C1_森の中の邂逅
タタラが様々な感覚を用いて、目の前に立つ木の不思議を確かめてみようとするも。
特に他の一般的な木々に比べて異質な点は存在していなかった。
――だからこそ、木の中腹にある謎の現象が際立って見えるのだ。
ヴェンデルベルトは木の周辺に咲き誇る桃色の花々に目をつけた。
それは花弁がハート型になっている花であった。
それゆえ、押し花にしてお守りにすると恋が成就するという話もあるそうだ。
目の前に聳え立つ不可思議な現象。
それを前にして冒険者たちが己の好奇心を抑えられるはずもなかった。
「うん、そうしよう。
くぐり抜けてみよう。
――あとからついていけばいいかな?」
オレットもそれに従う。
ティキがニコデムスを彫像化させた後。
冒険者とオレットは樹木の中へと自らの体を埋めていく。
――体が軽い。
重力を感じない。
これは、落下していく感覚?
いや、浮遊感だ。
視界は薄緑色に染められて。
聴覚は風の音に満ちていく。
もはや何もわからなくなる。
その先に――待っていたのは。
* * *
「ここは......」
そこは明らかに今までの世界とは違っていた。
まず、何よりも空気が美味しい。
風が澄んでいて綺麗なのだ。
その綺麗さはタタラのような穢れを帯びた者にとっては多少居心地が悪く感じるかもしれないが。
「とても幻想的な風景だね。
これが妖精の力なのかな」
オレットは周囲の壮麗さに息を漏らす。
翡翠や翠玉でできた木々。
それらに近づけば風の囁きを感じることができるだろう。
力を入れてみれば枝や葉がぽきりと折れる。
手で触り、目で眺めてみればやはり宝石の質感だ。
だが原石ではなく研磨された様子であるのはこの世界の魔力の仕業であろうか。
宝石の木々や草花のなか、不自然に人が通りやすく整えられた道らしき空間がある。
ちょうどそれらの道は左右に二手に分かれている。
左手の方からは歌が聞こえてくるのが分かるであろう。
「歌声はあっちから聞こえてくるね。
向こうに誰かいるのかな」
オレットの耳にもその歌声は届いているようである。
それなりの大きさで聞こえているのだから、誰でも聞こえるものだ。
逆に右の方の道からは特に音も聞こえない。
ただ風が流れてくる音がするだけだ。
これらの道は何処までも続いているように見える。
森に煌く緑色の輝きが、正常な感覚を狂わせているのだろうか。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
こちらはヴェンデルベルトとティキの探求者《Seekers》のおふたりと、
タタラとプラリネ用の新しいカテゴリです。
ここからの4人のPCの日記はこのカテゴリにご記載ください。
桃色の花が欲しければレンジャー+器用度Bで目標値10の判定に成功すれば、
綺麗に花を摘むことができます。
4人+αは妖精の森に到着したところです。
森の入口付近には現在危険はございません。
ニコデムスは好きなタイミングで元の大きさに戻していただいて構いません。
皆さんは次の行動を決定してください。
主な選択肢は2つです。
・左の道へ行く
・右の道へ行く
他に起こしたい行動がございましたら、そちらでも構いません。
このカテゴリに記事を投稿する際は、
カテゴリ『C1_森の中の邂逅』にチェックを入れて投稿してください。
「これはこれは、可愛らしい」
周囲に咲く花の花弁はハートの形をしており、そこから恋のおまじないとしてお守りにする場合もあるようだ。
知り合いにそれに悩んでいる人物は居ただろうか。話のタネに渡しても良いかもしれない。
タタラ嬢が巨木に取りついている間に桃色の花冠に手を伸ばす。風になびくそれは可憐だ。
「ええと、確か......」
ごそごそと荷物を探り、目的のものを取り出す。小型ナイフと白紙の本。
背伸びをしてプツリと幾つか茎を切り、本の半ばに形を整えて挟み込んだ。
「これでよし、と」
帰ったら羊皮紙に挟みなおして重しをしておこう。数日たてば綺麗な押し花が出来上がることだろう。
しおりにすれば普段使いも出来るし、悩んでいる知り合いにあったならあげても良いかもしれない。
>「うん、そうしよう。
くぐり抜けてみよう。
――あとからついていけばいいかな?」
「えぇ、そうしてください。万が一があってはいけませんから」
オレット氏の言葉に皆のところへ戻り、そうしてその現象と向き合う。さぁ、何が待っているのだろうか。
◇ ◇ ◇
「ほうほう、これはこれは興味深いですね」
投げ出されたような感覚を覚えながら、周囲を見回した。
これはどういう事であろうか。そろそろ冬毛に生え変わり始めている毛がふんわりとなびいている。
分かるのは薄緑の光と、強くなる風の音。しかし、私はのんびりと構えていた。何故なら危険を感じないからだ。
◇ ◇ ◇
ぱちくりと瞬きをして、信じられない光景に目を凝らす。ほてほてと心のままに近寄ったそれは、翡翠や翠玉でできた木々や草花であった。
風の妖精の力であろうか、何かの声が聞こえてきそうなほど美しい。
しゃがみ込み足元のそれに触れてみると存外強度があることが分かり、力を入れて手折ってみることにする。
ポキリと折れた感触は植物のそれではなく、鉱物の硬さで。
私はそれを布で包み込み袋へ仕舞うと、使命感と共に今度は実のなっている木の枝に手を伸ばした。
「む、これは中々手ごわい」
ぐいぐいと力を入れるがしっかりした翠の枝は硬く、先ほどと同じようには行かなかった。
体重をかけるが私の微々たるそれでは如何ともしがたく。私は少しの間格闘することになったのだった。
◇ ◇ ◇
>「歌声はあっちから聞こえてくるね。
向こうに誰かいるのかな」
分かれ道は左右に続いている。歌声は左手からだ。逆側からは何も聞こえてこない。
これが純粋に探索目的出来ているのなら、何かありそうな左より先に
右を調べるところではあるのだが...。
「目的は妖精の力を借りることですから。誰かいるようならそちらの方が良いのではないでしょうか」
まずは、オレット氏の依頼を達成しなければ。探索はその後でも出来るだろう。そうだと良いと思う。
と言うわけで左に1票投じておきます。翡翠の枝と格闘するお爺ちゃんを手伝ってくれても良いんですよ!ですよ!
