C2_真実の通り道
甘い香水の匂い。
それは蜜のように蠱惑的で。
コンチェルティア4番街の一角。
演者たちがこっそり立ち寄り愛を囁き合うという禁忌の場所。
――と言っても、雰囲気がお洒落なだけのバーである。一見は。
今、クーガの目の前に座っているのは金色の髪をしたエルフの女である。
彼女の魅力的なスタイルは、決して踊りのためだけではないだろう。
なにぜ、彼女は酒場で客を魅了する踊り子であると同時に。
――知る人は知る、花の夜想曲の顔役であるのだから。
「あなた、クーガって言ったっけ。
たしか......前にもこの街に来てたでしょう?
私はデイジー、よろしく頼むわね」
彼女は――花の夜想曲はどこまで知っているのだろうか。
すべてを知っているのだろうか。
「あなたが聞きたいのは......一週間前までの事件のことかしら?
言わなくてもいいわ、あなたの顔を見ればわかるもの」
クーガの目の前で白く長い指をくるくると回す。
一瞬だけ伸びた艶やかな指先がクーガの右頬をすっと撫でた。
「ところで、あなたは欲しいものは何となら交換できる?
特に意味のない質問よ、別に答えなくてもいいわ」
流れるような金色の髪を軽く撫でる。
髪の隙間から彼女の首筋に見えたのは花のタトゥー。
「この街でもっとも価値のあるものって何かわかる?
名誉?お金?いいえ、違うわ。
力?知恵?勿論違う。
この街で一番価値のあるもの――それは魅力。
だから、私があなたに求めるのは魅力だけ」
赤い血のような酒をごくりと飲む。
唇が濡れる。
「あなたのいいところ......魅せて。
思った通りなら、きっと私は応えてあげる」
甘い声。微笑み。
それは妖精のようで。
それは天使のようで。
――悪魔のようで。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
こちらはクーガとプリアーシェ用の新しいカテゴリです。
今回はクーガのみこちらのカテゴリをご利用ください。
クーガは4番街の雰囲気のいい酒場に到着しました。
【デイジー・セレナディア】を『演者の一覧』に登録しておきます。
クーガは質問の用意と、魅力のアピールをお願いします。
どんな方法でも構いません。
困ったときは、お金を魅力として出せば最低限のことは聞けます。
このカテゴリに記事を投稿する際は、
カテゴリ『C2_真実の通り道』にチェックを入れて投稿してください。
個室に通された俺の目の前に理性を奪い去りそうな匂いと魅力的なスタイルをした
踊り子の姉ぇちゃんが座っている。
>「あなた、クーガって言ったっけ。
>たしか......前にもこの街に来てたでしょう?
>私はデイジー、よろしく頼むわね」
「・・・・・・こっちこそよろしく頼む。」
感情を悟られねぇように無機質に挨拶を返す。
"花の夜想曲"の場所をプリアーシェに教えてもらい、
まっすぐ向かって店に入るなり主人にこう挨拶した。
「俺はルキスラの冒険者でクーガ・ヴォルフってもんだ。
あんたらの顔役と話がしたい。」
小細工無しの直球勝負の結果が今の状況である。
>「あなたが聞きたいのは......一週間前までの事件のことかしら?
> 言わなくてもいいわ、あなたの顔を見ればわかるもの」
くるくる回した指が俺の右頬を軽く撫でた。
「そいつは有難てぇ。話す手間が省けたぜ。」
目がその指を追っちまったのは、その先を期待したのかそれとも恐怖心なのか?
まさか・・・顔役本人が来るとは思っていなかった。
>「ところで、あなたは欲しいものは何となら交換できる?
>特に意味のない質問よ、別に答えなくてもいいわ」
デイジーが髪を軽く撫でた時に首筋に何かが見えた。
花の・・・・刺青?
そっちのほうが気になり返事をかえす前にデイジーの言葉が滑り込んでくる。
>「この街でもっとも価値のあるものって何かわかる?
>名誉?お金?いいえ、違うわ。
>力?知恵?勿論違う。
>この街で一番価値のあるもの――それは魅力。
>だから、私があなたに求めるのは魅力だけ」
赤い血のような酒を飲む姿をただぼうっと惚けたように見つめていた。
>「あなたのいいところ......魅せて。
>思った通りなら、きっと私は応えてあげる」
その笑顔と甘い声は妖精のようにも天使のようにも、そして悪魔のようにも見える。
それは残念ながら俺じゃなくほかの奴の場合だけどな。
「・・・・・・・・・・・」
黙って煙草と筆記用具を取り出す。
「1本吸って良いか?」
返事を聞かずにランプで煙草に火をつけ椅子に座る。
「安心しろ。煙草吸ってる姿が俺のいいところだなんて言わねぇよ。」
ゆっくりと煙草を吸いながら羊皮紙に字を書き込む。
--------------------------------------------------
「悪かったな。待たせて。」
吸い終わった煙草をしまいながら、インクの乾いた羊皮紙を丸める。
「で、俺のいいところを見せろ?」
机にダガーと硬貨、羊皮紙を一つずつおく。
「そいつは無理だ。」
両手を広げてお手上げしてみせる。
「まぁ、最後まで話聞けって。さて、アンタが思った"いいもの"ってのは力と知恵か」
ダガーと羊皮紙を指さしながら
「『勿論違う』」
デイジーの口真似をする。
「じゃぁ、金と名誉」
硬貨を指差す。
「今までアンタに言い寄ってきた、貴族達に比べりゃとことん霞むね。」
席を立って、デイジーの耳にささやく
「あとは、女を口説くテクニック。」
ふいっと顔を離し、
「これも口説こうとした優男共には負ける。」
ドカッと椅子に座って言い放つ。
「だから、無理。」
肩をすくめる。
「って、それじゃ話にならねえよな?だったらよ、俺が見せるんじゃなくてこうしようぜ。
アンタこう言ったよな。『前にもこの街に来てたでしょう?』って、それって誰かから話を聞いたんだろ。
で、会ってみたいと思い、何か起こるかもしれないって、そん時少しは期待したんじゃねぇか?そこでだ。」
デイジーを指差して
「アンタが見つけてくれ。相手から見せてもらうのも飽きたろ?
他人から貰うのも飽きたろ?だったら直感信じて今回くらい俺と一緒に探そうぜ。」
丸めた羊皮紙を差し出す。
「ってことで、俺から聞きたい事纏めといたから、よろしく。」
ニカッと笑う。
「協力すると俺のいいところが早く見つかるかもしれんぜ。どうせなら一緒に付いて来るか?」
我ながら悪戯を提案する悪ガキのようだ。
---------------------
PLより
長くなってしまいました(´・ω・`)
デイジーに対してエルフで魅惑的な女性と言う所から
言い寄って来た男は沢山いるはず、当然それなりに地位や名声を得た猛者ばかり
クーガじゃほぼ勝ち目なしと判断。
ならば、言い寄らずに誘ってみようということで
逆に煽る方向で行きますw
羊皮紙に聞きたい事を書き出します。
1.今までの事件で目撃者がいないのか?
次の被害者候補(´・ω・`)&情報源てことで
2.犯人特定のため、被害者の傷の状況を教えて
お腹に傷が集中して下から上に突き上げるような刺し傷>犯人は背が低い奴だ!
3.殺される以前から被害者に変わった状況がなかったか
言動がおかしくなった。やたらと周囲や物音を気にしだしたなど・・・
4.現場に争った形跡と物を漁った形跡はないのか?
