A1_謳われし森へ
一言で言えば喧騒。
人によっては愉快と呼ぶかもしれない。
その日の火竜の手羽先亭は賑やかだった。
どうやらあるパーティーが遺跡で一山当てたらしい。
肉の匂い。酒の空気。隠し味に辛味を添えて。
彼らの奢りで真昼間から大盤振る舞いだ。
そんな中に彼らはいた。
近頃その名を耳にする【探求者《Seekers》】。
そのメンバーであるヴェンデルベルトとティキの二人。
そしてまだ雛鳥のように未来に満ちた冒険者――タタラとプラリネだ。
大騒ぎの中心にいるか。
はたまたそれは近くで傍観しているか。
それとも関する事なく、ただ静かに過ごしているか。
今この瞬間は其々であった。
――彼がこの店を訪ねるまでは。
* * *
彼の名はオレット・フォルバードという。
金色の肩までかかる煌く紙の上に深い朱色の帽子をかぶっている。
よく目立つ風貌もそのはず、彼は旅の吟遊詩人だという。
そして今この場にいる四人の冒険者にとっては――依頼人だ。
オレットが手羽先亭を訪れたのはつい先刻のこと。
彼は店内の酒宴には目もくれず、手馴れた様子でナゴーヤの元へ赴いた。
オレットが持ち込んだ依頼に対して名乗りを上げ、ナゴーヤが選んだのはこの四人。
そして、肝心の依頼内容はというと......。
「コンチェルティアに訪れたことはあるかい?
あの街の近くに森があるんだ。
そこまで僕を案内して欲しいんだ......今の僕はあんまり強くないからね」
ルキスラから西方へ三日ほど往った先には一つの街がある。
その名も"花開く街"コンチェルティア。
詩歌や絵画、舞踏や演劇など芸術に夢を馳せる者たちが集うとされる街だ。
その北方に広がっている森林こそ、此度の依頼の目的地――コンチェルティアの森である。
比較的穏やかで凶暴な魔物もほとんど見かけないという森であるが、
そこには強大な妖精が隠れ棲んでいるという伝承もあるという。
「よかったら、その森に住む妖精を探すのを手伝って欲しいんだ。
もしいないなら、それでも構わない。
僕もいろんな伝承を歌ってきたけれど、その中には完全な創作だって少なくない。
それでも、僕は可能性に賭けてみたい......そう思ってる」
頭の固い人間が見れば、馬鹿な男だと断ずるかもしれない。
それでも、彼の蒼い目には決意の心が浮かんでいた。
何かが欠落して、その何かを追い求める寂しさを漂わせて。
「僕には、助けたい人がいる。
けれど、僕はあまりにも無力だった。
所詮旅の詩人にすぎなかった。
でも、僕は諦めきれなかった。
諦めなかったから......僕は少しは戦える力だって手に入れた」
そう話すオレットの腰にぶら下がるのは小さな小箱だ。
まだ新しいそのケースは、小さな宝石箱だろうか。
「嘘の可能性が高くても、僕は諦めない。
伝承の中ではかの妖精は人間に大いなる力を授けたらしい。
僕はもっと強くなりたい。
そのためならば、歌い続けられるし。戦い続けられる。
だから、どうか......」
オレットは四人の冒険者の顔を一つ一つ眺めていく。
その瞳に迷いはない。
「どうかお願いします。
前もって渡せるお金はありませんが、結果によらずお礼はさせていただきます。
だから......僕に皆さんの力を貸してください」
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
こちらヴェンデルベルトとティキの探求者《Seekers》のおふたりと、
タタラとプラリネ用のカテゴリです。
4人のPCの日記はこのカテゴリにご記載ください。
皆さんは手羽先亭でオレットからの依頼を受けたところです。
その前の手羽先亭での一時はお好きなようにお書きください。
また、【オレット・フォルバード】を『演者の一覧』に登録しておきます。
【"花開く街"コンチェルティア】について見識判定が可能です。
目標値は8。成功すれば『出立の曲目』に記されたことがわかります。
【コンチェルティアの森】について見識判定が可能です。
目標値は12。成功すれば『出立の曲目』に記されたことがわかります。
【コンチェルティアの森】について見識判定が成功したPCのみ、
【妖精の伝承】について見識判定が可能です。
目標値は15。成功すれば『出立の曲目』に記されたことがわかります。
次シーンは時間を一気に進めますので、
何か依頼に関して質問がございましたら、こちらでお願いします。
このカテゴリに記事を投稿する際は、
カテゴリ『A1_謳われし森へ』にチェックを入れて投稿してください。
その日、私はティキと火竜の手羽先亭で落ち合った。渡したいものがあったのだ。
「こんにち...おや、随分と賑やかですね」
どうやら、あるパーティーが遺跡で一山当てたらしい。遺跡。魅惑の響きだ。私も思う存分潜って見たいものである。
「奢り?それは豪気ですね。では遠慮なく」
案内してくれたコカゲ嬢にお礼を言って、サンドイッチを頼む。贅沢にもローストビーフサンドだ。それにワインを添えることにした。
◇ ◇ ◇
「と言うわけで、この連休を利用して温泉に行ってきたんですよ。【お風呂好き同盟】のメンバーと」
私は【探求者《Seekers》】ではあるが、同時に【お風呂好き同盟】の盟主でもある。
風呂や温泉が好きなのだが、生憎とルキスラには温泉がなかったので、遠出をしてきたのだ。
「良かったらどうぞ」
ぱかりと明けた紙製の箱の中身は『温泉饅頭』と言うもので、温泉の蒸気を利用して蒸されたお菓子だ。あんこと言う豆を甘く煮たものが入っていて、半分が粒あん。もう半分がこしあんである。
騒がしい間をぬって厨房から湯を貰い、饅頭に合うと言う『緑茶』も入れた差し出した。
「うむ、やはりこしあんが良いですね、私は」
温泉街でも食べたのだが、触感が滑らかこしあんの方が私の好みだった。
もふもふと1つ食べ終わり、苦味のある茶をすする。ねっとりとした甘さが、爽やかに流れて行った。
うむ、これは良いものだ。
「さて、ちょっとお話を聞かせてもらいに行ってきましょうかね」
温泉饅頭をいくつか皿に乗せ、盛り上がりを見せる宴会の中心へ向かおう。
「もし、宜しければ遺跡でのお話を聞かせていただけませんか?」
知的好奇心とは、いつも私を突き動かす動力源となるのだ。
◇ ◇ ◇
ナゴーヤ殿に呼ばれ、話を聞かせてくれた彼らに礼を言って別れた。
オレット・フォルバードと名乗った華やかな彼は、吟遊詩人だと言う。名乗りには名乗りを返して、私は一緒に紹介された3人と話を聞くことになった。
勿論、ティキも一緒だ。エクセターがこの場にいないのが残念だった。
>「コンチェルティアに訪れたことはあるかい?
