なにか知ってるかもしれない
「もしなにか知ってたら、教えて欲しいな」
地下聖殿は重要なのに、伝承にしか残ってないんだとか
でも、伝承にしかなかった妖精が、確かにいたんだ。きっとどこかにあるんだろう
もしかしたら、もし、手がかりがあれば、わたしも探すことができるかもしれない
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PL玉鋼より
あともう一回投稿します!書きたいことが多いんです
ダイスチャット2
00:27:06 玉鋼@タタラ 剣のかけらダイス2個分 2d6 Dice:2D6[3,3]=6
タタラが訪ねる前に、ヴェンデルベルトがカマル地下聖殿ついて話しているのであれば、最後の部分は修正します
ヴェンデルベルトから教えて情報を教えてもらった場合、タタラは気づくかもしれません
そのときは、GMにその行動をして(しようとするところで打ちきり?)良いか、改めて質問させていただきます
プリアーシェに呼ばれたので尋問の手を止める。
「分かった。そんじゃ、行くか。」
いつも通りに返事をして、カイルのところに向かう。
拳に返り血がついてるのでなめとっておく。
しかし、なんの用事なんだ?尋問より大事なことがあったっていうのか?
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カイルのところに戻ってみたら、ティキとヴェンデルベルト、
それと知らねぇ奴が数名集まっている。
アポロの予言について相談したいってことか・・・・
壁によっかかって傍観することにする。
白花祭りとかカマル地下聖殿ってのは全く知らねぇ。
そういえば、白花といえばうちの店の娼婦の姉ぇちゃんにそんな名前の奴がいたかもな・・・
>「金色の輪って――オレットのことなんじゃないかって思ったんです。
> なんとなくですけど」
で、予言の内容のなかで太陽ってのが金髪の兄ちゃんだとミハイルは言った。
それを聞いたカイルは
>「簡単に言うと。
>姉さんを助けるのにあんたの力が必要かもしれないということだ。
>――不本意なことだがな。
>だが、あんたは手を貸してくれるんだろう?」
とか言っている。
まったく、周りが見えてねぇな。
とりあえずカイルがしゃべり終わるまでは黙っとくか。
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カイルがしゃべり終わったところで壁から起き上がり、声をかける。
「おい、ちといいか?さっきの予言で俺が気になったのは空にまで色を付けたところだ。
オレットだけで足りるなら別に"空に浮かぶ金色の輪"でいいはずだ。だが"青い"空と言った。
そうなると色ってのは重要な情報として考えて言いはずだ。
そして、色だけで見ると残ったのは空の青、月の銀、弓の白ってわけだ。
ここまで言やわかんだろ?オレットだけじゃ駄目だ。お前らも必要だ。」
そうだ、カイルの髪は青、エミールの髪は銀、ミハイルの毛の色は白なんだよ。
「と、俺は推測しただけだがな。こいつはもっと調べてみねぇと分かんねぇがな。」
言いてぇことは言ったし、尋問に戻るか。
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その後の尋問だがはっきり言って俺たちが席を外していた間に
何があったのか分かんねぇが、刺客はすぐに堕ちた。
まぁ、予想通り大した情報は得られなかったが・・・
黒髪の女――ヴィオーラ・ストラディバリ。ってのが今回の黒幕だってことと、
教団のザコ共がたむろしてる場所が分かって事だ。
ルキスラにも奴らが入り込んでるらしいんでそっちもキッチリ片付けときてぇな。
まぁ衛兵に情報流せば直ぐに終わんだろう。
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その後のゴタゴタを片付けて、俺は5番街のシーンの孤児院の前に立っている。
遠くからガキ達の笑い声と神官達の声が聞こえる。
さて、どうやって渡そうか?