何か手がかりおちてないかなぁ?程度のこと
の4点です。
――あなたの魅力を見せて欲しい。
デイジーの言葉を受けて、クーガはタバコを咥えて文字を記す。
>「安心しろ。煙草吸ってる姿が俺のいいところだなんて言わねぇよ。」
「でも、なかなか似合っているわよ」
それは、お世辞か、真か。
* * *
>「悪かったな。待たせて。」
「いいえ、特に待っていないわ。
時間はたっぷりあるもの」
人とエルフの時間感覚の差か。
それとも、クーガとデイジー個々の差か。
少なくとも、気分を害された様子はないようだ。
>「で、俺のいいところを見せろ?」
>「そいつは無理だ。」
しかし、クーガがデイジーに突きつけたのは"不可能"の三文字。
デイジーは決して表情を動かすことはなかった。
そこにはまだ綺麗な微笑みが浮かんでいる。
>「まぁ、最後まで話聞けって。
クーガが後に続けたのは、ストレートな回答ではなく、一種の変化球。
>「アンタが見つけてくれ。相手から見せてもらうのも飽きたろ?
それは、ある意味では回答を丸投げする行為にも等しいものであったが。
「......なるほどね」
デイジーの綺麗な微笑みが少し歪む。
それは喜びから来る歪みだ。
彼女は――少なくとも満足したのだろう。
「よくわかっているじゃない。私があなたに望む魅力は――""行動"よ。
コンチェルティアという舞台の上で、多くの演者たちによって作り上げられるストーリー。
それを見るのが、ここ最近で一番の楽しみなの。
はっきり言って見栄えと金払いがいいだけの"観客"には興味がないわ。
あなたの未来にベットする方が楽しいの」
デイジーは右手でクーガが丸めた羊皮紙を受け取り、
その場で広げてちらりと眺める。
「クーガ......あなたの聞きたいことはよくわかったわ。
でも、私は答えそのままは渡さない。
だって、別に脚本家になりたいわけではないもの」
羊皮紙を再度丸め直して、視線をクーガの瞳に戻す。
* * *
「殺された人たちのことが聞きたいの?
過去になんか目を向けている暇があるなら一秒先を見据えていて欲しいわ。
彼女たちはこの街の有象無象に過ぎないわ。
私と同じ、この街でただただ生きる者――運命のスポットライトには照らされない。
少なくとも、彼女たちはね」
被害者の情報についてはさして興味がないようである。
詳しいことを教えるつもりもないようだ。
「現場の状況?
どうやら綺麗なままだったそうよ......聞いただけだけれど。
綺麗といえば、ドアの鍵も壊された様子はないそうね――不思議。
傷自体はすべて心臓を一突きらしいわ、手際がいいわね」
現場には争った形跡はないようだ。
被害者が皆占い師であるという共通点を除けば、バラバラのプロフィールだ。
全員に共通する知人でも装っていたのだろうか――それとも単純に不意を打ったか。それ以外か。
「目撃者なんてものがいるのなら消されてるんじゃないかしら?普通ならね」
連続で四件も事件を起こしている犯人だ。
さらに、手際もよく極めて計画的である可能性が高い。
腕も頭もあれば、万が一目撃者と遭遇した場合――速やかに処理するであろう。
「そういえば、最近うちに入ったグラスランナーの子がいるの。
私のことを慕ってくれる"かわいい"子よ」
かわいい――その言葉にはいろんな意味がこもって聞こえた。
「いつもお昼は奏での広場のベンチの上でひなたぼっこしてるそうよ。
かわいいでしょう?
それに、その子ったら物凄い弱点があってね」
意味のない世間話のように続けられる言葉。
デイジーはごくごく自然体である。
『力よりも、理屈よりも、まずは杯を』
――だから最後の言葉だけはあまりにも浮いて聞こえた。
冒険者であれば耳にしたことはあるだろうか。
酒幸神サカロスの格言である。
「それじゃ、私そろそろ時間なの。
あなたと話せて楽しかったわ。
私、この後別の酒場にいるから時間があったら会いに来て。
――もしかしたらもうその時には結末を迎えてるかしら?」
デイジーはひらりと席を立つ。
この時点ではお開きらしい。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
クーガに対するお返しをー!
ストレートではなく変化球で返してくるスタンス。
非常にベターであると感じました(*´∀`*)
なので、回答もストレートじゃなくて変化球気味で (・∋・)
サカロスの格言は知っていても構いません。
ダイスで決めたいなら目標値11の見識判定でどうぞ。
クーガは次の行動を決定してください。
主な選択肢は3つです。
・プリアーシェと合流する(冒険者の店へ行く)
・酒場に行く(デイジーを追いかける)
・奏での広場に行く
他に起こしたい行動がございましたら、そちらでも構いません。
また途中に買い物や寄り道などちょっとした行動ならついでにやっていただいていいですよ。
俺の差し出した羊皮紙を受け取り、中身を確認する。
>「クーガ......あなたの聞きたいことはよくわかったわ。
>でも、私は答えそのままは渡さない。
>だって、別に脚本家になりたいわけではないもの」
俺の聞きてぇ事に答えてくれそうだが、何か引っかかる言い方だ。
--------------------------------------------------
で、肝心の答えの方なんだが
被害者の情報は全く興味なし。
起きた事よりこれからの事を考えろとアドバイスいただいた。
まさにその通りだ。
現場の状況
争った形跡なし、気になったのはドアの鍵が壊された形跡がないということ。
更に心臓を一突きときた・・・・
犯人はやたら腕が立つのか、被害者が簡単に犯人を招きいれたのか。
俺だったら客を装って、油断した所で心臓一突き出来そうだが、こいつは犯人に聞いて見ねぇとな。
目撃者
デイジーの言ってることが正しい。俺だって目撃者がいれば迷わず消す。
それも腕の良い奴なら素人の目撃者にはほぼ気付く、それが普通だ。
だが普通じゃねぇ事が起きてたらどうだ?
それを確かめるためには、デイジーが言っていた、"かわいい"子って奴に会うべきだ。
脈絡なく出てきた話題だったので気になった。てのが本音だが、騙されてみるのも良いかもしれねぇ。
まぁ、今のところ俺は手詰まりっぽいんで馬鹿みたいに動くべきと判断した。
当然、『力よりも、理屈よりも、まずは杯を』ってのはよく分からん。
杯って事は何か飲み物だとは分かんだが・・・
動くと決まれば即、行動だ。席を立ったデイジーを追いかけて声を掛ける。
一つ頼みごとをしたい。
「デイジー。さっき言ってたグラスランナーに会いてぇんだが
"普通の状態なら"別に問題ないが今のご時世だろ?
できれば保険が欲しい、すまんが紹介状を一筆もらえねぇか?
お礼といっちゃぁなんだが、ここで上等な酒1本買わせてもらうからよ。」
パンと手を合わせて頼む。
「あ、出来れば酒はヴィンサントかレモンチェッロみたいな甘い奴を頼む。
辛い奴は苦手なんでね。」
一応、酒の希望も出す。
---------------------
PLより
釣られて、奏での広場に行くクマー。
**********ダイス結果*********
妖怪いち足りない
19:43:24 ワイドスノー@クーガ 見識:【サカロス格言】 (11) 2d+4 Dice:2D6[5,1]+4=10
デイジーの答えを聞いたクーガが決めた行動とは。
>「デイジー。さっき言ってたグラスランナーに会いてぇんだが
>"普通の状態なら"別に問題ないが今のご時世だろ?
>できれば保険が欲しい、すまんが紹介状を一筆もらえねぇか?
>お礼といっちゃぁなんだが、ここで上等な酒1本買わせてもらうからよ。」
デイジーがわざとらしく漏らしたとあるグラスランナーに会いにいくというものであった。
気になるところには自ら引っ掛かっていく――それがクーガという男である。
>「あ、出来れば酒はヴィンサントかレモンチェッロみたいな甘い奴を頼む。
>辛い奴は苦手なんでね。」
デイジーにちゃっかり紹介状を頼みつつ、クーガは一本の酒を頼む。
「あら、意外と可愛いところあるのね、ふふ。
じゃあ......好きなもの持って行っていいわよ」
酒瓶の中では甘いものの中でも安いものから強いものまで揃っている。
好きなものを持って行っていいとのことではあるが。
果たしてかわいいと形容されるグラスランナーはどんなお酒が好みであろうか。
* * *
奏での広場に、お目当てのグラスランナーがいた。
ベンチの上でぼけーっと仰向けに寝転んでいる。
「むにゃむにゃ......デイジー姉さん......」
ムニャムニャ寝言をつぶやきながらお腹を掻いていた彼であったが。
ゴロンと寝返りを打とうとした瞬間。
その体は広場のベンチの上から思いっきり投げ出され。
――クーガの前で墜落した。
「ぐわああああああああ!」
突然の奇声。
「いってえええええええ!」
そして目の前で思いっきり跳ね上がる。
栗毛色のくるくるした毛とまるまるとした顔のグラスランナーである。
「――はっ」
その目がクーガを捉えたかと思うと。
「て、てめー!