> あの街の近くに森があるんだ。
> そこまで僕を案内して欲しいんだ......今の僕はあんまり強くないからね」
「"花開く街"コンチェルティア、ですか?生憎とまだですね」
芸術家の卵たちが集う場所だ。興味はあったが機会はなく、いまだ訪れたことのない場所のひとつ。
彼が行きたいのはその近くにある森だと言う。
>「それでも、僕は可能性に賭けてみたい......そう思ってる」
その言葉を聞いて、私の心は決まった。
真偽の分からぬものを求める気持ちは、私には身近なものだったからだ。
>「どうかお願いします。
> 前もって渡せるお金はありませんが、結果によらずお礼はさせていただきます。
> だから......僕に皆さんの力を貸してください」
「分かりました。【探求者《Seekers》】が一人、ヴェンデルベルト・S・ライゼトラウムはこの依頼をお受けします。
道中、色々お話を聞かせてくださいね。特に、あなたが『助けたい』方のことを」
胸に手を当てて、ゆったりと一礼する。私はこの依頼人に興味を持ったのだ。
依頼を受けるのは、それで十分なのである。
―――――――――――――――――――――――――――――
PL柑橘より
それでは、よろしくお願いします!
日課の礼拝を終え、依頼を確認するために火竜の手羽先亭へ足を運ぶと、昼間からお祭りが開かれていた
あるパーティーが遺跡で一山当て、みんなご馳走を振舞っているらしい
「なつかしいな」
彼らの楽しそうな姿は、故郷の風景そのままだ
ともかく、おめでたいことなので、一緒にお祝いすることにした
「エールとおまかせの手羽先、あとパンケーキをひとつずつ」
注文を済ませたら、祭りの中心から外れた、隅の席に着く
少し豪勢な料理が並べられたら、エールを高く持ち上げて大きな声で祝福する。
「かんぱーい!」
酒を一口含むと、鋭い痛みが全身に走った
「―ッブ!!」
エールを飲んだと思ったら、タバスコのような何かだった
あわててパンケーキを口につめる。この店では、まれにあることらしい
「今日の運勢は絶好調だね...」
今飲むのはやめておこう
料理を味わっていると呼び出しがかかった
やってきた依頼を受ける冒険者として、ナゴーヤさんに選ばれたらしい
* * *
集められたメンバーを見て、目を丸くした
この人は"赫嘴"、ティキ・ラウリさんだ
義理人情に厚ライダーで、色々活躍しているという話は、よく耳にする。
そして黒いタビットに...もう一人は赤のルーンフォークだった気がするけど、間違いない
この三人は【探求者《Seekers》】だ!
近くで見ていると、気迫というか、凄みを感じる
...この依頼は難易度が高いのか?だとしたら、なぜ馬の骨のわたしが選ばれたんだろう?
他の人が酔っ払っているからだろうか
それとも、ナゴーヤさん流の新人研修だろうか
理由はなんであれ、これはチャンスだ!
ここで活躍できれば、ゴブリン退治から卒業できるかもしれない
ガジガシ顔をはたいて気合を入れなおし、思い切って挨拶を試みる
「よ"、ろしく」
入れすぎた。ビビッて腰が引けたわけじゃない。
この声は、たぶん聞こえていないだろう
依頼人の名はオレット・フォルバード。旅の吟遊詩人だとか
名乗って軽く挨拶を済ませると、依頼内容の説明が始まった
>「コンチェルティアに訪れたことはあるかい?
> あの街の近くに森があるんだ。
> そこまで僕を案内して欲しいんだ......今の僕はあんまり強くないからね」
詳しいわけではないけど
「その街なら一度だけ寄ったことがあるよ。ふるさととルキスラをつなぐ道の近くにあるからね
ここから西へ3日ぐらいかな?森のことは初めて聞た」
>「よかったら、その森に住む妖精を探すのを手伝って欲しいんだ。
完全な創作だって少なくない。
それでも、僕は可能性に賭けてみたい......そう思ってる」
>「僕には、助けたい人がいる。
けれど、僕はあまりにも無力だった。
でも、僕は諦めきれなかった。
諦めなかったから......僕は少しは戦える力だって手に入れた」
>「伝承の中ではかの妖精は人間に大いなる力を授けたらしい。
僕はもっと強くなりたい。
そのためならば、歌い続けられるし。戦い続けられる。
だから、どうか......」
彼は本気だった。本気で自分の可能性を信じて、今の自分を変えたいと願っているんだ
人間とナイトメアを同等とするのは失礼かもしれないが、オレットの志はわたしのものとよく似ている。そう思わずにはいられなかった
その瞳は、静かに、熱く燃えているように見えた
>「分かりました。【探求者《Seekers》】が一人、ヴェンデルベルト・S・ライゼトラウムはこの依頼をお受けします。
シーカーズの人は受けるらしい。うわさに違わず、頼りなる人だ
「わたしも、この依頼を受けたい。でも―」
帽子を軽く持ち上げて、頭の小さな角をメンバーに確認させる
用が済んだらすぐに、帽子を深くかぶりなおして、つづける
「見てのとおり、わたしは穢れ持ちだ。これが同行するということは、穢れを嫌う妖精を探しにくくなるリスクを負うと思う
だから、他の冒険者を雇うべきなんだけど」
こんな話を聞いて、黙って引き下がるなんて無理だ
わたしが腕を磨いてきたのは、こんな人たちの役に立つためなんだ
「これは個人的な信念と...趣味もあるね。その妖精をみてみたい
わたしは、わたしを雇って欲しい。だから折衷案を出したい」
「1つ、わたしに報酬を払わなくていい。強いて言うなら、0 ガメルの"経験"を受け取ることにしたい
2つ、わたしに分け前はいらない。宝物などを見つけても、みんなに譲歩する...いらないものはもらうけどね
3つ、探索するときは、すぐに駆けつけられる範囲で、できる限り距離をとる。穢れが近くにいることで、妖精が見つかりにくくなるリスクが、少しでも軽減できると思う
これが、今考えられる最大限の配慮だよ」
一息ついて
「剣と盾があるから、みんなの前に立って危険を払うことができる
森の中で生活したことも何度かある。独学だけど、その道の心得もある
きっと役に立つよ。 だから...旅に同行させてもらえないかな?」
着ている鎧がカチャカチャ音を立てている。こんなに緊張したのは初めてだ
お辞儀をしている余裕はなかった
―――――――――――――――――――――――――――――
PL玉鋼より
いきなり気まずい雰囲気にしてしまってすいません。代わりにギャグを混ぜたんですが、やりすぎましたかね?個人的にはありだと思うのですが
書きたいことが多すぎて長くなってます。今度から短くなるように気をつけます。
背景に火竜の手羽先亭とSeekersの描写があったので、設定を使わせていただきました。
目標として、何日探索するのか(何日かけて見つからなければあきらめるのか)聞いておきたかったですが、キャラの立ち位置的に、今は無理そうです。移動中のシーンがあれば聞けそうです
以上です よろしくお願いします!