腰にぶら下がった4,000ガメル相当の宝石が入った袋を眺める。
ま、シスターに気づかれなければ良いんだ。
素知らぬ顔で孤児院に入り、すぐそばの神官を呼びつける。
「私、ヴォルディーク家の使いの者ですが、
主よりそちらの孤児院に寄付をするようにとこれを手渡されまして・・・」
神官に袋を押し付け
「では、手渡しましたので私はこれで失礼いたします。」
逃げるようにさっさと孤児院を後にする。
呼び止められても足を止めず歩き続ける。
さすがにシスターが追いかけてくることはねぇはずだ。
忙しい時間帯を狙ったんだしな。
さて、後はルキスラに戻る荷馬車探して護衛の交渉だな。
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PLより
GMあんみつさん
ありがとうございました。
今回もしっかり、楽しませていただきました。
最後に見識で一ゾロ振っちゃいましたが、どうしましょう?
飛龍頭さん、Lainさん、雪虫さん、お世話になりました。
雪虫さんの提案通り剣のかけら3個振らせてもらいました。
結果は・・・・上々かな?
以前のセッションで孤児院のシスターににお世話になった(餌付けされた)のでお礼に寄付です。反応頂いたらもう一回投稿します。
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ダイス結果
20:33:55 ワイドスノー@クーガ 見識判定:【カマル地下聖殿】15 2d+4 Dice:2D6[4,1]+4=9
20:33:07 ワイドスノー@クーガ 見識判定:【白花祭り】13 2d+4 Dice:2D6[1,1]+4=6
20:33:19 ワイドスノー@クーガ イチゾロキター!!
21:13:56 ワイドスノー@クーガ 剣のかけら 3個 3d Dice:3D6[4,1,6]=11
予言についての考察を、私は話半分に聞いていた。もう頭の中では、ケイトとライダーギルドにどんな土産を買って帰るか、としか考えていなかったのだ。
ルキスラへの帰り道、私はニコデムスの背に寝そべりながら揺られていた。
その頭の中では、オレットたちの会話のことを何度も思い返していた。暇になると何か、考えることが欲しいのである。
『―「花々と竜たちの力を受けて」だってさ』
『......どういうこと?おれ?』
『さあ?お前じゃないかも。竜「たち」だし』
『ダルダネラかな?』
『さあ』
竜と、他に気になったのは......月神に捧げられた古き神殿―か。
我らシャドウは、月神の加護を受けているとされる。私とも、全く無関係ではないのだろうか。なんだったか、聞いたことがあるような、ないような気がする。
話半分に聞き、それでもきっちり覚えている自分に嫌気がさした。結局難しいことを、よくわからないままに考えている。
あるいは真面目に聞いていれば、また違った答えが浮かんだのだろうか。
「ああ、やめだ、やめだ」
必要ならば、また考える。それだけの事。
>「よう、お疲れさん。
今回の依頼は上々だったかい?」
「ん?―あれ、もう着いてたのか」
飛び込んできた声に身を起こすと、そこにはケイトの姿があった。
>「またしばらく俺がこいつの面倒を見ることになるんだな。
まあ安心しときな。
今よりもっと元気にしといてやるからさ。
次はもっとでっかい冒険に出ても問題ないように、な」
「ああ、頼むよ」
本当にケイトは、頼りになることだ。こうしてニコデムスを預ける段になると、その仕事にいつも感謝の念が湧く。
まあ、同時にあの感情も沸いては来るのだが。それはお互い様だ。
ニコデムスの背から飛び降り、積み荷を降ろす。
「お土産。こっちはギルドの皆さんに、こっちはケイトに」
「それと、向こうの地酒も買ってきた。肴の話ならいくらでもある」
菓子の箱、ネックレス、そして酒をぽんぽんぽんと渡していく。
他のみんなも、来るなら呼ぼう。
水を差されたくない話もなし、皆でそれぞれ思ったことを語り合うもよし。
ああ、いい仕事だった。
PL
おつかれさまでした!投稿です。
大変楽しいセッションでした。またご縁があれば参加したいです。
ちなみにダルダネラはニコのお母さん。
剣のかけら4人で九つなので、私が三つ振っときます。
後各々二つずつ振っちゃってください。
22:56:22 キャスパー@ティキ 見識 カマル 2d+4 Dice:2D6[3,6]+4=13失敗
22:56:02 キャスパー@ティキ 見識 白花 2d+4 Dice:2D6[4,6]+4=14 成功
剣のかけら3個
23:42:25 キャスパー@ティキ 剣のかけら3個 3d Dice:3D6[3,4,6]=13
13。ならばよし。
ヴェンデルベルトさんの話を聞いたとき、頭の中で雷が光った。ひょっとして、リナリアさんが知ってるんじゃないかな
わたしにも探す手伝いができるかもしれない!そう気づいただけで、もう落ち着けなくなった
そこにできそうなことがあるなら、やってみなくちゃ気がすまない!
