3-野草を育てる者

 GM(あんみつ) [2016/02/04 23:39:36] 
 

光から抜け出したシィノヴィア。
彼女の目に映ったのは穏やかな牧歌的な情景。
太陽の光が暖かい。

目の前に広がっているのは野菜畑である。
葉菜や根菜、果実や花など様々なものが育てられているようだ。

その向こう側に見えるのは......木の家だろうか。
造りから考えるにどちらかというと倉庫の類かもしれない。

   *   *   *

さて、そんな畑に植わった野菜や植物などの中。
一際美味しそうに魅力を漂わせていたのは。

――ノヂシャであった。

ノヂシャ......。
それはまたの名をラプンツェルという野草である。
サラダなどに用いられることのあるものであるが。

この......感覚は普通ではない。
何故かは知らないが――。
ノヂシャが食べたくて食べたくて仕方がなくなるであろう。
まるで魔法にかけられているかのごとく。

この誘惑に打ち勝てるかどうかは。
全てシィノヴィアの心の強さにかかっていることだろう。

―――――――――――――――――――――――――――――――

あんみつ@GMより

シイノヴィアとはこちらのカテゴリになります。
紫乃さんはしばらくこちらのカテゴリにご投稿ください。

シィノヴィアは野菜畑の前にいます。

各PCに共通して【MQ:物語を完結させて外に出る】を課します。

応募時のダイスの出目はSQの決定に使用します。
グレースもラキアスも出目は1だったので、【SQ1:ヒロイック・オーサー(HPを5点以上取得する)】となります。
その他などは以下の通りです。

====================================

SQ1:ヒロイック・オーサー(HPを5点以上取得する)
SQ2:コメディ・オーサー(CPを5点以上取得する)
SQ3:トラジェディ・オーサー(TPを5点以上取得する)
SQ4:ロマンス・オーサー(RPを5点以上取得する)
SQ5:サポート・オーサー(SPを5点以上取得する)
SQ6:バランス・オーサー(各ポイントを1点以上取得する)

====================================

シィノヴィアの目の前には美味しそうな野草があります。
見識判定に成功すればノヂシャだとわかります。目標値は10です。

シィノヴィアは精神抵抗判定をどうぞ。目標値は20です。
失敗した場合、シィノヴィアはノヂシャの誘惑に負けてつい食べてしまいます。
抵抗に成功した場合はお好きな行動を行ってください。

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カテゴリ『3-野草を育てる者』にチェックを入れて投稿してください。

 シィノヴィア(紫乃) [2016/02/06 01:57:20] 
 

最後にグレース殿が名前を書いたと同時に、光にのまれた。

 ―*―*―*―

のどかな場所だ。いつか訪れた、妖精の地にも似ている。
ぐるりと辺りを見回した。

誰もいない。
まったく。依頼を受けたばかりというのにはぐれるとは、手のかかる人たちだ。

ところで、ここはどのような場面だろう。
おいしそうな葉野菜がある。

畑があり、向こうには建物もあるから、人がいるのだろう。
この畑は誰が作っているのか。
どうやったら、これほど立派な葉野菜を作れるのだろうか。

......シィノは落ち着かなければならない。
今もっとも気になるのが、あの建物ではなくこの葉野菜とは。
甘い果物ではなく、葉野菜とは。

明らかにおかしい。
こんなにも、この野菜が気になる。

食べたい。

手が伸びる。

 ぱりっ

一枚千切ると、みずみずしい音がした。
そのまま、口に入れ――――


葉の苦みに、眉をひそめた。


――――PL――――
危ない! 抵抗成功するところだった!
ナイスいちたりない。

シィノ、こう見えて中の人のせいでコメディでもいけるんですよねー。
むしろ悲劇が務まるか心配。

01:50:47 紫乃@シィノ ≫ ノヂシャ見識 2d6 <Dice:2D6[1,3]=4>
01:51:05 紫乃@シィノ ≫ 精神抵抗 2d6+11 <Dice:2D6[4,4]+11=19>

 GM(あんみつ) [2016/02/07 23:54:17] 
 

シイノヴィアは......ノヂシャの誘惑に勝つことができなかった。
何故かわからないままその中の一つに手を伸ばし。
一枚だけちぎって――口に入れてしまう。

葉っぱの味だ。
特にそれ以上で以下でもない。
最初はそう感じていただろう。

――しかし異変は思わぬところからやってくる。
体のどこかが焼けるように熱い――燃えるように痛い。
痛みを覚えた箇所の様子を目で確認してみれば......。

葉のような形をした魔術的な小さな文様が刻まれているのがわかるだろう。
だが痛みはごくごく一瞬で。
その文様自体の印象も薄目である。
ほんの少しだけしか齧らなかったからだろうか。