ジロジロと見てんじゃねーよ!
オレを誰だと思ってんだ!」
腕をバタバタバタと振りながら、可愛い声で悪態をついてくる。
「花の夜想曲期待の新人!
美人で強いデイジー親衛隊003番!
エース・ラ・リトルとはオレ様のことだぜ!」
白い歯をむき出しにして、親指で自分の胸を指す。
彼渾身の決めポーズである。
そのまま20秒ほどステイしている。
「かっこいいだろ?
さっすがだなー、オレ。
最強だなー、オレ」
彼はクーガの反応に明らかに期待している。
いい反応をしてあげればきっと更に調子に乗ってくれるだろう。
「あー、寝てたらのどかわいたなー。
酒飲みたいぜー!」
見ていればなんとなくわかることであるが、
このエースという男――バカでクズである。
でもどこか憎めないのはグラスランナーの性であろうか。
「あれ、まだいたの?」
それは、クーガに投げかけられた言葉である。
すっかり自分の世界に入っていたようだ。
* * *
一方七色の調べ亭にてグラディウスという協力者を得たプリアーシェは、
5番街のある家を目指し歩いていた。
――アンネ曰く。
「なるほど、彼に会いたいのね。
うちの冒険者の子たちも何度か会いに行ったことはあるらしいけれど。
結果はあまり芳しくなかったそうよ。
好きなことしか喋らないんだから当然ね。
でも知識と発想力は――本物だそうよ」
そんな男であるらしい。
モーリス・ルーペという男は。
* * *
部屋を埋め尽くすのは羊皮紙や書物の数々。
そこにあるのは生活感なのではなく、知識欲。
作業机に読みかけの本を置いたあとで、彼は椅子ごとくるりと回転させて振り向いた。
「それで、僕に用とはいったいなんだろうか、お嬢さん?」
こちらを向いた彼の黒い色の瞳に映すのはなんだろうか。
塗りたくられた欺瞞であろうか。
奥に隠れた一筋の真実か。
「おそらく何か調べているのではないか?
それで、どこかの噂で私のことを聞いて――訪ねてみたってところだろうか。
君はたぶん、コンチェルティアの冒険者じゃないな?
最近この街の冒険者はめっきり顔を見せなくなったからな。
おかげで自由に時間を過ごせるのは嬉しいものだ」
パイプから膨れ上がる淡い色の煙。
チェアにもたれ掛かり軋む音がする。
「君が調べていることは例の事件についてだろう。
考えるまでもない、他にこの街に謎の出来事などないのだから。
――そうだな、私を訪ねる前に君は幾つか既に調べたことがあるのではないかな。
君は聡明そうだし......何より君は合理的な思考をしそうだ。
いきなり私のところのような怪しいところに飛び込んできたりはしないだろう?」
おそらくモーリスはプリアーシェの小さな秘密に気づいているのだろう。
「――そこでだ。よかったら君の思うところを聞かせてもらえないか。
犯人は男だと思うかな、それとも女か?
単独か、それとも複数か。
動機はなんだと思う?なぜ四人も殺されたんだ?
そして、この先どうなる可能性が高いだろうか。
事件は終わっているのか?まだ続くのか?
正当性などいらないさ、君の妄想でも構わない。
概して推理とは......芸術とはそういうものであろう?」
咥えていたパイプを一度離し、プリアーシェの顔を見つめる。
その瞳は――真実を追い求める獣のように鋭い。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
今回からプリアーシェはこちらのカテゴリにカムバックです(*´∀`*)
クーガは今まで通りお書きください!
クーガが奏での広場へと移動する旨、了解いたしました。
【エース・ラ・リトル】を『演者の一覧』に登録しておきます。
お酒は30~300Gまで好きな値段のものをお選びください。
クーガはこのシーンで好きなように動いていただいて構いません。
別にエースのことを無視してやってもええです (・∋・)
プリアーシェは5番街の男のところに向かうこと了解致しました。
【モーリス・ルーペ】を『演者の一覧』に登録しておきます。
プリアーシェは自分の考えを話すように促されています。
ですが、無視して質問とか思いっきりぶつけても問題ナッシングです。
> うちの冒険者の子たちも何度か会いに行ったことはあるらしいけれど。
> 結果はあまり芳しくなかったそうよ。
> 好きなことしか喋らないんだから当然ね。
> でも知識と発想力は――本物だそうよ」
ありがとうございます、とアンネさんにお礼を言い、グラディウスさんに声をかける。
「早速ですみませんが、ご一緒いただけますか?」
特にどんな用があるというわけでもないけれど、まあ、用心棒代わり、というところかしら。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
訪ねた部屋は、一目見て趣味人のものとわかる部屋だった。
部屋の主がぐるりと椅子を回して振り返る。
> 「それで、僕に用とはいったいなんだろうか、お嬢さん?」
「プリアーシェと申します、モーリスさん。
こちらは七色の調べ亭の冒険者のグラディウスさん」
ひとまず自分とグラディウスさんの名を告げ、さてどう本題に入ったものか、と言葉を切ったところで、彼が続けた。
> 「おそらく何か調べているのではないか?
> それで、どこかの噂で私のことを聞いて――訪ねてみたってところだろうか。
はい、と頷く。
> 君はたぶん、コンチェルティアの冒険者じゃないな?
この言葉にも。
> 「君が調べていることは例の事件についてだろう。
> 考えるまでもない、他にこの街に謎の出来事などないのだから。
もう一度。
> ――そうだな、私を訪ねる前に君は幾つか既に調べたことがあるのではないかな。
更にもう一度。
> 「――そこでだ。よかったら君の思うところを聞かせてもらえないか。
> 犯人は男だと思うかな、それとも女か?
> 単独か、それとも複数か。
> 動機はなんだと思う?なぜ四人も殺されたんだ?
> そして、この先どうなる可能性が高いだろうか。
> 事件は終わっているのか?まだ続くのか?
