1-城に集う
エクセターはフレールの後ろに。
フィンはミリューの前に。
それぞれの馬の上に位置取って丘の上の城を目指す。
「全速力で飛ばしていくぜ!
落っこちたりするんじゃねえぞ、エクセター!」
フレールは軍馬を思いっきり走らせていく。
気を抜いたらぽろんと落っこちてしまうかもしれない。
「まったく......兄さんは相変わらずですね」
ミリューは兄の様子に軽くため息をつく。
フレールのこんな感じはいつものことであるらしい。
だが......そんなミリューではあるものの。
「まあ、仕方ありませんね。
僕も置いていかれないよう飛ばしていきます。
申し訳ありませんが、フィンさんも気をつけてくださいね」
フレールと同じようにスピードを上げていく。
なんだかんだミリューも急いでいきたいのだ。
丘の上にはスール......二人の妹がいるのだから。
――そして、そこにはカレンもいるはずだ。
二頭の馬が駆けていけば。
次第に目的地が見えてくるであろう。
青い屋根の古めかしくも立派な城。
ポチの目を通して見えた建物である。
そういえばポチもその辺に飛んでいるはずだ。
うまく誘導すれば回収できるだろう。
「あれが目的の城だ!
スール、今行くからな」
「あそこにフィンさんたちのお仲間もいらっしゃるのでしたか?
でしたら、そちらもようやくお会いできますね」
あと少しで馬は青い城へと到着するだろう。
* * *
一方、ロセウスと二ェストルが丘を歩いていけば。
頂きに青い屋根の城が見えてくることだろう。
あれがおそらく青髭の城ではないだろうか。
依代としてジャンヌに問いかければ、是と反応が返ってくることであろう。
更に近づいてみればもうひとつの事実に気がつけるはずだ。
城に向かってくる二頭の馬の姿が見える。
どうやら人間の男性らしき者が乗っているようだが。
よくよく見ればもう一人ずつ跨っているようだ。
赤い色の少女らしきものと、もうひとりは耳らしき部分の特徴から言ってタビットか。
――もしかしたら、あれが仲間であると気が付けるかもしれない。
* * *
一瞬の暗転。
そして霧のように歪んで見えたシルエット。
自分が一人になること。
更にスールを一人にすることに不安を覚えたカレンは......。
>「何事もなければ良いですけど・・何かあると大変です、お片付けはわたしも手伝います。
> 一緒に居る方が良いでしょう」
彼女が扉から出てしまう前にスールを呼び止めた。
こちらを振り返ったスールは一瞬だけ虚ろな目をしていたような気がしたが。
すぐに邪気が抜けて、快活な笑顔でカレンの方に振り向いた。
「あら、本当?
それなら助かっちゃうわ。
ありがとね、カレン」
今の彼女からは先程感じた違和感はもうなくなっていることであろう。
「じゃあ、行きましょうか。
あら、あれは......」
気を取り直して食器を洗いに廊下を歩いていると。
とある窓の前で急に何かに気がついたかのようにスールが立ち止まる。
カレンも同じ窓から外の景色を伺ってみれば......。
二頭の馬に乗った人間の男性二人が向かってきているのが見えるだろう。
よくよくみればフィンとエクセターの姿もあるではないか。
「あ、やっぱりあれは......兄さんたちだわ!
思っていたより早く着いたのね。
カレン、とりあえず今は片付けて洗うのは後にするわ。
早く兄さんたちを迎えに行かなくちゃ」
どうやらエクセターとフィンに同行している二人がスールの兄たちらしい。
スールはというと嬉々とした表情でキッチンの方へさっさと行ってしまった。
おそらくすぐに玄関から城門の外へと向かうつもりなのだろう。
カレンも共に玄関から外へと出ていけば、二人と再会することができるはずだ。
* * *
「よし、到着したぞ」
まず最初に到着したのはフレールとエクセターの乗った馬だ。
それからすぐにミリューとフィンが乗った馬が城の前に着く。
「おや、あれは......」
その到着を待ち構えていたかのように......。
城の扉が開き、一人の女性が姿を現した。
フレールとミリューと同じ髪色の女性である。
おそらく彼女が二人の妹、スールと呼ばれた女性であろう。
「フレール兄さん、ミリュー兄さん!
早いうちにこっちまで来れたのね!」
「ああ、この二人のおかげでな」
「あら、あなたたちは......?」
エクセターとフィンを見て不思議そうな顔をするスール。
もしかしたらその後ろにカレンの姿を見つけることができるかもしれない。
――ロセウスと二ェストルももし城の方へと向かっているのであれば。
そろそろ到着する頃であろうか。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
こちら新しいカテゴリになります。
しばらくはこちらのカテゴリに皆さん投稿していただくようお願いいたします。
まず現在の位置関係ですが。
エクセターとフィンは兄弟とスールと同時に城の前にいます。
カレンは城の中ですが、外に出てこればエクセターたちと会うことができます。
二ェストルとロセウスは城に向かっている場合は、エクセターたちが到着後に城まで来ることができます。
また依代には複数名がなることはできますが、直接ジャンヌを宿せるのは一人までです。
そのため、ジャンヌとの意思の疎通やジャンヌを宿していることのボーナスを受けられるのも一人のみです。
どちらに宿すか自体は任意でチェンジすることが可能です。
合流後すぐにやっておきたいことがあるならば今のうちに宣言していただくようお願いします。
このカテゴリに記事を投稿する際は、
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相談の結果、とりあえずは見晴らしのいい場所――つまりは丘の頂上を目指して歩き出すことにした。
仲間たちと合流したいが、どこにいるかもわからん以上、俺達は俺達の為すべきことを為さねばならぬからだ。
まあ、きっと、青髭に会うためになにがしかの行動をとってるだろうから、どこかで会うだろうと俺は能天気に考えている。
さて、頂上を目指す、とはいってもここはただの丘だ。
さほどの時をかけずに、その頂へとたどり着くだろう。
その証拠に、少しばかり歩いたところで、青い屋根を頂いた城が見えた。
ジャンヌが言うには、なるほど、あれが青髭の城であるという。
「城に住んでいるのか!
......そういえば、フィンがそんな事を言っていたか?」
つまりあそこに行けば、何とか物語に絡むことができるかもしれんが、俺達は青髭に、そしてそれ以外の物語の登場人物たちにも面識がない。
「なあネス、どうやってあの城へと入る?」
ジャンヌの名代として、ジルに会いに来た、とでも告げればよいだろうか。
しかし、やましいところがあれば、城の中に通した後速攻で首を刎ねられかねん。
......出来れば、フィンかカレン、頭の良い仲間と合流したいところである。
なんぞと無い知恵をひねることを早々に放棄して歩いていくと、馬が二頭、駆けているのが見える。
目的地は同じだろうか。
ともにタンデム。
片方は赤い――
「おぉい、エクセター! それにフィンじゃないか!!」
すぅと息を吸い、そいつを吐き出す要領で声を張り上げた。
ついでに斧を持った手をぶんと振る。
む、隣を歩くネスには少しばかりうるさかったかもしれんが。
まあいい。叫んでしまったものは仕方がない。
―――――
PL;
>あんみつGM
会話など了解しました。
うーん、一々面倒くさかった......が、RPはすっ飛ばしてもいいですか?
本文で書かなくても、PL欄で書けばおkにしてもらえるとありがたいです!
まあジャンヌに確認することなんてそうそうないんですが。多分。
鼓砲の要領でエクセターとフィンに声をかけます。
ネスはごめん★
カレンにも聞こえるといいなあと。
到着後については、特にすることが思い浮かばないのでRPしてないです。
あ、貰った十字架のペンダントをカレンに渡そうとしてお断りされてるかもしれません。
......だってライフォスの聖印はいらないよね...?
>丘を歩いていけば頂きに青い屋根の城が見えてくることだろう。
>「城に住んでいるのか!
> ......そういえば、フィンがそんな事を言っていたか?」
「だねぇ、やっと目的地だ」
>「なあネス、どうやってあの城へと入る?」
「うーん...使用人か、物語通りなら奥方もいるだろうし
取り次いでもらえばいいんじゃないかな?」
彼の古い友人からの伝言がある。とでも言えば、中に入れないにしても
何かしらのリアクションがあるだろう。
そのまま丘を下っていると、同じ様に城を目指し走っている馬が二頭見えた。
手綱を握っているのは人間らしいが、それぞれに小さな人影を乗せている。
>「おぉい、エクセター! それにフィンじゃないか!!」
その影に赤色のコートと、長い耳を確認したのかロセウスが大声をあげる。
無事が確認できて嬉しいのはわかったけれど、呼びかけか斧か、どちらかで
良かったんじゃないかな......。
ちいさくため息を吐き、上げた視線の先に巻上げられた見覚えがある深い赤色。
それは本に入る前、確かにエクセターがかぶっていた帽子 ― を 拾い上げ門へ向かった。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
PLより:
辻カバ師範なら「うるしゃーい♪ Юヾ(>ω<。*) ペチペチコ 」くらいの
かるーい主張はあるかもですが、ネスは静かに沈黙しておきます。
さぁ!何がしかのポイントかもん!!
> みなさんへ。
一行にも投げましたが、次の進行時に占瞳をしていきたいと考えています。
知力判定に+1、器用度判定に+1(非戦闘時)か先制・まもちに+1 のどれか
必要なものがありましたらPL欄にちょこっと書いておいていただけると助かります。
わたしが声を掛けたときにはもう、暗闇はなくなっていました。
けど、振り返ったスールさんの表情‥というか、目がうつろだったような‥?気のせいですね、きっと。
>「あら、本当?
> それなら助かっちゃうわ。
> ありがとね、カレン」
「いえ、美味しいお茶とケーキのお礼ですよ。釣りあうかどうかはわかりませんけどね」
暗くなりそうな空気を振り払うように、努めて明るく振舞いましょう。
>「じゃあ、行きましょうか。
> あら、あれは......」
「どうしました?」
窓から外を見て、動きを止めるスールさん。釣られてわたしも外を見てみます。
あれは‥。
うん、タンデムで騎乗しているのはエクセターちゃんとフィンさんですね。やっぱり近くにいたんだ。さっきのポチさんでわたしに気づいてくださったのでしょうか?
>「あ、やっぱりあれは......兄さんたちだわ!
> 思っていたより早く着いたのね。
> カレン、とりあえず今は片付けて洗うのは後にするわ。
> 早く兄さんたちを迎えに行かなくちゃ」
どうやら二人と一緒にいるのがスールさんのお兄さんたちのようです。まずは一安心‥でしょうか。
「そうですね。それと、お兄さんたちと一緒にいるのはどうやらわたしの仲間たちの様です。
こちらへ来たら紹介いたしますね」
スールさんはどうやらお出迎えするようですね。わたしも一緒に行って、エクセターちゃんとフィンさんをお迎えするとしましょう。
それと‥例の部屋もどうにかしなくては‥。
―――――――――――――――
PL こるべっと
お出迎えだー!
ロセウスとネスは少しタイミングずれるのかな?一緒くらい?
なんにしても、合流したら自己紹介もしますし、スールにみんなを紹介しますっ
再び奔る馬の速度は、とても軽快でまさに駆け抜けるという表現がふさわしい。
エクセターも、その速さに振り落とされないようギュッとしがみついている。
「全速力で飛ばしていくぜ!