そんなようにシイノヴィアが確認していたところ。

「そこのお前......一体何をやっているんじゃ!」

嗄れた怒鳴り声が後ろから聞こえている。
いつの間にか畑の中に黒い衣と帽子を身につけた老婆が立っていた。
白髪と体中の皺からそれなりに高齢であるように見えるが......。
立ち振る舞いは不自然にしっかりしている。
何らかの秘密でもあるのだろうか。

「私の手塩にかけて育てた野菜を勝手に食べるとは......何様のつもりなんだい?
 まったくこれだから近頃の若い娘は。
 ......どれ、見せてみな」

そう言って老婆はシイノヴィアの傍まで迫ってきて。
彼女の体に浮き出てきた文様を確かめる。

「あれまあ、こんなに薄いのかい?
 これじゃあすぐに消えてなくなっちまうねえ。
 でもお前......この呪いが浮き出ている間は森の外には出れないよ。
 出ようとすれば体中が傷んで動けなくなるのさ」

老婆曰くシイノヴィアに体に浮き出てきたのは呪いの証らしい。
この呪いを受けた者は森から出ようとすると全身がひどい激痛に襲われるというのだ。
ただ証の色が薄いことからそう遠くないうちに解けそうなのがせめてもの救いだろうか。

「さて、勝手につまみ食いしたことについてはどう責任を取るつもりなんだい?
 まさか逃げようってことはないだろうねえ......?
 もし反省してるっていうんなら、ちょっとあたしの手伝いをしておくれ。
 お前はそれなりに器用そうで体力もありそうだ」

老婆の言葉を聞く限り、シイノヴィアに野菜の収穫の手伝いをして欲しいようだ。
確かに畑を見てみれば食べごろの野菜や果実が幾つか見当たるだろう。
――季節的に同時にはできない物があったりするあたり、やはり普通の畑ではないのだろう。

「さあさあ、ぼさっとするんじゃないよ!」

老婆はそう言って急かしてくる。
いっそ逃げてしまおうか――シイノヴィアならできるだろう。


―――――――――――――――――――――――――――――――

あんみつ@GMより

シイノヴィアのルート進行になります。

シイノヴィアは一時的に呪いを受けます。
【分類:その他】【野草の呪い】を登録しておきます。
呪いが発現する場所は紫乃さんの好きなところへどうぞ。
基本的にサイズは最低限見ればそれだとわかる程度の大きさです。

シイノヴィアは次の行動を選択してください。

具体的なものは以下の2つです。

・畑の収穫を手伝う
・一目散に逃げる

手伝う際は適当に野菜や果物を摘み取っちゃってください。
魔法の畑なんでとりあえず何でもあります(・∋・)
逃げるを選択した場合少なくともこのシーンからは逃亡可能です。

他にも何かあればご自由に行動ください(*´∀`*)

 シィノヴィア(紫乃) [2016/02/08 20:25:55] 
 

斬られたのかと思った。

左の手の甲がカッと熱くなり、思わずうめいた。

しかし、それも一瞬のこと。
強張る腕をなんとか持ち上げ、目で確認するころには痛みは引いていた。

「............」

汚れかと思って、服で拭った。
消えない。
うっすらと浮びあがるそれを、右手の指でなぞった。

>「そこのお前......一体何をやっているんじゃ!」

怒鳴られた。
振り向くと、黒衣の女性がこちらへ向かっている。
高齢に見えるが、動きは元気だ。

>「私の手塩にかけて育てた野菜を勝手に食べるとは......何様のつもりなんだい?
> まったくこれだから近頃の若い娘は。
> ......どれ、見せてみな」

どうやら畑の主らしい。
せっかく人に会えたので、その場を動かずに待ってみる。
どういう状況なのか、ここから何をしたらいいのか、まずは見極めなければ。
初対面の人に触られるのは嫌だったが、大人しくしている。

>「あれまあ、こんなに薄いのかい?
> これじゃあすぐに消えてなくなっちまうねえ。
> でもお前......この呪いが浮き出ている間は森の外には出れないよ。
> 出ようとすれば体中が傷んで動けなくなるのさ」