> 正当性などいらないさ、君の妄想でも構わない。
> 概して推理とは......芸術とはそういうものであろう?」
推理が芸術、という彼の言葉には少々賛同しかねる部分がある――私は芸術でなく技術だと思っているから――けれど、少なくとも今彼が私の推論に興味を持っていることは事実だ。
乗らない手はなかった。
では、と前置きして話し始める。
「犯人像について、確たる情報はありません。
遺体の状況で解っていることは、刺傷が致命傷であることくらいです。
遺体の状況がもう少し解れば、新しいなにかが見えるかもしれません。
防御創の有無で殺害されたときの状況は変わってきます。
私は、防御創は無いのではないかと考えているのですが――例えばそうですね、私が今ここであなたを刺そうとしたとして、急所を突くまでに声を上げさせないというのはおよそ不可能と言っていいでしょう。
人は危機を察したとき、本能的に急所を庇おうとするものですし、当然のように抵抗もします。
最も手っ取り早い抵抗の方法は、大声を上げることでしょう。
街中ですから、近所に人は多いはずです。襲撃に気付き、急所を庇えるような状況であれば、目撃者が一人二人出ていても不思議はありません。
しかし、現実問題として目撃者はおらず、生存者もおりません。
つまり、気付かれずにほぼ一撃か、あるいはそれに近い状態で致命傷を与えうる腕前の持ち主であるという可能性がひとつ。
今一つ、何らかの、即効性の高い無力化の手段を持っているという可能性もあります。例えば眠りの魔法やそれに類するもの」
「動機については、ある程度信憑性の高い情報があります。
ある邪教の教団――無限の探究者絡みであると。
彼らは、己に不利益を及ぼしうる存在を排除しようとしています。
現状、事件が止まっているのは、当面の不利益が排除されたか、あるいは次の標的を見つけられていないか、いずれかでしょう。
前者であれば事件は沙汰止みとなる筈ですが、教団の内情に通じた者によれば、まだ続く可能性が高いということです」
「ここからは推測ですが、被害者の共通項――つまり、占術を生業とし、それを予言と称する者――が、無限の探究者に不利益を及ぼす者、ということなのではないかと。
であれば、次の被害者、あるいはその候補は、同様に、未来を知る能力のある者、ということになるでしょう。
現状、この街で、予言者として名乗りを上げる者がいるとも思えませんが、そういった能力を持つ者がいないとも限りません。
もしいるのであれば、そのような能力を持つ者を無限の探究者に先んじて見つけ出し、その者の身辺を警護することが解決への糸口となる可能性は高いように思います」
言葉を切り、モーリスさんに視線を向ける。
私のカードは晒してみせた。
「あなたは、この事件をどのようにご覧になりますか?」
ならば、あなたは、どんな手を見せてくれるのですか?
■PLから
おしゃべりたーいむ!
- 犯人の性別はわかんないけど、結構な手練れor即効型の無力化手段あるんじゃないかな
- 動機と背景は無限の探究者絡み。たぶんまだ続く。
- 次のターゲットを先に見つけて網を張れれば勝つる?
というあたりで。
当り障りのないことしか言ってませんね!(''
図々しい頼みだとは思ったんだが、
>「あら、意外と可愛いところあるのね、ふふ。
>じゃあ......好きなもの持って行っていいわよ」
あっさりと、了承を貰ったので遠慮せずに
「そんじゃ、一番高い奴と安いの貰うぜ。紹介状、サンキュな。」
酒の代金をカウンターにおいて、酒場を出る。
--------------------------------------------------
町の中心部、奏での広場に到着する。
「さて、お目当ての相手は・・・・あれかよ。」
お目当てのグラスランナーはは寝ていやがった。こっちは必死こいて捜査してんのに
>「むにゃむにゃ......デイジー姉さん......」
とか、ベンチで気持ちよさそうに寝てる。
マジ、ベンチから落ちろ。いや、俺が親切に蹴りで起こしてやろうか?
そんな願いはいとも簡単に叶えられた。
>「ぐわああああああああ!」
ベンチから転げ落ちて、
>「いってえええええええ!」
強かに地面に打ち付けられていた。回りを気にせずにガッツポーズ!
「うわ、ざまぁ。」
おっと、本音が出ちまった。それが聞こえたのか、落ちたグラスランナーがこっちを見る。
>「て、てめー!
>ジロジロと見てんじゃねーよ!
>オレを誰だと思ってんだ!」
なんか俺に向かってイキがってるようだ。
誰だと思ってるんだと言われてもな・・・・
知らねぇよ。
>「花の夜想曲期待の新人!
>美人で強いデイジー親衛隊003番!
>エース・ラ・リトルとはオレ様のことだぜ!」
丁寧な自己紹介(笑)し、20秒ほど動きを止めていた。
その間に煙草を取り出す。ホットキテェナー。
>「かっこいいだろ?
>さっすがだなー、オレ。
>最強だなー、オレ」
「アー、ソーデスネー。スゴイデスネー。カッコイーナー。アコガレチャウナー。」
なんかこっちをチラチラ見てっから適当に相槌打ち、煙草に火をつける。
>「あー、寝てたらのどかわいたなー。
>酒飲みたいぜー!」
タダで酒をもらえるなんて思ってんのか?
本当にどうしようもねぇ奴だ。
>「あれ、まだいたの?」
俺の存在を忘れてんのかよ。
苦笑しながらデイジーからの紹介状を取り出し開いてみせる。
「お前に聞きたい事があるからな。見ろデイジーの紹介状だ。
この意味分かるよな?デイジーが手前ぇに期待してるっつうことだ。
最近起こってる事件について知ってる事、全部はけ。俺が気に入る情報があれば・・・」
安い酒を出して、
「これをやる。」
はかなきゃ、路地裏連れてってボコる。
斥候は一般人じゃねぇし問題ねぇだろ
---------------------
PLより
PLとして見るとにくめない奴だけど
PC的には合わないタイプw
消耗品使用したので書き忘れてたのも記入!!
煙草 10/12本
羊皮紙 4/5枚
お金 2070/2400ガメル
お酒 高いの1本
一番高い酒と安い酒を持ってクーガは奏での広場へと向かう。
クーガの目の前に現れたのはやはり騒がしいグラスランナー。
デイジー曰く"可愛い"子らしい。
そんなエースの言動に苦笑しながらも。
>「お前に聞きたい事があるからな。見ろデイジーの紹介状だ。
>この意味分かるよな?デイジーが手前ぇに期待してるっつうことだ。
>最近起こってる事件について知ってる事、全部はけ。俺が気に入る情報があれば・・・」>「これをやる。」
エースの目の前に示すのは酒。
安いが酒は酒だ。
「お酒!お酒だ!
それにデイジー姉さんからの紹介状?
オレが喋ればオッケーなのか......?
えっとねー」
酒にそっと手を伸ばしながら、口を開きかけたその瞬間。
「いや!
ダメだよ!ダメダメダメ!
なーんも言えないぜ!
だってデイジー姉さんに『誰にも言っちゃダメよ?』って言われてるし!」
ご丁寧なことにデイジーのモノマネ付きである。
所詮グラスランナーの男なので色気も何も出ていないが。
「あれ?あれれ?
でもデイジー姉さんはお前に紹介状を渡して、教えるように言ったの?
でもデイジー姉さんはオレに絶対話すなって言ってるし......んー」
首を何度もひねって考えているような様子であったが。
「チャンス!」
クーガの一瞬の隙をついて、その手から酒を奪い。
「ひゃー、真昼間から飲むお酒は最高だぜー!」
エースはそのまま口をつけてゴクゴクと飲み始めた。
「あはははは、やっぱいいぜー!
お酒は最高だぜー、ははは」
その顔は燃えているかのように真っ赤で。
脳の方も更にゆるゆるになっている。
こいつは酔っている。
それも悪酔いしている。
――間違いなく。
「はー、超いい気分だぜー!
で、なんだっけ?
事件についてだった?
そいつは言えないぜー、だってさ、オレ様この目で見ちゃったんだ。
てか聞いちゃったんだぞ?――犯人的なやつらの会話。
どんなんだったかって......そいつはなぁ......」
* * *
そこからエースが語るのは物凄く脈絡のないものであった。
それをなんとかクーガの頭で整理すると以下のようなものになる。
――エースは見た。そして聞いた。
5番街の外れで二人の人物が話をしていたという。
一人は男。赤毛で年は30近く。
細く鋭い目で正直女の子からはモテなさそうな外見だという。
もう一人は女だったという。
フードを被っていたので声から判断しただけなため真偽は不明とのこと。
全部は聞けなかったらしいが、会話内容はだいたいこうだったそうだ。
* * *
「――とりあえず......でいいわ。
一旦......で事件は――。
次の指示を――なさい」
「――はどうすれば......。
殺しは......ですかい?
――マスター」
「新しい......が出たと連絡が――。
内容は......の森に目覚めの――が吹く時、
――の銀色の髪で......な少年が......。
奇跡の――を予言......。
というもの――」
「つまり、――は次に......を。
殺せば――ですかね?」
「今は――待ちなさい。
情報を......。」
「――わかりやした」
* * *
「でさー、こんな感じのことを......ひっく。
デイジー姉さんに言ったら『誰にも喋っちゃダメよ?』って......あれ?