落っこちたりするんじゃねえぞ、エクセター!」
「あはははははっ!すっごくはやいねー!
景色がビューンって流れてくよ!」
自分の足では到底実現できない未知なるスピードに、心が高揚していく。
仲間の駆る馬に同乗し、群がる敵を次々に撃破し、目的地めがけて走り抜ける。
そんな、まるで物語のヒーローになったかのような気分で目を輝かせる。
時折後ろを振り返り、フィンやミリューに笑顔で手を振る。
そのたびにちょっとだけ落ちそうになって、慌ててまたフレールにしがみつく。
そんなことを何度か繰り返しているうちに、急に強い風が吹いた。
小高い丘だからか、前触れのない強い風に驚いてそれで、
頭にあった感触がふわっと飛び去っていったのを感じた。
「あっ!エクセターの帽子!」
羽根付き帽子がふわふわと上空まで巻き上げられて、風に流され漂っている。
いつか落ちるだろうけど、流石にアレでは回収できない。お気に入りだったのに。
けど、悪いことばかりでもない。
何故ならば、帽子が飛び去った方向になんとなく見覚えのある影を見つけることが出来たからだ。
もしかしたら、そんな気持ちを抑えながらポケットにしまっていた望遠鏡を取り出して確認する。
そして、その予感は的中した。
「ねぇ!フィン!アレろせ」
「おぉい、エクセター! それにフィンじゃないか!!」
知らせる声が若干、かき消されるほどの声量で仲間の、ロセウスの声が聞こえてきた。
もちろん隣には、ネスの姿もある。よかった、離れ離れになったから心配してたけど全然元気そう。
「わーい!」
二人に手を振る。
どうやら目的地は、青髭の城みたいだ。
ちょうど、カレンも居るみたいだし思ったよりスムーズに合流できるかもしれない。
------
「よし、到着したぞ」
「楽しかったー!
乗せてくれてありがとねっ」
馬はとても素早く、あっという間に城へとたどり着いた。
乗せてくれたフレールにお礼を言って、ぴょんとお馬さんから飛び降りる。
その時、待ち構えていたかのように門が開き、女性の姿がこちらへと視線を向けている。
おそらくアレが...
>「フレール兄さん、ミリュー兄さん!
> 早いうちにこっちまで来れたのね!」
そう、兄弟二人の妹。スール。
フレールもミリューも、スールもとても嬉しそうだ。
私もいずれあんなふうに、喜びを分かち合える日が来るのだろうか。
来てほしい、そうであってほしい。信じることしか出来ないけど、信じるんだ。
せっかく会えたのだから邪魔になるかなと思って、
後ろに下がろうとするとフレールに呼び止められる。
「ああ、この二人のおかげでな」
「あら、あなたたちは......?」
こうなっては下がりようもないので、ちょこちょこと前に出てペコリと頭を下げる。
「こんにちは!えっと、エクセターはフレールとミリューと一緒に狼を退治したよ!
それでえっと、ここにカレンが居るって聞いたから会いに来たの!」
と、ここまで挨拶をしたところでちゃんと挨拶ができているかちょっと不安になる。
隣りにいたフィンに近寄って、小声で相談を持ちかける。
「ね、ねぇ。ご挨拶って、こんな感じでよかったのかな...?
...最初は、はじめましてって言う方が良かったかなぁ?」
少し心細くなりながらも、後々やって来た仲間たちの顔を見ることによって
この不安はどこかへと飛んで行くのであった。
========================
PL・ごうりゅうだー!
ロセウスたちを発見するついでに羽根付き帽子を吹き飛ばしました。
ロセウスたちが拾ってくれるかもしれないし、そのまま行方不明かもしれない。
・ダイス
帽子が 1d2 1飛びそうになるけど押さえる 2飛んでいってしまう Dice:1D2[2]=2
占瞳は、知力ボーナスが良いのではないでしょうかー
戦闘よりその辺りが大事そうな気がしますし。
>「全速力で飛ばしていくぜ!
落っこちたりするんじゃねえぞ、エクセター!」
そう叫ぶと、フレールさんは馬の腹をけった。ふたりを乗せた馬は矢のように走りだす。
>「まったく......兄さんは相変わらずですね」
ミリューさんはため息をつくと、僕に声をかけた。
>「まあ、仕方ありませんね。
僕も置いていかれないよう飛ばしていきます。
申し訳ありませんが、フィンさんも気をつけてくださいね」
「は、はい」
僕はできるだけ背中をぴったりとミリューさんにくっついて、鞍につかまった。
物語がどこまで動いているのか、今の僕にはわからない。
カレンさん、スールさん、無事でいて......。
耳元でひょうっと風が鳴る。規則的な駆け足の音と、振動。振りおとされないように僕は必死だ。
>「あれが目的の城だ!
スール、今行くからな」>「あそこにフィンさんたちのお仲間もいらっしゃるのでしたか?
でしたら、そちらもようやくお会いできますね」
「はっ、はい、ようや、く」
僕は返事としてうなずいたけど、馬の振動にあわせてがくん、と首が上下しただけにみえたかもしれない。
※ ※ ※
>「ねぇ!フィン!アレろせ」
>「おぉい、エクセター! それにフィンじゃないか!!」
「あ、あわ!?ろ、ろせ」
ロセウスさん、とは発音できなかった。やっとのことで大声の聴こえたほうを見る。鎧につつまれたおおきな体が、ぶぅんと斧をふりまわしているのが見えた。
そのうしろに、ロセウスさんよりはいくぶんほっそりした影も。きっとネスさんだ。
よかった、ふたりとも無事に出会えた。
けれど、そこに仲間がいることをミリューさんに告げるまもなく、僕たちの乗る馬はフレールさんの馬のあとをついて駆けていく。手くらいは振りかえしたかった、でも手をはなすのがこわい。
鞍のでっぱりを両手でつかみながら、なんとか顔だけはそっちにむける。僕が気づいたと、わかってもらえただろうか。エクシーが手を振っているからだいじょうぶかな。
>「よし、到着したぞ」
僕がきょろきょろしたせいで目を回していたら、すぐにフレールさんのそんな声が聞こえた。
ミリューさんも手綱をひいて馬をとめる。
到着......。どこにだっけ。そうだ、お屋敷だ。僕は建物を見あげる。「お屋敷」というよりは、ほとんど「お城」だ。
青い瓦に灰色の壁。すこしだけ陰鬱な雰囲気をかんじる。ポチの視界で見たとおりの外観がそこにあった。
そうだ、ポチ。
(ポチ、もどっておいで)
そう呼びかけると、ポチはかるい羽ばたきの音とともに木々のあいだから姿をあらわし、僕の左手にとまった。
「ありがと、ポチ。おつかれさま」
右手でポチの頭から背中をなでる。ポチはくるんとまるい目を見開いて僕を見ている。
わずかな時間だったけど、その目を見ていたらふしぎと気持ちがおちついた。
肩ごしに顔をあげてミリューさんを見る。
「ミリューさん、お城のカレンさんのほか、あとふたり、僕たちの仲間が来ているみたいです。さっきの、すごい声で僕らを呼んだひとたち...」
僕はなんとか最低限のことをミリューさんに伝えた。
※ ※ ※
>「おや、あれは......」
ミリューさんがそう言っていかめしい門のほうへと顔をむけた。
>「フレール兄さん、ミリュー兄さん!
早いうちにこっちまで来れたのね!」>「ああ、この二人のおかげでな」
兄弟とおなじ、栗色の髪をした女のひとが、重たそうな扉をひらいて駆けだしてきた。
はつらつとした印象のひとだった。このひとがスールさん。青ひげの花嫁にちがいなかった。
>「あら、あなたたちは......?」
「あ、はい」
僕がことばにつまっていたら、エクシーがぴょこんと進みでてあいさつをした。
>「こんにちは!えっと、エクセターはフレールとミリューと一緒に狼を退治したよ!
それでえっと、ここにカレンが居るって聞いたから会いに来たの!」
元気にそこまで言ってから、エクシーはふと不安げなようすで僕に小声で話しかける。
>「ね、ねぇ。ご挨拶って、こんな感じでよかったのかな...?
...最初は、はじめましてって言う方が良かったかなぁ?」
「そ、そうだね、どうしたら...いいんだろうね」
『ルキスラ【火竜の手羽先亭】所属、【暁の繭】のフィン・ティモシーといいます』
この自己紹介がなんの意味ももたないことに今になって思いいたって、僕はあわてた。
ここは童話のなかなんだ、ええと、たしか僕とエクシーとカレンさんは「遠くからふしぎな光にとばされてここに来て、帰り道がわからない」ということになってたはず。
それは嘘じゃない。帰り方、のほうなら、なんとなくわかるんだけれど。
「あっ...あの、はじめまして。フィン・ティモシーといいます」
僕はミリューさんに馬からおろしてもらってからというもの、ふわふわと雲をふんでいるような足もとによろめきながらもおじぎをした。
「僕たち、ちょっとその、迷って...しまって。遠くからここにとばされてきて、帰り道がわからなくて、その...。フレールさんとミリューさんのお手伝いをしてから、いっしょにお城まで連れてきてもらったんです。僕たちの仲間が、きっとここにいると思って。カレンさんっていうひとなんですけど...」
しどろもどろ。僕は困ってスールさんを見あげた。と、そのうしろに水晶色の影がみえた。
「カレンさん!よかった、」
無事ですか!?そう叫びたいのをぐっとこらえる。青ひげの城で花嫁といっしょにいたのだろうカレンさんは、それでも一見したところかわった様子はなかった。
そんなふうに話していたら、金属鎧の音がちかづいてきた。
こんどこそ僕はちゃんと手をふって、ここだと合図する。
「ロセウスさーん、ネスさーん」
そしてみんなのほうへ向きなおる。
「ふたりも、僕たちとおなじくここへ迷いこんだんです。僕たちは仲間で、いっしょに、えと、ひとびとの困りごとを解決する仕事をしています」
とりあえず、僕らはみんな、無事だ。ほんとうによかった。
ここから物語がどう展開するのか、まだわからないけれど。
ともかく、再開をよろこんだあと、僕は兄弟ふたりをみんなに紹介した。
「こちらがお兄さんのフレール・オルドルさん、こちらが弟さんのミリュー・オルドルさんです。こちらのお城のご主人の花嫁スールさんの、お兄さんたち、です。ふもとの街に住む騎士様で、今も狼退治の任務をこなしてから、こちらへやってきました」
ちょっとぎくしゃくした紹介にこめた僕の想いを、みんながどうか察してくれますように。
そう、このふたりは「花嫁のふたりの兄」。
物語のクライマックスで青ひげを殺す、重要な人物だ。
台本のままに物語はころがっていくのか、それともぜんぜん違う道すじをたどるのか。
もういちど、空へそびえるお城を見あげた。
――PL(雪虫)より―――
合流成功!
このおふたりはとってもいいかんじのお兄さんたちですがいちおう物語の配役としては......。
というお話をさきにPTメンバーと共有します。
フィンとしては、ともに戦った戦友でもあるし、信頼して話合えるひとたちだと思っているので敵対したら悲しいです。
いろいろと、今後の展開しだいですね!