とんでもなく迷惑な呪いだ。
この野菜はこの人が作ったという。
なぜ、このような呪いを持つ野菜を育てているのか。
まさか、自分が食べるためではないだろう。

>「さて、勝手につまみ食いしたことについてはどう責任を取るつもりなんだい?
> まさか逃げようってことはないだろうねえ......?
> もし反省してるっていうんなら、ちょっとあたしの手伝いをしておくれ。
> お前はそれなりに器用そうで体力もありそうだ」

食べたくて食べたわけではない。
いや、なぜかとても食べたくなったから、食べてしまったのだが。
シィノが本当にシィノの意思で食べるなら、葉っぱではなく果物を選ぶ。
だから、「食べたいと思わされた」というのが正しいのかもしれない。

>「さあさあ、ぼさっとするんじゃないよ!」

急かされたので、籠を取って畑へ入った。
反省はしていないが、特にやることがあるわけでもない。
とりあえず、しばらく様子を見ることに決めた。

ひととおり、畑を見回す。

まずは優先順位。高い位置に成るものと、大きく重たいもの。
つまり老婦人がするには骨が折れる作業を、シィノが代わりにすればいいだろう。

それから、ここが何なのか。

「これだけのものの管理を、お一人で?」

「あなたもこの野菜の呪いで、森から出られないのですか?」

「この辺りには詳しくないのですが、森はどこまで広がっているのでしょうか」

「他に人の住む場所はありますか?」

一つでも答えが返ってくればいいほうでしょう。


――――PL――――
呪いの文様は左手の甲に。
文様はぜったい銀色! シャドウの暗い肌に映えるの!

とりあえず、お手伝いしてみます。
もし野菜を悪いことに使うようなら、収穫してまとめたところに火を放とう。

 GM(あんみつ) [2016/02/09 23:33:44] 
 

シイノヴィアの左手の甲に刻まれた銀色の呪いの証。
それはこの育てた野草の為すことだすれば......。
果たしてこの老婆はどういう思惑で育てているのだろうか。
シイノヴィアが不審に思うのも当然かもしれない。

   *   *   *

――とはいえシイノヴィアはとりあえず老婆の言葉に従い、収穫の手伝いをすることにした。
まあ故意にではなくともつまみ食いをしてしまったことも事実であるし。
何よりもこの老婆の様子を見るために......だ。

シイノヴィアが担当するものは高いところのものや大きなものだ。
それは例えば木の上に実っているフルーツであったり。
びっくりするほどまんまるく大きく育ったキャベツだったりしたであろう。

収穫の手伝いをする最中、シイノヴィアは老婆に色々と訪ねてみる。
目的は少しでも情報を入手することだ。

>「これだけのものの管理を、お一人で?」

「そーだよ。
 私の畑だから私が育ててるのさ」

>「あなたもこの野菜の呪いで、森から出られないのですか?」

「いいや、私は森から出ようと思えば出られるさ。
 特に外に用事はないから出ないがね」

>「この辺りには詳しくないのですが、森はどこまで広がっているのでしょうか」

「さあて、測ったことがないからわからんね。
 まあそこそこ広いんじゃないかい?」

>「他に人の住む場所はありますか?」

「森の外には村と城があるよ。
 お前は出ることはできんがね」

というように答えてはくれたが、丁寧ではなかった。
だが、多少問いかけに答えてくれる程度には人間味はあるらしい。

   *   *   *

話は別に弾んだわけではなかったが......。
時間をかけて老婆が望んだ野菜や果物を収穫することができた。

「ふう......採れた採れた。
 泥棒とはいえお前がいたおかげで少し早く終わったよ。
 ちっとばかし礼を言ってやろうじゃないか」

老婆はどうやら今回の収穫にご満悦のようだ。
勿論シイノヴィアの助力あってのことである。

「さーて、この野菜であの子のご飯でも作ってやらないとねえ......」

そう言って老婆は幾つかの野菜をピックアップして畑から森へと向かっていこうとする。
シイノヴィアについてこれ以上とやかく言うつもりはないようだ。
ただ別に拒絶しているわけでもないようだ。


―――――――――――――――――――――――――――――――

あんみつ@GMより

シイノヴィアのルート進行になります。
質問については最低限......かはわからないけれど。
とりあえず答えてくれました。

シイノヴィアは次の行動を選択してください。

具体的なものは以下の2つです。

・老婆についていく
・老婆についていかない

他にも何かあればご自由に行動ください(*´∀`*)

 シィノヴィア(紫乃) [2016/02/11 17:08:37] 
 