オレ様もしかして今しゃべってた?
......そんなことないよなー、へへ。
うーん、なんだか眠く......」
ぐでんぐでん、と倒れこみ。
「ぐごー」
エースは大きないびきをかき始める。
どうやら酔いつぶれて完全に寝てしまったらしい。
とりあえずクーガがこれ以上エースに煩わされることはないだろう。
* * *
>「早速ですみませんが、ご一緒いただけますか?」
出発前、プリアーシェはグラディウスに同行を頼んだ。
「わかったよ、着いていけばいいんだな。
しっかり守ってやるから安心しろ」
一応何を望んでいるかはわかっているようだ。
流石に冒険者ではある。
* * *
>「プリアーシェと申します、モーリスさん。
> こちらは七色の調べ亭の冒険者のグラディウスさん」
グラディウスはプリアーシェに続いて軽く頭を下げる。
彼は正直あまり居心地が良くなさそうである。
まあ、本の匂いと飾られた絵の具の匂いが薫るこの場所は、
どちらかというと粗野なイメージのグラディウスにはふさわしくか。
――少し時は過ぎ、軽く話を交わしたあとで。
では、とプリアーシェはモーリスの期待に応える。
>「犯人像について、確たる情報はありません。
> 遺体の状況で解っていることは、刺傷が致命傷であることくらいです。
まずはじめには、犯人像について。
実際、プリアーシェが知る情報はほとんどない。
だが、それから想像出来うることはあるであろう。
> つまり、気付かれずにほぼ一撃か、あるいはそれに近い状態で致命傷を与えうる腕前の持ち主であるという可能性がひとつ。
> 今一つ、何らかの、即効性の高い無力化の手段を持っているという可能性もあります。例えば眠りの魔法やそれに類するもの」
刃物で誰にも気づかせず手早く殺しを熟す。
それを成しうるのは高い技術、もしくは搦め手となる特技。
いずれにせよ、一般人の犯行である可能性は低いだろうか。
>「動機については、ある程度信憑性の高い情報があります。
> ある邪教の教団――無限の探究者絡みであると。
事件の背景には無限の探求者なる存在があるのではないかと彼女は続ける。
かつてこの街で預言者絡みの事件を巻き起こした連中である。
今回も彼らの仕業である可能性は捨てられない。
そして、最後に今後の予想、そして狙い。
>「ここからは推測ですが、被害者の共通項――つまり、占術を生業とし、それを予言と称する者――が、無限の探究者に不利益を及ぼす者、ということなのではないかと。
> もしいるのであれば、そのような能力を持つ者を無限の探究者に先んじて見つけ出し、その者の身辺を警護することが解決への糸口となる可能性は高いように思います」
先に見つけることさえできれば、敵の一歩先を行くことができる。
つまり解決への道筋を描くことができるのではないか、と。
グラディウスはプリアーシェの言葉を頷きながら聞いている。
口を開くことはない。
自らに付け足せることなどないと知っているからこそ、口は挟まない。
頭は良くないとは自ら言えども、単なる馬鹿ではないらしい。
>「あなたは、この事件をどのようにご覧になりますか?」
一通りプリアーシェが語り終えたあと、モーリスは再び一服。
そして目にかかった茶色い前髪を軽く払った後、口を開く。
「なるほど、なかなか理論立ったものだと感じる......流石だ。
最初の犯人の持つ技術については私もその通りであると思っている。
時には家の中に入り込んで事件を起こしている以上、何らかの技術がなければそもそもが不可能であろう。
――私はおそらく犯人は男ではないかと思っている――それも卑屈な男だ。
理由は女性、または小柄な者ばかりが犠牲者であること。
予言者――それを占者のことと解釈すれば、この街には男のものも少なくはない。
だが、その中で被害にあった者は一人もいない。
その理由として主に挙げられるのは二つ。
ひとつは被害者に共通点がある場合――だが今のところ女性三人とグラスランナーの男に共通する点は想像できない。
だとすればもう一つの可能性......単純に肉体的強者、この場合は大人の男が怖いのではないかと考える。
犯人が女性の場合も考えられるが、女性とは案外逞しく強かなものだ。
それに、自らの女性としての利点と持ちうる技を利用すれば、未来しか見えぬ男など楽に殺せよう。
――そう考えると、犯人の持つ技能は優れた剣術よりかは、魔術に類するものの可能性が高いか」
モーリスは落ち着いたスピードで一言一言発しながらも。
彼の瞳はまるで子供のように楽しげであった。
彼は人に自らの考えを語るこの瞬間を実に愛しているのであろう。
「それにしても無限の探求者の情報を引っ張り出してくるとは......。
君はもしかしてヴォルディーク家から依頼でも受けているのか?
だとすれば、街の外からわざわざ調査に来ていることも理解できる。
彼は、この街の冒険者があまり好きではないようだからな」
ここでいう彼とは――間違いなくカイルのことであろう。
彼とこの街の冒険者の間に過去に何かあったのだろうか。
「そういえば、君は無限の探求者についてどこまで知っている?
私もあまり詳しいことは知らないのだが......あの集団は大きく分けて二つ。
――正確に言えば三つか......で構成されているようだ。
まずは"プレイヤー"と呼ばれる一般的な構成員。
聞く限りではこの"プレイヤー"自体も実態は二つに分かれているようだ。
"信仰者"としての"プレイヤー"と"演奏者"としてのプレイヤーの二つに。
基本的でザルツ地方で犯罪行為を働いてるのは"信仰者"の方であり、
"演奏者"の方はいろいろと様々な事情があるようだ。
――もっともこの情報自体"演奏者"だった者から聞いたことであるから、
そのまま鵜呑みにすることは出来かねるが」
思うに、エミールとミハイルは後者の"演奏者"の方ではないだろうか。
プリアーシェにはそう想像ができるかもしれない。
「そして、そんな"プレイヤー"を束ねるのが"指揮者"――コンダクターだ。
確か私が聞いた頃は教主とその他の五人で構成されていたそうだが。
昔の話だ――今となってはわからないな。
......さて、長々と教団について語ってきたが。
連続とはいえどもこのような事件を引き起こすのは"プレイヤー"。
おそらくは"信仰者"の部類であろう。
だが、私はこの裏には"指揮者"の影があるのではないかと感じている。
その前に――君の三つ目の推測について私からも話さねばならないな」
そして、またここで小休止。
緩やかで穏やかでどこか眠くなりそうな旋律も......。
プリアーシェの耳には徐々に熱がこもって聞こえてくるだろう。
「この事件の共通点は被害者には予言者であるということ以外にも共通点が存在している可能性がある。
例えば、最初の犠牲者は少し前に恋人から銀の首飾りを貰ったという。
――被害に遭ったその瞬間は身につけていなかったようだがね。
二人目の犠牲者は自分の絵に好んで使う幾つかの色の中に銀色があったようだ。
どうやらバックになかなかのパトロンがついていたそうだな。
三人目の犠牲者は常に銀の腕輪を身につけていて、
四人目の犠牲者の商売道具の一つが銀で縁どられたタロットカードだ。
一つ一つは大した情報ではないが、こうやって纏めてみると明らかに意味深く見える部分があるだろう?」
いつの間にか彼の体は勢いづいており、腰掛けた椅子がギイギイと音を立てて鳴る。
「そして、重要なポイントが一度事件が止まっているということだ。
もし、共通点を持っている人物だけを殺していったのだとしたら、これで最後だと何故わかる?
噂の予知の力を使ったとすればわかるかもしれない。
だとすれば、逆に犠牲者の選定があまりにも無作為で整合性がない。
そしてこの事件が無限の探求者の手によるものだとすれば新たな矛盾が加わる。
予知の力に触れられるのはおそらく"指揮者"クラスの限られた者だけ、
だとすればそんな"指揮者"がこのような事件を自ら起こすだろうか?