18:42:11 柑橘 桃色の花採取 2d+3 Dice:2D6[6,4]+3=13
「一応、確かめてみましょうか。エコー、いったん戻れ」
一度エコーに戻ってもらい、別の宝石を取り出す。
《もう一度頼む。ウィルオー・ウィスプ。》
最後の魔晶石を使い、妖精を呼び出す。
私自身のマナ残量もほぼ限界だったが、訓練のおかげもあってか以前のような眠気は無い。
《さて、友よ。また教えてほしいことがある》
妖精のことは、妖精に聞く。先ほどのように光の妖精を呼び出し、妖精語で尋ねた。
ニコデムスもこのタイミングで彫像化を解除しておきます。
後でまた本投稿します。
質問内容は
・ここがどういった空間であるのか
・仲間の気配がするのはどちらの道か
・どれくらいの距離にいるか
・こちら(ウィスプ含む)の存在に気付いているようであるか、招いているか拒んでいるか
聞けるだけ聞いておきます
サモンフェアリー行使
20:30:09 キャスパー@ティキ 2d+5 Dice:2D6[4,5]+5=14
残りMP1/15
>《もう一度頼む。ウィルオー・ウィスプ。》
再度ティキが目前に呼び出すのはウィル・オー・ウィスプ。
緑色に煌く世界に淡く白い光がコントラストを生み出す。
>《さて、友よ。また教えてほしいことがある》
ティキが尋ねるのはこの森について。
仲間――つまり妖精の所在とその距離。
そして、我々は招かれているのかの確認。
* * *
ウィスプは応える。
この森はマナでほぼ全てが形作られた場所であるそうだ。
明確な物質を持つものはごく僅かである。
大いなる風の力を中央――やや右寄りに感じるという。
ただその距離はそこそこあるようだ。
それでもその感覚を強く感じるというのだから目的の対象は大いなる魔力の持ち主なのであろう。
一方少し左手に進んだ先はちょっとだけ嫌な感じがするという。
妖精が感じる悪寒――おそらく対象は穢れだ。
左方にはほんの少し穢れている何かがある。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
ティキにショートレス。
だいたい上記のことがわかります。
左方向の穢れについてですが、データ的には『1点』の穢れです。
道決定の参考にしてください(*´∀`*)
匂いや味を確かめて見ると、いたって普通の木だった
ますます不思議だ。興味はさらに、あの中へ惹き付けられる
心を踊らせながら、穴の中へ向かった
* * *
「う...」
すごい!空を飛んでいるみたい!
翠にひかる宝石でできた森では、魔法のような風で体が軽い
透き通った空気を飛ぶ、ホタルのような感覚。明るい気持ちが膨らんで、駆けていく
わたしがナイトメアでなければ、跳ね回っていた
ナイトメアでなければ
木の中の森は、夢だと錯覚しそうなほど潔白だ
吸い込んだ息を吐き出すことを、少しためらった
わたしは、ここにいないほうがいいと、理由がないまま理解した
おもしろくて、素敵な場所なのに、素直に喜べない
...ここへ入る目的が、個人的な好奇心だけなら、わたしは絵の外で待っていることを提案したんだろう
>「む、これは中々手ごわい」
ヴェンデルベルトさんは翡翠の枝に興味があるようで、持っていくために格闘している。力が足りなくて、苦戦してるようだ
手伝ってあげよう。数歩あゆみ寄って、、、足が止まる
この場所から威圧されている。わたしの、何かの感情が勝手に圧力をうけて体を止める
大きなものが2つ、頭のなかで混ざってよくわからなくなってきた
わたしは、なんのためにここに来たんだっけ?
自分に問いかけながら、ナイフを取り出した
「...
うおおおおおおおおおおっ!!」
走り寄り、実のつい翡翠の枝へ飛びついてナイフを押し当てる
ガリガリ動かして、切りたい位置に切り傷をつける
片手で枝を引っ張り回しながら、もう片方の手を傷の反対側にあて、一気に力を込めて折る
硬い物をキレイに折る方法を、お父さんに教えてもらった
「はい、ヴェンデルベルトさん!
どうぞ!」
わたしは、こんな人の役にたつためにここへ来た
やってみせるって約束したから
不安はまだなくならない。それでも、もっと強いものがわたしを動かしてくれる
足が鎧よりも重い
いつも以上に長い道にそって、みんなについていった
―――――――――――――――――――――――――――――――
PL玉鋼より
自暴自棄になったわけではないので、ただ叩き折るよりもこっちのほうがこのPCらしいと思います
PLは左に行くに1票です。やはり確実になにかあるほうから行っておきたいです
PCは他の人のあとをついていくだけなので、特に意見は出しません
《ありがとう》
魔法を解除し、ウィルオー・ウィスプに帰ってもらう。
さて、オレットには聞こえていたろうが、みんなにも説明しよう。
「強大な風の力を中央やや右寄りに感じると、言っていた。そして左の道に、微弱な穢れを持つ者がいるとも。弱い蛮族のそれよりも小さな......」
「あ、もういいよ」
彫像から契約証を剥がし、ニコデムスを自由にする。ずしんと地響きを立て、再び雷龍が現れた。
それを確認し、言葉を続ける。
「―穢れを嫌う妖精だ、左の道にいるとは考えにくいけれど、どうする」
PCとしては右の道を推してますが、左の意見があるならそちらに同調して構いません。
絵画をくぐると浮遊感に襲われた。
まるで風になったようだった。
宝石の木々や草花の中に道があった。
ティキさんが妖精と話す。
>「強大な風の力を中央やや右寄りに感じると、言っていた。そして左の道に、微弱な穢れを持つ者がいるとも。弱い蛮族のそれよりも小さな......」
なるほど。
もしかしたら右のほうに妖精がいるのかもしれないのかな?
この空間をもっと目に焼き付けたい。
そんな感情が生まれた。
『俺は左に行ってみたいっすね。安全を確保したですし、何よりもっと色々なものを見てみたいんすよ。』
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PLからは特にありません。
>「...うおおおおおおおおおおっ!!」
翡翠の枝と格闘していると、タタラ嬢が勇ましく突進してきた。
ナイフで傷をつけ、そこから降り取る方法は堂に入った物だった。
>「はい、ヴェンデルベルトさん!
どうぞ!」
「有難うございます。見事なものですね」
切れ目に目をやれば綺麗な断面を覗かせている。ホクホクとした気分でこれもまた丁寧に背負い袋に仕舞いこんだ。
◇ ◇ ◇
>「強大な風の力を中央やや右寄りに感じると、言っていた。そして左の道に、微弱な穢れを持つ者がいるとも。弱い蛮族のそれよりも小さな......」
>「―穢れを嫌う妖精だ、左の道にいるとは考えにくいけれど、どうする」
ティキが再び妖精を呼び出し、この場所の事を訪ねたようだ。
「つまり、この歌を歌っているのは穢れを持った者だと?」
美しい歌だと思っていた。今でも、それを聞いてもなおずっと聞いていたいと思わせる歌だ。
「穢れとは、そのものの美しさを損ねるものでは決して無いのでしょうか。
私は、この歌を歌っているのがそうだと知っても尚、この歌は美しいと思います。
もっと傍で聞きたい、とも」
妖精の歌だ。妖精が人間を愛した歌。そして、人間が妖精を愛した歌。
「力を貸して貰るかどうかは分かりません。危険かもしれない。
けれど、私はこの声の主とオレットさん、あなたの共演を見たいと思います。
そしてそれはきっと素晴らしいものになると言う確信がある」
これは私の我がままである。願望であり、欲望である。
「ティキ、タタラ嬢。プラリネ君。この爺の望みに付き合っては貰えませんか?
私が先頭を歩きますので」
危険があるならば察して見せよう。私はタビットなのだから。
あくまで左推し!