さて、シィノの質問に応えはしたものの、答えにはなっていなかった。
村と、城。
人のあるところ、物語もあるだろう。
しかし、出ることができなければ訪ねようもない。

どうしたものかと考えていたら、けっきょく最後まで作業を手伝っていた。

>「ふう......採れた採れた。
> 泥棒とはいえお前がいたおかげで少し早く終わったよ。
> ちっとばかし礼を言ってやろうじゃないか」

機嫌がいいようで何より。
手を叩いて、土をはらった。

手の甲の文様が目に入る。まだ消えないようだ。
老婦人は「それほど長くない」と言ったが、それほどが何を基準にして計ったものなのかもわからない。
数時間か、それとも1日は消えぬか。

>「さーて、この野菜であの子のご飯でも作ってやらないとねえ......」

「持ちましょうか」

老婦人の様子からするとシィノはこれで免罪のようだが、手伝いついでに荷物持ちを申し出た。
老婦人について行けば、ほかにも人に会えそうだ。
向かう先が森なので、呪いも関係ないだろう。


――――PL――――
ばばさんについて行きます。荷物持ちするッス。
ないでしょうけど、断られたら隠密でこっそり後つける。

 GM(あんみつ) [2016/02/13 00:10:45] 
 

>「持ちましょうか」

収穫の手伝いをした後もシイノヴィアは老婆を手伝うことにしたらしい。
老婆が抱えた籠に入った野菜を持とうかと声をかける。

「なんだい......もう手伝ってもらわなくて構わんよ。
 ああ、そうか。
 お前は今森から出られんのじゃったか。
 行く場所がないんならしょうがない......私についてくるといい。
 じゃが、ちょっと野菜が足りんな。
 良さそうなものをちょっと採ってきてくれんか?」

とりあえず同行は認めてくれたらしい。
ただの偏屈な老婆ではなさそうだ。

   *   *   *

――果たしてシイノヴィアは野菜を採りに戻ったろうか。
それとも老婆の言うことなど聞かなかっただろうか。
どちらにせよ――彼は現れた。

「か、覚悟しろ!
 魔女ゴーテル!」

魔女と呼ばれた老婆――ゴーテルの目の前に現れたのは若い男。
軽く震えた手で持っているものは少しガタついた剣だ。
刃先はゴーテルの首辺りに向けられている。

「またあんたたちかい?
 飽きないねえ......」

ゴーテルは武器を目の前に突きつけられながらもどこか呆れた表情だ。
この余裕――やはりただの老婆ではないらしい。

「な、舐めやがって......」

男の体は更に小刻みに震えだす。
彼は確実に目の前の老婆を――恐れている。

シイノヴィアは駆けつけようと思えば簡単にできるだろう。
勿論すぐそばにいたのならば実に容易だ。


―――――――――――――――――――――――――――――――

あんみつ@GMより

シイノヴィアのルート進行になります。

老婆から野菜を追加で採ってくるように言われます。
これに対してはご自由にどうぞ。

【NPC:女性【ゴーテル】を追加しておきます。
ゴーテルはシイノヴィアのメインNPCとなります。

後半部ではイベントが起こっております。
シイノヴィアの位置や行動など含めて自由ですので、お好きな行動をどうぞ(*´∀`*)

 シィノヴィア(紫乃) [2016/02/15 21:16:30] 
 

>「なんだい......もう手伝ってもらわなくて構わんよ。
> ああ、そうか。
> お前は今森から出られんのじゃったか。
> 行く場所がないんならしょうがない......私についてくるといい。
> じゃが、ちょっと野菜が足りんな。
> 良さそうなものをちょっと採ってきてくれんか?」

うなずき、別の籠に野菜を足していった。
老婆のもとへ戻ると、後ろについて歩き出す。

が、いくらも行かないうちに、その人は現れた。
殺気。
籠を地面に置く。
かがんだ体勢のまま、様子をうかがった。

>「か、覚悟しろ!
> 魔女ゴーテル!」

>「またあんたたちかい?
> 飽きないねえ......」

普通であれば、迷わず老婦人をかばうべきなのだろうが。
状況が、普通でない。
刃物をものともせぬ老婦人と、対峙しているだけで怯んでいる男性。

まったく、どちらを助けるべきか判然としない。
そもそもシィノには関係のない因縁だろう。
しかし、シィノの手の届くところでこのように物騒なことをされるのはよくない。

どちらが動いても対処できるよう、老婦人の左、少し後ろに立った。
それから男性に向けて、好奇心のままに口を開く。

「こちらの方が何かされましたか」


――――PL――――
男性が攻撃してきたら、多少手荒にでも止めようとします。
老婆は魔法使うのかなー? もし呪文唱えたり攻撃しそうな動きをしたら、足もとにダガー投げて牽制です。気をそらせたらいいな。
2人が言葉を交わしているだけのうちは、おとなしく聞き耳たててます。
PLはただならぬ事情に興味津々。