入り口を開いてもらうには、オレットさんが必要だ
でも、森の奥には狂暴な動物がいるし、あの信仰者の仲間がうろついてるかもしれない。わたし一人じゃオレットさんが危ない
せめて、今持っている一人分の報酬で、ティキさんと交渉しなきゃ
一言、確認するだけだよ。それだけで状況が大きく好転するかもしれないのに
言うんだ。 ほら!
「ぉ...
みんな、わたしを連れていってくれてありがとね
すごくたのしかったよ!それじゃあ...」
お願いしなかった
やっぱり申し訳ないような気がしたのが8割。この宝石を手放したくないのが2割
案外なんとかなるかもしれないって楽天的な考えが、ほんのちょっぴり
* * *
町の外れに毛布を置いて、一晩寝た。明るくなる少し先に町を発って、森の前で太陽を待った
川を越えて、警戒しながら慎重に進む。一人になってみると、みんながそばにいてくれることがどれだけ心強いのか、改めてわかる
でも、そんなこと以上に気がかりなことがあった
「また森に入っててごめんね。リナリアさんにひとつ聞きたいことがあるんだ
わたしが勝手に来ただけだから、オレットさんは関係ないよ
だからもし、怒るならわたしだけにしてね。オレットさんを見捨てたりしないでね」
そんなことを何回も呟きながら歩いた。きっとわかってくれると思う
無事に目的地に着いた。この大きな木を見るのはこれで2回目だ
近づいて確認してみる。あのときの入り口は...なかった
「あのさ、テンペストさんが教えてくれた、オレットさんが探している人について予言でね
カマル地下聖殿が大事なんだって、みんなが考えたんだけどね、どこにあるのかわからないみたいなんだ
それでさ、その神殿とリナリアさんの歌が作られたのは、同じ魔法文明時代だって聞いたんだよね。もし何か、探すヒントを知っていたら教えて欲しいな」
間を置いて声をかけながら、入り口を開けてくれるのを待った
日が傾いてきた。あんまり長くいるのも悪いし、諦めて帰ろう
「...ごめんなさい」
* * *
「あ、オレットさん。突然だけど、伝えたいことがあって」
日が落ちそうな頃、話をした屋敷まで戻って、オレットさんのところへ案内してもらった
「カマル地下聖殿、だよね。予言にあった重要な場所
ヴェンデルベルトさんから聞いたんだけど、そこは魔法文明時代に作られたらしいよ。リナリアさんが歌を作ったのも、同じ時代だったよね?
だからさ、リナリアさんなら、何か知っているかもしれないなーと
ヒントになればと思って、伝えておきたかったんだ。それだけ」
「さがしもの、見つかるといいね」
* * *
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ルキスラへの帰り道、太陽に宝石を透かしながら歩いている
これを売って、お母さんとお父さんにおみやげを買っていくこともできたけど、今はまだしない
ここにまた来れたら、夢が叶ったら、持っていこう。素敵なお話しと一緒に
冒険を見返しながら、明るい未来を願った
―――――――――――――――――――――――――――――――
PL玉鋼より
ヴェンデルベルトが特になにも言わなかったら、=線の上はなかったことにしてください。どうしても、どうしても載せたくて、このような形で投稿させていただきます
申し訳ありません。問題があれば削除いたします
リナリアの歌が聞こえてきてヒントをもらい、スッキリルンルンエンドと迷ったのですが...こちらにしました
感想も書きたいことが多いので、挨拶として別に投稿します