この二つの矛盾を簡単に解決できる解が一つある。
実行者である"信仰者"の裏に"指揮者"の影がある――これが私の想像する犯人像だ」
ここまで話しきってモーリスは満足したのだろう。
その瞳には再び気怠さのようなものが見て取れる。
「この事件が終わったのか、終わっていないのか。
私にとって想像できるところではないが......。
まだ続くと君は考えているのだろう?
冒険者の直感か――それが様々な危機を乗り越えて未来を創る技だとすれば。
君の言う通りであるのかもしれないな。
だが、実行者である"信仰者"の裏に潜む"指揮者"まで手を伸ばそうというのならば、
気をつけたほうがいいだろう――彼らはそこらの冒険者よりだいぶ神に近いという」
最後に忠告めいたものをくれたのは彼からの礼であろうか。
再びパイプを加えた彼は自らはあまり語る気がなさそうだ。
もっともプリアーシェが声をかければ応えてくれはするだろうが。
* * *
クーガが広場に留まり続ければ、見覚えのある顔が見えてくるだろう。
もし、プリアーシェが連絡を取り広場に向かうのであれば、
更にその場所で集うことができるだろう。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
クーガはエースに酒を奪われます。演出はダイスで決めました。
6以下なら素直に教える。7以上なら掠め取って教えるの二つでした。
===============================
22:12:17 あんみつ@GM 演出ダイス6以下か7以上か 2d6 Dice:2D6[6,3]=9
===============================
その代わりいろいろと情報を聞き出すことができます。
クーガはこの場所に留まることも、どこか好きな場所へ向かうこともできます。
プリアーシェはモーリスからお返しをもらえます。
グラディウスと同行する旨、了解致しました。
【信仰者(プレイヤー)】、【演奏者(プレイヤー)】、
【指揮者(コンダクター)】について総譜に登録しておきます。
プリアーシェは次の行動を選んでください。
主な選択肢は2つです。
・奏での広場に行く
・モーリスと話す
このシーンではどちらかしか選択はできません。
広場に向かうことを選択した場合や、
広場にとどまることを選択した場合は
その他の広場に帰ることを選択したPCたちと合流できるところまで、
書いていただいて構いません。
エースの隣のベンチに座って煙を吐く。
酒を見たコレ(エース)は口を開きかけたが
デイジー親衛隊としての威厳を見せ・・・・ることはなかった。
奴の名誉のために言っておくがデイジーのモノマネは結構似ていた。
だからなんだって話で、結局はおつむが悪いのか喋るか喋らないか考えていたが
>「チャンス!」
の一言で酒を奪われちまった。
おかげでコレ(馬鹿)の手癖の悪さ(腕前)を見れたが、
「目の前で奪われちまうとは、まだまだ修練が足りねぇな。」
奪う可能性も考えて身構えていたつもりだったんだが反応できなかった。
まぁそれは置いといて、酒を飲んだエース(馬鹿)は
>「はー、超いい気分だぜー!
>で、なんだっけ?
>事件についてだった?
>そいつは言えないぜー、だってさ、オレ様この目で見ちゃったんだ。
>てか聞いちゃったんだぞ?――犯人的なやつらの会話。
>どんなんだったかって......そいつはなぁ......」
ご丁寧に全部情報を吐いた。酔っていたせいで脈絡がねぇが内容を纏めるとだ・・・
--------------------------------------------------
5番街の外れ、そこで話を聞いたそうだ。
つうことは4番目の事件の直後だろうな。
会話の内容からして間違ぇねぇだろう。
話してた人物は二人。
片っ方は歳は30位の赤毛の男。
喋り方から見て御同業か堅気じゃないのは確かだ。
細く鋭い目で正直女にモテなさそうな外見らしい。
それと、フードを被ってたんで声から判断して女らしい。男が"マスター"と呼んでいたそうだ。
で、会話の内容だが煙を吸いながら思い出す。
--------------------------------------------------
>「――とりあえず......でいいわ。
>一旦......で事件は――。
>次の指示を――なさい」
>「――はどうすれば......。
>殺しは......ですかい?
>――マスター」
>「新しい......が出たと連絡が――。
>内容は......の森に目覚めの――が吹く時、
>――の銀色の髪で......な少年が......。
>奇跡の――を予言......。
>というもの――」
>「つまり、――は次に......を。
>殺せば――ですかね?」
>「今は――待ちなさい。
>情報を......。」
>「――わかりやした」
--------------------------------------------------
だったな。
つまり、"銀色の髪"の"少年"が狙われるつう事か・・・
「だったら簡単じゃねぇか。この街にいる"銀髪の少年"を集めて
何処かで保護しとけば、犯人がノコノコやってくんだろ。」
なら頑張って探すしかねぇが
「衛兵を総動員すれば直に確保できるだろ。」
我ながら良い考えだ。そうと決まれば・・・
「まずは腹ごしらえだ。」
確か荷物の中に良い酒とツマミがあったはず・・・
---------------------
PLより
何かするようで全く何もしていない・・・・
> 「なるほど、なかなか理論立ったものだと感じる......流石だ。
モーリスさんの言葉に、どうも、会釈する。
筋道だった考え方は得意だ。もともとそういうふうに作られている。
気付いたかな、とふと思う。
まあ、隠すようなことでもない――首を隠すのは、どちらかといえば私自身があまり見たくないからだ。
私の言葉が呼び水になったのだろうか。
彼は言葉こそ淡々としていながら、目には子供のような熱がある。
その言葉にはいくつか重要な示唆が含まれていた。
犯人の性格。
教団――無限の探究者の構造。
いまだ明らかにされていない、被害者たちの共通点。
そこから導かれる事件の構造。
語るだけ語って、彼はふたたびパイプを口にした。
語るべきことは語った、という風情だった。
もう少し突っ込んでみるべきかな、と自問し、今は必要ないと自答する。
彼から貰った情報と彼の推測を、他の情報と突き合わせて評価しなければならない。
その上で、必要であれば、更に人手を増やすことも考えなければならない。
指揮者――コンダクターは神に近い。冒険者としての位階が高い。
わざわざ警告してくれたということは、つまり、私とクーガさんだけでは手に余る可能性が高い、ということでもある。
キャピレット家の反応、花の夜想曲の反応、新たな情報。
それらを組み合わせて次に打つべき手を考える必要がある。
ひとまずヴォルディーク邸へ戻ろうか、と考え、私は席を立った。
「ありがとうございました。
なにか新たなことが掴めたら、またお邪魔するかもしれません」
お礼を言って家を出る。
一旦広場に出て、それからその先のことを考えよう。
なんとなくそう決めて、私は通りへと踏み出した。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
広場に着いて、あたりを見回す。
ひょっとしたらクーガさんが――と思ったら、確かにいた。
泥酔して寝ているグラスランナーの横で、何やら荷物を漁っている。
白昼堂々何を、と思ったけれど、よく考えたらあれはクーガさんの荷物だった。
いずれにしても、説明が必要な状況に変わりはない。
「――あの」
率直なところ、あまり近づきたくない気分ではあるのだけれども、残念ながら気分で動けるようにはできていない。
視線で傍らの酔漢を指し、手短に尋ねる。
「そちらは?」
■PLから
嫌そうなプリアーシェ(''
クーガってばワルなんだからー。
>GM
行動は「広場に行く」を選択であります!
薬屋に行かなきゃいけないと、わがままを言うアポロ。
そんなアポロをフィンは嗜める。
例の事件がうやむやな今、仲良くなったアポロを守りたいと思ったのだ。
>「アポロ、薬屋さんって何番街?お家のひと、だれか風邪ひいてるの?」
「薬は5番街に入ってすぐのところで買えるぜ?
ちょうど通り道だから買ってこいって言われてんだ。
今は誰も風邪とかひいてないけどさ」
一応アポロの一家に病人はいないようだ。
――フィンが二ェストルと一緒にアポロを送っていく旨。
そしてその時に薬屋によることをアポロに伝えると。
「むー、わかったよ。
でも絶対約束だからな!