>飛龍頭さん
占瞳ですが、知力を+できるもののほうがありがたいという気がします。城内の探索もだいじになりそうですし...。
なにより、きっとだれかが「あの扉」を開けなきゃいけないような気がするので。開けちゃったら、すこしでも状況を詳しく知る必要があると思うので...。
城門の前に、馬が二頭、エクセターにフィンと、人間の男が二人。
それを出迎えるのはどうやら、二人の男の姉妹のようだ。後カレンもいるな。
>「ふたりも、僕たちとおなじくここへ迷いこんだんです。僕たちは仲間で、いっしょに、えと、ひとびとの困りごとを解決する仕事をしています」
> 「こちらがお兄さんのフレール・オルドルさん、こちらが弟さんのミリュー・オルドルさんです。こちらのお城のご主人の花嫁スールさんの、お兄さんたち、です。ふもとの街に住む騎士様で、今も狼退治の任務をこなしてから、こちらへやってきました」
フィンが、そう俺達に説明してくれる。
......そういえばなんかそんな役どころがあったような気がするが、さて、もう物語は違ってきているんじゃないか?
だってここに妹さんがいるってことは、あれだろ。
無事なんだろ?
「どうやらうちの"迷子"を保護していただいたようだ。パーティを代表してお礼申し上げる。
俺は【火竜の手羽先】亭のロセウスという。
ご覧の通りの、重戦士だ」
フィンとエクセターを馬に乗せて連れてきてくれた騎士二人にそう言って、軽く頭を下げる。
迷子とは何かといわれりゃ、エクセターのルキスラでの通り名だ。
二人ははた目から見れば、迷子だったろうからなあ。まあ、フィン一人でもポチがいるから大丈夫だろうが、問題はスカウトのくせに迷子になるエクセターの方だ。
それから、フィンとエクセターへと牙を見せてにやりと笑う。
「俺とネスは依頼うけてな。それでここへと来たんだ。
すまんが奥さん、ジルさんはご在宅だろうか?
かつての彼の仲間――ジャンヌからの言付けを預かってきた。
お取次ぎ願いたい」
兄2人と再会を喜んでいた花嫁に、そう、言葉を投げた。
―――――
PL;
こっちは、NPCたちへのご挨拶です。
迷子の迷子のエクセターちゃんネタも投下してみる。※称号
ところでGMに質問です。
PLとPCのメタが複雑に絡み合うこの物語ですが、
PC知識でも青髭のモデルがジルであり、この人物が実在するというのは分かるのでしょうか?
また、PCたちの世界でもジャンヌダルク(もしくはそれに該当する人物)はいますか?
それからもう一つ、これ、舞台はどこですか?
PLの世界だとフランスになるかと思うのですが、PCの世界での舞台はルキスラですか?
ライフォスがいたので、PCたちと同じ世界だと思うのですが、物語の中のどこかの地方とかなのでしょうか?
PLの知ってることとPCの知ってることを別にしないと、ちょっとわからなくなってきそうなので答えていただけたら!
懸命に手を振るフィンの合図に従い、城門前でようやく仲間と合流する。
フィンがこれまでの経緯を説明し、ロセウスがオルドル兄妹に礼を述べる。
「はじめまして、私はニェストル。職業はまぁ...見ての通り道楽者かな?」
いつも通り、飄々とにこやかに自己紹介を済ませ、エクセターに向き直る。
「ほら...迷子はきみの通り名で、帽子のものじゃあないだろう?」
風で乱れた髪を直し、拾っておいた帽子を元通り被せてやる。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
PLより:
全員にご挨拶とエクセターにお帽子を返すだけのサブ進行です。
道中にちょろっと妖精さんを呼び出しておきまーす。
フェアリーウィッシュ行使 MP消費:1
19:29:59 飛龍頭@ネス 2d6+7 フェアリーウィッシュ行使 Dice:2D6[4,1]+7=12
現在【MP】32/34 です。
蒼の城の前に続々と人の影が集っていく。
まずは丘を馬に乗ってかけてきたフレールとミリュー。
そしてそれに同行していたエクセターとフィンだ。
次に姿を現したのは、城の入口から兄を迎えに出てきたスールだ。
更にその背後からやってくるのはカレンである。
最後に丘を越えてきたのは二ェストルとロセウスである。
こうして――兄弟と暁の繭の面々はこの場で揃ったことになる。
だが、青髭公たるジルの姿は存在しないが。
* * *
ひとまず城門の前にて冒険者たちは自らの名前について語る。
「そうか、あんたたちがエクセターとフィンの仲間か?
じゃあ二人と同じくなかなかのやり手なんだろうな。
俺はフレール。
この近辺を守る騎士隊に所属している」
「はじめまして、ミリューと申します」
それぞれの挨拶に二人の兄弟が続く。
「私はスール、二人の妹でありこの城の主ジルの妻よ。
生憎夫は仕事で外へ出かけているの。
せっかく来ていただいたのに申し訳ないわね。
......それにしてもジャンヌって女性の名前よね。
いったい彼とはどういう知り合いなの?」
スールは兄たちの後に続けて語る。
ロセウスに対しては、ジルが不在であることを教えてくれるだろう。
まあ、カレンは一人その事実は当然知っているのであるが。
「それにしても、せっかく来ていただいたのにおもてなしする用意がないわ!
兄さんたちだけの予定だったから......どうしましょう。
あと流石にこんなに勝手に招いてしまったらあの人も困ってしまうかしら。
優しいから別に怒ったりはしないと思うけれども」
スールのもとを訪れるのは本来は二人の兄たちだけであったはずだ。
それがいつの間にかカレンに加え追加で四人も増えてしまったことに、若干困惑しているらしい。
「まあ、旅の途中だろうし。
ちょっとくらい休ませてやればいいんじゃないか?
ただ決めるのはお前だぞ、スール」
そんなスールにそっと助言するのはフレールだ。
エクセターやフィンについて労わる気持ちがあるのだろう。
「そうね......お茶くらいなら用意できるかしら。
あとは少し座って休める場所くらいなら。
わざわざこんな丘の上まで来てくれたわけだから、少しくらい休んで行ってもらいたいと思うわ。
どうやら夫に用があるみたいだし」
フレールの言葉もあって、スールはとりあえず場所くらいは用意してくれるらしい。
「ねえ、カレンお客様にこんなことを頼むのも申し訳ないんだけど......。
お仲間の方々をご案内してもらえないかしら。
先ほどの客間でいいと思うわ。
兄さんたちも悪いんだけど少しだけ力を貸して欲しいわね。
椅子を少し運んでおかないと足りなくなってしまうわ」
そう決めるとスールはカレンに城の案内を頼む。
どうやらさっきまでいた客間へと一旦四人を連れて行って欲しいようだ。
座るための椅子はスールが兄弟の力を借りて運んでいくつもりらしい。
「ったく、しょうがねえな。
そのかわり後でちゃんと休ませてくれよ?」
「では、フィンさん、エクセターさん......また後ほど」
フレールとミリューは渋々ながらスールの後をついて場内に入っていった。
二人の馬は城門付近に繋げておいてある。
――城門に残されたのは五人の冒険者たちだ。
カレンは客間まで案内されるよう頼まれているが。
どう動くかは冒険者たちの好きにすることができる。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
進行ですー。
ジャンヌをどちらに宿すかについてはPL欄で書いていただければ問題ありません。
また舞台についてですが、めんどくさいので全部架空にします。
というか最初からそのつもりでしたので。
はっきりとモデルとした実在人物はおらず、場所はラクシアのどこかというだけですね。
一旦兄妹仲良く城の中に引っ込みます。
お好きな行動をどうぞ。
特になければ客間まで行ったものとして扱います。
> ――城門に残されたのは五人の冒険者たちだ。
> カレンは客間まで案内されるよう頼まれているが。
> どう動くかは冒険者たちの好きにすることができる。
「......嵐のようなお嬢さん、いや奥さんだったねぇ」
ジルに対して色々と思うところがあるのだろう、矢継ぎ早に質問をしたあと
準備のために城の奥へ向かってしまった。
「まぁ、彼らの目がない方が自由にできることもあるし丁度いいかな?
まずはこの本...あちら側から持ってきたジルの日記なんだけれど
これに目を通してもらっていいかな?」
長々と説明をするより見てもらった方が早いだろう日記をフィンとカレンに渡し、
エクセターの前にカードを開いてみせる。
「さて、二人が読み終わるまでカード遊びでもしようか?」
『ねぇねぇ、この子ボクらのこと見えないんでしょー?』
『遊ぶ? カードする?』
わらわらとムリアン達がカードの横に集まり、嬉しそうに私とエクセター顔を交互に見る。
『カード運ぶあそびするー!!』
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
PLより:
二人に日記を読んでもらっている間、妖精さんが見えないエクセターにカードが
勝手に動いて占いをする遊びをしてみます。
その後でフィンとカレンにもそれぞれ妖精さん付で占いをプレゼント。
【判定ダイス】
00:14:44 飛龍頭@ネス 2d6+5+1
幸運は知恵を助ける(フェアリーウィッシュ込) Dice:2D6[2,3]+5+1=11
00:15:04 飛龍頭@ネス 2d6+7 フェアリーウィッシュ Dice:2D6[4,1]+7=12
00:15:31 飛龍頭@ネス 2d6+5+1
幸運は知恵を助ける(フェアリーウィッシュ込)フィン Dice:2D6[2,6]+5+1=14
00:15:46 飛龍頭@ネス 2d6+7 フェアリーウィッシュ Dice:2D6[5,3]+7=15
00:16:01 飛龍頭@ネス 2d6+5+1
幸運は知恵を助ける(フェアリーウィッシュ込)カレン Dice:2D6[6,4]+5+1=16
フェアリーウィッシュ二回でMP-2、エクセターへの占いでMP-2、
フィンへの占いでHP-8、カレンへの占いでMP-3 で、代償に魔晶石5点を一個崩して現在
【HP】24/32 【MP】30/34 となりました。
【占いの効果と時間】
エクセター:非戦闘時の知力判定に+1ボーナス(効果時間:1時間)
フィン : 〃 +2ボーナス(効果時間:1時間)
カレン : 〃 +1ボーナス(効果時間:1日 )
「あ、あの、すみません、ど、どうぞおかまい...なく.........」
僕がどうにかしぼり出したかぼそい声は、たぶん最後まではスールさんに伝わってない。
スカートのすそをひるがえしてもどっていった彼女の後ろすがたを見て、僕はちょっとぼんやりした。
>「......嵐のようなお嬢さん、いや奥さんだったねぇ」
ネスさんが苦笑する。
>「まぁ、彼らの目がない方が自由にできることもあるし丁度いいかな?