 GM(あんみつ) [2016/02/15 23:52:28] 
 

老婆の言う通りに幾つか野菜を持って戻ってきたシイノヴィア。
彼女の目前で広がっていた光景は緊張感をもたらすものであった。

剣を構える若い男と不敵な態度の老婆ゴーテル。

>「こちらの方が何かされましたか」

ゴーテルの少し後ろに構えて、男に問いかける。
彼の方はというと突然現れたシイノヴィアには困惑の表情をちらつかせたかと思うと。

「お、お前は......魔女の仲間なのか!
 怪しい三つ目の女め!」

ゴーテルは森の側には村があると言った。
森の側にある村だというのだから閉鎖的な辺境の村なのではないだろうか。
だからシャドウという種族もそこでは快くは受け入れられないのかもしれない。
――尤も男の目からはゴーテルを庇える場所に立っているように見えたのが最大の理由だろう。

「ふん、別にこの娘は私にとって仲間でもなんでもないさ。
 ただの盗み食い女さ。
 狭量なお前たちよりはできた娘だとは認めるけどね」

目の前の男をある意味憐れむような......小馬鹿にしたような態度でゴーテルは言う。
一応彼女の中では目の前の男よりはシイノヴィアの方が上らしい。
一方でそんなゴーテルの態度は彼の怒りをより掻き立てたようだ。

「ま、魔女め......いい気になりやがって......!
 ――そこのお前!
 魔女の仲間じゃないというなら俺たちの側につけ!
 この老婆は恐ろしい魔法を使ういむべき魔女なんだ!」

彼は叫びつつシイノヴィアに訴えかけた。
ゴーテルを討つための仲間に加われ、と。
魔法を忌み嫌うあたりやはり男の村は排他的な場所なのだろうか。

「ふん、こんな取るに足らない男は放っておけばいいさ。
 さっさと行くよ......あの子が待ってるからね」

そしてゴーテルはというと目の前の男を無視して進もうとシイノヴィアに命じた。
確かにこの男は武器さえ持っているものの戦うための術はまったく知らないようだ。
シイノヴィアにとってはまともな相手になどなるまい。

男の側につくか。
ゴーテルの側につくか。
シイノヴィア次第である。


―――――――――――――――――――――――――――――――

あんみつ@GMより

シイノヴィアのルート進行になります。

とりあえず男はゴーテルが魔女だから嫌ってるみたいですね。
他に理由は......どうでしょうか(・∋・)

シイノヴィアは次の行動を選択してください。

具体的なものは以下の2つです。

・老婆についていく
・男の側につく

他にも何かあればご自由に行動ください(*´∀`*)

 シィノヴィア(紫乃) [2016/02/17 21:25:17] 
 

>「お、お前は......魔女の仲間なのか!
> 怪しい三つ目の女め!」

まあ、そう言われるだろうとは思った。

>「ま、魔女め......いい気になりやがって......!
> ――そこのお前!
> 魔女の仲間じゃないというなら俺たちの側につけ!
> この老婆は恐ろしい魔法を使ういむべき魔女なんだ!」

>「ふん、こんな取るに足らない男は放っておけばいいさ。
> さっさと行くよ......あの子が待ってるからね」

さっさと歩き出すゴーテル殿に、ついて行くことにした。
シィノには関係のない因縁であるならば、あとはシィノの好み。
シィノはゴーテル殿の行き先に興味がある。

 GM(あんみつ) [2016/02/18 20:40:30] 
 