――母さん、起こるとすっごい怖いんだよ」
一応納得したらしい。
チョコレートの汚れも取れてスッキリだ。
* * *
コンチェルティアの中心――奏での広場。
そこは立地条件からも様々な人が訪れ、佇み、通り過ぎる場所だ。
だからだろうか。
彼らがこの場所で出会ったのは。
まずはクーガ。
彼はエースから情報を聞き出したあとも広場に残り軽く腹ごしらえを済ませようとしていた。
そしてフィンとアポロ。
クーガと既に顔見知りであったフィンはクーガにアポロのことを紹介する。
魔動機文明語でアポロに一部がわからないように気を配りながら。
この瞬間、アポロは間違いなく目がはてなになっていた。
>「あ、あああの、アポロ、あのね?こっ...このお兄さん、こわくないから!見たかんじはその、ちょっと...だけ、ちょっとだけね?ちょっとだけこわいけど、す、すごく優しくていいひとだから!」
――というよりかは超びびっていたアポロに気づいたフィンは、
なんとかクーガとアポロの間を執り成そうとする。
「本当に......怖くないんだよな?
こいつ、すっげぇ怖いぞ?」
"怖い"と言いながら"こいつ"と呼ぶような矛盾はまさに子供特有のものである。
クーガにはやはり普通の少年のようにしか見えないはずだ。
ただ一点、銀色の髪をしているという点を除いて。
* * *
またさらに少ししてプリアーシェ。
お供にグラディウスを引き連れて彼女はやってくる。
「こいつもあんたの連れか?」
グラディウスがクーガの方を指しながらプリアーシェに尋ねる。
フィンたちについては先程若干顔を見たので覚えているのだろう。
――そして最後に二ェストル。
幾つか気になるボイスをピアスに録音した彼の策略は有効に使えるのだろうか。
ちなみに有効に使えそうなエースは絶賛夢の中である。
思いっきりぶん殴れば起きてくれるかもしれない。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
実はGMとしてほとんど書くことないという(・∋・)
フィンとネスは今回こちらのカテゴリに登場しておいてください。
クーガとプリアーシェは引き続きこちらで。
クーガとエース(寝てる)
フィンとアポロ
プリアーシェとグラディウス
二ェストル
の計7名は奏での広場にて合流できます。
それぞれ自由にコミュニケーションをとることが可能です。
ただ、エースは起こしてください。
方法は問いません。
皆さんは次進行で行う行動を決定しておいてください。
行動を起こすまでの描写は必要ありません。
それを踏まえて次進行の記述を行います。
行動はPC毎に別のことを行っても構いません。
またNPCに任意の行動を取らせることも可能です。
ただ実際に行動するかは別です。特にエース。
> 「こいつもあんたの連れか?」
残念ながら、と答えたい衝動に耐えて、ただ、はいと答える。
「ルキスラから同道してきた仕事仲間です。
一緒に依頼を受けています」
クーガさんの傍らで寝ているグラスランナーのほかに、見知った顔がいくつか見える。
フィンさんとニェストルさん、それにフィンさんと一緒にいる男の子。アポロ。
――銀髪の男の子。
モーリスさんの言うもうひとつの共通点を考えるならば、彼も候補の一人ではあるのかもしれない。
さてやるべきことは何だろう、と考えて、ひとまずは状況を整理しなければという結論に達した。
クーガさんに尋ねるべきことはもう尋ねている。
まずは酔漢が誰なのか、なぜこうなっているのかを知らないことにはどうにもならない。
となると。
「アポロ、さっきはきちんと挨拶もせずにごめんなさいね。
フィンさんとネスさんを案内してくれてありがとう。
よかったら、私も近いうちに街を案内してもらっていいかしら?」
心持ち腰をかがめ、視線の高さを低くしてアポロに挨拶する。
「それと、そこのお兄さんも私の仕事仲間なの。
見た目はちょっと怖いかもしれないけど、腕利きの冒険者なのよ。
私たち、ルキスラから来てこの街で仕事をしてるんだけど、来たばかりだからよくわからなくてね。
あなたが街に詳しいなら色々教えてもらえると助かるんだ」
にこりと笑顔を浮かべて、どうかな、と首をかしげてみせる。
「さっきもちょっと言ったと思うけど、フィンさんやネスさんとは同じ店の冒険者なの。
少し、仕事の話でお友達を――フィンさんを借りてもいい?」
アポロにそう話してから普段の姿勢に戻り、フィンさんとネスさんに声をかける。
「お話したとおり、私とクーガさんは今、この街で仕事をしています。
先ほどの宿のご主人、アンネさんからは、協力をいただいた上で問題が解決すれば、報酬を頂けるというお話をいただきました。
私たちの依頼人にも、協力に応じて報酬を出してくれるよう、交渉はできるかと思います。
もしお手すきでしたら、可能な範囲でご協力頂けると心強いのですけれど。いかがですか?」
ああそれから、と付け加える。
「ご協力いただけるのであれば、少し込み入った話をしなければなりません。
諸々報告などもありますから、私たちの依頼人のところで、というのはいかがでしょう」
■PLから
ひとまずひろうずさんがまとめてくださった方針に沿ってお話を振ってみます。
アポロの好感度を稼ぐべく下手に出てみるなど(''
>――そして最後に二ェストル。
ベンチの周りに知った顔も、そうでない顔も揃っていた。
「おや? すこし遅れてしまったかな?」
軽く挨拶を済ませると、プリアーシェから
ベンチに腰掛けた虞犯少年は彼女の仕事仲間で、さらに
手すきの様なら殺人事件の捜査を手伝ってほしい。という話があった。
「...うーん? わたしは観光に来ているだけだし
せっかく 小さな友人もできたからねぇ...」
話の途中でアポロがどこかに走り出してしまわぬよう、彼の肩に手を置いておく。
『 私が関わる事で彼らを危険に晒したくはないね 』
一旦言葉を区切り、唇を三日月に歪め、ひとつも笑わない視線で
彼女の母語で語りかける。
―――――――――――――――――――――――――――――――
PLより
広場についたら何やらカオスw 判定も失敗しちゃったし
どう考えてもベンチのチンピラ(ほめ言葉)に絡まれている様にしかw
あと最後のは 魔動機文明語で話してます。
たぶんアポロには分かんないと思いますし。
基本、事件に関わりたくない態度ですが、アポロの異変について
話すためのフリだと思ってください。
隙をみて楽器をなおしておきたいですー。
クーガについて(冒険者Lv+知B)
20:48:35 飛龍頭@ネス 2d6+7 みたことあるかな? Dice:2D6[1,2]+7=10
腹を満たすために荷物を漁っていたら
>「クーガさん、こんにちは......。あの、えっと。どうか、したんですか?
>あ、どうか、っていうのはその、コンチェルティアで、仕事ですか?何かあったんですか?」
フィンに声をかけられる。
「お、フィンじゃん。どした、こんな所に?」
質問に質問で返すのはよくねぇが俺もちっと状況がわかんねぇ。
>「僕はユーレリアまで行った帰りに、コンチェルティアに寄ってみたんです。
>いろいろ見てまわろうと思って...。あ、この子はアポロっていいます。地元の子です」
フィンは隣でイビキかいてる馬鹿(エース)とは違い人間が出来てるので
キチっと状況も他人の紹介もできる。そして紹介されたアポロは銀髪だった。
だがそれ以上に俺が驚いたのは、
>「クーガさん、この子......、すごくふしぎな才能があるみたいで。
>『これから起こること』を見とおす力があるんじゃないかって思うんです。本人気づいてないみたいなんですけど」
"未来予知"も可能だってことだ。要は"銀髪の少年"で"予言ができる可能性がある"ってことだ。
まさに犯人の標的に一致する。そのことをフィンに話そうと思ったんだが・・・
>「あ、あああの、アポロ、あのね?こっ...このお兄さん、こわくないから!