ダイスチャット1
【"花開く街"コンチェルティア】見識判定(平目)
2D6 → 6 + 3 = 9 > 8
[コンチェルティアの森】見識判定(平目)
2D6 → 1 + 6 = 7 < 12
喧噪の中、混じって聞こえてくる武勇伝に耳を傾けながら、私は杯をあおる。
ワインを一杯、二杯。三杯、四杯と飲み進めるうち、待ち人は現れた。
「......こんにちは、ヴェンさん。なんでも、うまく稼いだ輩の奢りの宴会だそうでね。なかなか豪勢ですよ」
言いつつ、自分のテーブルを指さす。そこにはもう4つか5つかの皿が重ねられている。
ついでにワインもすでにそれに見合う量を飲んでいた。
そう、私もその相伴に預かっているのだ。
黒毛のタビットのヴェンさんもコカゲに聞いていたらしく、サンドイッチにワインを持っていた。
「と言うわけで、この連休を利用して温泉に行ってきたんですよ。【お風呂好き同盟】のメンバーと」
「それはそれは。今度、私も誘ってくださいよ」
温泉とは羨ましい限りだ。私はこのところ妖精の勉強をしていて、鍛練もあるためにゆっくりと体を休められていない気がする。
ヴェンさんからは、温泉の話と一緒にお土産を頂いた。初めこそ「豆に甘い味付けをするなんて......」と訝ったものの、やはり食べてみるまでわからないものだ。
「......美味しい。特にこのお茶、気に入りました」
緑茶といったか、優しい香りだ。今まで見たこともないのに、妙に慣れ親しんだような感覚を覚える。
饅頭の方は、私は粒餡が好みだった。歯や舌で煮豆を潰すのが心地よい。
食べ終わると、ヴェンさんは遺跡の話を聞きに行くと言った。
「ええ。私は、もう少し飲み食いさせてもらいます」
私は折角だから、もう少し料理と酒、お菓子とお茶を頂こう。
そうしてまたしばらく食の喜びに浸っていたところ、店主が私を呼ぶのが聞こえた。
「......仕事か」
程よく酔っていい気分だったのだが、呼ばれたのなら仕方がない。
水を一杯あおる。気付けに一発、頬を強く張った。
「ごちそうさま。酒、ありがとうね」
宴席の主催に声をかけ、依頼人のもとへ向かう。
酔いはもう醒めていた。
* * *
「コンチェルティアに訪れたことはあるかい?
あの街の近くに森があるんだ。
そこまで僕を案内して欲しいんだ......今の僕はあんまり強くないからね」
「コンチェルティアか......行ったことは無いな」
オレットと名乗る依頼人から話を聞くと、仕事内容は護衛・案内と探索だという。
私の知っている限りでは、コンチェルティアは芸術家たちが集う街だとか。ただ、その付近の森だとか、伝承だとかに聞き覚えはなかった。
オレットは、さらに話を続ける。
「よかったら、その森に住む妖精を探すのを手伝って欲しいんだ。
もしいないなら、それでも構わない。
僕もいろんな伝承を歌ってきたけれど、その中には完全な創作だって少なくない。
それでも、僕は可能性に賭けてみたい......そう思ってる」
助けたい人がいること、そのために修行も行ったことを告げ、最後に再度私たちの力を借りたいと話を締めた。
私は彼の瞳にただならぬ決意の色を見た。
くっくっと少し笑ってから、こちらも言葉をかける。
「よた話かもしれないなどと、つまらないことを言うな」
探し求める者ならば。
真に追い求める者ならば。
私達が力を貸さないわけにはいくまい。
「探求者―《Seekers》が、あなたに力を貸そう。誓って、あなたの夢に全力を尽くすよ」
PL
さて皆さん、改めてよろしくお願いします。
ティキをよろしく!
15:29:05 キャスパー@ティキ 【\"花開く街\"コンチェルティア】 2d+1 Dice:2D6[5,3]+1=9
5:29:27 キャスパー@ティキ 【コンチェルティアの森】 2d+1 Dice:2D6[2,6]+1=9
15:30:00 キャスパー@ティキ 【妖精の伝承】 2d+4 Dice:2D6[5,2]+4=11
上二つのダイスにおいて、固定値の足し忘れがありました。
結果は街についてのみ成功。
「オレットさん」
私は言う。タタラ、と言うナイトメアが報酬はいらないと言ったすぐ後に続けるように。
「確かに、ナイトメアは穢れを持ち、その穢れを妖精は嫌います」
私はタタラ嬢と初対面だ。けれど、分かることもあるのだ。
「しかしながら、彼女はナゴーヤ殿が指名した冒険者です。すなわち、この冒険者の宿の主人が、この依頼に相応しい、と判断したと言う事」
それを覆すのならば、ナゴーヤ殿の審美眼を疑うのと同じ。
「ナイトメアは、種族として基礎能力が高く、強靭です。老いもなく冒険者としては適している。貴方を目的の森まで護衛するには、大変相応しいと言えます。
彼女が役に立たぬならば、むしろ"本の虫"である老いたる私など、それこそ箸にも棒にも引っかからぬでしょう。
ですが、私は貴方の力になるつもりです。力になれるはずです。私には知識があるからです。その知識の力を持って、貴方の依頼を達成するために尽力しましょう」
「何故なら、私は貴方から報酬を受け取り、その義務を、責任を負うからです」
ふう、と息を吐く。そうして、一度深呼吸を。
報酬を支払われないことで生じる問題は、むしろ私の方にあるのだ。
「報酬を受け取る、金銭の契約を結ぶと言う事は、つまりそういう事でしょう。契約をしないものに責任はない。対価を支払われないのですから。
私は、責任のないものと仕事を分け合おうと思わない。
勿論これは、権利と義務の話ですので、報酬を支払われないものが適当な仕事をすると言う事ではありませんが」
タタラ嬢を信用しないと言う事ではない。報酬と対価は皆同じであるべきだ。そう私が信じているだけだ。
「オレットさん、あなたがもし、我々に貴方の依頼を達成するために必要な尽力をしてほしいと思うならば、どうか、皆に報酬をお支払いください。そうして、その責任を負わせてください」
「差し出がましいことを申し上げました。ご容赦くだると幸いです」
ぺこり、とオレット氏に頭を下げて、今度はタタラ嬢に、そっと。
「ナイトメアと言う種族の為に、依頼人の為に、私の為に。報酬を受け取って貰えませんか、タタラ嬢」
正直に名乗り出た姿勢は、賛美するに余りある。が、簡単に報酬を投げ出す姿勢はいただけない。彼女より腕の立たぬ冒険者はたくさんいるのだ。
......私も、その一人なのだが。
「依頼達成のための『仲間』は、多い方が良いのです」
不足箇所を補ってこその、『仲間』だと、私は思っているのだ。
_____________________________
PL柑橘より
さらに微妙な空気にするスタンス!