シイノヴィアはゴーテルの言う通り......目の前にいる男を無視して進んでいった。

「お、お前は......そんな魔女の味方をするのか!
 そいつがどんな奴かわかっているのか!」

ほんの少しずつ小さくなっていく人影。
男の声も徐々に遠くなっていく。

「そいつは......人の産んだ子供を奪ったんだ!
 忌まわしき魔女――許されざる存在なんだよ!」

男の声は遠くになりつつもトーンは激しい。
それは怒りや憎しみによってもたらされていたものだろうか。

――それにしても人の子供を奪ったとはどういうことだろうか。
ゴーテルはその男の言葉に振り返り、答えた。

「私は約束を守ってもらっただけさ......」

ゴーテルの目は氷のように冷たかった。
それは無慈悲な魔女の表情。

彼女の瞳に射抜かれて――男の炎もついに途絶えた。
男は地面に持っていた剣を落とし、下へと倒れ込んだ。

「......俺たちはもう動き出してるんだ。
 森の魔女を狩るために――覚悟しておくんだな」

誰に言うでもなく漏らした言葉。
シイノヴィアの耳には入ったろうか。

   *   *   *

森を行くゴーテルとシイノヴィア。
二人の間に言葉は存在していたのだろうか。

ゴーテルは自ら何かを語ろうとはしないだろう。
それでも多少の問いかけには答えてくれるかもしれない。

――二人の状況がどうであれ。
歩みを進めれば森の景色は変化していき、世界は少しずつ動き出している。

時折足元に広がる茂みを踏めば、草の音がする。
近くに育った木の上で鳥が鳴く声だって聞こえる。
ふと森の奥へ目をやれば動物が何かを食べている姿だって見えるはずだ。

だけどもう一つ。
いや一つではないそれは複数の......気配がする。
これは獣のものではない人間のもの――誰かの視線ではないか。
それも悪意のこもった複数の視線である。

―――――――――――――――――――――――――――――――

あんみつ@GMより

シイノヴィアのルート進行になります。

ちょっとシリアスな情報も引き出せたので、シイノヴィアにTP1点差し上げましょう。

シイノヴィアたちが無視していった結果男は最後に捨てゼリフを残します。
聞き耳判定11以上出せば、内容まで聞けたことにしましょうか。

男のもとから去った後はゴーテルに話しかけてもかけなくても結構です。
勿論他に何かやりたいことがあればそちらでも。

シイノヴィアは危険感知判定に挑戦可能です。目標値は12
成功すれば複数人にじっと見られていることがわかりますね。

他にも何かあればご自由に行動ください(*´∀`*)

 シィノヴィア(紫乃) [2016/02/20 13:34:09] 
 

>「お、お前は......そんな魔女の味方をするのか!
> そいつがどんな奴かわかっているのか!」

シィノはゴーテル殿の味方ではない。
だからといって、男性の味方をする義理もない。
依頼としてなら、考えなくもないが。

>「そいつは......人の産んだ子供を奪ったんだ!
> 忌まわしき魔女――許されざる存在なんだよ!」

その子どもがゴーテル殿の言う「あの子」だろうか。
ならば、シィノはその子に会ってみたい。

ゴーテル殿が悪しき魔女なら、倒すのが物語だろう。
そうでないなら、ゴーテル殿が物語で果たす役割は。
シィノは、何を成すべきか。
やはり、シィノの目で見て確かめるしかない。

>「......俺たちはもう動き出してるんだ。
> 森の魔女を狩るために――覚悟しておくんだな」

男の不穏な言葉が聞こえた。

 ―*―*―*―

無言のまま歩く。
ゴーテル殿から言葉をかけてくることはない。

先ほどから、いくつもの視線がある。
動物ではない、ヒトの気配。

「ずいぶんと注目されていますね」

ゴーテル殿は気づいているのだろうか。
シィノの位置から、その表情を見ることはできない。

また先ほどのように、必要以上の疑いをかけられては面倒だ。
籠を肩にのせて片手で支え、空いたほうの手で荷物を探る。
指先に硬くなめらかな感触。

白い仮面を取り出して着けた。
肌の色はどうしようもないが、これで顔の上半分は隠れる。

三つ目と仮面、どちらが怪しいかは、見る者の判断に任せる。


――――PL――――
仮面かぶりまーす。

23:08:02 紫乃@シィノ ≫
聞き耳 2d6+8 <Dice:2D6[5,4]+8=17>
危険感知 2d6+8 <Dice:2D6[1,5]+8=14>

 GM(あんみつ) [2016/02/21 23:59:33] 
 

>「ずいぶんと注目されていますね」

シイノヴィアがぽつりと漏らすと......。
ゴーテルは少しおや、というような顔をして面倒そうに首を振った。

「まったく......私に勝てると思っているのかね」

どうやらゴーテルは気づいていなかったようだ。

――シイノヴィアが仮面をつけてから少し歩いた頃。
眺めていただけの存在はその姿をついに現した。

「森に棲む悪しき魔女よ!
 お前の命は今日までだ。
 怪しい仲間を連れているようだが結局多勢に無勢。
 覚悟するがいい!」

シイノとゴーテルを囲むようにして現れたのは五人の男だ。
それぞれ鎧を纏いその手に武器を持っている。
今ゴーテルに向けて語りかけているのはどうやらその中のリーダーらしき男。
ややくすんではいるものの黄金色の髪をしており、齢三十半ば頃だろうか。