まずはこの本...あちら側から持ってきたジルの日記なんだけれど
これに目を通してもらっていいかな?」
「あ、はい。......あちら側?ジルってその、ここの、ご当主......」
つまり青ひげ。
青く染められた革装丁のしっかりした本だ。1冊は僕に、もう1冊はカレンさんの手元にわたされた。
ネスさんたち、いったいどこに行ってきたんだろう。
という疑問の答えが、きっとこの日記にあるんだろう。
僕はおとなしくページを開いた。
1ページ目からすべてを読むことはできそうにないから、前半のほうからぱらぱらとめくってみる。
「............」
ひとの日記を読むというのは、ちょっと、その......。図書館におさめられた手記のたぐいと同じじゃないかと思わなくもない、でも決定的にちがうのは、書いた本人と対面しなくちゃいけないかもしれないこと。
そんなことを思いながらページをすすめていくと、『ジャンヌ』という女性の名前があらわれた。
「......ぶっ、げほげほっ...!」」
えっと。青ひげは、うん。ジャンヌに、その、こ、恋を、している、みたいで......。
「ああああの、こっ、これあのっ、よ、読んじゃいけないんじゃ......!」
だってこれ、その、も、ものすごくはずか......いや、ひとに日記にそんなこと言っちゃいけない、でも。
そこにならぶ熱烈な言葉たちに目まいがする。
かーっと顔があつくなって、頭がぐらぐら煮えてくる。目が、文字の列をすべるようにうごきはじめる。視界が指でつくった輪っかくらいにせまくなっている。
もしこんな熱烈な日記を書いちゃって、それがだれかに読まれたとわかったら、僕だったら世を捨ててあてのない旅にでる。帰ってこられるかはわからない。
だめだ。これはだめだ。女のひとの入浴をのぞき見るのとおなじくらい、この日記を読むことは罪ぶかい。
ネスさんに返そう。そう思って僕は本を閉じかけた。
あれ?でも、とすると、姿を消した何人かの奥さんたち...それからスールさん、その前には、青ひげは...ジルは、ジャンヌと結婚していたんだろうか。
青ひげのこの激しい恋は、叶ったんだろうか。
ぽつりとうかんだ疑問のおかげで、僕は日記を読みつづけた。ジャンヌへ恋いこがれる気持ちとあふれんばかりの賛美の言葉がつづく。
「カレンさん、僕いちおう...こっち、ひととり目をとおしました」
カレンさんも、もう1冊のほうを読みおわったみたいだ。あえて僕は内容についてふれずに、青い本を取りかえっこする。
「............?」
2冊目に入って、ジルのようすが変わってきた。ジャンヌが、「忌むべき剣の使者」と呼ばれはじめたらしい。
ジャンヌは、ライフォス神の印をいただく聖女なんじゃなかったっけ。
自分がだんだんむずかしい顔になってきているのがわかる。
ジャンヌが、火刑に処せられた。
ジルは自分を責めた。ジャンヌを守り切れなかった、と。
そして、その「償い」としてジルが選んだ道は......。
ジャンヌを、ふたたび「呼びもどす」こと。
「えっ」
それって、え?操霊術......とかそういう手段......で?
ジルはジャンヌのことを、それほどまでにずっと想っていて。それでなお、奥さんたちと暮らしてた...いまだって、スールさんと結婚してる......のか。
そこに気持ちはなくて、単に家どうしのやりとりが成立したから......?ううん、よくはわからないけど、さっきのスールさんの様子はそんなかんじには見えなかった。
ミリューさんも言ってた、家の意向がまったくないわけじゃない、でも、スールさんはスールさんなりに、青ひげに心をひかれたんだって。
ジルの愛する人は......いまでも、この日記にしたためたとおり、『ジャンヌ』なのか......?
僕はなんだかわからなくなってきて、ふう、とおおきく息をはきだした。手のひらがじとりといやな湿り気をおびている。
ジャンヌ。そうだ、ロセウスさんがさっき「依頼をうけた」って言ってた。あれ?ロセウスさんとネスさんは、『ジャンヌ』に会った......のか?
どこで?どうやって?
ジャンヌの復活は......果たされたのか?
でも、そうだとしたら...。青ひげが積年の想いをかなえて、その上であらたな伴侶とともにべつの人生を歩きだしたのだったら......。
ネスさんが、この日記を僕たちに手わたすことはないんじゃないかな。
ふたりはいったい、何をみてきたんだろう。
「あの......。日記、目をとおしました。青ひげは...ジルは今もまだ、ジャンヌを愛してる。彼女の復活をのぞんでいる。その上で、いく人もの女性と婚姻関係をむすんでいる。そして今までの妻たちは、つぎつぎと『姿を消している』。因果関係はともかく、事実としては...そういうこと、ですよね」
僕の声はへんに平べったかった。
「ネスさんとロセウスさんが見たもの、聞いたものについて、教えてください......ジャンヌは、いまはいったいどういう状態なんですか...?」
一本一本の毛先がざわざわとふるえるような不安感がこみあげてくる。
だって、僕には青ひげが「いったい何のために結婚しているのか」わからない。そして、それはわからないにもかかわらず、青ひげの最大ののぞみだけはわかっているんだ。愛するジャンヌの復活。
物語の『青ひげ』は、今までの奥さんたちをつぎつぎ殺しては遺体を小部屋に置きざりにしていた。その理由は語られなかった。
『この物語』で、もしも「その理由」が語られるとするなら......?
やっぱり、青ひげは、『この世界のジル』は、結婚相手をつぎつぎと手にかけて......いるの?
「愛するひと」のために。
ぞっ、背すじの毛が逆立った。逆方向へなにか冷たいものがすべり落ちていく。
ひとを殺すまでに、ひとを愛せるか、なんて。そんなの。そんなの......。
許せない。けれどそれ以上に、わからない。ジルはいったい、何を想い、何をしている......?
たしかめなければ。僕のふかいところで、そうつぶやく声がきこえた。
「僕は、この物語をつむぐ者として、青ひげの...ジルの真意が知りたいです。そのうえで、彼が実際に何をしているのかも」
本を閉じて、ネスさんに手わたした。
「それがとうてい僕に受け入れられないことだとしたら......。僕、なにかするかもしれません」
ムリアンたちが心配そうに僕を見ていた。
『心配かけちゃったね。だいじょうぶ、僕は元気だよ?』
そう妖精語で言って笑いかける。
そしてムリアン達が運んでくれるカードをネスさんがめくり、僕は〈占瞳〉の不思議な効果にあずかることができた。
――PL(雪虫)より―――
フィン君なりに情報を整理し、覚悟をきめるところまでのRPです。
とりあえず、この日記は本人を前にお披露目すると相当なダメージがはいる危険物と認識しました。
いったんネスさんにお返しします。
フィンとエクシーのの持つ情報と、ネスさんロセウスさんの持つ情報、カレンさんの得た情報をここで交換したいと思います。
エクシーがフレールさんから得た、「騎士の家系の娘ばかりが妻として選ばれている」っていう情報がじみに気になっています。
【フィンの考えていること、やりたいこと】
・ジルは何を考えて奥さんをとっかえひっかえしているの?
・ジャンヌが好きなんだよね?復活させたいんだよね?
・まさかそのための犠牲やなんかだったら許せないよ?
・でもこれはすべて推測の域をでていない(個人的には重要)
・ジルの真意とおこなっていることについてできれば確認したい。
・動かぬ証拠でもでてこようものなら、日記朗読会がはじまりますよ。ジャンヌの前で。
【占瞳の効果】
フィン :非戦闘時の知力判定に+2ボーナス(効果時間:1時間)
ひろうずさんありがとうございますー。
フレール、ミリュー、スールと口々に挨拶を返してくれる。
うむ、育ちは皆よいようだ。それもそうか。騎士の家系のようだからな。
>「私はスール、二人の妹でありこの城の主ジルの妻よ。
> 生憎夫は仕事で外へ出かけているの。
> せっかく来ていただいたのに申し訳ないわね。
> ......それにしてもジャンヌって女性の名前よね。
> いったい彼とはどういう知り合いなの?」
「ジャンヌは仲間、と言っていたな」
ジャンヌは。
青髭の......ジルの方は彼女に対して想いを抱いていたのは熱く語られたので良く知っているが、可哀想な事にそれを全部知られた挙句振られるのが確定していてだな。
更に言うと、最後通牒突き付けに来られたわけだ。可哀想に。
なんて考えている間に、フレールの助言を受けつつもスールが色々と決めていく。
うむ、なんだ。
いい嫁さんをもらっているではないか。
「おいネス、こいつは案外あっさり仕事が終わるかもしれんぞ」
だってそうだろう?
こんなにいい嫁さんをもらったんだ、あいつだって案外もう日記を書かなくていい程度には吹っ切れたのかもしれん。
そうであってほしいものだ。
それが誰であれ、泣かせるのは適わんからな。
>「さて、二人が読み終わるまでカード遊びでもしようか?」
「おおー!」
そう言ってネスの取り出したカードが、わらわらとあらわれたアリに......アリだよな? アリによって、運ばれ不思議な動きをする。
一応それらが見える俺ですら変な声が出るのだから、さて、妖精の見えないエクセターにはどう見えるのだろうな。
> 「あの......。日記、目をとおしました。青ひげは...ジルは今もまだ、ジャンヌを愛してる。彼女の復活をのぞんでいる。その上で、いく人もの女性と婚姻関係をむすんでいる。そして今までの妻たちは、つぎつぎと『姿を消している』。因果関係はともかく、事実としては...そういうこと、ですよね」
読み終わったという、フィンのその言葉に、ううむと腕を組んで考える。
フリをする。
難しいことを考えるのは、俺の仕事ではない。
> 「ネスさんとロセウスさんが見たもの、聞いたものについて、教えてください......ジャンヌは、いまはいったいどういう状態なんですか...?」
「俺達が行ったのはここではない場所だ。
......すでにジャンヌは死んでいる。そして神に召し上げられ、魂を導く仕事をしている。
俺達はジャンヌから一つの依頼を受けた。
――ジルの救済だ」
しかしだな。
あんな可愛くていい嫁さんをもらったら、もしかしたらもう悔い改めてるかもしれんだろ?
俺はそうであってほしいと思っている。
「救済の方法は問わん、最悪――肉体からの救済でも構わんそうだ」
それと、ジャンヌなら一緒に来ているぞと、つけたした。
―――――
PL;
ロセウスは「スール可愛い(リルドラ視点)し、日記も書いてないし、悔い改めてんじゃね?」と言ってますがまあPLはそんなこと思ってませんよね。
NPCが戻ってくるまでに伝えられるところまで伝えておく所存です。
あ、ジャンヌは今ロセウスの方にいることにしましょう。
ひろうずさんが宣言してないですし。
多分指定がないだけでこれ、客間ですよね?
「はい。はじめまして。カレン・ハーシェルと言います。
よろしくお願いいたしますね」
スールさんのご兄弟お二人。どうやらエクセターちゃんとフィンさんが一緒に来た‥どころか狼退治までしたみたい。
エクセターちゃんのコート、袖が少し破れてるみたいだけど、やっぱり狼のことも殴ったのでしょうか?
>「ねえ、カレンお客様にこんなことを頼むのも申し訳ないんだけど......。
> お仲間の方々をご案内してもらえないかしら。
> 先ほどの客間でいいと思うわ。
> 兄さんたちも悪いんだけど少しだけ力を貸して欲しいわね。
> 椅子を少し運んでおかないと足りなくなってしまうわ」
「あ、はい。では参りましょう、皆さん」
好都合ですね。あの扉のこととか話しておきましょう。さすがにスールさんに聞かせるのは少し可哀想な気がしますし。
先ほどまで優雅なお茶会を開いていた客間。今はそこに暁の繭のメンバーが勢ぞろいです。
>「まぁ、彼らの目がない方が自由にできることもあるし丁度いいかな?
> まずはこの本...あちら側から持ってきたジルの日記なんだけれど
> これに目を通してもらっていいかな?」
「これは‥日記、ですか?読め、とおっしゃるからには何か物語の手がかりがあるのでしょうけど‥」
ジル。物語"青髭"のモチーフとなった人でしたか。
正直、人の日記を読むのって抵抗ありますよね。
でもまあ、これも仕事の内、と割り切って読むことにしましょう。
わたしとフィンさんが日記を読んでる間、ネスさんは妖精さんの力を借りてエクセターちゃんと時間をつぶすようです。
あまり速読には自信はないですけど、なるべく急ぐとしましょう。
最初に渡された日記。
何やら暗澹とした雰囲気なんですけどこれは‥?