このRPをするにあたってはタタラ@玉鋼さんと相談しておりますので悪しからずご了承くださいませ!
01:54:25 柑橘@ヴェンデルベルト 【妖精の伝承】 2d+11 Dice:2D6[6,2]+11=19
01:54:14 柑橘@ヴェンデルベルト 【コンチェルティアの森】 2d+11 Dice:2D6[4,4]+11=19
01:54:02 柑橘@ヴェンデルベルト 【\"花開く街\"コンチェルティア】 2d+11 Dice:2D6[6,3]+11=20
何か共通点とか好物とか無いですかと聞いた結果↓
21:00:37 柑橘 森の妖精について 2d+11 Dice:2D6[4,3]+11=18
>「オレットさん」
びくり、と体が反応する
>「確かに、ナイトメアは穢れを持ち、その穢れを妖精は嫌います」
どうしようか。これ以上の案は思い付かない
手持ちのお金も、装備品とその手入れにかけたので、40 Gしか残っていない
>「しかしながら、彼女はナゴーヤ殿が指名した冒険者です。すなわち、この冒険者の宿の主人が、この依頼に相応しい、と判断したと言う事」
「...ぇ?」
>「ナイトメアは、種族として基礎能力が高く、強靭です。老いもなく冒険者としては適している。貴方を目的の森まで護衛するには、大変相応しいと言えます。
彼女が役に立たぬならば、むしろ"本の虫"である老いたる私など、それこそ箸にも棒にも引っかからぬでしょう。」
一言で表すなら、度肝を抜かれた
常識の天と地がひっくりかえった気がする
彼は、あの【探求者《Seekers》】の一人、ヴェンデルベルトさんが、わたしの力を認めてくれた?
というか、むしろ、オレットさんを説得しているように聞こえる
もしかして、ナゴーヤさんは純粋にわたしの能力が適任だとして、この依頼を預けてくれたのだろうか?
自分が目指していたものを、言葉で評価してもらえたのは初めてだ
目の上が暑くなって、汗がふき出しそうになる
>「ですが、私は貴方の力になるつもりです。力になれるはずです。私には知識があるからです。その知識の力を持って、貴方の依頼を達成するために尽力しましょう
何故なら、私は貴方から報酬を受け取り、その義務を、責任を負うからです」
彼にも志があるらしい。
>「報酬を受け取る、金銭の契約を結ぶと言う事は、つまりそういう事でしょう。契約をしないものに責任はない。対価を支払われないのですから。
私は、責任のないものと仕事を分け合おうと思わない。
オレットさん、あなたがもし、我々に貴方の依頼を達成するために必要な尽力をしてほしいと思うならば、どうか、皆に報酬をお支払いください。そうして、その責任を負わせてください」
どうも、報酬というのは、ただのギブアンドテイクではないらしい
依頼人は、報酬を約束することで冒険者の協力を得る。冒険者は、それを受けることで依頼達成を約束する
このやり取りで信頼関係を結ぶのが、プロの流儀、ということなのだろう。父が商売でやっていたことと、なんとなく似ている
わたしがみんなの気を引くために行っていた発言が、逆に遠ざける結果になるとは、夢にも思わなかった
彼は礼儀正しくお辞儀をすると、今度はわたしに問いかけてくれた
>「ナイトメアと言う種族の為に、依頼人の為に、私の為に。報酬を受け取って貰えませんか、タタラ嬢
依頼達成のための『仲間』は、多い方が良いのです」
この世界はやっぱり面白いと思う
想像もできなかった考えが、価値観が、わたしを一歩づつ成長させてくれる
「...ぁりがとう」
もう少し、自分を信じていいかもしれない
心に余裕ができたとき、鎧が立てていた耳障りな音が消えていることに気づいた
「1つめと2つめの条件は撤回する
わたしは、わたしの分け前と、責任をもらう
でも、3つめの条件は譲れないよ!
みんなの成功を考える冒険者として」
今日はすこぶるいい日だと思う
――――――――――――――――――――――――――――
PL玉鋼より
結局長くなりましたが、大事なシーンなので
柑橘さん、ありがとうございます。このような返しでいかがでしょうか?
導入早々おいしいRPができて満足しています。プラリネ、ティキ、オレットをほとんど置いていってしまい、申し訳ありません
のりたまさんへ:誠に勝手ですが、タタラはプラリネのことを【探求者《Seekers》】のメンバーだと勘違いしています。このあたりか、新人(?)の共通点で接すれば面白くなると考えています。余裕と都合が会えば、絡んでやって下さい
キャスパーさんへ:タタラは力を欲しています。ファイター技能の技術やエンハンサーの話などすれば食い付きます。もしよろしければ、話しかけてやって下さい
あんみつさんへ:やはり、情報交換は重要だと思うので、ご覧のように好き勝手書き込みます。話が反れそうなど、問題発生が予想されましたら、ご指摘をお願いします
他にも何かございましたら、お気軽に声をかけてください。お互いの要求を練り上げましょう!
今日の火竜の手羽先亭は賑やかだった。
どうやらあるパーティーが遺跡で一山当てたらしい。
だが俺はその喧騒の中にいるわけでは無かった。
いや、いれなかった。
なぜなら俺は酒が全く飲め無いのだ。
そんな訳で俺はただボーっと大騒ぎを見ているだけだった。
そんな時、ナゴーヤさんに声をかけられた。
どうやら依頼があるそうだ。
ナゴーヤさんについて行き、依頼内容を聞くと、どうやら何処かの森で妖精を探すということらしい。
報酬はイマイチ期待できそうに無かったが、フラフラするぐらいしかやることがない。
暇潰しがてらにこの依頼を受けることにした。
『いいっすよ、どうせやることなんてないですし。
それと報酬の方はそんなに無理しなくていいっすからね。』
俺は毎日をフラフラ適当に過ごしていくだけだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
PLより
自分が普段やっていたセッションではここまで濃いRPをする事が無かったので皆さんに比べたらかなり薄味ですがご容赦下さい。
それでは皆さん、よろしくお願いします!
追記
判定結果です!