左に行くか。
右に行くか。
左には穢れがあり。
右には何もない可能性もある。
それぞれに意見を交わし。
そして冒険者たちが最終的に決めて行き先は――左だった。
「うん、わかったよ......僕もこの歌が気になっていたから嬉しいな」
オレットもどちらかというと左に行きたいと思っていたようだ。
ヴェンデルベルトがタタラに折ってもらった枝を手にし、彼らは深きへ向かっていく。
左手に向かっていくと歌声だけでなく、水の音が聞こえてくる。
水面が風に撫でられて発する爽やかなリズム。
――なんとなく体に感じる風も少し涼しげだ。
* * *
あれから少し歩いただろうか。
冒険者たちはついに歌声の発生源に遭遇する。
それは淡い桃色の長い髪がまるで花弁のような非常に美しい乙女であった。
その手には緑色のハープ。
この世界と同様水晶を加工して作られたもののようだ。
エメラルドグリーンの泉をぼんやりと眺めながら、
どこか聞き覚えのある歌を歌い続けていた彼女は冒険者らの来訪に気づき。
樹に背中を預けながらゆっくりと振り向いた。
歌が止み――風の音だけが聞こえている。
「あら、珍しい。
この森に人が訪ねてきたのはいつ以来かしら?」
少し驚いて見開かれた瞳は空のように澄み渡り。
言葉を投げかけた唇は薔薇のように艶やかだった。
彼女のような存在を人は絶世の美女とでも呼ぶのだろうか。
少なくともルキスラで出会う者たちと比べても抜きん出た美貌であることは間違いない。
頭の右側に付けられた白い大きな花飾りもチャーミングである。
「もしかして外の森で歌を歌っていたのは貴方たち?
なかなか上手だったから、ついつい聞き惚れていたわ。
聞いてたら私もだんだん歌いたくなって――ここでこうして歌を歌っていたの」
どうやら彼女はオレットの歌声を聞いていたらしい。
そして、彼女もまた自らの歌を歌ったからこそ、この世界への道標ができたのだろうか。
だとすれば、タタラの考えた作戦は非常に有効であったと言えるかもしれない。
「歌っていたのは僕です。
僕の歌を褒めてくださり、ありがとうございます。
あなたもとても歌がお上手ですよ、僕の方こそ聞き惚れてしまいそうだ」
やはり自分の歌を褒めてもらうことができて上機嫌なのであろうか。
オレットはどことなく嬉しそうである。
――目の前の彼女が美人だというのも多少はあるのかもしれない。
「まあ、私が作った歌だもの......上手くて当然よ。
逆に上手に歌いこなせなければ恥だわ」
彼女の歌は自分が作った歌だという。
オレットはその言葉を聞いてぽかんと目を丸くする。
「自分が作った......?
あなたは、いったい――?」
オレットがそんな表情になるのは当然だ。
今までずっと聞こえていたのは魔法文明時代に作られたと言われる歌。
現代から遥か遥か昔の時代の産物であるのだ。
「ええ、そうよ。
私――リナリア・アーツが作った歌」
彼女が明かした名。
リナリア・アーツとは。
「まさか、本当に......?」
リナリア・アーツとは現在にはその活躍が伝承としてのみ伝えられている――伝説の歌姫である。
当時彼女の歌声は風に運ばれるかのように世界中で愛され、彼女の名を知らぬものは誰ひとりいなかったという。
主な活動拠点であったと言われるザルツ地方にはリナリアが作ったと言われる歌が残っており、
今でも数多くの人に親しまれ、口ずさまれているという。
そんな時代の違う人物が今目の前にいるというのだ。
「そう、縁あってこのテンペストの世界に置いてもらっているの。
もうずっと長い間。
指はもちろん、口ですら数えられないくらい長くね」
――テンペスト。
その名を持つこの世界の維持者。
それこそが、今回の冒険者たちのゴール。
オレットが出会いたいと願っていた妖精なのだろうか。
「彼女なら、この森の奥にちゃんといるから。
きっと退屈してるから持って行ってあげたら喜ぶと思うわ――美しいものをね。
ただ、逆に醜いもの、汚いもの、穢れたものに対しては不機嫌になるの。
例えば――あなたのような」
リナリアが指差した先にいたのは、タタラだ。
彼女の生まれによる穢れのことを言っているのであろう。
だが、だとするとおかしなところがひとつだけある。
冒険者たちは気がつくかもしれない。
目の前にいる美しい乙女リナリア。
彼女もまたタタラと同様、穢れを帯びたナイトメアであるのだから。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
左手に進んだ先はこうなっておりました。
【リナリア・アーツ】を『演者の一覧』に登録しておきます。
リナリアについて見識判定が可能です。
成功すれば魔法文明時代に一世を風靡した歌姫の名だとわかります。
リナリアについて真偽判定が可能です。目標値は14です。
成功すれば、リナリアがナイトメアであることがわかります。
今回は完全におしゃべりシーンです(*´∀`*)
お好きにどうぞ!
でも、依頼達成は優先すべきことだし...そもそも、その人が友好的とは限らない
ナイトメアが殺戮目的で人を襲うという話はよく聞くし...でも、先入観だけで決めつけることはしたくない...
わたしには、どちらも薦められなかった
プラリネさんとヴェンデルベルトさんの提案で左へ進むことになった。オレットさんも歌が気になるらしい
好奇心というのは、強いものだな。みんなの考えが嬉しかった
* * *
しばらく歩いて、泉のあるところについた
女の人が歌っている。薄い赤の髪に花飾りをつけた、とてもキレイな人
ふと、入口で見た風景を思い出した
>「あら、珍しい。
この森に人が訪ねてきたのはいつ以来かしら?」
こちらに気がついて、驚きながら声をかけてくる
>「もしかして外の森で歌を歌っていたのは貴方たち?
なかなか上手だったから、ついつい聞き惚れていたわ。
聞いてたら私もだんだん歌いたくなって――ここでこうして歌を歌っていたの」
予想とは少し違っていたけど、結果的に妖精に近づくことができた。つまり、作戦成功だ
やった! 心の中でガッツポーズ
少し元気がでてきた
* * *
>「まさか、本当に......?」
オレットさんの表情をみれば、この人はただ者ではないことがよくわかる
>「そう、縁あってこのテンペストの世界に置いてもらっているの。
もうずっと長い間。」
ついに目的の名前を聞くことができた
この不思議な世界はテンペストさんのものらしい。伝承の妖精は実在したんだ!
>「彼女なら、この森の奥にちゃんといるから。
きっと退屈してるから持って行ってあげたら喜ぶと思うわ――美しいものをね。
ただ、逆に醜いもの、汚いもの、穢れたものに対しては不機嫌になるの。
例えば――あなたのような」
ドキリ 指先がこちらに向けられた。角と痣はしっかり隠していたはずなのに
帽子と鎧を身につけていることを手で確認する。心配になって、目でもしっかり確認した
なるほど、この人は妖精か、それに近い存在なんだろう。目ではない感覚で、穢れが見えるんだ
「...お...はじめまして、わたしはタタラ・スマイサー
なにから話せばいいのか...」
相手の気を害さないように、慎重に言葉を選ぶ
「...わけあって、ここのすごい妖精に力を貸してもらうために探していて、
わたしは、その護衛のためにここに来ていて...