......ちなみに仮面をつけてると別の方面でまた怪しく見えているらしい。

「なるほどね......嫌がらせだけでは留まらず。
 ついには直接仕掛けてきたってわけかい。
 ただねえ、お前たちはそれが何を意味するかわかっているんだろうねえ?
 ――覚悟が必要なのはお前たちの方さね」

ゴーテルの目が鋭くなる。
隣にいるこの老婆――否、魔女も本気である。

シイノヴィアから見て周囲を囲んでいる男たちの大半を身なりが整っているだけで。
正直なところ技量は決して追いついていないように見える。
もしゴーテルが本物の魔女として恐ろしい魔法を使うのであれば――死人が出る可能性
もある。

だが男たちは二人に向かって突撃してくる。
ある種無謀とも思える行動に駆り立てるものはいったい何か。
魔法への......魔女への恐怖か。
それとも先ほどの男が漏らした――奪われた子供か。

彼らはシイノヴィアにとっても簡単にあしらうことのできる相手なのも事実だ。
上手く戦って気絶に留めることもできるだろう。
その戦い振りで相手の戦意を喪失させてもいいかもしれない。
――勿論息の根を止めることも容易いだろう。


―――――――――――――――――――――――――――――――

あんみつ@GMより

シイノヴィアのルート進行になります。
仮面もね、やっぱり怪しいと思うの。仮面してるのって悪い人多いし(・∋・)
ということで戦いを挑んできます、問答無用です。

シイノヴィアを囲んだ者たちに魔物知識判定を試みることができます。目標値は6
成功すれば3レベル相当の人族である【一般の兵士】であるとわかります。
ただリーダー以外は【一般の兵士】から全基準値とレベルが1下がったものです。

なのでシイノヴィアが戦うならば、超楽勝なので戦ったあとをどうするか決めましょう。

シイノヴィアは次の行動を決定してください。

具体的なものは以下の4つです。

・普通に気絶させる
・戦意を喪失させる
・息の根を止める
・むしろ逃げる

他に何かやりたいことがございましたらそちらでも(*´∀`*)

 シィノヴィア(紫乃) [2016/02/23 22:18:29] 
 

しばらく歩いたところで、人々が姿を見せた。

>「森に棲む悪しき魔女よ!
> お前の命は今日までだ。
> 怪しい仲間を連れているようだが結局多勢に無勢。
> 覚悟するがいい!」

ふむ。やはり仮面では怪しかったか。
しかし、着けていてもいなくても同じならこのままでいいか。

>「なるほどね......嫌がらせだけでは留まらず。
> ついには直接仕掛けてきたってわけかい。
> ただねえ、お前たちはそれが何を意味するかわかっているんだろうねえ?
> ――覚悟が必要なのはお前たちの方さね」

さて、面倒なことになった。
ゴーテル殿は容赦しないだろう。
シィノはといえば、いまだにどちらが「正しい」か決めかねている。
少なくとも、"あの子"に会うまでは決めない。

場合によっては、今ここで男性たちに死なれると、後味の悪い思いをするかもしれ

ない。
「後で殺す」はできるが、「後で生き返らせる」はできない。

「ゴーテル殿がお手を煩わせることはありません」

得物を抜き、5人の前に出る。

これで、シィノは完全にゴーテル殿の味方と思われるだろう。
それが物語にどれほど影響するかはわからないが、構わない。
正義が必要な場面は、ほかのメンバーに任せておけばいい。
いま、どこにいるかは知らないが。

知られぬところで影となり、暗躍する。
シィノには、似合いの仕事ではないか。


――――PL――――
気絶させます。

シィノの通り名、"紫電"と"黒風"で迷ったんですよ。
"紫電"は剣士として、"黒風"はスカウトとしての通り名でもいいかもしれぬ。

22:09:17 紫乃@シィノ ≫ まもち 2d6 <Dice:2D6[4,1]=5>

 GM(あんみつ) [2016/02/24 21:22:13] 
 

>「ゴーテル殿がお手を煩わせることはありません」

そう言ってシイノヴィアはゴーテルの前に歩み出る。

「ふん......勝手にするといいさ」

ゴーテルは多少つまらなそうな顔をしながらも後ろに数歩下がった。
一方仮面をつけたまま剣を抜く姿に男たちは少し怯んでいたようだが。

「......こんなところで負けられん。
 あいつに......あの子と会わせてやるまでは!
 ――行くぞ、お前たち!」

構えた武器をシイノヴィアに向けて次々と打ち据える。
しかしもともと戦闘に長けたシャドウの中でも回避に特に秀でた彼女に当たるはずもない。
少しずつシイノヴィアが与える攻撃によって体力が削られ。
一人......また一人と地面に倒れていく。