【"花開く街"コンチェルティア】見識判定 2D6 → 2 + 4 = 6 失敗
【コンチェルティアの森】見識判定 2D6 → 3 + 1 = 4 失敗
伝承に謳われる妖精に会うためにコンチェルティアの森の探索を手伝って欲しい。
そんなオレットからの願いに対して......。
>「分かりました。【探求者《Seekers》】が一人、ヴェンデルベルト・S・ライゼトラウム
はこの依頼をお受けします。
> 道中、色々お話を聞かせてくださいね。特に、あなたが『助けたい』方のことを」>「探求者―《Seekers》が、あなたに力を貸そう。誓って、あなたの夢に全力を尽くすよ」
【探求者《Seekers》】の二人は協力する意志を示す。
探し求めること――それが彼らの行動原理の一つなのである。
人を探し力を求めるオレットに手を貸すのは自然なことであったのかもしれない。
>『いいっすよ、どうせやることなんてないですし。
>それと報酬の方はそんなに無理しなくていいっすからね。』
ナゴーヤに呼ばれたプラリネもル=ロウドの教徒らしく、気ままに気軽に依頼を受諾したが
。
――ただひとりだけは違った。
>「わたしも、この依頼を受けたい。でも―」
タタラが自分の帽子をずらして見せたのは穢れの証拠――ナイトメア特有の角であった。
それは、ラクシアを生きる者たちにとっては呪いの象徴。
そして、妖精たちにとっては嫌悪の対象。
だからであろうか、緊張して遠慮がちに......。
ただ報酬はいらない、依頼を受けられればいいと語るタタラの様子に、彼は動いた。
>「オレットさん」
そこからオレットにヴェンデルベルトが語るのは、ナイトメアという種族の強さ。
契約と責任の問題。なによりも冒険者と依頼人――人と人の関係性の有り様。
彼はタタラを共に依頼を全うするための『仲間』であると認めているのだ。
>「...ぁりがとう」
>「1つめと2つめの条件は撤回する
>わたしは、わたしの分け前と、責任をもらう
>でも、3つめの条件は譲れないよ!
>みんなの成功を考える冒険者として」
タタラはそんなヴェンデルベルトの言葉を受け、自分の発言を修正した。
この変化は彼女にとっては大切な一歩であったのかもしれない。
「タタラさん、僕はあなたがなんと言おうとも報酬はお支払いするつもりです。
だって、その......もともとたくさん出せるわせでもないとは言え......。
なんだかちょっと申し訳ないじゃないですか......それに」
オレットはタタラを正面から見つめ返す。
その瞳にはナイトメアに対する悪感情は浮かんでいない。
「僕はあなたたちに力があるから報酬を払うわけでもないし、
あなたたちに学があるから信頼しているわけでもありません。
その......君たちの想いを信じているんです。
世界を動かすのは力でも知恵でもまして財力でもない――想いなんだと。
幾つもの物語や歴史が証明しているから。
どんな理由でどんな形であれ、僕の願いを叶えてくれるために動いてくれようとした。
――その気持ちを信じるよ」
彼の嘘偽りのない言葉である。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
みなさんはいろいろ書いてくださったおかげで、
つい長くなってしまうという嬉しい悲鳴を上げております(*´∀`*)
なので、いったんここで一区切り。
すぐに本来のメイン進行を記述します。
タタラはちゃんと報酬もらっていってね(*´∀`*)もちろんほかのひとも。
次場面では時間が進みますが、次進行に限り、
この場面でやり残した、聞き残したことがあれば遡ってご記述ください。
オレットの依頼を受諾した四人は、共にルキスラを発ち、コンチェルティアを目指す。
西方まで三日ほどの旅路である。
街道を行く前に四人は大切な場所へと向かう。
ティキの相棒――雷竜ニコデムスを迎えに行くのだ。
* * *
ルキスラを少し出たところの郊外に目的の場所はあった。
ライダーギルド――行商が、旅人が、そして冒険者の騎手たちが集う夢の園である。
馬の嘶く声。聞こえてくる大きないびきは奥の方で眠る竜のものであろうか。
少し離れたところに見える倉庫には魔導バイクでも入っているのかもしれない。
「よう、ティキじゃねえか。
あいつってば、しょんぼり寂しそうにしてたぜ?」
ギルドの領内に踏み入れたティキに届くのは、大きくハスキーな声。
振り返るとそこにいるのは赤色のかなり短めに刈り上げられた背の高く程よく筋肉のついた日に焼けたシルエット。
その勇ましい顔つきだけを見れば男のようだが。
――豊満な胸部を強調するように露出度の高い衣服が女性としての魅力を振りまいている。
彼女こそギルドのメンバーの一人で、主にドラゴンの世話を担当している――ケイトである。
もちろん雷竜であるニコデムスも彼女の担当である。
「ちゃんと、俺がお前の代わりにお世話してやったからな。
でもなぁ、昔に比べると最近あいつ昔に俺に対してちょっとつれないんだよな。
絶対お前のせいだと思うわ、うん。
ま、すぐ連れてくるからそこで待ってろよ」
ケイトの言う通り、お目当ての相棒は直ぐにやってきた。
「ほらよ、おまちどうさん」
紫紺の鱗。パートナーとお揃いの青緑の瞳を持つ竜の赤子。
雷竜ニコデムス――ティキの眼前に姿を現した。
「ドラゴンか――僕もあまり見たことはないけど、やっぱりかっこいいものだね。
主人公の勇者の相棒によくなるのもわかる気がするよ」
「なぁんだ、兄ちゃん。ひょろ弱そうだけどよくわかってんじゃねぇか。
ちょっとだけ見直したぜ」
ニコデムスに対して素直な感想をこぼすオレットに対して、ケイトのからかいが飛んだ。
* * *
それなりの冒険者が四人と竜が控えているからか。
狼等の野生動物や低級な妖魔たちとの本格的な遭遇もなく、
彼らの歩みは極めて順調なものであった。
道中二日目の夜、五人と一匹は草叢の上で夜が明けるのを待っていた。
穏やかで心地よい風が背中を撫でていく。
空は晴れきって、空に真ん丸と浮かぶ月が綺麗だ。
星はまるでどこまでも続くように広がっている。
「こういう綺麗な夜空を見ると、少しロマンチックな気分になるんだ。
恋の歌でも歌いすぎて――ついつい当てられたかな」
オレットは丁寧な当初の状態と比べると、
だいぶ砕けた――でも穏やかな様子で話していた。
これが、どちらかというと本来の彼なのであろう。
「恋の歌と言えば――そうだ。
少しだけ話した伝承の中ではコンチェルティアの森に住む妖精が、
ある男の愛しい人へ想う愛の深さに胸を打たれて力を貸したそうだよ。
なんでも、昔高い塔の上から降りられなかった女性(ひと)を助けるために、
彼は妖精の力を借りてその天辺まで舞い上がって助けたんだそうだ。
面白い話だよね......君たちはこの話、本当のことだと思うかい?」
普通に考えれば、荒唐無稽な話である。
だが、事実は小説よりも奇なりともいう。
この出来事が真実かどうか物語の登場人物のみ知るところである。
今という時代を生きる者たちは、この出来事を伝承という歌物語を通して想像するしかない。
――若しくは物語の鍵となる妖精本人に尋ねるか。
ちなみにヴェンデルベルトはこの伝承の内容についても覚えがあった。
他に至高の歌い手と呼ばれた乙女の声をその力で世界中に届けたとか。
卑しい商人が大きな翡翠を持ち込んだ時は宝石だけ奪って商人を地の果てまで吹き飛ばしたとか。
嘘みたいな伝承の中にその妖精が登場していることを彼は知っている。
「僕は――本当だと思いたいな。
そうすれば僕の願いも叶うかもしれないから......そういえば」
オレットはふと思い出したようにヴェンデルベルトの方を見やる。
「僕の探している人について聞きたいって言ってましたよね。
実はうまく説明するのが難しいんだ。
僕の幼馴染だけど幼馴染じゃなくて......知っている人だけど知らない人。
――でも間違いなく、僕にとっては大切な思い出深い人なんだ」
星を見上げてしみじみとオレットは語る。
ヴェンデルベルトは少しはぐらかされたと感じてもいいかもしれない。
それでも、彼の気持ちはこの場にいる四人――若しくはもう一匹にも伝わるだろう。
ちょうど夜空の隅で流星が駆けたように見えたのは幻だったであろうか。
「あ、そういえば君たちはこのまま直接森に向かうかい?