勝手に入ってごめんなさい
ここが安全とは限らないから、念のためにわたしも入らせてもらったんだ」
事情の説明と謝罪。これはみんなに任せるわけにはいかない
「ここが安全なら、すぐに出ていこうとは思うけど...
なにか危険はあるのかな?
人を攻撃するものがいるとか、この奥にいる人とか...
この世界がいきなり閉じることがある...とか」
―――――――――――――――――――――――――――――――
PL玉鋼より
この状況でこんな言い回しをされたら、動揺して勘違いするでしょう
この森の安全について質問
聞きたいことがもうひとつありますが、とりあえずここで一区切り
>「あら、珍しい。
この森に人が訪ねてきたのはいつ以来かしら?」
「こんにちは。お邪魔しています。美しい場所ですね」
進んだ先にいたのは、麗しの乙女だった。
オレット氏の歌を聞いて自分も歌いたくなったのだと、それが先ほどの歌声なのだと言うその女性はリナリア・アーツと名乗る。
リナリア・アーツ。魔法文明時代に活躍したと言う歌姫の名前。
確かに彼女の歌声は類い稀な、と称されるに相応しいものだったが、そんなことがあり得るだろうか。
人には老いがある。いつまでも若々しいなどと言う事は、例外を除いてありえない。
彼女がずっといたと言うこの空間の時間軸がずれているか、もしくは『彼女には老いがない』かのどちらかだ。
ティキは言っていなかったか。「左側にいるのは穢れを持ったものだ」と。
>「そう、縁あってこのテンペストの世界に置いてもらっているの。
もうずっと長い間。
指はもちろん、口ですら数えられないくらい長くね」
「彼女なら、この森の奥にちゃんといるから。
きっと退屈してるから持って行ってあげたら喜ぶと思うわ――美しいものをね。
ただ、逆に醜いもの、汚いもの、穢れたものに対しては不機嫌になるの。
例えば――あなたのような」
そう言って、リナリア嬢はタタラ嬢を指し示す。
「と、言う事はテンペストは大変に知性の高い妖精と言う事ですね。魂の疵に惑わされることなく美しいものを見出せる目を持っている。リナリア嬢。あなたを、この世界に受け入れたように」
リナリア嬢はナイトメアだ。穢れを持っていること、魔法文明時代から生きているのに全く老いていないことがそれを証明している。
もしかしたらこの場所にいるのも関係しているかもしれない。妖精の力で作られた空間が、現実世界の理に従っているとは限らないだろう。
「リナリア嬢。あなたが作った歌は、今でも愛されていますよ」
童謡として親しまれていると言う事は、それが当たり前の存在であると言う事だ。
妖精の森の歌。どこまでが本当で、どこまでが創作かは分からない。しかし、いくばくかの真実が混ざっているのではないだろうか。
吟遊詩人は歌を作る、先ほどのオレット氏のように、その際自分の経験や伝聞したことをもとに作る可能性が高い。それならば。
「貴方は何を望んだのですか、何を願ったのですか」
男が愛しい彼女を助けるために妖精に願ったと言う歌。至高の歌い手と呼ばれた乙女の声をその力で世界中に届けた話。この伝承とは『伝説の歌姫』のことではないのだろうか。
だとすれば、男はその後どうなったのだろうか。
「貴方はここから出ることはあるのですか?食料はどうしているのですか?森で妖精を見たと言うのは貴方のことですか?」
どんな縁があってこの場所にいるのかは分からない。ナイトメアであるならばこの場所はリナリア嬢にとっても居心地の良い場所ではないはずなのに、何故ここにいるのだろう。
ナイトメアであっても受け入れられるものはいる。美しいものを持っているのであれば、なおさらだ。
仮に存在を否定されても、100年も経てば人は入れ替わる。なのに、どうしてこの場所にいることに拘っているのだろう。
少し視線を落としてその手に持つ透き通った緑のハープに写す。
この世界の植物と同じ材質で出来ているらしいそれは、風の妖精の手によるものだろうか。響き渡ったという逸話はこのハープによるものなのではなかろうか。
「そのハープを見せていただいてもよろしいですか?」
大事なものだろうから断られるかもしれないな、と思いながらも近くで見たいと言う欲求は抑えられない。それほどまでに美しいハープだ。
「この世界はテンペストの力によって保たれているようですが、あなたとテンペストの他に誰かいらっしゃらないのですか?寂しくはないのですか?」
妖精と会話が出来ても、触れ合うことは難しい。ここに来るまで他に人の気配はなかったから、リナリア嬢はずっと一人だったのだろうか。
この泉を見ていたことにも、意味があるのだろうか。
「テンペストと貴方は、いつもこうやって離れた場所にいるのですか?歌声だけ届くように?」
テンペストは穢れを嫌うと言った。しかし、リナリア嬢がこの世界に滞在することは許している。美しいものは好きだと言う事だから、彼女の歌声を愛したのだろう。
穢れている存在を嫌い、美しい歌声を愛しているならば一緒にいないのも理解できる。そうであるならば、テンペストの元へ行くときはタタラ嬢はここでリナリア嬢と話していてもらう方が良いかもしれない。
テンペスト。穢れを嫌い、醜いものを嫌い、汚いものを嫌い、しかし美しいものを愛する風の妖精。
美しいものをその元に持っていけば、話を聞いてくれるかもしれない。
美しいもの。オレット氏が届けられる、一等美しいものは。
「リナリア嬢。是非ともあなたとオレットさんの共演を聞きたいのですが、お願いできますでしょうか?」
一人でも素敵であったけれど、二人ならばその魅力は倍増するのではないだろうか。
稀代の歌姫に匹敵するとは思えないけれども、それでもオレット氏には叶えたい願いがあるのだ。その意思の力は、侮ることができない。
気に入られようと思うならば、考えられる中で一番素晴らしいものを捧げるべきだろう。
と、そこまで矢継ぎ早に浮かんだ事を質問して、ハッと我に返る。
自分の思考だけが先行して周りを見ていないことがあるのは、私の悪い癖だ。
「失礼しました。あまりにも美しい場所と、美しい歌を聞いた物で年甲斐もなく興奮していたようですね。お許しいただけますか?」
気づかない内に距離が近くなっていたリナリア嬢。
許しを請うように、その麗しい顔を見上げた。
◇ ◇ ◇
「ところでオレットさん。あなたの『望み』は風の妖精に叶えて貰える事が出来そうなものなのですか?」
ひと段落着いた後オレット氏の元へ行き、小声で質問する。妖精は得意不得意があるのだから、これは大事なことだった。
20:13:57 柑橘@ヴェンデルベルト 【リナリア・アーツ】 2d+11 Dice:2D6[1,6]+11=18
20:14:33 柑橘@ヴェンデルベルト リナリアについて真偽判定 2d+11 Dice:2D6[2,3]+11=16
20:14:54 柑橘@ヴェンデルベルト テンペスト 2d+11 Dice:2D6[4,2]+11=17
リナリアの話を聞くなり、ヴェンさんは矢継ぎ早に質問を始めた。
「―さすがに失礼ですよ」
いくらこの人とはいえ、初対面ですることではない