最後に残ったのは黄金色の髪のリーダー。
彼もまたいずれはシイノヴィアの前に地に伏した姿を晒すだろう。

「何故だ......何故お前は魔女の味方をする......!」

最後にそう言い残して意識を手放した。

   *   *   *

「お前は......色々と甘い娘だね。
 しっかりと止めを刺さなければこいつらはいつまでも思い上がり続けるだけさ。
 いつかは私たちを殺そうなどとねえ」

少し離れた場所で傍観していたゴーテルが戦い終えたシイノヴィアに語りかける。

「いつまでも狙われ続けるとしても......。
 お前は他人を......こいつらを生かすのかい?
 自分の平穏を犠牲にしたとしてもだよ?」

どこがで終わらせない限り泥沼の憎しみ合いはいつまでも続いていく。
ゴーテルが言いたいのはそういうことなようだ。

「まあ、お前がどうするも勝手だけどねえ。
 伸びちまったこいつらをどうするつもりだい?
 この森には血肉を喰らう獣もいないわけじゃないよ。
 せっかく生かしたというのに動物の餌にでもするつもりか?」

ゴーテルは森の土に倒れた五人の男共を無視して歩いていく。
彼女にとって気に留めるべき対象でないということか。

「私は勿論助けたりなんかしないよ。
 こいつらは私の助けるべき相手じゃないからね。
 お腹を空かせているかもしれないあの子の方がよっぽど大事さ」

そう言って森の奥の方へと向かっていく。
そういえばいつの間にか木々の間から見えてきたシルエット。
あれは――塔だろうか。


―――――――――――――――――――――――――――――――

あんみつ@GMより

シイノヴィアのルート進行になります。

5人の男たちはみな気絶します。
処遇はお好きにどうぞ。

ゴーテルは無視して先へと進むようですね。

シイノヴィアは次の行動を決定してください。

具体的なものは以下の3つです。

・この場所に留まる
・男たちを無視してゴーテルの後を追う
・何らかの処置をしてからゴーてるの後を追う

他に何かやりたいことがございましたらそちらでも(*´∀`*)

 シィノヴィア(紫乃) [2016/02/24 22:25:33] 
 

>「......こんなところで負けられん。
> あいつに......あの子と会わせてやるまでは!
> ――行くぞ、お前たち!」

何やらひっかかる言葉。
しかし、今は何を聞いても聞く耳を持たないでしょう。

ひとりずつ、確実に。
さすがにリーダーらしき者は最後まで立っていましたが。

>「何故だ......何故お前は魔女の味方をする......!」

シィノが真にゴーテル殿の味方なら、今ここですべて屠っている。

>「お前は......色々と甘い娘だね。
> しっかりと止めを刺さなければこいつらはいつまでも思い上がり続けるだけさ。
> いつかは私たちを殺そうなどとねえ」

「彼らはゴーテル殿の敵であって、シィノの敵ではありません」

彼らに刃を向けた後では、今さらだが。

>「いつまでも狙われ続けるとしても......。
> お前は他人を......こいつらを生かすのかい?
> 自分の平穏を犠牲にしたとしてもだよ?」

「狙われるのが嫌なら、端から狙われるような真似はしません。
 平穏に生きたいなら、他者の平穏を奪わずに生きる」

ゴーテル殿の言いたいことも、わからなくはない。
しかし、奪うなら、奪い返される覚悟を。戦い、生き残る意思を。

>「まあ、お前がどうするも勝手だけどねえ。
> 伸びちまったこいつらをどうするつもりだい?
> この森には血肉を喰らう獣もいないわけじゃないよ。
> せっかく生かしたというのに動物の餌にでもするつもりか?」

「............」

しまった。
ほどほどに脅かして、自分の足で逃げるように仕向けたほうがよかったか。
これも、今さらな話だが。

>「私は勿論助けたりなんかしないよ。
> こいつらは私の助けるべき相手じゃないからね。
> お腹を空かせているかもしれないあの子の方がよっぽど大事さ」

「はい。では、シィノはこれで失礼します」


――――PL――――
ゴーテルとは別れて、男たちの介抱っぽいことしておきます。
また攻撃されたら面倒なので、武器は取り上げておこう。

いいですねぇ、この展開。ぞくぞくしますよ。