それとも少しコンチェルティアで休んでから行くかな。
僕はどっちでもいいよ――もちろん早く森に行きたいとは思うけれど。
僕は君たちを信じてるから。君たちに任せるよ」
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
こちらがメイン進行です。
少なくともこちらの記事に対してはお返しを宜しくお願い致します。
前半部はライダーギルドでのシーンです。
【ケイト・ガルグイユ】について『演者の一覧』に登録しておきます。
ニコデムスとの感動の再会シーンも描こうとしましたが、
いつもと違うニコデムスになるのもあれなので、出た瞬間で止めました(・∋・)
キャスパーさんはお好きに書いて良いのですよ。勿論他の方々も。
後半部はルキスラを少し出たあとの夜のシーンです。
柑橘さんのダイスの出目はここで使用させていただきました。
>少しだけヴェンデルベルトの返しを追記しております。
皆さんは今後の行動をご決定ください。
主な選択肢は2つです。
・コンチェルティアの森にそのまま向かう。
・一度コンチェルティアを訪ねる。
他にも行いたい行動があればそちらでも構いません。
オレットは皆様に完全にお任せします。
また次シーンも時間を一気に進めますので、
この場面で質問がございましたら、こちらでお願いします。
コンチェルティアに行くのが決定し、私はまずナゴーヤ殿のところへ向かった。
「ナゴーヤ殿。ご紹介いただいた依頼、受けることになりました。つきましてはエクセターに『伝言』をお願いできますでしょうか。私たちは依頼を受けましたので、留守を頼みます、と」
「それから、コンチェルティアについて現在の状況をご存じではないでしょうか?なにぶん噂話には疎くて」
「最後に。保存食を頂けますか?」
大事なことはそれ位か。
PL柑橘より
噂話を聞いて、保存食もちゃんともらいます!
オレットの依頼受諾後、ヴェンデルベルトはナゴーヤに声を掛ける。
>「ナゴーヤ殿。ご紹介いただいた依頼、受けることになりました。つきましてはエクセターに『伝言』をお願いできますでしょうか。私たちは依頼を受けましたので、留守を頼みます、と」
「そうか。まあお前たちなら大丈夫だとは思うが、気をつけて行ってこい。
エクセターにはちゃんと俺から話をしておくからな」
>「それから、コンチェルティアについて現在の状況をご存じではないでしょうか?なにぶん噂話には疎くて」
「コンチェルティアは華やかな街ではあるが...。
最近はどうやら雲行きが怪しいな、貴族の令嬢が邪教の教団に攫わてからだ。
ついこの前は、何やら立て続けで人殺しもあったそうだ――しかもキナ臭いやつがな」
>「最後に。保存食を頂けますか?」
「すぐ近くに街がある場所だ。
三日分ずつありゃ十分だろう」
話の最後に用意した全員分の保存食をナゴーヤはそれぞれに配った。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
行動の判断材料として簡潔にお答え。
保存食は三日分ずつどうぞです。
このことも踏まえて次回の行動をご決定ください。
ガシャンガシャン
うれしくて、じっとしていられない!
ルキスラを出発する前に、ティキさんは寄る所があるらしい
そこまで、飛んだり跳ねたりしてついていった
* * *
訪れたのはライダーギルド。馬やバイク、乗れるものならなんでも集めた不思議な場所だ
>「よう、ティキじゃねえか。」
たくましい女の人が呼びかけている
このギルドの飼育員で、ティキさんと知り合いのようだ
>「ま、すぐ連れてくるからそこで待ってろよ」
もうすぐで、名高いあのいきものと顔を合わせることになる
ワクワクが加速する
>「ほらよ、おまちどうさん」
彼女と一緒にでてきたのは竜。そう、竜だ
オレットさんが率直な感想を漏らす
>「ドラゴンか――僕もあまり見たことはないけど、やっぱりかっこいいものだね。」
そのとおり!ドラゴンと言えば知らない人はまずいない
冒険者なら、誰しも一度は憧れるだろう
竜にとっては赤ん坊でも、十分すぎる巨体は、その辺ので見かけるトカゲなんかと比べ物にならない
大きな翼と硬い鱗を持つこの幻獣は、まさに、力の象徴と言えるだろう
触れてみたら、どんな感じなんだろう。伝説はよく聞くのに、感触はまるで想像できない
「ティキさん!ドラゴン、さわってみてもいいかな?」
許可をもらって、チャレンジしてみる
驚かせないように背を低くして、ゆっくり近づいて声をかける
「よろしくおねがいしまーす...」
右手で頬に触れてみると、少しやわらかくて、内側に丈夫な骨があるように感じる
あたたかいものが、伝わってきたような気がした
* * *
出発してから2日、ここまで無事に来ることができた
夜、休憩を兼ねて日の出を待っていた。澄んだ空に、星と月がよく見える
>「こういう綺麗な夜空を見ると、少しロマンチックな気分になるんだ。
恋の歌でも歌いすぎて――ついつい当てられたかな」
オレットさんは、初対面のときよりも楽な感じで話す
ここまでの旅で、少しは打ち解けることができただろうか
>「恋の歌と言えば――そうだ。」
彼は、コンチェルティアの森に住む妖精の、伝承を話してくれた。
愛しい人を想う男性に胸を打たれて、高い塔の上から降りれない女性を助けるために、力を貸してくれたんだとか
>「面白い話だよね......君たちはこの話、本当のことだと思うかい?」
「...本当だと思うよ
――お父さんがね、炭と炎を加えるだけで、黒い砂を鋼に変たのを見たことがあるんだ
小さかったけど、武具に使えそうなくらい立派だったよ。話を聞いたときは、信じられなかったんだけどね...