ヴェンをつまみ上げ引っ張ろうとした。が、その前に自分の騎獣に飛びつく。
『......お前もっ!』
ニコデムスはヴェンさんの質問攻めが終わる前から、リナリアにすり寄っていた。
首をかかえ、頭を地面に引き落とす。
『いい加減にしないとまた締め落とすぞ』
唸るのと同時に重く低く、喉から威嚇音を上げる。ドラゴン語がまだ覚束ないときから、これだけはなぜか得意だった。
『ごめんごめんごめんごめん』
ニコデムスも本気で怖がっている。
そっと開放して額を撫で、リナリアに深く頭を下げた。
「......色々と失礼しました。美人に目がないんです、こいつは......」
「これはニコデムス、ドラゴンの幼体。私はティキ・ラウリ、見ての通りのシャドウです。覚えにくければ"赫嘴"とでも呼んでください」
手元の赤の槍を指さしながら言う。
ひとまず、謝罪と挨拶はこのくらいでいいだろうか。
しかし、見れば見るほど美しい人だ。
だがいつから生きているだとか、どうやって生活しているのかとか、もはや疑問にすら思わない。この空間なら何でもありな気までしてきていた。どちらかというと、強大な妖精の方に興味は惹かれていた。できるなら、友になりたいとも思う。
「......テンペストというのは、どういう人物......妖精なのでしょうか。退屈しているとか言っていましたが」
PL
投稿が遅れて申し訳ありませんでした。
RPですが、ついでに伝承とテンペストとの関連性も質問しときます。
それとティキはフェアテ持ってますが、名前を聞いてはっとなったりするんでしょうか
左に向かって少し歩いた。
そこには桃色の髪をもつ女性がいた。
その女性はこちらに気づき声をかけてきた。
>「まあ、私が作った歌だもの......上手くて当然よ。
逆に上手に歌いこなせなければ恥だわ」
>「ええ、そうよ。
私――リナリア・アーツが作った歌」
どうやらあの歌を作った人のようだ。
この歌ができた時期、そして妖精が感じた穢れのことからこの人もナイトメアなのだろうと推測できた。
そんなことを考えているとこんな言葉が聞こえた。
>「きっと退屈してるから持って行ってあげたら喜ぶと思うわ――美しいものをね。
ただ、逆に醜いもの、汚いもの、穢れたものに対しては不機嫌になるの。
例えば――あなたのような」
いまいち理解できずに指の刺す方を見るとそこにはタタラさんがいた。
意味を理解すると同時に話し出していた。
『あんた何言ってるんすか?初対面の人にそんなこと言って非常識っすよ。だいたいあんたもナイトメアでしょう?だったらナイトメアがそんなことでどんな扱い受けてきたか知ってるはずっすよね?』
ちょっと熱くなってしまったようだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
遅れてすみません
真偽判定 5+4+(8)=17 成功
>「と、言う事はテンペストは大変に知性の高い妖精と言う事ですね。魂の疵に惑わされることなく美し
いものを見出せる目を持っている。リナリア嬢。あなたを、この世界に受け入れたように」
どうやらヴェンデルベルトはリナリアの正体を見抜いたようだ。
彼女がその身に穢れを負っているということを。
妖精が忌み嫌うという穢れをだ。
「あなたは器についてどう思う?
器にはいい出来のもの、たいしたことないもの、駄作と言えるもの、それぞれあるでしょう?
でも器は本来は脇役、中に何かを入れるもの。
器によって価値が変わることもあるけれど、中身によって新しい価値を得ることもある。
――私にとってこの体は所詮器。テンペストが評価したのは中身、そう思っているわ」
といっても、リナリアの器としての価値の高さは極上のものであるが。
穢れという玉の瑕さえなければ。
>「貴方は何を望んだのですか、何を願ったのですか」
そんなリナリアにヴェンデルベルトは質問を投げかける。
彼女がテンペストに見初められた伝承の歌姫なのであれば。
彼女にもなにか望みがあったのではないだろうか、そう考えたのだ。
「私の望み?テンペストについての話かしら。
私は何も望んでいなかったわ、いや一個だけ望んでいたのかしら......歌いたい、と。
だから私はここにいて、テンペストは私をここに置いている」
リナリアはオレットのように意識的に望みを叶えたかったわけではないらしい。
気がつけば歌いたいという思いが望みになり、結果としてテンペストに叶えられたというところか。
>「貴方はここから出ることはあるのですか?食料はどうしているのですか?森で妖精を見たと言うのは
貴方のことですか?」
ヴェンデルベルトは更に質問を続ける。
「この世界にいる限り......テンペストがいる限り。
私は何も食べなくてもいいし、寝なくてもいいの。
――でも、それじゃ面白くないでしょう?
だから私は時々街に出て美味しいものを食べたり、遊んだりしているわ。
テンペストはもう全然森から出て行かないけれど。
妖精を森で見たというのならばそれは私を見間違えたか......それとも」
リナリアはプラリネの後ろの方に少し視線をやる。
それと同時に後ろから「わあっ!」と大きな声。
振り向けばいつの間にか緑色の帽子と服を着た男の姿がいた。
風の妖精――パックである。
「彼らかもしれないわね。
妖精たちはここにいることもあれば森にいることもあるから」
ふとヴェンデルベルトはリナリアの持つ緑色のハープに目をやる。
現世では目にしたことのない品に興味をそそられたのかもしれない。
「このハープが気になるの?
壊さなければ手にとって見ても構わないわ」
ヴェンデルベルトが間近で見ると、先程タタラの折った枝とほぼ同じ材質のようだ。
普通のハープと違うのは、目の前のこれが加工された跡がないことだ。
それはまるで最初からこの姿であったかの如く。
また、寂しくないかという問いかけについては。
ここにときどき訪れる妖精たちがいる。
そして、外の森にいる小動物たち。
リナリアにとってはそれで十分なのだ、刺激は時たま街に出れば良い。
>「テンペストと貴方は、いつもこうやって離れた場所にいるのですか?歌声だけ届くように?」
絶え間なく続く次の質問は。
リリアナとテンペストの二人のあり方についてだ。
穢れを帯びた者と穢れを忌む者。
幾ら歌が二つを繋ぐ橋になろうとも、そこには少なくとも壁があるように見える。
「そうね、本来なら私たちはあまり近づくべきではない存在。
いつも一緒にいるなんてことはもちろんないわ。
でも、ずっと離れているわけではない。直接会うことも勿論あるわ。
テンペストも穢れを嫌うだけの愚図ではないもの、ある程度の分別はあるわよ」
この言葉はタタラにとってはもしかすると朗報であろうか。
少なくとも穢れてる存在と絶対に会わないというわけではないらしい。
>「リナリア嬢。是非ともあなたとオレットさんの共演を聞きたいのですが、お願いできますでしょうか?」
一連の猛攻の最後は質問というよりかは嘆願である。
「歌うのは構わないわ。
いつでもどこでも歌ってあげる。
でも、あなたたちは私の力を借りに来たわけではないのでしょう?