>見たかんじはその、ちょっと...だけ、ちょっとだけね?
>ちょっとだけこわいけど、す、すごく優しくていいひとだから!」
フィンがなんかフォローしてる。そして、
>「本当に......怖くないんだよな?
>こいつ、すっげぇ怖いぞ?」
ガキンチョはなんかビビってるし。
>「こいつもあんたの連れか?」
プリアーシェもやってきて連れの男にこういわれる始末だし・・・
>「おや? すこし遅れてしまったかな?」
さらに人間が増える。吟遊詩人というのを想像したままの奴だった。
まぁ、そんなことより仕事だ仕事。
「美人ちゃん、ちといいか?」
無視してプリアーシェに手に入れた情報とさっきのフィンの話を伝える。
「すまんが交渉は任せる。俺が話しても信用が得られそうもないからな。」
--------------------------------------------------
で、プリアーシェに交渉事を任せている間に、手早く食事を終わらせる。
結局酒は飲めなかったが・・・
で、なんか上手く話がまとまりそうだし。エースを叩き起こすか。
「おい、起きろ。」
中身の入った酒の瓶で軽く頭を小突いて起こす。これで起きなければケリ入れる。
まぁ、起きたところであまりいいことはないかもしれんがな。
「さて、エース。お前さんに二つの道を示してやるよ。」
完全にチンピラモード全開で行く。
「これから俺たちについて行き身の安全とこの高級な酒を手に入れる。」
次にニヤリと笑い
「俺たちについて行かずに身の安全と酒を失うのとどっちがいい?説明はついて行けばしてやる。」
これじゃ足りなそうだしダメ押ししておくか。
「もう一つ言っておくとな。今から行くとこならもっといい酒が好きなだけ飲めるかもしれんぞ。」
たまにはこういった生き方もいいもんだな。クックック・・・
---------------------
PLより
完全にダークサイド。
反応が行き届いてない・・・
精進がたりないなぁ。
>「お、フィンじゃん。どした、こんな所に?」
クーガさんはびっくりしたみたいだ。僕だってびっくりしたけど、コンチェルティアに観光にきたことや、アポロと出会ってから目にした、この子のふしぎな能力のことを話した。
そんな僕たちの横で、アポロはなんていうか、「ひいて」いる。
>「本当に......怖くないんだよな?
こいつ、すっげぇ怖いぞ?」
「アポロ、『こいつ』とか言わないの。見た目はこわいけど...クーガさんはほんとうに優しいし、信じられるひとだよ」
いまの状況だと、あんまり説得力はないかもしれないけど、だってほんとうのことだもの。僕はいちおう、アポロにきちんと話した。
>「こいつもあんたの連れか?」
野太い声がした。さっき【七色の調べ亭】でケンカをしていたたくましい冒険者...グラディウスさんといったっけ。
そしてその後ろから姿のをあらわしたのは、【手羽先亭】所属のプリアーシェさんだった。
>「おや? すこし遅れてしまったかな?」
「ネスさん、ポチ!」
そこにネスさんもやってきた。よかった、無事に会えた......。ふたことみこと、再会のあいさつをして、ポチをこちらに受けとる。
>「アポロ、さっきはきちんと挨拶もせずにごめんなさいね。
フィンさんとネスさんを案内してくれてありがとう。
よかったら、私も近いうちに街を案内してもらっていいかしら?」
ちいさなアポロと目線をあわせて話すプリアーシェさんを、僕は好ましいと思った。
>「それと、そこのお兄さんも私の仕事仲間なの。
見た目はちょっと怖いかもしれないけど、腕利きの冒険者なのよ。
私たち、ルキスラから来てこの街で仕事をしてるんだけど、来たばかりだからよくわからなくてね。
あなたが街に詳しいなら色々教えてもらえると助かるんだ」
アポロににっこりとして彼女は続ける。
>「さっきもちょっと言ったと思うけど、フィンさんやネスさんとは同じ店の冒険者なの。
少し、仕事の話でお友達を――フィンさんを借りてもいい?」
仕事の話、という言葉で、僕の胸にすこし緊張がはしった。
プリアーシェさんはネスさんと僕に語りかけた。
>「お話したとおり、私とクーガさんは今、この街で仕事をしています。
先ほどの宿のご主人、アンネさんからは、協力をいただいた上で問題が解決すれば、報酬を頂けるというお話をいただきました。
私たちの依頼人にも、協力に応じて報酬を出してくれるよう、交渉はできるかと思います。
もしお手すきでしたら、可能な範囲でご協力頂けると心強いのですけれど。いかがですか?」>「ご協力いただけるのであれば、少し込み入った話をしなければなりません。
諸々報告などもありますから、私たちの依頼人のところで、というのはいかがでしょう」
ネスさんはゆったりと僕達に歩み寄ってきた。
>「...うーん? わたしは観光に来ているだけだし
せっかく 小さな友人もできたからねぇ...」
ネスさんはアポロの肩に手をおいて、魔動機文明語でこう言った。
>『 彼らを危険に晒したくはないね 』
アポロを危険にさらしたくないということなら、僕もおなじだった。ネスさんの気持ちはよくわかるつもり。
でも、プリアーシェさんとクーガさんが何をしていて、僕に何ができるのか、話を聞いてみなくちゃわからない......。
「アポロ、あのね、今からお仕事の話、するからちょっと待ってて?どこかに行っちゃだめだよ?」
つないだ手をたしかめる。それから僕はみんなに話しはじめた。
「おふたりのお仕事をお手伝いすることに問題はありません。僕は観光でコンチェルティアに来ていますし、手はあいています。僕でよければ、よろこんで。でも、せっかく仲良くなれたアポロを危ない目にはあわせたくありません。心配のしすぎと思われるかもしれませんけど、この子をちゃんと家に送り届けてからにしたいんです」
いったい、ふたりはどんな件でコンチェルティアに呼ばれてきたんだろう。【七色の調べ亭】で殺人事件のことを言いつのっていたグラディウスさんがいま、プリアーシェさんのかたわらにいる。ということは......。
「コンチェルティアではいま、未解決の連続殺人がおきていると聞いています。おふたりのお仕事は、それにかかわるものですか?」
その問いに、プリアーシェさんが答えたのは耳をうたがうような内容だった。
ルキスラからふたりが招かれたのは、やっぱり連続殺人の捜査のため。そしてその被害者はいまのところ全員......。
予言者、だという......。
心当たりがあるのですか、そう言うプリアーシェさんに、それからネスさんとクーガさんに、僕ははりついたのどから声を押しだした。魔動機文明語だ。
『じつは、この子、アポロ...。クーガさんにはすこし話したんですけど、どうやら「これから起こること」を見る力があるようなんです。いつでも、というわけではなさそうなんですけど...。本人はそのことに気づいていないようで、そのときの記憶もあいまいです。でも、たしかに僕は見ました。タビットの勘より先に、危険を予知したんです......』
アポロが「予言者」と言われる能力の持ち主だったなら。アポロが、狙われる......?殺人者に、アポロが。
そんなこと、ぜったいにゆるせるわけないじゃないか!
僕はふたたび交易共通語で話す。
「わかりました。おふたりの捜査に、協力させてください。アポロを守るために、犯人をつきとめなきゃ......」
うつむいたまま、つないだ手をぎゅっとにぎりしめた。
―――――――――――――――――――――――――――――――
PL(雪虫)より
フィンの次の行動は【どこか落ちついて相談できる場所へ(ヴォルディーク家含む)】です。
アポロが万一ごねたらお兄ちゃん力で説得をこころみます。
アポロの身の危険をフィンも理解しました。ここからはアポロを守るために全力で動きます。
みなさんにも、アポロの未来視について簡単にご報告しました。
その部分は魔動機文明語にしてあるので、かんたんには盗みぎきされないと思いますが...