一見、ありえないような伝説でも、事実かもしれない
"火のないところに煙はたたない"なんて、言葉もあるしね」
一番悲しいことは、信じていたものが壊れることじゃなくて、可能性を捨てきって、何も動けなくなることだと思う
たとえ嘘だとしても、人の活力になれる伝承は、それだけで素敵じゃないかな
>「僕は――本当だと思いたいな。
そうすれば僕の願いも叶うかもしれないから......」
その後も、彼は探している人のこととか、話してくれた。
まったりした時間が流れていく
>「あ、そういえば君たちはこのまま直接森に向かうかい?
それとも少しコンチェルティアで休んでから行くかな。
僕は君たちを信じてるから。君たちに任せるよ」
わたしたちは、少しこれからの予定について話し合って、森へ直接いくことに決めた
確かに、ナゴーヤさんから街のよくない噂を聞いているし、わざわざ町へ寄る必要もないだろう
明日からは、少し距離を置いて、みんなを守らなくちゃ
―――――――――――――――――――――――――――――――
PL玉鋼より
頑張って少し早めの投稿 結局予定は聞けませんでした
キャスパーさん、突然の要求に答えていただき、ありがとうございます。
ドラゴンは、やっぱりいいものですよね
ヴェンデルベルトの発言は、入れるスペースが無かったので、こちらからは描写しないことにしまた。
のりたまさん、確認ありがとうございました
>「よう、ティキじゃねえか。
あいつってば、しょんぼり寂しそうにしてたぜ?」
ライダーギルドへ踏み込んですぐ、聞きなれた声がすっ飛んでくる。
そちらを振り返ると、思った通り大柄な女性が立っていた。
「ケイト、久しぶり。最近勉強してるものがあって、ちょっとね」
>「ちゃんと、俺がお前の代わりにお世話してやったからな。
でもなぁ、昔に比べると最近あいつ昔に俺に対してちょっとつれないんだよな。
絶対お前のせいだと思うわ、うん。
ま、すぐ連れてくるからそこで待ってろよ」
聞いて、ぶはっと噴き出した。
「そりゃ悪かったね。でも、あいつはもう私のものだよ」
聞いているのかいないのか、ケイトは一度騎獣舎へ入っていくと、すぐに私の騎獣を連れてきた。
>「ほらよ、おまちどうさん」
連れてこられた私の騎獣。幼龍は大きく伸びをした。
日の元に照らされ、紫紺の鱗は一層深く輝いている。
『ニコデムス。調子は?』
私が声をかけてやると、ニコデムスは翼をばたばたやりながら唸る。
『ナマってるかも。ナニしてたの?』
「えっとね......」
「―おいで」
腿に巻き付けた宝石ケースを見せながら、翡翠が入っているあたりをこつこつと叩く。
途端に宝石が輝き小さな影がふわりと出てきたかと思うと、すぐに私の髪の中へ隠れてしまった。
「エコー、またよろしく」
「よろしくー」
今呼び出したのは風の妖精、エコーだ。恥ずかしがり屋だが、返事だけはかならずしてくれる。
「今回はこの面子で仕事だから、顔覚えておいて。そしたら帰っていいよ」
エコーは髪の中から顔だけ出して、みんなをぐるりと見回した。
「この前のうさぎさんだ」
本当に小さな声で少しほっとしたように言うと、ヴェンさんが何か言う前に顔を引っ込め、そのまま姿を消してしまった。
あのエコー、ヴェンさんを覚えていたか。もしかしたら、ミントのことも覚えているのだろうか。
ニコデムスに向き直り、再び声をかける。
『見た、今の?たまにこういうのと一緒に行くことがあるだろうから、覚えておいて』
『......ワカった』
そうこうしていると、タタラが興奮気味に私にたずねてきた。
>「ティキさん!ドラゴン、さわってみてもいいですか?」
「いいよ、一応あごの下あたりには触れないようにね。『―攻撃するなよ、ニコ』」
>「よろしくおねがいしまーす...」
うん、少々イラッと来ているみたいだが、撫でられても大人しくしている。いい子だから、そんなに睨んでやるな。
それにしてもいきなり頬を触りに行くなんて、意外と物怖じしない娘なんだろうか。
「―さてみんな、寄ってもらって悪かったね。出発しようか」
皆に声をかけ、龍の背に跨る。久々の仕事に、ニコデムスは落雷のような咆哮をあげた。
* * *
二日目の夜。
愛用の槍の手入れをしていると、オレットはふいに語りだした。その視線を追うと、星と月とが真っ黒な空に煌々と光っていた。ああ、確かによい夜だ。
彼が語ったのは、妖精の助けを借りたという歌物語だった。
>君たちはこの話、本当のことだと思うかい?」
本当かどうか、か。
自分の宝石のケースに手を当て、ゆっくりと撫でる。
「大地を揺らす。大河の流れを変える。物を一瞬にして灰にする。瞬間移動、姿を消す、記憶を奪う。全て妖精の力で可能なことだ」
実際に己が使ったわけではない。だが、私だって勉強したのだ。
「その話に妖精が本当に絡んでいるのなら、風に人を乗せるぐらい造作もないだろうさ」
私は出発の折、一度妖精を呼び出した。あれができるのは、ものを少し浮かすくらいのものだろうか。だがもっと高位の妖精であったら、おとぎ話のような事でもあっさりやってのけてしまうのではと思う。
>「あ、そういえば君たちはこのまま直接森に向かうかい?
それとも少しコンチェルティアで休んでから行くかな。
僕はどっちでもいいよ――もちろん早く森に行きたいとは思うけれど。
僕は君たちを信じてるから。君たちに任せるよ」
「このまま直接、森へ向かいたい。出発前にヴェンさんが、宿の主人に街で事件が起こっていると聞いたそうだ」
コンチェルティアには私も寄ってみたいが、今は仕事。全員にまだまだ余裕はあるし、無理して不穏な話の上がっている場所に行くこともないだろう。
「もちろん護衛はきっちりやる。―探し人、見つかるといいね」
最後にそう声をかけて、私は再び武具の手入れに戻ることにした。
PL
長いかも。ギルドにて、フェアリーウィッシュ行使しました。
19:36:59 キャスパー@ティキ 行使判定 2d+5 Dice:2D6[2,4]+5=11
『』内の台詞はドラゴン語です。ドラゴン語を取得している人のみ理解できるってことで。
依頼を受けた俺たちはコンチェルティアを目指して出発した。
だが街道を行く前にティキさんの相棒である竜を迎えに行くらしい。
ルキスラを少し出たところのライダーギルドにやって来た。
どうやらここにその竜がいるらしい。
ギルドに一歩踏み入れると、ティキさんに大きな女性が話しかけてきた。
何がとは言わないが...