あなたたちが本当に美しくあるのであれば、私の歌など必要ないはずよ」
リナリアはヴェンデルベルトの思惑をなんとなくとはいえ、悟っているようだ。
それを踏まえて、彼の願いを暗に拒否した。
ちなみにヴェンデルベルトの態度はあまり気にしていないようである。
――流石にニコデムスが迫っていったときは多少驚いていたようではあるが。
>「......色々と失礼しました。美人に目がないんです、こいつは......」
ティキの謝罪に対して。
「あら、そうなの?
なかなか可愛い子なのね」
と、ニコデムスに向かって微笑んだ。
ちなみにティキは"嵐"の名を持つ妖精の噂について聞いたことがあるかもしれない。
それがテンペストのことだとは、当時は思っていなかったろうが。
今はどうであろうか。
続けてティキが自らとニコデムスについてリナリアに語った後。
>「......テンペストというのは、どういう人物......妖精なのでしょうか。退屈しているとか言っていましたが」
リナリアではなく、彼女は奥に待っているテンペストについて尋ねる。
「テンペストはね、風の妖精。
退屈しちゃったというよりかは、簡単に言うと飽きちゃったの。
もうこの世の美しいものはあらかた見ちゃったって。
でも、そんなことあるはずがないわ。
人の数だけ美しいものはこの世界にある。
――ところで、美しいものと聞いてあなたたちは何を思い浮かべる?」
リナリアは問いかける。
美しいものとはなんであるか。
「歌、踊り、絵画、彫刻――それら芸術は勿論そうね。
でも、他にも肉体や精神、記憶にだって美しさは宿るでしょう?
要は審美眼に適うかどうか、ただそれだけ。
勝利や争いだって見方を変えれば美しいかもしれないわ」
* * *
一方でタタラに対して放った辛辣な言葉。
それは彼女を若干萎縮させるのに十分であった。
>『あんた何言ってるんすか?初対面の人にそんなこと言って非常識っすよ。だいたいあんたもナイトメアでしょう?だったらナイトメアがそんなことでどんな扱い受けてきたか知ってるはずっすよね?』
そんなリナリアの言葉にプラリネは反射的に反論する。
自由を尊ぶル=ロウドの神官らしき行動である。
「――そうね、あなたは正しいわ。
テンペストは穢れを嫌悪している。
妖精であるのだからそこはもう仕方ないわね。
でも、妖精は穢れを嫌うだけの知能しかないわけではないわ。
我慢もできるし妥協もできる......テンペストのような格の高い妖精なら尚更ね。
だから、大切なのは――わかるでしょう?」
リリアナの顔がタタラの目の前に近づく。
そして、唇が紡ぎ出す言葉は。
「大切なのは、あなたがどうしたいか。
そして、どうするかじゃないかしら?」
リリアナのいるこの泉の奥にはさらに続く道がある。
そこを通っていけば、テンペストに会えるだろうか。
* * *
>「ところでオレットさん。あなたの『望み』は風の妖精に叶えて貰える事が出来そうなものなのですか?」
ふとヴェンデルベルトはオレットに思いついた質問を投げかけてみる。
そういえば、彼の望みの詳細はまだ話されていない。
「どうだろう、実際どうかは僕にもわからないな。
でも、僕の探し人は――彼女はおそらくどこかに捕まっている。
妖精の力は彼女を救い出すための鍵になればいいと思っているんだ」
オレットが探すのは、どこかに囚われた女性らしい。
救出――その意味に関しては妖精の戦う力は役に立つかもしれない。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
いろいろとお返しをしただけ。
パックについて魔物知識判定ができます。目標値は12/19。
ティキは正体に関してだけは自動成功です。
皆さんは次の行動を決定してください。
主な選択肢は4つです。
・さらに奥へ行く
・とどまる
・かえる
他に起こしたい行動がございましたら、そちらでも構いません。
この行動につきましてはPT全員で合わせる必要はありません。
もちろんオレットは先に行くつもりです。
* * *
プラリネさんの言葉にはとても驚いた
涙がでそうなほど嬉しい。でも、常識から外れているのは、プラリネさんの方だとも思った
ナイトメアに嫌悪するのは当たり前で、追い出されないのは良心的だ
たとえ同じ種族だとしても、妖精たちと長い間暮らしているのなら、部外者は嫌になるだろう。わたしも、同じことを考えてしまった
だからこそ、優しくしてくれるみんなは大事にしたい
リナリアさんが近づいて、語りかけてくれる
>「大切なのは、あなたがどうしたいか。
そして、どうするかじゃないかしら?」
「――――」
言葉がでてこなかった
それよりも先に頭が回りだして、奥の道を見つめていた
* * *
「......みんなに、聞いて欲しいことがあるんだ
わたしにはやりたいことがある。すべてのものが持つ可能性を伝えること...」
出てきた結論をまとめつつ、奥を見つめたまま話し出す
「私たちの存在は、悪い夢のようなものかもしれない。でも、ただ害になるだけじゃなくて、役に立つ夢になるときもあるんだって...
お父さんとお母さんが信じてくれたから...
わたしが行動して、何か良い結果が残せたなら、ちょっとずつそれが示せると思うんだ」
「ナイトメアのことだけじゃないよ。この世界はとても広くて、深いから...
美しいだけじゃなくて、楽しい場所や人、物事が眠っているはずだよ
たとえ納得のいかないものだったとしても、それを材料にして作り変えれば、ずっと素晴らしいものになるよ
ここも充分すごいところだけど、それ以上に、どんな予想も越えたものを見つけられるはずなんだ」
グレンダール様も、同じ様なことを伝えたいんだと思っている
「だから、他にやることもないのなら、そんな可能性にかけてみてもいいんじゃないかなって、言いたい。いっしょに冒険へいこうよって、伝えたいよ」
「だけど...今のわたしには説得力がないんだ
結局、想像でしか話すことができない。テンペストさんのほうが、色んなものを見てきているんだろうね
もし、もっと冒険をしていたら、面白い話をしたり、キレイなものをみせてあげたり、できたかもしれない...