どうやら、手のひらを返すように扱いが悪くなったことに対する怨嗟‥でしょうか。
それにしても、文面からはこのジャンヌという女性に対しての妄執とも呼べるような気持ちを感じ取れますね‥。ここまで想ってもらえたらジャンヌさんも本望なのではないでしょうか?
‥もっとも、それが望まれた気持ちなら、ですけど。
それはそうと、フィンさんが日記を読みながら何やら照れてる様子に見受けられるのですけど、いったいあちらの日記にはどんな内容が書かれているのでしょう?ああいった態度になるようなことがこちらには書かれてないのですけど‥。
もう少しで読み終える、といったあたりでフィンさんが先に読み終えました。
>「カレンさん、僕いちおう...こっち、ひととり目をとおしました」
「あ、はい。わたしももう少しですので少しお待ちいただけますか?」
やはりタビットさんたちは頭の回転が早いみたいで、きっと読む速さにも影響があるんですね。
「‥‥すみません、お待たせしました。では今度はわたしがそちらを読みますね」
読み終えた日記をフィンさんと交換、読み始めます。
‥‥‥なるほど。確かに読んでるこちらも恥ずかしくなるくらいあからさまな日記ですね‥。
いつかわたしもこんな風に少尉さんに伝えることができるのでしょうか?
いえ、今はそんなことを考えてる場合じゃなくて。
こちらの日記には、先ほど読んだ方と違って恋焦がれる様子が綴られてますね。
この日記を読む限りだと物語"青髭"に出てくるような残酷なことはしない様に思えますけど‥でも、そうではないことはさっき読んだ方の内容で何となく察することが出来ます。
「それにしても‥‥呼び戻す、ですか‥」
一通り読み終えた感想。まず出てきたのはそれでした。
いくら恋焦がれた相手とは言え、失われた相手の魂を呼び戻すなんてことはリルズさまでもお許しにならない行為。
そもそも、そんなことをしてジャンヌさんが喜ぶとでも思ってるのでしょうか?正直、独りよがりに思えます。
>「あの......。日記、目をとおしました。青ひげは...ジルは今もまだ、ジャンヌを愛してる。彼女の復活をのぞんでいる。
>その上で、いく人もの女性と婚姻関係をむすんでいる。そして今までの妻たちは、つぎつぎと『姿を消している』。因果関係
>はともかく、事実としては...そういうこと、ですよね」
「そう、でしょうね。わたしが読み取れた感じもそうです」
読み終えたフィンさんが口にした感想。
それに対してロセウスさんは。
>「俺達が行ったのはここではない場所だ。
> ......すでにジャンヌは死んでいる。そして神に召し上げられ、魂を導く仕事をしている。
>
> 俺達はジャンヌから一つの依頼を受けた。
> ――ジルの救済だ」
>「救済の方法は問わん、最悪――肉体からの救済でも構わんそうだ」
「救済、ですか‥。つまり、柵(しがらみ)から解き放って欲しい、ということですよね。
ジャンヌさんがどういったつもりでいらっしゃるのかは解りませんけど、ジャンヌさん自身は、ジルさんに対しての気持ちはどうだったのでしょう?」
これで、ジャンヌさんの方はジルさんに対してなんとも想ってない様だとしたら‥難しいですね、人の気持ちって。
「あ、そうだ。
先ほど宅内を少し調べまして、わたしたちの知る"青髭"だと‥前の奥さんたちの成れの果てがあるだろう部屋にアタリをつけました。
鍵も掛かってますし、何よりご主人から"開けるな"と厳命されてる様で、スールさんもその中は‥気にはなっている様ですけど、知らないみたいです。わたしがそこの中も調べておけたら良かったんでしょうけど‥何分、そういった技術や知識に疎いもので‥」
例の扉。その位置と予想されるだろうその中のことを皆さんに伝えておきましょう。
先ほどはわたししかいませんでしたけど、今はみんな居ます。正直、わたしはこのメンバーで居るのなら恐れるものはない、と信じています。頼りになる方たちですから。
―――――――――――――――
PL こるべっと
遅くなりました!日記を読んだ感想など伝えつつ、例の扉のことを皆に伝えます。
NPCズがまだ時間かかりそうなら一度行ってみるのも手なのかなとか思いつつ。
>カレン : 〃 +1ボーナス(効果時間:1日 )
ひろうずさん、ありがとうございます!
ところでHPの減少についてですけど、原因から察するに傷とかが出来るわけではないですよね?
もしキツイ様でしたらいつでも回復しますので遠慮なくおっしゃってください。
目に見えて傷とかが出来るようならキュアしますけども。
フレールやミリューはスールに連れられ屋敷の奥へと消えていった。
だけど、一先ず全員が揃ったことに喜びたい。
とは言うものの、ロセウスに迷子扱いされて内心は不満であった。
「ぶー、エクセター別に迷子じゃないもん、望遠鏡もあるもんー」
「ほら...迷子はきみの通り名で、帽子のものじゃあないだろう?」
「あっ、エクセターの帽子!
ネスが拾ってくれたの?ありがとう!」
ネスがかぶせてくれた帽子をポフポフと触っていると、不満もいつの間にか忘れていた。
ニコニコとご機嫌で過ごしていると、フィンやカレンが本を読んでいることに気がついた。
エクセターにも見せて、と近寄ろうとした時ネスにこう呼び止められる。
「さて、二人が読み終わるまでカード遊びでもしようか?」
「カード遊び?うん、エクセター遊ぶ!ネスとカードで遊ぶよ!」
キャッキャとはしゃぎながら、ネスがカードを取り出すのを待つ。
「ねぇねぇ!何で遊ぶの?エクセターシャッフルでき...る...よ?」
ワクワクして待っていたが、その時不思議な事が起きた。
なんとカードがひとりでに動き出したのだ!
「わっわっ!動いてる!なんで!?なんでー?!」
ネスはもちろん、エクセターも触ってない。
だというのにカードたちはひとりでに動き回っている。
「すごい!ねぇ!フィンー!みてっ!ロセウスー!ロセウスー!カレンでもいいけど!
ほらっ!ほら動いてる!動いてるよ!ネスもエクセターも触ってないのに!」
仲間を呼び寄せてこの驚愕の体験を分かちあおうとするけど、何やら反応が薄いというか
驚くというよりは、面白いものを見るような反応しか帰ってこない。
「えー!なんでなんでー、みんな無感動すぎるよ!
ネスーネスー!これも占いなの?占いの人ってみんなこれ出来るの?
エクセターもカードフワァってできるかな?それともネスにしか出来ないの?」
興奮した勢いで質問攻めにしていると動き回っていたカードたちが、エクセターのすぐ手前で停まった
「...止まっちゃったよ?取っていいの?」
おっかなびっくりとした様子で、ネスに許可を求める。
許可が降りるとカードをそっと引き抜いた。
カードをくるくると回したり調べてみたけど、何かが細工された様子はない。
「...むむむー...幸運は知恵を授ける?エクセター賢くなったの?
でも賢くなっても、カードがなんで動くのかわかんないよー...
あっ!言わないでね!エクセター自分で考えるから!」
ネタバレをストップしてから、腕を組んでウンウンと頭を悩ませる。
世の中には不思議な事がたくさんあって、今その不思議な事が目の前にあるのだ。
自分だけでなんとかしてみたい。
「うーんうーん...うーん...ヒントちょうだい...」
ヒントくらいならいいよね...?
================
PL・さっぱりわからない!
ちょっと遅れましたがエクセターはずっと悩んでおります。
ネスのカード遊びにぐいっと引きこまれたエクセター。
この後も多分考えていると思いますが、ネタバレをしてもヒントを与えてもいいし
適当に流してもOKです!
エクセター:非戦闘時の知力判定に+1ボーナス(効果時間:1時間)
効果を有りがたく頂戴します!
後、帽子もありがとうございます!
>「わっわっ!動いてる!なんで!?なんでー?!」
>「すごい!ねぇ!フィンー!みてっ!ロセウスー!ロセウスー!カレンでもいいけど!
> ほらっ!ほら動いてる!動いてるよ!ネスもエクセターも触ってないのに!」>「おおー!」
エクセターは純粋に驚きを、妖精が見えているロセウスは感嘆の声あげた。
『ふたりともびっくりしてるぞー』
『よし! 今度はみぎだー』
『くるくるするぞー』
二人の反応に気をよくしたのか、ムリアン達はカードを大きく左右に動かしたり
回転させながら彼女の元へカードを運ぶ。
>「...止まっちゃったよ?取っていいの?」
『いいよー』
『どうぞー』
『きっと聞こえてないよー』
『パタンってするー?』
「さぁどうぞ...それが君のカードだ」
カードを手に取るのをためらっているエクセターにカードを引くように促す。
結果は可不可のないものだったが、今の私の腕からは手堅くそして妥当な方だろう。
>「...むむむー...幸運は知恵を授ける?エクセター賢くなったの?
> でも賢くなっても、カードがなんで動くのかわかんないよー...
> あっ!言わないでね!エクセター自分で考えるから!」>「うーんうーん...うーん...ヒントちょうだい...」
ルーンフォークは妖精が見えないという話は本当の様で、
手元のカードをひとしきりひっくり返したり、日に透かしたりした後、
百面相をつつ、腕を組んで考えこんでいる。
「大丈夫だよ、きみが必要とするときに効果はでるからね?
ヒントかぁ......そうだねぇ きっと君のすぐ傍に幸運を運ぶ
"何か"がいるのかもしれないよ?」
* * *
>「ネスさんとロセウスさんが見たもの、聞いたものについて、
> 教えてください......ジャンヌは、いまはいったいどういう状態なんですか...?」
>「俺達が行ったのはここではない場所だ。
> ......すでにジャンヌは死んでいる。そして神に召し上げられ、魂を導く仕事をしている。
> 俺達はジャンヌから一つの依頼を受けた。
> ――ジルの救済だ」
「私たちが立ち寄った、というか迷い込んだ場所を離れる事が彼女のお役目上
できないらしくてねぇ ジャンヌの望む形に完遂できるのか分からない。という
条件付きで引き受けてきたんだよ」
>「僕は、この物語をつむぐ者として、青ひげの...ジルの真意が知りたいです。
> そのうえで、彼が実際に何をしているのかも
> それがとうてい僕に受け入れられないことだとしたら......。
> 僕、なにかするかもしれません」
薄っすらと苦悶の表情を浮かべて、読み終わった日記を差し出すフィンの頭をやさしく撫でる。
「ここにはみんないるのだから、きみ一人で抱え込まなくてもいいんだよ」
どうにもならない、することはできない状況を踏まえた上でジャンヌも依頼をだしている。
(肉体の破壊でなく素直に改心してくれるか、ロセウスの言うとおり 既に過ちに
気づいていてくれればいいのだけれどね......)
自分はともかく、フィンやカレン、エクセターに汚い仕事をさせるのはやはり気が重い。
『フィンどうしたのー』
『おなかすいたのかー』
『お歌うたう?歌う??』
『ネスも元気だせー』
>『心配かけちゃったね。だいじょうぶ、僕は元気だよ?』
「...ありがとう さぁこれをどうぞ」
フィンや私のことまで気にかけてくれる、ちいさな友人に改めての礼と、すっかり彼らの
お気に入りのひとつになった砂糖菓子を取り出した。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
PLより:
占いまわりで会話のおかえしサブ進行、
エクセターへはほぼ答えのヒントを出すの巻 です!