話を聞くにこの女性はティキさんの相棒の世話をしているらしい。
しばらくしてから紫紺の竜がやって来た。
俺は正直ビビった。
生で竜を見ることは今まで一度もなかったし、ここまで迫力のあるものだとは思っていなかった。
だが同時に
『カッコいい...』
と呟いていた俺がいた。
道中は敵対生物との本格的な遭遇は無かった。
楽だからこのまま遭遇しないに越したことはないが。
道中二日目の夜、俺たちは夜が明けるのを待っていた。
その中、オレットさんが例の伝承について話してくれた。
『ロマンチックなお話っすね。』
俺はそう答えた。
するとオレットさんはヴェンデルベルトさんの方を見て、探している人について話し始めた。
詳しいことは俺には理解できなかったが、彼が心の底からその人を探し出したいと思っていることだけは伝わってきた。
町に向かうか森に向かうかという話になり、話し合いの結果、森に向かうことになった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
PLより
うーん...やっぱり他の人と比べるとどうも薄いですね。
表現力が欲しいなぁ...
宿を出る前にナゴーヤ殿がいるカウンターへ向かい、コンチェルティアの噂を聞くことが出来た。
>「最近はどうやら雲行きが怪しいな、貴族の令嬢が邪教の教団に攫わてからだ。
> ついこの前は、何やら立て続けで人殺しもあったそうだ――しかもキナ臭いやつがな」
どうやら、かの街は華やかなりし、と言うだけではないらしい。目的はその周辺の森であるから、なるべく関わり合いにならないよう行動したいものだった。
保存食も3日分貰う事が出来た。全員分に配られたそれは、もはや慣れた味だった。
◇ ◇ ◇
ティキがニコデムス君を迎えに行くと言うので、私も同行させてもらう。
竜の仔と聞いて興味がわいたのか、全員で行くことになった。
ライダーギルド。騎獣と呼ばれる生き物たちを管理、育成、調教する組織だ。
私はあまり自分では利用しないが、ティキの連れとしては何度か足を運んでいる。
いつ来ても興味深い場所である。
馬の嘶く声、ドラゴンのいびき。上空には調教中らしきペガサスの姿も見える。
お互いを相棒として動く戦場での姿に、私は何度見惚れただろう。
ドラゴンの調教係であるケイト嬢は今日も元気そうだ。はつらつとした姿は、ハッとするほど美しい。
連れられてきたニコデムスはもうティキを相棒として認識しているらしい。ほかのものにレンタルされても反応が悪い、とのことだった。ライダーギルドには悪いが、大変に微笑ましいことである。
ティキがニコデムスと対面し、妖精を呼ぶ。エコー。小さな少女の姿の妖精。
>「この前のうさぎさんだ」
彼女にそう言われ、返事をする前に消えられてしまった。かの妖精は全く人見知りで、可愛らしいものである。
>「―さてみんな、寄ってもらって悪かったね。出発しようか」
「ええ、行きましょうか」
ティキと、ニコデムスの号令で、私達は街道を進むことになった。
◇ ◇ ◇
道中二日目の夜、私は日課となった紅茶を入れて、炎を囲んでいた。
紅茶が苦手なティキには、気に入って貰えたらしい緑茶を入れる。
美しい夜だった。脅威はなく、空は晴れ渡っている。月と、それに負けじと輝く星たち。
月と星にまつわる逸話はたくさんある。そう、あれは...
>「こういう綺麗な夜空を見ると、少しロマンチックな気分になるんだ。
> 恋の歌でも歌いすぎて――ついつい当てられたかな」
「良いことだと思いますよ。情緒豊かな証でしょう。それこそ、吟遊詩人には執拗な資質です」
依頼人のオレット氏は、道中弱音を吐かなかった。吟遊詩人であるのだから、旅には慣れていると言う事もあるのだろう。少しずつではあるが表情も柔らかくなって、態度も気安くなった。
コンチェルティアにまつわる恋の話。この場合注目すべきは妖精の助力があったと言う事だろうか。
「あぁ、その話は私も存じておりますよ。確か他の話もあったはずですね。確か...」
私の知っている逸話も話してみると、存外多くの妖精に関する話が残っていることが分かる。
ならば、これは根も葉もない話ではないのだろう。
>「僕の探している人について聞きたいって言ってましたよね。
実はうまく説明するのが難しいんだ。
僕の幼馴染だけど幼馴染じゃなくて......知っている人だけど知らない人。
――でも間違いなく、僕にとっては大切な思い出深い人なんだ」
覚えていたのか。そうは思ったが、なにやら表現は曖昧で、不確かなものだ。はぐらかされているような気もするし、何やら言う決心がまだついていないような気もする。
しかし、かの人のために、と言う芯の部分は確かなようだ。
ならば、おいおい話してくれることもあるだろう。私は納得することにした。
「では、直接森へ行く、と言う事で宜しいですね」
ナゴーヤ殿に聞いた話をすると、皆の意見は一致した。保存食の余裕があるし、万が一の時は食料の買い出しにのみ行けばよい、と言う結論になる。
紅茶の蓄えが少なくなっていることだけが、唯一の不満だった。
GMさんへ
ゴーレム作ってても良いですか?寝る前に作るかんじでお願いします
ライダーギルドにてケイトとティキの二人は久々に顔を合わせたようだ。
>「ケイト、久しぶり。最近勉強してるものがあって、ちょっとね」
「かぁー、勉強ときたか。
冒険者さんは大変ですなー。
――俺だったら、半日持たずにオーバーヒートだわ」
ティキがニコデムスに会いにそれなりに訪れることもあり、二人も軽口を言える程度には親密なようだ。
* * *
――出発時。
轟くような咆吼を上げるニコデムス。
『ったく、うっせーんだよ、お前はよぉ』
全然迷惑そうではない様子でニコデムスをの背後をぽんと叩く。
『ティキのこと、守ってやれよ?』
ぼそっと呟いてから。
「ちゃーんと元気に帰って来なかったら俺がぶん殴ってやるからな!
気をつけて行ってこいよ!」
ケイトはティキとニコデムスたちを豪快に手を振って送り出す。
* * *
夜の草原でオレットが語る伝承に対して冒険者たちの視点はそれぞれだった。
それでも一つだけ共通している箇所がある。
決して、嘘だ夢だとオレットの話を否定しなかった。
浪曼を追いかけ、明日に羽ばたく夢を見る志――それこそ冒険者の証なのであろうか。
今後、ひとまず街へ寄るか直接森へ行くかというオレットの問いに対しては、
>「では、直接森へ行く、と言う事で宜しいですね」
直接森へ向かうことで冒険者たちの気持ちは一致した。
「そうか、じゃあ直接森までよろしく頼むよ――ありがとう」
どちらに行くか言いだしたのはオレットであるが、彼としては少しでも早く森に行きたかったのだろう。
こういうところも彼の性質である。
話の最後に用意した全員分の保存食をナゴーヤはそれぞれに配った。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
とりあえず本進行までのちょっとした繋ぎです。
もし何か返したいことなどございましたら、こちらにどうぞ。
続いてメイン進行をあげますね。