いくら浅い記憶の中を探しても、それらしいことは見つからなかった。わたしには、勇気を持って振れる大きな剣が、手元にないんだ」
「無いどころか、わたしが進めば、みんなの剣まで折っちゃうことを知っている
それでも突撃するなんてことは、絶対にしたくないよ。本末転倒じゃダメなんだ
だから、わたしはこの奥には行かない」
乱れた息を少し整える。
ここにいるみんなに、視界にはいないけどそこにいるだろう妖精たちにも、お願いする
「でも、なにもできずに、帰るのは悔しいから、
せめて、ここで、お祈りさせてもらえないかな」
―――――――――――――――――――――――――――――――
PL玉鋼より
タタラは「とどまる」を選択するつもりです
ここでかっこ良く名案を出したかった...でも、考えれば考えるほど不利になってしまうことが分かってきてうあああああ
ということで、そのまま書くことにしました。発言が長くなりましたが、大事なシーンなので
23:41:24 玉鋼 パック魔物知識判定平目 2d6 Dice:2D6[3,4]=7
「テンペストはね、風の妖精。
退屈しちゃったというよりかは、簡単に言うと飽きちゃったの。
もうこの世の美しいものはあらかた見ちゃったって。
でも、そんなことあるはずがないわ。
人の数だけ美しいものはこの世界にある。
――ところで、美しいものと聞いてあなたたちは何を思い浮かべる?」
テンペスト、嵐の妖精。よくよく聞けば、以前聞いたことがあったかもしれない。
だが今はそれよりも、リナリアの問いについて答えよう。
「手です」
「幾度もの鍛錬、潜り抜けた死線、その全てが刻み込まれた父のあの手。父は傭兵ですが、学者でも、職人でも、その者の不撓の人生、生き様が嘘偽りなく表れたその証こそ最も尊い」
自分の手を見つめる。幾度皮を破り、爪を剥がし、痣を作ったかはわからないが、それでも父にはいまだ及ばぬ。
「もし私があんな手だったら、それだけで一生を誇って死ねる。私にとってはあの手が、この世でいっとう美しいものです」
「珍しいもの、金になる価値のあるものならこれがあります。龍の目から作られた魔法の宝石」
右耳のピアスを指さし言う。蒼の龍から預かったこれは、彼女の目。
でも、これは私のものじゃない。
「でも私は、持ってるだけで人生を威張れる手の方が好きです。-あなたの手も、私はとても美しいと思いますよ」
* * *
「......みんなに、聞いて欲しいことがあるんだ
わたしにはやりたいことがある。すべてのものが持つ可能性を伝えること...」
リナリアと話し終えた後、タタラは自らの心の内を語りだした。
その長い語りの後、
「それでいいよ。私はさらに奥へ進む」
とだけ言った。
来ないのであれば、それもいい。
自分で考え、出した答えだ。臆病だとか、それも勇気だとか、言うつもりもない。
そんなことはない、お前にも魅力はあるはずだと適当な言葉をかけることこそが、私にとっては耐えられないのだ。
聞いてどう思ったか、それを言うのは尋ねられた時だけでいい。
『ニコ。行くぞ』
ニコデムスはしばらくリナリアの方を名残惜しそうに眺めてはいたが、やがて正面を見据える。
『いい子だ』
ではまた、とリナリアたちに声をかけ、再び私は妖精を従え、雷龍に跨った。
PL
また遅めの投稿すみません。
ティキ
19:16:14 キャスパー@ティキ まもち 2d+4 Dice:2D6[4,5]+4=13
弱点はわからず。
19:38:51 キャスパー@ティキ サモンフェアリー行使 2d+5 Dice:2D6[4,6]+5=15
再度エコー呼び出し。
サモンフェアリーと書いてますがミスです。フェアリーウィッシュ行使です
>「......みんなに、聞いて欲しいことがあるんだ
わたしにはやりたいことがある。すべてのものが持つ可能性を伝えること...」
どうやらタタラさんはここに留まることにしたようだ。
『ここまで来たからには全員でテンペストの所へ行きたかったっす。けどタタラさんが自分で考えて選んだなら俺は何も言えません。どう考えてどう進んでいくかはタタラさんの自由だからっす。』
『俺は.........進みます。進んでテンペストをこの目で見てきます。それが俺の選択っす。』
『タタラさん、貴女にルロウド様の御加護があらんことを。』
美しいものと聞いて何を思い浮かべるか。
リナリアの問いかけにティキは答えた。
>「手です」
>「でも私は、持ってるだけで人生を威張れる手の方が好きです。-あなたの手も、私はとても美しいと思いますよ」
「あら......褒めてくれてありがとう。
そうね、あなたは間違っていないわ。
人は......強く信念を持って生きた人はとても美しい。
私も、常々そうありたいと願っているわ。
あなたたちにも、気持ちがあれば彼女も動かせるかもしれない。
――ああ、そうだわ。あなたの手もとても綺麗よ?」
* * *
リナリアは問う。
タタラがどうしたいか、どうすべきかが大事なのではないかと。
それを聞いたタタラが迷いながらも出した答えは。
>だから、わたしはこの奥には行かない」
この先に進まないという決断だった。
「そうか......ごめん。
――ありがとう」
オレットは少し驚いたあと、タタラの複雑な感情を慮り、謝罪と感謝の言葉を述べた。
短くも、穏やかに。
「あなたがそう決めるのならば、私は何も言わないわ。
あなたを咎めることができるとしたら、あなたの心だけ。
私にはそんな資格なんてないもの」
リナリアはタタラを説得するつもりもないようだ。
「奥に進むのならこれを付けていくといいわ。
テンペストが好きな花なのよ。
――勿論、そこの可愛いあなたにも」
リナリアが渡してくれたのは彼女も身につけている桃色の花飾り。
沢山数があるようで人数分は優に用意できそうである。
勿論タタラなど残る者の分もありそうである。
その中の一つはニコデムスのためのものであり、最後にそっと手渡した。
「ありがとう、もらっていくね」
オレットはリナリアの手から丁寧に受け取って帽子に飾る。
他の冒険者たちも好きに受け取って、好きに飾ることができるだろう。
先に進むティキとプラリネも彼女から受け取れる。
ヴェンデルベルトも進むのであれば勿論。
――そして彼らは先に進む。
嵐の妖精の待つ場所を目指して。
* * *
冒険者たちとオレットがこの場を後にして。
リナリアとこの場に残る選択をした者だけが残された。
「ねえ、せっかくだから歌でも歌わない?」
リナリアは緑色のハープの弦を軽く弾く。
風が跳ねる音がした。
「それとも、気が変わって進む気になった?
私はどちらでも構わないわ......これからこの場所で歌うだけ」
らららと、軽くメロディーが奏でられる。
* * *
「うわ......!」
冒険者とオレットが先を進んでいこうとすると、強い風が吹き込んでくる。
それはこの先に進むのをまるで拒むように。
「......あれ?」
しかしその風は最初に感じた勢いの割に強く押し出すような感触がない。
その風を弱らせているのは、先程リナリアから受け取った花であった。
桃色の花弁に触れると、まるで機嫌を直すかのように強風は柔らかな風になる。
この風ならば、きっと進んでいけるだろう。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
リナリアの元に残るPCはいつでも進む行動を選択することができます。
気が変わったらいつでもどうぞ(*´∀`*)
まだ行動を決定していないPCもいつでもどうぞ!(・∋・)
残ることを選択したPCはリナリアに歌のお誘いを受けています。
勿論無視しても構いません。
進むことを選んだPCはリナリアから桃色の花飾りを受け取ってください。
好きな場所に付けていただいても構いません。
既に使用されている部位に付けていただいても大丈夫です。
進むPCは風に対する生命抵抗判定をお願いします。目標値は20です。
桃色の花を好きな場所につけている場合、目標値は10になります。
ニコデムスも進む場合は生命抵抗をお願いします。ゴーレムは要りません。
失敗しても3回までやり直せます。
3回失敗すると、リナリアのところまで戻されます。
私の質問にリナリア嬢は1つ1つ答えてくれる。
>「このハープが気になるの?