>こるべっとさんへ
占いの代償だとおそらく外傷じゃなく顔色が悪くなるとかそういう
感じなんじゃないかなぁって。
キュアのご提案ありがとうございます!ですが、わたしもほぼ後衛になりますので、
解呪いとかサニティとかのために、MPは温存していただければと思いますー。
城門前に揃った暁の繭の一行は。
一旦カレンが最初に通された客間の方へと移動することとした。
そこはポチの目からカレンの姿を捉えた部屋でもある。
復活の奇跡が主題の絵が飾られた部屋。
ゆったりとした椅子がいくつかあるが兄弟の分も含めると流石に少し足りなそうだ。
カレン以外の面々は飛び入りの来客であるため、
お茶などの用意は全くできておらず、テーブルの上は綺麗さっぱり何もない。
そんなテーブルの上で二ェストルはカードを広げ。
妖精たちを呼びながらカード遊びを繰り広げる。
といってもただの遊びではなく立派な占いのスキルであり......。
対象となったカレンやエクセター、フィンにはちょっとしたおまじないがかけられた。
――どうやらこの一連のカード運びはエクセターにとっては不思議なマジックであったようだ。
* * *
少しすればスールの後をついてフレールとミリューが椅子を持ち込んでくる。
それぞれ手頃な場所に置いてどすんと腰掛けていったようだ。
「はぁ、疲れたぜ。
着いたら休めるかと思ってたんだけどな」
ちょっと文句がありそうな感じでいうフレールに対し。
「もう、そんなこと言わないでよ、兄さん。
兄さんの好きな料理足しておいてあげるから」
スールはご飯を出しにして宥めようとする。
そんな二人を馬鹿だなあと眺めつつも、ふふっと笑うのがミリューだ。
やはりというか、仲良く育ったものなのだろう。
「それにしても......ロセウスだっけ?
でっかくて頑丈そうな体してんな。
鎧もごっついしさ。
ロセウスももしかして戦争帰りか?」
気を取り直したフレールはロセウスに興味が移ったようだ。
フィジカルなタイプの彼として気になったようだ。
ミリューは椅子で寛ぎながら、そんな兄たちの様子を眺めている。
すると......スールはそそっとカレンの方に近づいて。
――こっそりと話しかけた。
「ねえ、カレン。
兄さんたちが来てすぐにいうのもなんなんだけど。
わたし、やっぱりあの扉の向こうが気になるわ。
さっきロセウスさんがジャンヌっていう人の頼みを受けたって言ってたけど......。
わたし、そんな名前あの人から聞かされたことがないのよ。
だからなんだかまた秘密にされていることが不安になっちゃって。
あの人にも兄さん達にも内緒でこっそり開けてみたいの」
やっぱりまた扉を開けたくなってしまったらしい。
どうやら先程ジャンヌという知らない名前を聞いたことがキーになったらしい。
「もし危険だって言うのなら、カレンのお仲間さんを連れて行っても構わないわ。
でも全員で行ったら流石に兄さんに怪しまれちゃうし。
特にミリュー兄さんの方とかに。
だから何人かはこっちに残ってもらった方ほうがいいかもしれないわね」
ただ先程カレンに言われたのを覚えているのか。
カレンの仲間、つまり他の繭の面々を連れてきてもいいとのことだ。
流石に全員で行くと怪しいので誰かはフレールとミリューたちの相手をして欲しいようだが。
もしカレンが断るなら、またひとまず諦めてくれるだろうか。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
進行になりますー。
とりあえず現時点は客間にいるとのこと了解しました。
しばらくすれば、3人も客間にやってきます。
カレンはスールに扉を開けることを誘われます。
もし扉を開けに行くなら、開けに行くPCを選択してください。
一応スールは誰かが兄弟の相手をして欲しいと言っていますが、
別に全員で開けなくとも構いません。
まだ開けたくない場合はその旨を告げると、その方向で進展します。
「ネスさん‥何か顔色がよろしくない様ですけど、どこか具合でも悪いのですか?
わたしで出来ることがありましたら遠慮なく仰ってくださいね?」
カードを使って占っていたネスさん。いえ、シャドウですから元々人間の方やわたしたちハイマンとは肌の色は違うのですけど、それでも普段より焦燥した感じに見受けられます‥。何かあったのでしょうか?
日記を読み終え、情報の交換を終えたわたしたち。
情報を交換していると、スールさんとお兄さんたちが椅子を持って来てくださいました。
>「はぁ、疲れたぜ。
> 着いたら休めるかと思ってたんだけどな」
「ありがとうございます、お疲れの所申し訳ありません」
>「もう、そんなこと言わないでよ、兄さん。
> 兄さんの好きな料理足しておいてあげるから」
微笑ましい感じの、仲の良い兄妹ですね。とてもじゃないですけど、フィンさんが仰ってた様な不幸が待ち受けてるとは思えないですね。
ロセウスさんの身体‥リルドラケンとしての立派な体格を見て、フレールさんは興味がわいた様です。戦争や、身体作りの事に関して色々知りたいみたいですね。
戦争‥そう言えばロセウスさんやみんなとこうして一緒に行動するようになった切欠はあの戦争でした。
左右から蛮族に囲まれて、あのキレイな鱗が剥がれたり傷ついたり。
そう言えば少尉さんはあのときが初陣だったんですよね。最初の戦闘の時は血に酔ってしまったみたいですけど、もうああはならないでしょう。‥少なくとも、わたしはあんな風になった少尉さんを見たくないです。怖い‥少尉さんが、ではなく、ああいう風になってしまう戦場というものが、です。
‥‥どうも調子がおかしいですね。今日は少尉さんのことを思い浮かべることが多い気がします。
やはり仲の良さそうなスールさんたち夫妻を見たからでしょうか?
いつかわたしも、スールさんみたいに幸せな笑みを浮かべたいものです。
と余所事を考えていたら、スールさんがいつの間にか近くに来て、おそらくわたし以外には聞こえないだろう声で話しかけてきました。
>「ねえ、カレン。
> 兄さんたちが来てすぐにいうのもなんなんだけど。
> わたし、やっぱりあの扉の向こうが気になるわ。
> さっきロセウスさんがジャンヌっていう人の頼みを受けたって言ってたけど......。
> わたし、そんな名前あの人から聞かされたことがないのよ。
> だからなんだかまた秘密にされていることが不安になっちゃって。
> あの人にも兄さん達にも内緒でこっそり開けてみたいの」
>「もし危険だって言うのなら、カレンのお仲間さんを連れて行っても構わないわ。
> でも全員で行ったら流石に兄さんに怪しまれちゃうし。
> 特にミリュー兄さんの方とかに。
> だから何人かはこっちに残ってもらった方ほうがいいかもしれないわね」
「そう、ですか‥。ええ、わたしも気にはなりますね、あの扉。
ただ、先ほども言いましたけど、危険がある可能性はあります。勿論、わたしも、仲間たちも危険を排除することに全力を尽くしますし、もしスールさんが良いと仰るのであれば一緒に行きたいです。
そうですね‥中がどうなってるのかまだ解らないんですよね?だったら、調査という感じでそういうのが得意なのは、あの赤い服を着てる子‥エクセターちゃんって言うんですけど、あの子と、調べたりすることもあるでしょうから、あのタビット‥フィンさん。それとわたし。あのリルドラケン‥ロセウスさんとシャドウ‥ネスさんにはお兄さんたちの話相手になっていただきましょうか」
本当なら、みんなで行ったほうが安全度は高いでしょう。
でも、スールさんの気持ちも解ります。誰だって、自分の愛する人(この場合はご主人であるジルさんですね)の秘密を暴く、なんてことを知られたくないでしょうから。
もしかしたらお兄さんたちはジルさんに良い印象を持ってないのかもしれません。‥まあ、そういうわたしも見た目だけの第一印象は悪かったわけですけど。お兄さんたちも同じ様に感じたのかもしれませんね。
もしくは‥大事な妹さんを取られた、なんて思っちゃってるのかもしれません。可愛い嫉妬ですね。
ロセウスさんが戦争のことを話してお兄さんたちがそちらに気を取られてる隙に、エクセターちゃんとフィンさんに手招きをして、こっそりと耳打ちします。
「スールさんが、気になる扉があるんですって。さっき言った扉。
それで、わたしたちでこっそり行きませんか?という提案をされたのですけど‥。
お二人はどうです?気乗りしないなら無理にとは言いませんけど‥」
そこまでで言葉を切って、二人を伺うように見つめてみます。
でもきっと、今のわたしは笑みを浮かべてるでしょうね。断られるとは思ってませんから。
―――――――――――――――
PL こるべっと
占瞳でHP減ったネスを心配しつつ。要請あるまでは回復はしない方向でいきますねー。
スールさんの提案には乗っかります。その上でエクセターとフィンに声を掛けます。
相談したとおりですね。ポチを使っての合図云々のあたりはきっとフィンが提案してくれるって信じてる(きらきら
一応予備置いておきます。
* こるべっと@カレンさんが入室しました。
08:45:27 こるべっと@カレン 2d6
予備1 Dice:2D6[1,2]=3
08:45:32 こるべっと@カレン 2d6
予備2 Dice:2D6[1,4]=5
08:45:37 こるべっと@カレン 2d6
予備3 Dice:2D6[4,4]=8
08:45:47 こるべっと@カレン おぅふ
* こるべっと@カレンさんが退出しました。
日記を読み終わった仲間達からの問いに、答えていく。
お前らは文字だからいいだろう、俺達はそれを演劇仕立てで見せられたんだぞ、と。
>「救済、ですか‥。つまり、柵(しがらみ)から解き放って欲しい、ということですよね。
> ジャンヌさんがどういったつもりでいらっしゃるのかは解りませんけど、ジャンヌさん自身は、ジルさんに対しての気持ちはどうだったのでしょう?」
「......あー、非常に言いにくいがな。
ジャンヌに確認したところ、かつても今も、ジルに対してそういう感情はないそうだ」
可哀想すぎて溜息が出る。
彼女は最初から最後まで一貫して聖女であった。
故に、かつての仲間が道を踏み外すのが心配でならないのだろう。
「まあ、カレンと俺やネスみたいな関係だったのだろう。
......フィンはちょっと違う気がするのはなんでだ?」
カレンと俺やネスは仲が良い異性であると思うが、正直それは同じPTを組んでいるからという枠を出無かろう。
種族が違うというのが恋愛の枷になっているのかもしれんが、それは説明に不要であるだろうから置いておく。
そこ言い出したら面倒くさいからな。
>「あ、そうだ。
> 先ほど宅内を少し調べまして、わたしたちの知る"青髭"だと‥前の奥さんたちの成れの果てがあるだろう部屋にアタリをつけました。
> 鍵も掛かってますし、何よりご主人から"開けるな"と厳命されてる様で、スールさんもその中は‥気にはなっている様ですけど、知らないみたいです。わたしがそこの中も調べておけたら良かったんでしょうけど‥何分、そういった技術や知識に疎いもので‥」
「それはお前の仕事じゃないだろう」
それはエクセターやネスの仕事であって、お前さんの仕事じゃない。
冒険者である以上、仲間の得手な分野に手を突っ込む必要はない。勿論、得意分野がかぶっている場合はそうではないが、そうではない場合、大人しくするのも仕事である。
「それにそこ、開けたらまずいんだろ?