壊さなければ手にとって見ても構わないわ」
何とハープまで持たせてくれたのだ。失礼をしてしまった相手になんとも寛大な態度である。
「ふむふむ、これは不思議な。加工された跡が見受けられないと言う事は、やはり人の手によるものではないのですか」
しげしげと緑のハープを観察し、撫で、そっとその弦を爪弾く。
「ううむ、やはり私には音楽の才能は無いようですねぇ」
音が鳴る、と言う事と音楽を奏でられると言う事は全く別なのである。
>「あなたたちが本当に美しくあるのであれば、私の歌など必要ないはずよ」
「そうですね、全くその通りでした」
テンペストに気に入られる資質を、オレット氏が備えていればよいのだが。
リナリア嬢の歌についてはいつでも歌ってくれると言う言葉を貰ったことで満足しておこう。
>「テンペストはね、風の妖精。
> 退屈しちゃったというよりかは、簡単に言うと飽きちゃったの。
> もうこの世の美しいものはあらかた見ちゃったって。」
「それはそれは。羨ましいことですね」
長く生きているのだろう風の妖精。世界に飽きることがあるとは思わなかった。
時間をこの老い先短い爺に分けてほしいくらいである。
>「――ところで、美しいものと聞いてあなたたちは何を思い浮かべる?」
思い浮かんだのはあの森の中の小屋だ。私と『彼』が暮らしたあの場所。冬は寒く、夏は暑く、住み心地は決して良いとは言えないのに、思えだせる記憶はいつも優しく、美しいものだった。
リナリア嬢が上げていくものは私にとっても美しいと思えるものだ。戦いの美しさはその戦果だったり、犠牲者の数であったりするのだろう。
つまり、私は『美しい』と感じる心こそが美しいのではないかと、考えるのである。
◇ ◇ ◇
リナリア嬢への態度を、流石に見とがめたのだろう。ティキの声が上から振ってきた。
>「―さすがに失礼ですよ」
「......ですね。申し訳ありません。重ねて謝罪いたします」
こういう時にきちんと言葉をかけてくれる関係と言うのは良いものだ。
そのすぐ後にニコデムス君が暴走していたのでティキにお礼を言い損ねてしまった。
>「......色々と失礼しました。美人に目がないんです、こいつは......」
どうやら彼は面食いらしい。ドラゴンの美的感覚は、そう人と変わりないと言う事なのだろうか。
◇ ◇ ◇
プラリネ君の真っ直ぐな気性は大変に好ましい。間違っているものは間違っていると言える気質は世間を知らぬ無知から来るものか。是非ともこのまま成長して欲しいものである。
◇ ◇ ◇
オレット氏の望みは探し人の救出らしい。それならば風の妖精の情報収集能力は役に立つのではないだろうか。
彼がテンペストに気に入られることを願うばかりである。
◇ ◇ ◇
タタラ嬢の選択はここに残ると言うものだった。宿での発言と言い、彼女はまだ自分に自信がないのだろう。
今の自分の力を把握し、出来ることを模索する事は自己の成長にとって必要不可欠は事だ。
ならば、私はそれを見守ろう。そうして彼女がいつか結論を出せたらしいと思う。
「では、また後で」
私には、立ち止まっている時間の余裕は無く、なればこそ前に進むしか無いのだ。
◇ ◇ ◇
>「奥に進むのならこれを付けていくといいわ。
テンペストが好きな花なのよ。」
「ありがとうございます。いただきますね」
渡された桃色の花をフラワーホールに差し込む。普段は何もつけないが、やはりこういうものがあると華やぐのだろうか。
>「うわ......!」
「......あれ?」
分岐点まで戻り、もう一方に進もうとすると、突風が吹きこんできて、すぐに止んだ。
いや、違う、これは直前で弱まっているのだろうか。原因は恐らく、リナリア嬢に貰ったこの花であろう。
ならば、この順番で尋ねるのが正解だったと言う事だろうか。
「大丈夫の様ですね、進みましょうか」
パタパタと耳がはためく程度は、許容範囲内である。
パックは知ってたけど弱点抜けなかった(U´・ω・)
お爺ちゃんの垂れ耳が風でパタパタしてるよ!
23:58:21 柑橘@ヴェン パック 2d+11 Dice:2D6[4,3]+11=18
00:08:27 柑橘@ヴェン 生命抵抗 2d+9 Dice:2D6[5,1]+9=15
少なくとも、わたしが確認できる人達はお願いを受け入れてくれた
オレットさんの言葉は力強く、みんなの声は頼もしく聞こえた
片手を胸の前で握り、前へ進む背中を見送る。どうか、良いことがありますように...
>「ねえ、せっかくだから歌でも歌わない?」
リナリアさんが提案してくれた
「...歌っていいなら...そうしてみようかな」
とはいうものの、リナリアさんの歌は歌えそうになかった。知っているものといえば、お母さんがよく歌ってくれた子守唄だけだ
とても優しくて、落ち着く素敵なものだけど、今はそういう気分じゃないなぁ...
どうせなら、みんなが楽しく帰って来れるような、賑やかな歌がいいな
奥にある記憶を探ってみる。普段どんなのを歌ってたっけ?
出てきたきたのは、故郷のお祭り
色んな人が集まって、お酒やごちそうを食べながら、その場で愉快なメロディーを作った。それぞれの想いが響き合って、あざやかだったのを覚えている
これなら、今の気分にぴったりかもしれない
浮かんできた音をつなげながら、小さな声で、とびきり明るい鼻歌を歌った
「―~~♪、~~♪♪、♪♪―」
―――――――――――――――――――――――――――――――
PL玉鋼より
そう言われてみると、歌って見たくなる...
でもきっと音痴なんだろうなあ
突風が吹いてくる。気を抜くと押し戻されそうな、強力なものだ。
「む......」
しかし風は、花飾りを身に着けた私達に当たる直前でぐんと弱まり、緩やかに後ろへ流れていく。
花がなくとも私ならぎりぎりで何とかなったろうが、ニコデムスは駄目だったろう。
私の花は腰に、ニコデムスの分は鞍に取り付けてあるが、問題は無かったらしい。
『ニコデムス、先頭へ。なるべく皆の風除けになろう』
必要ないかもしれないが、前へ出て壁になる。
「エコーは、服の中へ入ってな」
さて、テンペストか。話せる相手だといいものだが。
19:13:34 キャスパー@ティキ ニコデムス 2d+7 Dice:2D6[4,6]+7=17
19:13:23 キャスパー@ティキ 生命抵抗 ティキ 2d+8 Dice:2D6[3,4]+8=15
花飾りを受け取り先に進もうとする。
そうすると俺達を拒むように強い風が吹いてきた。
『うおっ!』
だがその風にはほとんど感触が無かった。
『って...あれ?この花飾りのおかげっすかね?』
『これならテンペストのところに行けそうっすね』
『にしてもテンペストはどんな感じなんですかね...』
テンペストの姿を想像しながら歩いて行った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
生命抵抗 1+1+(7)=9 自動失敗
1+6+(7)=14 成功