俺達を待つという判断は、正しかったんじゃないのか」
そう言ってガシガシと、頭を撫でてやる。
>「それにしても......ロセウスだっけ?
> でっかくて頑丈そうな体してんな。
> 鎧もごっついしさ。
> ロセウスももしかして戦争帰りか?」
椅子を持ってきてくれたおそらくは兄の方に、うむと頷く。
どうやらこいつは俺と同じで知恵の働きがよくないようだ。
楽しく酒が飲めそうだ......ああいや、今は仕事があるから飲まないぞ。飲んでも酔わんが。
「ああ、先日蛮族との戦いの最前線に行ってきたな。
強襲を受けて前線がじりじりと人族の側に下がっていたが、俺と後幾人かの仲間達、それからそこのカレンと一緒にゲリラ的に相手側の拠点を叩いてきた」
といってもそこは、破棄せざるを得なかった人族の集落だけどな。
だがそれはこちら側にわずかとはいえ地の利があるということだと、話す。
かの戦争はまだ終わってはいないだろうが、俺達はひとまずルキスラに戻ってきた。最前線で消耗を続けるよりも、他に仲間を見つくろい力をつけて、次の招集に応じた方が良策であろうと判断したからだ。
戦は長く続くものだ。
そして少しずつ擦り減っていく。
それは人だけではなく、土地もそうだ。
戦場となった土地は痩せ、しばらく作物は育つまい。
「その時に新品の少尉殿がいてな。
おいカレン、お前さんあの少尉殿となんかあったんじゃないのか?」
こちらを見ているカレンに振り返り、そう笑いながら話を投げる。
戦場でナンパするとは恐れ入ったものだと、笑う。
―――――
PL;
カレンに話しかけるタイミングは、スールが話しかけた後位でしょうか。
他人の恋愛の話でポイントを稼ぐスタイル。
かつ、スールの話は聞いていませんよというRPです。
本当にロセウスの耳に届いてないかどうかはしらん。
以下相談内容まとめ。
カレン+エクセタ+フィン+スールで扉を開けに行きます。
ネスとロセウス、そして兄弟は客間に残ります。
が、カレンたちが扉に到着した時点で後を追いかける予定です。
フィンのポチをこちらに残しておいてもらって、ポチが合図(ネスかロセウスでも突っつけばいいんじゃないかな)。
その後ネスを先頭に少し間を置いて金属鎧組が追いかける方向で。
出来れば、ドアを開ける前には到着していたい所存。
どうやら、ロセウスさんとネスさんは、この日記の内容を文字ではなく映像として観た様です。
これだけ甘い雰囲気の日記ですし、さぞロマンスあふれる映像だったことでしょう‥前半だけは、ですけど。
不満そうなロセウスさんではありますけど、それでもジャンヌさんの依頼を受けた、ということはやはり仕事に対してはきちんとすろ、ということですね。さすがです。
それはそうと‥。
>「......あー、非常に言いにくいがな。
> ジャンヌに確認したところ、かつても今も、ジルに対してそういう感情はないそうだ」
「あー‥と、それは何と言いますか‥」
かける言葉が見つからないとはこの事でしょう。ジルさんとジャンヌさんの間にはそういった絆は無かった、と言うことで。リルズ様もお認めにならないんでしょうね‥。
>「まあ、カレンと俺やネスみたいな関係だったのだろう。
> ......フィンはちょっと違う気がするのはなんでだ?」
ロセウスさんの言葉には何とも反応を返し難いですけども。
きっと、戦友とかそういった感じなのでしょうか?仕事上の付き合い、と言いますか。
「まあ、そう言われると納得できるような出来ないような‥不思議な感じですね」
きっと今のわたしは苦笑いしています。
わたしが扉、その中を確かめてないことについてわびると、ロセウスさんは笑い飛ばしてくれました。
きっと撫でてくださってるんだろうとは思ってるんですけど、痛いですよ?もう少しご自分の力というものに自覚を持っていただきたく‥まあ、そういったところも頼もしいのですけどね。
その後、スールさんに話しかけられて、エクセターちゃんとフィンさんに話しを通してると、不意にロセウスさんに声を掛けられます。
>「その時に新品の少尉殿がいてな。
> おいカレン、お前さんあの少尉殿となんかあったんじゃないのか?」
「ひゃいっ!?ななな、何もないですよあるわけないじゃないですか何言ってるんですか少尉さんもお忙しい方ですしちょっと行って来る、なんて距離でもないですし!」
脈絡のない話題の振り方に思わず一息で発言しきっちゃいました‥。あ、ロセウスさん笑ってる。そんなに笑えるくらい今のわたしは真っ赤になってるのでしょうか‥あー顔が熱い。
あとですね、ナンパじゃないですよ。少尉さんはそんな軽薄な方じゃないです、きっと。
―――――――――――――――
PL こるべっと
ロセウスにお返事のターン!本編とは関係ないサブ記事になります。
RP稼ぐよ!(主に某軍人さんで
>「ネスさん‥何か顔色がよろしくない様ですけど、どこか具合でも悪いのですか?
> わたしで出来ることがありましたら遠慮なく仰ってくださいね?」
一通り占い終えた後、カレンが心配そうに声をかけてくる。
運命の干渉に支払った代償は目に見える傷ができるわけじゃない。
しかし、判り難い変化を見逃さないのは癒し手たる神官の洞察力だろうか。
(神職というのは本当に 変化に聡いものなんだねぇ...)
「カレンありがとう ...うーん? 方々を歩き回っていたせいかな
まぁしばらくここで休ませてもらえれば大丈夫だよ」
今はまだ行動するのに支障はないし、むやみに心配させる必要もないので
それらしく障りのない答えを返し、あたたかい紅茶に口をつける。
* * *
最前線に立つもの同士フレールとロセウスは馬が合うらしく、楽しげに会話する
彼らの様子を眺めていたミリューに話しかける。
「やぁ、何とも勇ましい二人だねぇ」
あくまで世間話の様に声をかけ、少しだけこちらに注意を向けてもらう。
「不躾ですまないが私たちがここへ来る前、君たちの義弟・・青髭に関して
よくない噂を耳にしてね......」
少し声を落としミリューへ質問を投げかける。
まぁ、死者の復活については噂どころか本人の口から聞いたのだけど、
わざわざ伝える必要はないだろう。
>「その時に新品の少尉殿がいてな。
> おいカレン、お前さんあの少尉殿となんかあったんじゃないのか?」
> 「ひゃいっ!?ななな、何もないですよあるわけないじゃないですか何言ってるんですか
> 少尉さんもお忙しい方ですしちょっと行って来る、なんて距離でもないですし!」
各々が話していたと思ったけれど、珍しく大きなカレンの声に視線を向けると、
何から顔を真っ赤にして説明している姿が見えた。
(おやおや、ロセウスも意地悪をしなくてもいいのにねぇ......)
「...失礼、話を戻そう
スールさんが嫁いだ前後、何か気になる事はなかったかな?」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
PLより:
スールとフレールからちょっと離れて内緒話なう。
ネスが前の花嫁失踪について何も知らない体で、ミリューに
1.ジルが死者の復活を画策しているという話を聞いたんだけど心当たりある?
2.スールがジルから入るなよ、絶対に入るなよって言われている部屋があるんだけど
貴族とか騎士の家柄だとそういうのって普通にある?
ってことを話しておいて、フィンから合図かあったら扉の前に4人で駆けつけられるよう
準備しておきます。
あとお話しする中で、スールが結婚した時期とか教えてもらえたらいいなー。
【予備ダイス】
22:55:36 飛龍頭@ネス 2d6 予備ダイス1 Dice:2D6[6,4]=10
22:55:42 飛龍頭@ネス 2d6 予備ダイス1 Dice:2D6[3,4]=7
22:55:52 飛龍頭@ネス 2d6 予備ダイス3 Dice:2D6[5,2]=7
しまった、付番間違えた...。。1、2、3ですー。
いったいどこに行ってきたのか、なにを見てきたのかとたずねた僕に、ロセウスさんはこう答えた。
>「俺達が行ったのはここではない場所だ。
......すでにジャンヌは死んでいる。そして神に召し上げられ、魂を導く仕事をしている。
俺達はジャンヌから一つの依頼を受けた。
――ジルの救済だ」>「救済の方法は問わん、最悪――肉体からの救済でも構わんそうだ」
僕はかるく息をのむ。
カレンさんもいくぶん慎重な口調で問いかけた。
>「救済、ですか‥。つまり、柵(しがらみ)から解き放って欲しい、ということですよね。
ジャンヌさんがどういったつもりでいらっしゃるのかは解りませんけど、ジャンヌさん自身は、ジルさんに対しての気持ちはどうだったのでしょう?」
ロセウスさんはすこし困ったようすでこう言った。
>「......あー、非常に言いにくいがな。
ジャンヌに確認したところ、かつても今も、ジルに対してそういう感情はないそうだ」
「そ、そうですか......」
片想い。きっとそういうことも、あるだろう。気の毒だけど、それはしかたないんじゃないかな。
でも、この日記......。これをふまえてしまうと、『気の毒だなぁ』の色あいが変わってくる気がする。
>「まあ、カレンと俺やネスみたいな関係だったのだろう。
......フィンはちょっと違う気がするのはなんでだ?」
なんでだろう。僕は首をかしげた。ともかく、ジャンヌにとってジルはカレンさんとロセウスさんやネスさんとおなじような関係の相手、ということで僕は納得した。
>「私たちが立ち寄った、というか迷い込んだ場所を離れる事が彼女のお役目上
できないらしくてねぇ ジャンヌの望む形に完遂できるのか分からない。という
条件付きで引き受けてきたんだよ」
ジルの救済、か......。ジルが救われなければならないような何ごとか...たぶんよくないことが、きっと起きているんだ。
考えこむ僕にむかって、ロセウスさんがつけたした。ジャンヌなら一緒に来ているぞ、って。
「ええっ!?ど、どこですか!?」
むやみにきょろきょろしてしまう。でも、もちろんそれらしき人影は見あたらない。
そんなやりとりを経て、僕はネスさんに日記をかえした。
>「ここにはみんないるのだから、きみ一人で抱え込まなくてもいいんだよ」
僕はあまりよくない顔をしていたみたい。ネスさんはそう言って、おだやかな手つきで僕の頭をなでた。
>『フィンどうしたのー』
『おなかすいたのかー』
『お歌うたう?歌う??』
『ネスも元気だせー』
ムリアン達も元気づけようとしてくれる。僕はほほえんだ。
カードをあやつるムリアン達に、エクシーが興奮しているみたいだ。
>「すごい!ねぇ!フィンー!みてっ!ロセウスー!ロセウスー!カレンでもいいけど!
ほらっ!ほら動いてる!動いてるよ!ネスもエクセターも触ってないのに!」
あ、そっか。ちがうんだ。エクシーにはムリアン達の...妖精たちの姿が見えないんだった。
ふふ、エクシー、びっくりしてる。僕はその様子をにこにこしながら見まもった。
※ ※ ※
>「はぁ、疲れたぜ。
着いたら休めるかと思ってたんだけどな」
自分で運んだ椅子にどかっと腰かけて、フレールさんがため息をつく。
>「もう、そんなこと言わないでよ、兄さん。
兄さんの好きな料理足しておいてあげるから」
反射的にすみません、と言いそうになった僕よりはやく、スールさんがそう言ってくれた。
ミリューさんも運んできた椅子でくつろぎながらふふっと笑いをもらしている。
仲のいい兄妹なんだな。ぽつりとそんなことを思う。
>「それにしても......ロセウスだっけ?
でっかくて頑丈そうな体してんな。
鎧もごっついしさ。
ロセウスももしかして戦争帰りか?」
ロセウスも、っていうことは、フレールさんも戦争帰りなのかな?もしかしたらミリューさんも?
僕は興味をひかれて彼らの会話に集中していた。
しばらくたって、カレンさんがこそっと手まねきしているのに気づいた。エクシーがするするとそちらに近づいていく。
僕も静かに立ちあがって、そうっとカレンさんのところまで歩みよった。
>「スールさんが、気になる扉があるんですって。さっき言った扉。
それで、わたしたちでこっそり行きませんか?という提案をされたのですけど‥。お二人はどうです?気乗りしないなら無理にとは言いませんけど‥」
カレンさんがひとりでいたときに、当たりをつけたという『例の扉』だ。スールさんがどうしても「今」開けたいというのは......物語が動きだしたことの証?
「僕、ついて行きます。その扉の中になにがあるのか、たしかめたいと思っていたんです。ただ...僕たち4人だけで行動するのは......。スールさんはそうしたいでしょうけど、すこし危ないと思います。ロセウスさんとネスさんにも、このことを知らせましょう。僕がポチをつかって合図をするので、後ろからついてきてもらえるよう、頼んできます」
ポチはくるりと首をかしげた。
「カレンさん、その扉が見えたら、僕に教えてください。スールさんには、ばれないほうがいいので...。僕の耳をさわって合図してください。そしたらポチがロセウスさんとネスさんに合図しますから」
そんな会話をしていると、ロセウスさんがこちらに声をかけた。
>「その時に新品の少尉殿がいてな。
おいカレン、お前さんあの少尉殿となんかあったんじゃないのか?」
カレンさんはとびあがった。
>「ひゃいっ!?ななな、何もないですよあるわけないじゃないですか何言ってるんですか少尉さんもお忙しい方ですしちょっと行って来る、なんて距離でもないですし!」
少尉さん。ええと、ちらっと聞いたことが、あるような。ええとその、カレンさんと、いいかんじ、に、なっているような、そんなことないような、でも。
カレンさんのようすを見ていると僕もなんだか顔があつくなってくる。
と、とりあえずスールさんやミリューさんの興味がそちらへ向いているうちに、と僕はできるだけささっとネスさんに近寄り、念のために妖精語で耳打ちをした。
『例の扉を、スールさんがお兄さんたちにないしょで開けるそうです。カレンさんとエクシーと僕が同行します。扉の近くに行ったらポチが合図をするので、ロセウスさんといっしょに追いかけてきてください。そのときは、お兄さんたちもいっしょでかまわないと思います』
できるだけすばやく、最低限のことを。そしてポチをネスさんの肩にあずけた。
ネスさんとはポチを介したやりとりを何度かしている。きっと、今度もうまくいく。
ネスさんは「わかった」というようすを見せてくれた。
>「...失礼、話を戻そう
スールさんが嫁いだ前後、何か気になる事はなかったかな?」
僕はすっとそこから離れて、エクシーのそばに寄った。
――PL(雪虫)より―――
それぞれが談笑するなか、もさもさと、とろくさく暗躍するタビットです。
ロセウスさんのひと言によりカレンさんが動揺している...たぶんみんなの耳目がそちらに行っているので、その隙にネスさんにプランを耳打ち、ポチをあずけます。
そのあとはエクシーのそばに待機。お声がかかったらすぐに動きます。
【予備ダイス】
22:06:00 雪虫@フィン ≫ 予備ダイス1 2d6 <Dice:2D6[6,5]=11>
22:06:13 雪虫@フィン ≫ 予備ダイス2 2d6 <Dice:2D6[5,5]=10>
22:06:21 雪虫@フィン ≫ 予備ダイス3 2d6 <Dice:2D6[5,5]=10>
予備ダイスなのにやけに出目がいい...。 なんか不安!
「大丈夫だよ、きみが必要とするときに効果はでるからね?
ヒントかぁ......そうだねぇ きっと君のすぐ傍に幸運を運ぶ
"何か"がいるのかもしれないよ?」
ネスはヒントとして、そう教えてくれた。
なるほどなー、幸運を運ぶ何か...何かってなんだろう?
「運ぶー運ぶー」
運ぶ...運ぶ...のりもの?
「のりものあつまれー、いろんな騎獣~♪
どんどんでてこいー、はたらく騎獣~♪」
即興の歌を歌いながら、机の下を見てみたりぴょんぴょんと跳ねてその何かを探してみる。
「たくさんにもつをはこべる、かもつばしゃ~♪(かもつばしゃ!)
すっごくはやいよ、ふつうのおうまさん~♪(おうまさん!)
エクセターでものれるよ、ミニバイク~♪(ミニバイク!)
おそらをとべるよ、ドラゴンインファント~♪(ドラゴンインファント!)」
「いろんな~騎獣が~いるんだな~♪
いろんな~おしごと~あるんだな~♪
はしるっ、はしるっ、はたらく騎獣~♪」
そんな風に楽しく過ごしていると(結局幸運を運ぶ何かの正体はわからなかった)
カレンがひょこひょこと、エクセターを呼んでいることに気がついたので近寄ってみる。
「スールさんが、気になる扉があるんですって。さっき言った扉。
それで、わたしたちでこっそり行きませんか?という提案をされたのですけど‥。お二人はどうです?気乗りしないなら無理にとは言いませんけど‥」
「なになに?探検するの?
エクセター探検好きだよっ!」
カレンの笑顔に釣られるようにしてエクセターも笑う。
カレンとスールとエクセターとフィンで探検するみたい。
---
どんなものが待ち受けているのか、ただ単にある好奇心と。
この物語の核心に迫る何かが見つかるような予感を、私は感じていた。
=======================
PL・謎歌を披露するエクセタ(知ってる人もいるかもしれない)
というわけで暢気ながらもエクセターもカレンについていきます。
遊びではないとわかっているのでそこはご安心を!
手渡してもらえれば、エクセターが十字架を持ちますね。
*ダイス*
予備ダイス1 2d6 Dice:2D6[6,1]=7
予備ダイス2 2d6 Dice:2D6[6,3]=9
予備ダイス3 2d6 Dice:2D6[5,6]=11
部屋を見てみたいと語るスール。
その言葉を受けてカレンは......。
>「スールさんが、気になる扉があるんですって。さっき言った扉。
> それで、わたしたちでこっそり行きませんか?という提案をされたのですけど‥。> お二人はどうです?気乗りしないなら無理にとは言いませんけど‥」
まずは斥候としてのスキルを持つエクセターと。
タビット故の高い危機察知能力を持つフィンにまずは声をかけた。
二人からの反応は極めて上々。
ただフィンは自分たちだけで向かうことに不安があるようで......。
スールに内緒で、ロセウスと二ェストルに跡をつけさせようと画策する。
その場合は......おそらくフレールとミリューも気になってついてくることになるだろうが。
* * *
そんな話の一方でフレールに話しかけられたロセウスは。
>「ああ、先日蛮族との戦いの最前線に行ってきたな。
> 強襲を受けて前線がじりじりと人族の側に下がっていたが、俺と後幾人かの仲間達、それからそこのカレンと一緒にゲリラ的に相手側の拠点を叩いてきた」
自らが最近経験した戦争について語る。
フレールはロセウスの言葉を黙って聞き、少ししてから口を開く。
「蛮族か、俺は街の傍に現れる妖魔程度しか相手したことがないからな。
ロセウスの行った戦いがどんなものだったのか、想像がうまくできないな。
まあ、戦争なんていいものじゃないだろうさ。
俺が騎士になったばかりの頃のやつもあれは本当にひどかったさ。
――相手は蛮族じゃない、人間同士の戦争だけどな」
フレールは騎士になったばかりの頃、人同士の戦争に行ったようだ。
おそらく例のジルとジャンヌが参戦していたものだろう。
「まあ、戦争とか悲惨なやつじゃなくてさ。
なんかの退治とかでロセウスが戦ってるところを見てみたいもんだな」
二人がそんな話をしているさらにそのもう一方。
>「やぁ、何とも勇ましい二人だねぇ」
二ェストルはミリューに話しかける。
「まあ、兄は力だけは本当に頼りになりますから。
もう少し頭や気を使って欲しいところはあるんですけどね」
二ェストルの言葉に苦笑しながら、ミリューは応える。
>「不躾ですまないが私たちがここへ来る前、君たちの義弟・・青髭に関して
> よくない噂を耳にしてね......」
そんなどちらかというと落ち着いた方のタイプであるミリューに......。
二ェストルはジャンヌの世界で知った秘密を語る。
あくまでも伝聞の体裁で。
「そうですか......そんな噂が。
僕は聞いたことはありませんね。
まあ、彼――ジルさんは国において十分すぎるほどの有力者ですから......。
彼を陥れるためにそのような噂が広がることもあるでしょうね。
それにそのような噂どこにでも広がっていますよ。
不老不死、決して尽きぬ富、全てから寵愛を受ける魅力。
人間の欲望は尽きないものですから。
部屋については何とも言えませんね。
先ほど言った通りの立場ですから、機密があるのかもしれません。
――勿論気にならないと言ったら嘘になりますが」
二ェストルが話す噂について彼の返答はこうだった。
幾つか生きている世界が違うからこその認識の際はあるようだが。
わかった事実としてはミリューに心当たりはなく。
閉ざされた部屋についてはなんともいえないということだ。
「それにしても、僕にどうしてそんな話をするんですか?
いったい何が狙いなのです?
フィンさんやエクセターさんたちを疑いたくはないのですが......。
もしあなたたちの行動によってスールや兄さんたちに危害が及ぶのなら。
――僕は決して黙ってはいませんよ」
ただいきなりそんな話をされてミリューは多少不審に思ったようだ。
鋭い目で二ェストルを見つめる。
――ちょうどそんな時。
>「その時に新品の少尉殿がいてな。
> おいカレン、お前さんあの少尉殿となんかあったんじゃないのか?」>「ひゃいっ!?ななな、何もないですよあるわけないじゃないですか何言ってるんですか少尉さんもお忙しい方ですしちょっと行って来る、なんて距離でもないですし!」
ロセウスのちょっとした一言でカレンが大慌てになったようだ。
その顔は遠くから見てもわかるくらい真っ赤だ。
ただ、そんな二人の喜劇のような場面が若干ミリューのことを呆れさせたらしい。
おかげか若干棘になりかけた彼の心も多少ほぐれたようだ。
「まあ、いいです。
それでスールが嫁いだ際のことですか?
城に住みだしたのはちょうど二週間前のことですが......。
彼の様子自体は実に真面目でしたので、特には。
ただ少し前まで別の奥方がいたはずだったのが気になった程度ですね。」
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
とりあえずお答えや前準備......の割に長くなったけど(・∋・)
ロセウスとカレンの絡みでCPとRPを一点ずつ差し上げましょう。
続きは別のカテゴリに投稿します。